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後編
突然の来客(父親視点)
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「………そうですか、陛下が」
地下牢での一件から一夜明け、陛下に付けていた侍女達が交代で休む為、ヒルシュ家の侍女に引き継ぎをして邸に戻って来た。
「はい旦那様。陛下の取り乱し様は尋常ならざるご様子で、しかも、旦那様を魔法を使う化け物だとか……意味の分からないことを仰っていました」
彼女達から、陛下が私を化け物とのたまっていると、案の定報告を受けた。
まあ、陛下がいくら私が魔法を使っただとか化け物だとか言ったところで、周囲の者は陛下の言葉になど耳を貸さないし真に受ける者はいない。
そして殿下は
「殿下は、今朝方目を覚ましてから、昨日までが嘘のように静かです。時々何事か呟いてはいましたが」
と、昨夜牢番をしていたルーカスが報告をしてきた。
「アンナ、ルーカス、今日はもう休みなさい。他の者にもそのように伝えるように」
「かしこまりました。失礼いたします」
アンナとルーカスが下がると、ほとんど入れ違いにコンラートが入って来て突然の来客を告げた。
「旦那様。ホウラン国大使様がお見えです」
「……!応接間へお通ししなさい」
「かしこまりました」
私は予想外の来客に動揺しつつも、脱いでいた上着を羽織り、タイを締め直し、足早に応接間へ向かった。
「突然の訪問、平にご容赦を。コール宰相閣下」
「………いえ、お気になさらず。キサラギ殿」
応接間で待っていたのは、ホウラン国大使、ユラ・キサラギ殿と、侍従らしき若い男。
私はその若い男と目が合った瞬間、どっと冷や汗が出た。
「どうぞ、お掛け下さい………」
「失礼致します」
ソファに腰掛けた大使の後ろに涼しい顔で立ったその人は、私と再度目が合うと、眼鏡の奥で笑みを見せた。
何故、この方がこんなところに………。
「……シオン太子も、どうぞお掛け下さい」
「……………なんだ。もうバレてしまったか」
「ですから申し上げましたでしょう太子。すぐにバレますよ、と」
つまらん。と言ってソファにドッカリと腰掛けたシオン太子。ホウラン国太子シオン・スメラギ様。
東の農業国家ホウランの国家元首は太守、その三番目の太子……つまり我が国でいうところの王子がシオン様だ。
三年程前にホウランに出向いた際にお見かけして以来だ。そう言えば、ヴィルと同じ年頃だったか……。
「シオン太子、留学を終えて本国へお帰りになられたとばかり思っておりましたが、まさかこうしてお会いできるとは思いませんでした」
「ふっ、全てお見通しであろうによく言う。これはお前が外交で遅れをとる訳だな、キサラギ」
「はっ、面目ございません」
何の話だ。
私は今国内のことで手一杯で、シオン太子が留学にいらしていた事すら忘れかけていたくらいだと言うのに。
「して、私が貴殿をこうして尋ねたのは、言わずとも分かっているのであろう?」
「………さて、私には皆目見当もつきません」
私が正直にそう返すとシオン太子は眉を上げた。
「ふむ。果たしてそれは本音か否か。見かけによらず、タヌキだな宰相殿」
本音に決まってる。
何をそんなに勘繰る必要があるのか。私はそんな大した人間ではないんだがな。
「まあよい。私の用件はこれだ」
すっと、私の前に差し出された紙。
それに目を落とした瞬間、私は驚いて目を見開いた。
見間違いでなければ、それは最高品質の手鋤き紙が使われたホウラン国太守の署名と落款の入った公文書だった。
「どうした、宰相殿。貴殿はこれを求めていたのであろう?」
そう。
確かに私はこれを求めていた。
しかし……
「何故、今になってこれを……」
「かつて、貴殿が申されたことが事実であり国の解体もやむ無しと、我が君が判断されたからだ」
