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【#02】高野由利亜
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由利亜嬢の美貌と溢れ出る優しいオーラに、来る来る宇宙人たちは唯々、癒されていった。
・・・しかし。
「ようこそ、地球へ」
由利亜嬢の前に巨体の生命体が現れる。
トカゲ顔、長い鋭利な尾、大きなぎらついた目、薄黒いテッカテカの強固な鱗、そしてニタリと微笑みに垣間見えた大きな口の鋭利な牙。
彼はドラゴニア星の『ドラゴ族』だ。地球でいう二次創作『竜人』属性が妥当だろう。地球にも遥か昔に恐竜という存在があったようだが、そのご先祖様に当たる。どうして恐竜が滅びてしまったのか。それはもう地球に適さなかった、というしかないだろう。
お辞儀をする由利亜嬢に、ドラコ族、名をドリビア・ドルトル、ド、ばっかで噛みそうだが、彼は目をパチクリと動きを停止する。
「ドリビア・ドルトル様、でよろしいでしょうか?」
「う、あ、はぃん」
はぃん?
「危険物が無いか確認致しますので、こちらの床の四角い枠の中に、お入り下さい」
「ふぁっ、ふぁい」
その風貌に似合った威厳さは何処へやら。何か挙動がおかしい。
「はい、異常ございませんでした」
「ありがとうございまふ」
「次に、パスポートをお借り致します」
「ひぃ、はぁ」
言動もおかしい。
ドリ・・・ドル・・・面倒くさいのでDDとする。彼は震えながら、パスポートを取り出し、由利亜嬢の手に渡す。
「ありが・・・」
しかし、ガシッと突如、DDは由利亜嬢の綺麗で可憐な手を掴んだのだ。
まるで、接触を待っていたかのように。
「違うだろうが?」
「え?」
彼の目が、ギラギラと揺れていた。
「メイドは、ご主人様より、優位に立つもんじゃねぇだろうが!」
な、なななななななんということでしょう!?
豹変するDDに、わたくしが先に驚いておく。
「あ、あの? 私はメイドでは・・・」
「うるせぇ! どう見ても誘ってんじゃねヵぁ! その潤んだ上目遣い、長い髪を耳に書き上げる仕草!」
ふと、DDは気づく。
「あぁ? 足りねぇもんがあった」
「え?」
DDはビシッと、由利亜嬢の膨らみの少ない胸を指さす。
「ちち乳が足りねぇ! 貧乳には興味がねぇ!」
悲惨で散々の叫びっぷりに、さすがの周囲の者達が異変に気づく。
「・・・・・・」
由利亜嬢が俯いた。
彼女は泣いているのでは? 公衆の面前でそんなセクハラをされるなんて。
そうだ、宇宙にはセクハラなんてものはないのだ。ないもんはないんだ、ないものねだりなんだ。
「おれっさまを迎えるのは、もっと爆乳のメイドにしろ」
ドンンッ!
ビリビリ。
あれ? 何だろう? じゅ、重力をか、感じる・・・?
「ブギャッ」
同時に、不細工な悲鳴が聞こえた。
その声の主は、強制的に無防備にさせられた哀れな伏せを、体全体で行っていた。
「あら・・・」
彼女は自分誘導した枠の中で、不細工に寝そべる訪問ほやほやの訪問者を、ゆっくり、じっくりと、優越感の如く見下ろしていた。
「今、誰が由利亜の悪口を言いましたか?」
「クッソ、なんだこのクソ」
必死にもがこうとするが、浴びせられるGの強さは竜といえども馬鹿にはできない。あ、Gというのは重力のことで、決して、あの新聞しかスリッパで叩かれる、茶色くてかつ黒光りするテカテカの虫ではない。
「ねぇ?」
DDの前に、しゃがみ込む由利亜嬢。あぁ、スカートからパ・・・が見えそうで見えない。
「何、をしたこの貧乳!」
あ。
いうに事欠いてそれはいかんでしょう。
ヒクッ。
由利亜嬢の左頬がヒクついた。
そして。
「ふぅん? おまえかぁ、由利亜の悪口を言うのは・・・」
彼女の眼光が鋭利に光った。
・・・しかし。
「ようこそ、地球へ」
由利亜嬢の前に巨体の生命体が現れる。
トカゲ顔、長い鋭利な尾、大きなぎらついた目、薄黒いテッカテカの強固な鱗、そしてニタリと微笑みに垣間見えた大きな口の鋭利な牙。
彼はドラゴニア星の『ドラゴ族』だ。地球でいう二次創作『竜人』属性が妥当だろう。地球にも遥か昔に恐竜という存在があったようだが、そのご先祖様に当たる。どうして恐竜が滅びてしまったのか。それはもう地球に適さなかった、というしかないだろう。
お辞儀をする由利亜嬢に、ドラコ族、名をドリビア・ドルトル、ド、ばっかで噛みそうだが、彼は目をパチクリと動きを停止する。
「ドリビア・ドルトル様、でよろしいでしょうか?」
「う、あ、はぃん」
はぃん?
