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NUMBER’S CONSCIOUSNESS
【#高野由利亜】8
しおりを挟むさて、急に始まったミラー捕獲大作戦。
「……はぁ、仕方がない。すまないが、断罪の剣の観光でもしてようか」
「それはそれで楽しそう…って、京子?」
京子がフリーズしていた。あ、これは。
ぐきゅるるるるる~。
もの凄い空腹音が鳴り響く。
「ごめ…ゆり…」
京子は人間の姿が保てなくなって、地面で溶けた。京子を掬って、由利亜はいつものように胸にしまい込んだ。これで巨乳の完成だ。あぁ、これくらい欲しいもんだ。
ワン様の視線が気になったが。
「ワン様、何処か食事できるとこない? 京子が電池切れみたいなんだよね」
「あ、あぁ。食堂がある。そうだな、休憩しようか」
「うん!」
「じゃぁオリバー、頼んだぞ」
「御意に!」
あ。
飛び去るオリバーの後ろ姿。あれじゃん。赤色に黒の斑点。てんとう虫じゃん。なら、まだいい方かな。
由利亜達はエレベーターで上の階に上がった。その同中、ガラス越しから色んな光景を見た。本当に、映画の中にいる感覚。
ピンク色のもふもふの毛玉のような毛虫が、大きなリングに乗って走ってたり。
触手を沢山切ってそれをミキサーにかけてたり、あ、触手は勿論死んでない。むしろ喜んでた。
あぁそうそう。大きな岩が合体したり分解したりして、人間と戦ってた。ゴーレムだっけ? あんな感じ。
魔法陣だらけの部屋に一冊の本が楽し気にゲラ笑って、…爆発してた。
チーン。
エレベーターが到着した。
「おわ……」
見たことない宇宙人で賑わってる。
「いつもより混んでるな」
「そうなの?」
「あぁ」
ワン様が腕を組み、何か考えているようだ。
「あれ、ワン様じゃないですか」
黒髪にTシャツにデニムのパンツ姿の、どう見ても人間の女性が現れた。つかどうして彼女は目隠しをしてるの? 邪眼なら片目でいいんだよ?
「あー、助かった僕は今非常にツイてる」
由利亜と目隠し彼女は「?」だ。
「喜多、悪いんだけど由利亜嬢…じゃなくて、その、彼女の胸にいる…子にご飯を作ってあげて欲しいんだ」
「胸……?」
胸から京子を取り出した。
「お腹が空き過ぎてスリープモードなんだ」
「……ワン様、これって」
え? めっちゃ見てるけど、目隠し、してるよね? あっ、心の目で見る練習ってやつ?
「ラムラ族だ。ただ、まだ寄生していない」
「ん? 寄生?」
「あぁ」
「ラムラは寄生してその真価を発揮する宇宙人なんです。個の能力の増幅装置と言った方がいいかもしれません。それで彼らは希少価値が高い時期もありましたが…」
あぁんっそこで言い留めないで! 気になるじゃん! 何か言いにくそう?
「ありましたが?」
その先が気になる。
「この先を言っても、大丈夫なのでしょうか?」
「? と言うと?」
「貴方とこの子は交友関係なのでしょう」
「そうだけど」
何故かその目隠し女、喜多がワン様に目配せしてる。
「なぁに?」
ワン様が頷いた。
「寄生して洗脳して種族を乗っ取り惑星ごと滅ぼした。宇宙銀河連盟協会の発足の源であるんだその種は」
なっん、だと?
「宇宙総出で協力関係を取り、ラムラを根絶させた、……つもりだったが」
「生き残りがいたんですね」
まさか。
「…京子が、そんなこと…」
「しないとは言い切れない。君に寄生しないのも、己の本性が分かっているが故に、そうしないのかもしれない。それについては、これから…京子に直接聞く必要がある」
「…マジか…」
由利亜、そんな宇宙を一丸とさせた対象と、ずっと一緒にいたんだ。
「まぁ、人型にさせて喜多の眷属にしてしまうのが一番安心できるけど」
「止めてくださいよ。眷属どんどん増えて困ってるんですから。それに、この子、高野さんの御息女ですよね」
「何で知ってるの?」
やっぱり、由利亜のパパはここと関係があるのね? ただのヤクザじゃ無かったのね。
「喜多は僕の右腕でね、いわば僕のデータベースだ。宇宙銀河連盟関係者は全て彼女が把握している」
「…よく頭、パンクしないね?」
ふふっと喜多に笑われた。
「うちは半分宇宙人ですから」
「へっ?」
「ついこないだまで地球人だと思い込んでた地球人と宇宙人のハーフハーフなんです。あ、でも生まれつき目は見えないんで。ん? 見えなくはないか。多分、貴方が見てる感じとは違う感じで見てるというか…」
「つまり、見えてなくはない。見え方が違うってこと?」
「そうそうそんな感じです! この世界の光はうちの目には眩しすぎて」
「……ほぅ~?」
つまりだ。
彼女のような地球人とのハーフ宇宙人が存在しているのなら、だ。
「由利亜のパパ、皆知ってるのね」
「え、あ、ま、まぁ、そうですね」
「ってことは、パパって……」
「安心して地球人だよ」
「安心なんて要らない!」
最後の望みだ!
「ママは!? 高野笑美は!?」
「ち、地球人だよ…?」
「OMG!」
由利亜は由利亜は! 宇宙人のハーフでいたかった。そういうオチが良かった!
「ま、まぁ『当時は』の話だけど。今は後天的に人間辞めてるから二人とも」
「なななななななななんんんん!?」
「僕らはそれを『進化』と呼んでいる」
な、な、な、なんだってぇーっ!?
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