四年前、私は四か国同盟の協議会に陛下の代理で出席し、その際国々の首長に我が国の現状を訴え、国の解体の承認を迫った。
しかしホウラン太守は、四か国同盟の盟主である我が国の解体により想定される影響への対策があまりにも乏しく、また、私の話が事実とは信じがたいと、承認を拒まれてしまった。
あれからというもの、いかにして承認をいただくか思い悩んでいたところへ降って沸いた公文書に、私は心の中で喜んだのが本音だ。
これで、速やかに新興国への移管ができる。
「そう言えば、ご子息のお加減は如何か」
「はい、お陰様で動けるようになりまして、昨日、療養の為に領地へ発ちました」
「そうか。いやはやまさかあのような公衆の面前で王子が重臣の子息を切りつけるとは、驚きを通り越して寒気がはしった」
「太子もあの場に?」
「もちろんだとも」
シオン太子は留学と称して、太守の命で我が国の現状を観察していたのだろう。
そして、あの場面に遭遇し、殿下のあまりの傍若無人ぷりに、この国の寿命は最早尽きたと悟ったというところか。
「しかし、貴殿のご子息は立派だ。命懸けであの王子を諌めるとは……、まあ、その命懸けの諫言も、王子の耳には届かなかったようだかな……」
「…………」
そうだ、ヴィルは一歩間違えば死んでいたかもしれないのだ。
他国の太子から見ても、王子の言動は異常だったのだろう。
実際、あの場にいた貴族の子弟達はそれまで日和見だった者までもが今日までに続々と王都を離れている。沈むと分かっている舟に乗り続けるほど馬鹿ではないということだろう。
「それにしても、貴殿のご子息……ヴィクトール殿は素晴らしい。私の臣下に迎えたいくらいだ」
「はは、ご冗談を」
「冗談などではないぞ」
聞けばシオン太子は学院でヴィルと同じ学級だったとのことだが、学院ではただのホウランからの留学生として過ごしていた。
外国からの留学生を皆が遠巻きにしている中、ヴィルだけが唯一積極的に話しかけて来たことをシオン太子は高く評価しているらしい。
「もしや、貴殿が私の事をヴィクトール殿に言っていたのかと思ったが、知らぬようだったな」
「ヴィクトールには、政に関することは何も話しておりません」
「そうか?そうとは思えぬほど、国内外の事を良く知っておったが」
ヴィルはシオン太子の名乗っていた家名がホウランの高位華族の名だと知っていたそうだ。いつの間にそんな国外の事を勉強したのか……。
「私は学院では母の家名を名乗っていた。アキヅキというのだが、外国にはあまり知られていないのによく知っていたものだ。あの見識の広さ、ますます私の臣下に召し抱えたいな」
「シオン様」
とそこで、それまで傍らで黙って話を聞いていたキサラギ大使が一言そう口に出した。
「おお、そうだった。これも貴殿に渡しておかねばな」
すると、シオン太子はもう一枚、公文書を私の前に差し出した。
「ッ!こ、これは………」
公文書を手にとり、その内容を読んだ私は思わず震えていた。
「どうした。これは他国も出した要望書だと聞いているが。何をそんなに驚いている」
「……………いえ」
まさか人道を重んじるホウラン太守がこれを出してくるとは正直予想外だった。他国がこれを私に突きつけたとき、明らかに不快感を示されていたのに……。
「思いもよならかったか?我が君のご決断が。貴殿が思っているほど、我が君は甘くないぞ。それにあるとおり、ヴォルムス解体のあかつきには、現国王とその第一王子を四か国協議会へ引き渡せ。さすれば我らホウランは、新興国への援助は惜しまん。との我が君の仰せである」
「そ、それは…………」
「おや、呑めぬと申すか?宰相殿。よもやあの者らに情など一片も残ってはおらぬ筈だ。我が君はあの者らが戦の種と成ることを憂慮しておられる。貴殿も分かっておるだろう?あの者らを生かしておけば、いつか足下を掬われると」
