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プロローグ1
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遠くで名前を呼ぶ声がする。
ー…!
ー……!
ー…様!!
その鬼気迫った声に我に返る。
「…弁慶。」
目の前には良く知った顔。
それは精悍で厳つい。しかし、目の奥には優しさを宿している。
誰よりも信用している、我が生涯の友。
その表情には緊張感が走り、先程まで霞がかっていた脳内が急に覚醒していく。
切迫した空気で状況をすぐに察する。
「来たのか。」
弁慶は深く頷くと、こちらの目をジッと見つめ静かに言い放つ。
「冥土の途中で待っていてください。」
そしてすぐさま立ち上がると扉へと掛けようとした。その瞬間に声をかける。
「弁慶!」
その声に立ち止まる。
前を見据えたまま、振り向くことのない背中に言葉を紡ぐ。
「後の世も!そのまた後の世も、また会おう!必ずだ!!」
少しだけ傾け除いたその口元には、微かに浮かぶ笑み。
見慣れたあの笑顔が脳裏に浮かび、重なりゆく。
そして。
運命は容赦無く歩みを進める。
その行き着く先、それは。
今生で最後の別れの時だった。
ー…!
ー……!
ー…様!!
その鬼気迫った声に我に返る。
「…弁慶。」
目の前には良く知った顔。
それは精悍で厳つい。しかし、目の奥には優しさを宿している。
誰よりも信用している、我が生涯の友。
その表情には緊張感が走り、先程まで霞がかっていた脳内が急に覚醒していく。
切迫した空気で状況をすぐに察する。
「来たのか。」
弁慶は深く頷くと、こちらの目をジッと見つめ静かに言い放つ。
「冥土の途中で待っていてください。」
そしてすぐさま立ち上がると扉へと掛けようとした。その瞬間に声をかける。
「弁慶!」
その声に立ち止まる。
前を見据えたまま、振り向くことのない背中に言葉を紡ぐ。
「後の世も!そのまた後の世も、また会おう!必ずだ!!」
少しだけ傾け除いたその口元には、微かに浮かぶ笑み。
見慣れたあの笑顔が脳裏に浮かび、重なりゆく。
そして。
運命は容赦無く歩みを進める。
その行き着く先、それは。
今生で最後の別れの時だった。
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