「危険物が無いか確認致しますので、こちらの床の四角い枠の中に、お入り下さい」
「ふぁっ、ふぁい」
その風貌に似合った威厳さは何処へやら。何か挙動がおかしい。
「はい、異常ございませんでした」
「ありがとうございまふ」
「次に、パスポートをお借り致します」
「ひぃ、はぁ」
言動もおかしい。
ドリ・・・ドル・・・面倒くさいのでDDとする。彼は震えながら、パスポートを取り出し、由利亜嬢の手に渡す。
「ありが・・・」
しかし、ガシッと突如、DDは由利亜嬢の綺麗で可憐な手を掴んだのだ。
まるで、接触を待っていたかのように。
「違うだろうが?」
「え?」
彼の目が、ギラギラと揺れていた。
「メイドは、ご主人様より、優位に立つもんじゃねぇだろうが!」
な、なななななななんということでしょう!?
豹変するDDに、わたくしが先に驚いておく。
「あ、あの? 私はメイドでは・・・」
「うるせぇ! どう見ても誘ってんじゃねヵぁ! その潤んだ上目遣い、長い髪を耳に書き上げる仕草!」
ふと、DDは気づく。
「あぁ? 足りねぇもんがあった」
「え?」
DDはビシッと、由利亜嬢の膨らみの少ない胸を指さす。
「ちち乳が足りねぇ! 貧乳には興味がねぇ!」
悲惨で散々の叫びっぷりに、さすがの周囲の者達が異変に気づく。
「・・・・・・」
由利亜嬢が俯いた。
彼女は泣いているのでは? 公衆の面前でそんなセクハラをされるなんて。
そうだ、宇宙にはセクハラなんてものはないのだ。ないもんはないんだ、ないものねだりなんだ。
「おれっさまを迎えるのは、もっと爆乳のメイドにしろ」
ドンンッ!
ビリビリ。
あれ? 何だろう? じゅ、重力をか、感じる・・・?
「ブギャッ」
同時に、不細工な悲鳴が聞こえた。
その声の主は、強制的に無防備にさせられた哀れな伏せを、体全体で行っていた。
「あら・・・」
彼女は自分誘導した枠の中で、不細工に寝そべる訪問ほやほやの訪問者を、ゆっくり、じっくりと、優越感の如く見下ろしていた。
「今、誰が由利亜の悪口を言いましたか?」
「クッソ、なんだこのクソ」
必死にもがこうとするが、浴びせられるGの強さは竜といえども馬鹿にはできない。あ、Gというのは重力のことで、決して、あの新聞しかスリッパで叩かれる、茶色くてかつ黒光りするテカテカの虫ではない。
「ねぇ?」
DDの前に、しゃがみ込む由利亜嬢。あぁ、スカートからパ・・・が見えそうで見えない。
「何、をしたこの貧乳!」
あ。
いうに事欠いてそれはいかんでしょう。
ヒクッ。
由利亜嬢の左頬がヒクついた。
そして。
「ふぅん? おまえかぁ、由利亜の悪口を言うのは・・・」
彼女の眼光が鋭利に光った。
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