シオン太子の言う通りだ。
ここで情を見せても必ず裏切られる。まして四か国協議会の総意に逆らえば、新興国は人族の中で窮地に立たされるだろう。
「………………わかりました。太守倪下に返書をしたためますので暫しお待ちを」
「そうか、では少々待たせてもらうとしよう」
「失礼致します」
私は一時退席し、書斎で太守倪下の公文書を前に返書を書く。
久しぶりに公文書用の上等な紙にペンをはしらせているからか、上手く文字が書き進められない。
いや、これは動揺しているのか、この返書と同じくして他国にも同様の返書を送る。そうすれば陛下と殿下は我が国の解体後四か国協議会に身柄を引き渡され審判に掛けられる。
二人に対する審判はおそらく形だけのものになるだろう。そして、審判の後二人は………
グシャッ
「あ………」
しまった。
そんな事を考えながらペンをはしらせていたら、私は気がつくと紙をくしゃりと握りしめてしまっていた。
いけない、貴重な手鋤き紙を。
私は気持ちを落ちつけてもう一度書き直し、署名をして落款を押した。
「お待たせ致しました」
書き上げた書面をシオン太子の元へ持っていく。
「こちらを、太守倪下へお渡し下さい」
「………………ふむ。確かに承った」
シオン太子が書面を受けとると、キサラギ大使がそれを丁寧に木箱に納め、紐を掛けた。
「では、新しい国の誕生を楽しみにしているぞ。宰相殿………いや、コール殿」
「……わざわざのお運び、ありがとうございました」
シオン太子とキサラギ大使を見送り、私はため息と共に足の力が抜け、応接間のソファに崩れ落ちた。
情けない、緊張の糸が切れたのだろうか。
「旦那様!?」
コンラートが慌てて駆け寄ってくる。
「大丈夫だコンラート……。お茶を煎れなおしてくれないか………」
「かしこまりました……」
私はソファに体を預けたまま天井を見上げ、タイを緩めた。
予想外だったが………、これでこの国は終わる………。いや、まだ終わりの始まりか………。
地下牢での一件から一夜明け、陛下に付けていた侍女達が交代で休む為、ヒルシュ家の侍女に引き継ぎをして邸に戻って来た。
「はい旦那様。陛下の取り乱し様は尋常ならざるご様子で、しかも、旦那様を魔法を使う化け物だとか……意味の分からないことを仰っていました」
彼女達から、陛下が私を化け物とのたまっていると、案の定報告を受けた。
まあ、陛下がいくら私が魔法を使っただとか化け物だとか言ったところで、周囲の者は陛下の言葉になど耳を貸さないし真に受ける者はいない。
そして殿下は
「殿下は、今朝方目を覚ましてから、昨日までが嘘のように静かです。時々何事か呟いてはいましたが」
と、昨夜牢番をしていたルーカスが報告をしてきた。
「アンナ、ルーカス、今日はもう休みなさい。他の者にもそのように伝えるように」
「かしこまりました。失礼いたします」
アンナとルーカスが下がると、ほとんど入れ違いにコンラートが入って来て突然の来客を告げた。
「旦那様。ホウラン国大使様がお見えです」
「……!応接間へお通ししなさい」
「かしこまりました」
私は予想外の来客に動揺しつつも、脱いでいた上着を羽織り、タイを締め直し、足早に応接間へ向かった。
「突然の訪問、平にご容赦を。コール宰相閣下」
「………いえ、お気になさらず。キサラギ殿」
応接間で待っていたのは、ホウラン国大使、ユラ・キサラギ殿と、侍従らしき若い男。
私はその若い男と目が合った瞬間、どっと冷や汗が出た。
「どうぞ、お掛け下さい………」
「失礼致します」
ソファに腰掛けた大使の後ろに涼しい顔で立ったその人は、私と再度目が合うと、眼鏡の奥で笑みを見せた。
何故、この方がこんなところに………。
「……シオン太子も、どうぞお掛け下さい」
「……………なんだ。もうバレてしまったか」
