【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました

鳥山正人

文字の大きさ
8 / 100
第1章 アテナ復活

8話 青の石版

しおりを挟む
「ねぇ、もしかしてだけど君もチュートリアル2回やってる?」

「は、はい」

「やっぱりそうなんだ。私は魔法使いのチュートリアルを2回やって、魔法スキルをレベル100にした報酬で熟練魔法使いの指輪っていうのをもらったの。このアイテムはオープンベータ版にはなかったアイテムだけど、敵がノンアクティブになる熟練生産者の指輪については知っていたから、もしかしてって思ったんだよね」

熟練魔法使いの指輪はたしかに聞いた事がないアイテムだ。

「熟練魔法使いの指輪ってどんな効果があるんですか?」

「えっ、聞きたいの?」

ボクにグイッと近づいてくる。綺麗なお姉さんからいい匂いがする。

「どうしようかな。タダで教えてもあげてもいいけど、そのかわりに君の事を教えてくれない」

えっ、こんな事言われたの初めてでどうしたらいいのかわからないよ。ボクの事知りたいなんて、この人何考えてるんだろ。

「あっ、誤解しないでね。生産職の人がなんでモノリスのところにいるのかなって思ってさ」

あっ、そっちか。

「青の石版を探して、ここに来ました」

「青の石版?あっ、そういえばなんかそういうのもあったね。あれ?でも生産職の人が1番始めにするのってブループラチナメタルの採取じゃなかったっけ?」

あっ、ヤベ、なんかバレそう。

「ここにいるって事はもうブループラチナメタルを採取したって事なんだよね。で次のブルーアイズホワイトタイガーの目もゲット出来たから、次の青の石版を求めて、今ここにいるって感じ?」

全部バレてるよ……

「はい、そうです」

「へー、やっぱそうなんだ。君、見た目と違って案外すごいんだね」

えっ、なんか素直に褒められてる……

「で、青の石版は見つかりそうなの?」

「それがまだよくわからなくて……」

「始めにブループラチナメタルを採取して、次にブルーアイズホワイトタイガーの目。ブルーアイズホワイトタイガーの目をゲットするのにブループラチナメタルを使うのだったら、青の石版を見つけるのにブルーアイズホワイトタイガーの目を使うと思うんだけど、使ってみた?」

あっ、そういう事か。ボクが見落としていたのはこれだ。

「まだ使ってないです」

まだ使ってないどころかバタバタしてた事もあってアイテムの詳細すら見ていない。

ボクはスマホを取り出し、アイテムの詳細を確認。

ブルーアイズホワイトタイガーの目。点が見えるようになる。

「で、ブルーアイズホワイトタイガーの目ってどんな効果なの?」

綺麗なお姉さんがボクのスマホを覗きこんできた。めっちゃ距離が近くてドキドキが止まらない。

「点が見えるようになる?これってなんだろね?」

「たしかに点が見えるってなんだろ?ちょっと試してみます」

ボクは未加工のブループラチナメタルを取り出した。

「一点集中スキル・オン」
「切削加工作業・開始」

ブループラチナメタルから点が見えてきた。ここを叩けばいいって事か。

カンッ、カンッ、カンッ

「切削加工作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」

ブループラチナメタル、85%の高品質。

「やった、高品質のブループラチナメタルだ」

「よかったわねー。でもそれって私のおかげだよね?」

あっ、なんか雰囲気が変わったよ……

「は、はい。そうですね」

「私、いい武器が欲しいなぁー。あっ、これただの独り言だから気にしないでね。っていうかフレンド登録しようよ」

えっ、えっ、えっ。男友達もいた事ないボクとフレンド登録……もうこれ絶対よからぬ事を企んでる人じゃん。

「あっ、私、山下アイナって言うよ。バーチャルリアルアイドル、バリドルやってるんだ」

フルダイブ型のゲームで活動しているアイドル。通称バリドル。アイナさん綺麗な人だからアイドルとかもやっちゃうよね。

「で、君は?」

「あっ、ボクは三上ハヤトって言います」

「よろしくね」

アイナさんもスマホを取り出し、操作。ボクのスマホにはフレンド申請が来る。何か企んでいる怪しい感じはあるけど、アイナさんのおかげでヒントをもらえたのも事実。ここで断るわけにはいかないよね。そしてボクにとって初めてのフレンド。これは特に言う必要はないよね。

「よ、よろしくお願いします」

「で、点が見えるようになるとどうなるの?」

「…どうなるんですかね?」

「って私に振ってこないでよ」

「すみません」

せっかくアイナさんからヒントをもらって一歩前進したんだ。ここから先は自分で考えないと。

「集中したいだろうし、私は一旦離れるね」

「気を使わせてすみません」

「いやいや、こっちこそ集中してたところごめんね。じゃあ頑張ってね」

バイバイと手を振り居なくなるアイナさん。綺麗な人だったな。って集中集中。

ん?集中?本来、集中スキルは魔法使い用のスキルとしてあるスキル。ボクはそれを生産の補助として使っているだけ。そしてここは魔法使いのエリア。集中スキルについては見落としていたな。

「一点集中スキル・オン」

ボクはそのまま空を見上げると、空には点が見え、その点は文字に見える。

『アテナの骨の作り方』

その文字が見えた瞬間、システムメッセージが聞こえきた。

[青の石版の知識を手に入れました。神品質の生産レシピが追加されました。追加されたレシピはスマホからご確認出来ます]

