脇役だったはずですが何故か溺愛?されてます!

紗砂

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愛音進展?

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兄と皐月先輩の婚約騒動(?)から一夜明け、学校に行くと、2人の婚約話で盛り上がっていた。
その影響は妹である私とその婚約者である天也にも及んでいた。


「さ、咲夜様!
その、悠人先輩と皐月先輩が婚約したという話は……」

「全て本当の事ですわ」

悠人先輩から婚約を申し出たって、本当なんですの!?」

「本当の事だ」


内心うんざりしていた私達は適当にあしらい始めていた。


「あの皐月先輩が……」

「あのシス……悠人先輩と……」


人の兄をシスコンと呼ぼうとしたな。 
いや、認めるけどさ。
だって、そうとしか言い様がないし。


「2人共、大変そうですね」

「愛音、そう思うのなら助けてください……」

「えぇっ!?
む、無理ですよ!
私は無関係ですから!」


多少、恨みの篭った視線を投げかけると、愛音は申し訳なさそうにしながらも最後まで無関係を貫いた。


「愛音、今日の放課後は空いていますか?」

「え?
あ、はい。
空いてますけど……」

「でしたら、少し付き合ってくれませんか?
久しぶりに愛音と2人きりで話もしたいですし……」

「是非!
その、私も咲夜に色々と相談したいことがあったんです……」


それは明来先輩の事だろうか?
それについてならば全面的に協力するが。
というか、させて欲しい。
愛音は私の大切な友人だし、天也が取られる心配もなくなるし、ストーリーから完全に外れることになるし。


「では、放課後に……」

「咲夜、愛音、俺も……」

「今日は愛音と2人きりですわ。
天也は奏橙と2人でどうぞ」

「……なんか、俺に対して冷たくないか?」

「気の所為ですわ」


天也との事も色々と話すつもりなのに本人がいたら全然話せなくなるじゃないか。
それと、今までが特別甘すぎただけでこれが平常でいつも通りだったのだ。
というか、今絶対愛音に対して嫉妬したよね?
まぁ、本人は絶対に認めないだろうが。



そして放課後、私が愛音と出ようとすると、諦めの悪い天也が再び声をかけてきた。


「咲夜……」

「とにかく、今日は駄目ですわ。
その代わり……土曜、1日開けますわ」

「っ……本当か!?
約束だからな!」


天也は目を輝かせると急に上機嫌になり私達を見送った。

……この頃天也の性格が変わってきている気がするのは気の所為だと思いたい。
なんか、扱い方が分かってきたのが少し辛い。

天也と無事分かれた私達は行きつけの店を選び、個室へと案内される。
まぁ、個室でなくとも良かったんだが……この方が話しやすいしいいか。


「愛音、明来先輩とはどうなんですの?」

「さ、咲夜!?」


愛音の様子からみるに進展は無さそうだ。
今度明来先輩にも話を聞いてみよう。
明来先輩には光隆会の事と兄についての相談と言えば問題無いだろう。


「そ、そういう咲夜はどうなんですかっ!」

「私は別に問題ありませんわ。
天也とも……まぁ、あぁいった事がありますが、上手くいっていますから。
残る問題としては、お兄様の病気だけですわ。
まぁ、あれは治る気はしませんが、皐月先輩もいますし……」


照れている愛音に対して私は淡々と言い放つ。


「うぅぅ……。
わ、私だって、明来先輩に話しかけようとしたんですよ?
ですが、その……。
恥ずかしくて……」

「私の誕生日が7月15日なんです。
 その時に愛音も招待するつもりですし、明来先輩にも招待状を送るつもりです。
生徒会での関係もありますし、お兄様の後輩でもありますから問題はないでしょう。
ですから、その日絶対に明来先輩と話してください!
夜会用の服ならば、Clameのモデルになる代わりに差し上げますわ」

「が、頑張ります……!!」


これで多分愛音の方は大丈夫だろう。
で、問題は明来先輩だ。
先輩に婚約者がいない事は分かっているし、好きな人が居るかどうかだけだ。
居ないのであればゴリ押しで問題ないが居るのならば多少の問題はある。
そういった所は後輩ということで見逃して欲しいけど。


「さて、誕生日まであと1ヶ月近くですわね。
ダンスなどは覚えていますか?」

「一応は……」


多分大丈夫だろう。
ギリギリで1回確認しておくだけで問題は無いだろうし。
さて、じゃあ私と愛音の採寸をしてもらうか。
モデルはしてもらうけど愛音と私が着ているだけでかなり注目されそうだし。
そうなればやはりオーダーメイドじゃないとね。

という訳でその後、採寸するために1度Clameに顔を出し、天也に関する相談もしてから帰宅した。

……さて、土曜日はどうしたものか。
あれ、そう言えば今日って光隆会の集まりがあったような……?
まぁ、いいか。
何かあれば天也に聞けばいいし。
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