「ですから申し上げましたでしょう太子。すぐにバレますよ、と」
つまらん。と言ってソファにドッカリと腰掛けたシオン太子。ホウラン国太子シオン・スメラギ様。
東の農業国家ホウランの国家元首は太守、その三番目の太子……つまり我が国でいうところの王子がシオン様だ。
三年程前にホウランに出向いた際にお見かけして以来だ。そう言えば、ヴィルと同じ年頃だったか……。
「シオン太子、留学を終えて本国へお帰りになられたとばかり思っておりましたが、まさかこうしてお会いできるとは思いませんでした」
「ふっ、全てお見通しであろうによく言う。これはお前が外交で遅れをとる訳だな、キサラギ」
「はっ、面目ございません」
何の話だ。
私は今国内のことで手一杯で、シオン太子が留学にいらしていた事すら忘れかけていたくらいだと言うのに。
「して、私が貴殿をこうして尋ねたのは、言わずとも分かっているのであろう?」
「………さて、私には皆目見当もつきません」
私が正直にそう返すとシオン太子は眉を上げた。
「ふむ。果たしてそれは本音か否か。見かけによらず、タヌキだな宰相殿」
本音に決まってる。
何をそんなに勘繰る必要があるのか。私はそんな大した人間ではないんだがな。
「まあよい。私の用件はこれだ」
すっと、私の前に差し出された紙。
それに目を落とした瞬間、私は驚いて目を見開いた。
見間違いでなければ、それは最高品質の手鋤き紙が使われたホウラン国太守の署名と落款の入った公文書だった。
「どうした、宰相殿。貴殿はこれを求めていたのであろう?」
そう。
確かに私はこれを求めていた。
しかし……
「何故、今になってこれを……」
「かつて、貴殿が申されたことが事実であり国の解体もやむ無しと、我が君が判断されたからだ」
四年前、私は四か国同盟の協議会に陛下の代理で出席し、その際国々の首長に我が国の現状を訴え、国の解体の承認を迫った。
しかしホウラン太守は、四か国同盟の盟主である我が国の解体により想定される影響への対策があまりにも乏しく、また、私の話が事実とは信じがたいと、承認を拒まれてしまった。
あれからというもの、いかにして承認をいただくか思い悩んでいたところへ降って沸いた公文書に、私は心の中で喜んだのが本音だ。
これで、速やかに新興国への移管ができる。
「そう言えば、ご子息のお加減は如何か」
「はい、お陰様で動けるようになりまして、昨日、療養の為に領地へ発ちました」
「そうか。いやはやまさかあのような公衆の面前で王子が重臣の子息を切りつけるとは、驚きを通り越して寒気がはしった」
「太子もあの場に?」
「もちろんだとも」
シオン太子は留学と称して、太守の命で我が国の現状を観察していたのだろう。
そして、あの場面に遭遇し、殿下のあまりの傍若無人ぷりに、この国の寿命は最早尽きたと悟ったというところか。
「しかし、貴殿のご子息は立派だ。命懸けであの王子を諌めるとは……、まあ、その命懸けの諫言も、王子の耳には届かなかったようだかな……」
「…………」
そうだ、ヴィルは一歩間違えば死んでいたかもしれないのだ。
他国の太子から見ても、王子の言動は異常だったのだろう。
実際、あの場にいた貴族の子弟達はそれまで日和見だった者までもが今日までに続々と王都を離れている。沈むと分かっている舟に乗り続けるほど馬鹿ではないということだろう。
「それにしても、貴殿のご子息……ヴィクトール殿は素晴らしい。私の臣下に迎えたいくらいだ」
「はは、ご冗談を」
「冗談などではないぞ」
聞けばシオン太子は学院でヴィルと同じ学級だったとのことだが、学院ではただのホウランからの留学生として過ごしていた。
外国からの留学生を皆が遠巻きにしている中、ヴィルだけが唯一積極的に話しかけて来たことをシオン太子は高く評価しているらしい。
「もしや、貴殿が私の事をヴィクトール殿に言っていたのかと思ったが、知らぬようだったな」