そうかこの空自体が青の石版だったんだ。

「やったー!!青の石版ゲットだぜー」

ボクはスマホを取り出し、神品質の生産レシピを確認。夢中でレシピを確認していたため、近寄る足音には気付けなかった。

「叫び声聞こえたきたけど、青の石版ゲット出来たみたいだね」

突然耳元で聞こえる声にビックリして振り返ると、すぐ目の前にはアイナさんの顔。

「あっ、あっ、あっ。あの急にビックリするじゃないですか」

「あっ、ごめんね。でも青の石版ゲット出来たんだね。どうやってゲットしたの?」

「えーとですね、一点集中スキルを使用して空を見上げたら、空に点が見えて、その点が文字になってて青の石版の知識っていうのを手に入れました」

「へー、そうなんだ。やっぱり君ってすごいね」

褒められた事なんてないから、こう素直に認められるのってすごく嬉しいな。

「あ、ありがとうございます」

「じゃあいい武器待ってるね。あっ、そうだ。熟練魔法使いの指輪の効果は使用MP半減の効果だよ。って事でよろしくねー」

そういうとまたアイナさんは去っていった。さっきは独り言って言ってたのにちゃっかり武器の催促していったよ。

アイナさんのおかげでスムーズに青の石版の知識を手に入れる事が出来たから、今のボクに出来る事はやりたいな。で上手くいったら仲良くなって……って妄想もほどほどにしておこう。

神品質の生産レシピのおかげで、色々なモノの作り方がわかった。青海月水晶の手に入れ方もわかった。

青海月水晶を手に入れるには豚エリアで手に入るアイテムが必要。無駄のない行動をしたいから豚エリアでついでに採取出来る素材で戦闘も必要ない素材を検索。

「これがいいかな」

その素材はクロロ豚真珠。クロロ豚真珠は魔法使い用の武器に使う素材としてはいい素材だし、錬金に使うアイテムとしてもいい素材。この機会に手に入れた方がいいアイテムだ。

こうなるとアイナさんに感謝するしかないな。アイナさんがいなかったらクロロ豚真珠の存在には気付けていない。

ちょっともったいない気もするけど、さっき作れた高品質のブループラチナメタルも使うとするか。どうせこのブループラチナメタルは高品質だから神の鍛冶場には使えない。

そんでもってアイナさんに確認したい事も出来た。初めてのメッセージ送信で緊張しながら震える手で一生懸命にメッセージを打ち込んで送信。

『アイナさんのスキル構成を教えてもらってもいいでしょうか?』

『魔法、神聖魔法、集中、瞑想、魔装の純魔法使いだよ』

神聖系の純魔法使いならクロロ豚真珠も上手くハマるな。

『了解です。いい武器期待しててください』

『そんな事言われたら惚れてまうやろー(ハート)』

ハートマークなんて初めて見た。ボクからしたらハートマークなんて都市伝説のようなもの。そんな事言われたボクの方が惚れちゃうよ……

『頑張ります』

次の目的地は豚エリア。気合いを入れて頑張るぞ。

この時のボクはまさか豚エリアであんなことが起こるなんて想像すらしていなかった。










しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~

金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。 そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。 カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。 やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。 魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。 これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。 エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。 第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。 旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。 ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載

もふもふと味わうVRグルメ冒険記 〜遅れて始めたけど、料理だけは最前線でした〜

きっこ
ファンタジー
五感完全再現のフルダイブVRMMO《リアルコード・アース》。 遅れてゲームを始めた童顔ちびっ子キャラの主人公・蓮は、戦うことより“料理”を選んだ。 作るたびに懐いてくるもふもふ、微笑むNPC、ほっこりする食卓―― 今日も炊事場でクッキーを焼けば、なぜか神様にまで目をつけられて!? ただ料理しているだけなのに、気づけば伝説級。 癒しと美味しさが詰まった、もふもふ×グルメなスローゲームライフ、ここに開幕!

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

出来損ないと虐げられた公爵令嬢、前世の記憶で古代魔法を再現し最強になる~私を捨てた国が助けを求めてきても、もう隣で守ってくれる人がいますので

夏見ナイ
ファンタジー
ヴァインベルク公爵家のエリアーナは、魔力ゼロの『出来損ない』として家族に虐げられる日々を送っていた。16歳の誕生日、兄に突き落とされた衝撃で、彼女は前世の記憶――物理学を学ぶ日本の女子大生だったことを思い出す。 「この世界の魔法は、物理法則で再現できる!」 前世の知識を武器に、虐げられた運命を覆すことを決意したエリアーナ。そんな彼女の類稀なる才能に唯一気づいたのは、『氷の悪魔』と畏れられる冷徹な辺境伯カイドだった。 彼に守られ、その頭脳で自身を蔑んだ者たちを見返していく痛快逆転ストーリー!

A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる

国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。 持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。 これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。

【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~

いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。 地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。 「――もう、草とだけ暮らせればいい」 絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。 やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる―― 「あなたの薬に、国を救ってほしい」 導かれるように再び王都へと向かうレイナ。 医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。 薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える―― これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。 ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。  なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!  冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。  ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。  そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

処理中です...