「ヴィクトールには、政に関することは何も話しておりません」
「そうか?そうとは思えぬほど、国内外の事を良く知っておったが」
ヴィルはシオン太子の名乗っていた家名がホウランの高位華族の名だと知っていたそうだ。いつの間にそんな国外の事を勉強したのか……。
「私は学院では母の家名を名乗っていた。アキヅキというのだが、外国にはあまり知られていないのによく知っていたものだ。あの見識の広さ、ますます私の臣下に召し抱えたいな」
「シオン様」
とそこで、それまで傍らで黙って話を聞いていたキサラギ大使が一言そう口に出した。
「おお、そうだった。これも貴殿に渡しておかねばな」
すると、シオン太子はもう一枚、公文書を私の前に差し出した。
「ッ!こ、これは………」
公文書を手にとり、その内容を読んだ私は思わず震えていた。
「どうした。これは他国も出した要望書だと聞いているが。何をそんなに驚いている」
「……………いえ」
まさか人道を重んじるホウラン太守がこれを出してくるとは正直予想外だった。他国がこれを私に突きつけたとき、明らかに不快感を示されていたのに……。
「思いもよならかったか?我が君のご決断が。貴殿が思っているほど、我が君は甘くないぞ。それにあるとおり、ヴォルムス解体のあかつきには、現国王とその第一王子を四か国協議会へ引き渡せ。さすれば我らホウランは、新興国への援助は惜しまん。との我が君の仰せである」
「そ、それは…………」
「おや、呑めぬと申すか?宰相殿。よもやあの者らに情など一片も残ってはおらぬ筈だ。我が君はあの者らが戦の種と成ることを憂慮しておられる。貴殿も分かっておるだろう?あの者らを生かしておけば、いつか足下を掬われると」
シオン太子の言う通りだ。
ここで情を見せても必ず裏切られる。まして四か国協議会の総意に逆らえば、新興国は人族の中で窮地に立たされるだろう。
「………………わかりました。太守倪下に返書をしたためますので暫しお待ちを」
「そうか、では少々待たせてもらうとしよう」
「失礼致します」
私は一時退席し、書斎で太守倪下の公文書を前に返書を書く。
久しぶりに公文書用の上等な紙にペンをはしらせているからか、上手く文字が書き進められない。
いや、これは動揺しているのか、この返書と同じくして他国にも同様の返書を送る。そうすれば陛下と殿下は我が国の解体後四か国協議会に身柄を引き渡され審判に掛けられる。
二人に対する審判はおそらく形だけのものになるだろう。そして、審判の後二人は………
グシャッ
「あ………」
しまった。
そんな事を考えながらペンをはしらせていたら、私は気がつくと紙をくしゃりと握りしめてしまっていた。
いけない、貴重な手鋤き紙を。
私は気持ちを落ちつけてもう一度書き直し、署名をして落款を押した。
「お待たせ致しました」
書き上げた書面をシオン太子の元へ持っていく。
「こちらを、太守倪下へお渡し下さい」
「………………ふむ。確かに承った」
シオン太子が書面を受けとると、キサラギ大使がそれを丁寧に木箱に納め、紐を掛けた。
「では、新しい国の誕生を楽しみにしているぞ。宰相殿………いや、コール殿」
「……わざわざのお運び、ありがとうございました」
シオン太子とキサラギ大使を見送り、私はため息と共に足の力が抜け、応接間のソファに崩れ落ちた。
情けない、緊張の糸が切れたのだろうか。
「旦那様!?」
コンラートが慌てて駆け寄ってくる。
「大丈夫だコンラート……。お茶を煎れなおしてくれないか………」
「かしこまりました……」
私はソファに体を預けたまま天井を見上げ、タイを緩めた。
予想外だったが………、これでこの国は終わる………。いや、まだ終わりの始まりか………。
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