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ここからが異世界だ……!!
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俺は夢を見ていた…。
夢といっていいのか、今までの俺の人生の
軌跡を追体験しているような
不思議な夢だった。
中学の頃俺は水泳部に
所属していた。
息継ぎもできないようなカナヅチだったが、
息継ぎを覚え、泳ぎ方を学び、
中学三年の夏には地区の大会で
優勝するまでになった。
それまで少しうまくいかないだけで
すぐに逃げ出し、なんでもすぐに
諦めていた俺にとってそれまでの人生で
一番生きていると実感できる
日々だったのかもしれない……。
その後高校でも水泳部に所属したが
高校一年の秋に肩を壊し泳げなくなり、
残りの約二年の高校生活を
ダラダラと過ごした。
(その中でラノベ、アニメにハマり、
オタ友もできたが…。)
その後大学も大した目標もなく
なんとなく決め、就職もなんとなく
興味があるという軽い理由で
塾講師となった。
……なんて中身のない人生なんだろう…。
そう考えることがあっても、
「はいはい厨二、厨二」
などと真剣に考えず流されて生きてきた。
自分の人生を真剣に考えるのが怖くて…、
また水泳のように一生懸命やったものが
ダメになるそんな瞬間が怖くて…。
-そんな今までのどうしようもない
自分を見て……俺は……。
「なんでよ!!なんでこいつはまだ
目覚めないのよ!!」
そんな声が聞こえてきた。
「私の治癒が足りなかった?それとも
こいつの低スペックのせい!?」
非常にイライラしている…。
女がイライラしてるときは
近づかないに限る……。
そんな妙な確信を女性経験もないのに
もって寝たふりを決め込もうとしていると
「疲れてきたし、頭にコレ落そうかしら……」
これ!?
これってなんだ…?
俺が戦々恐々としたのを悟ったのか、
それとも元から寝たふりなのに
気づいていたのか、
「いつまでも狸寝入りなんてしてないで、
とっとと起きなさい」
そう心底呆れた、疲れたような声が
聞こえてきた。
……バレてるなら起きたほうが身のためか…。
そう思い、俺は目を開き、できる限り
寝起きということを
信じてもらえそうなテンションで
「……おはよう……ございます……?」
そう言って目の前の人物に挨拶をした。
すると目の前にいたのは残念な格好を
した美女だった…。
「今、私を見て残念と思ったわね……?」
少し怒りを感じる声音で質問してきた。
「そんなこと思ってないですよ、本当本当…。」
そう取り繕いながらも、どう見ても
残念な格好に自然と目線が行ってしまった
俺はきっと悪くはない……。
簡単にまとめると、容姿は
俺の好みにどストライクだった。
銀髪ロング、胸はほぼなし、身長が165センチ
くらいだろうか?
(俺は180あるので大体の感覚だが)
体重も軽そうで、あとは耳がエルフ
(アニメなどの二次元に出てくる感じ)だった。
……俺の好みは置いとて……。
そんな容姿の美女がまるで
茶色っぽいカーテンの
ような薄い生地を胸のあたりから
巻いているだけの姿でそこにいた……。
「えっと……ここはどこです?それと
あなたはなんでそんな恰好で
俺のそばにいたんです?」
そう尋ねると彼女は俺に食い気味に
「あなたを無理矢理、異世界召喚の
試験に合格させようと
介入したせいでこうなったのよ!!!」
よく分からないが捲し立てられた。
「いや、でも俺確かにラノベとかゲーム、
漫画は好きですけど、異世界に
行きたいとか子供みたいな
願望はなかったですよ……?」
俺のこの言葉が彼女にとって
何か癇に障ったのか、少し口調を強めて
「もとの世界で、特に目標なく
機械のように決まった日常を人生が
終えるまで続けるあなたと、異世界や未来、
様々な可能性に期待し望んでいたあなた、
どっちが上等な人間かあなたに答えられる?」
……たしかに中学、高校、
もしかしたらもっと若い頃、
アニメの世界に行けたらなぁと
考えていたころと今の自分、
比べてみるとどうだろうか……。
収入は当然ある、親にも自分の
稼いだお金で孝行もできるようにもなった。
社会的に見たらしっかりと働き、生きている。
だが、自分の内面に触れたとき、
自分が何かを誤魔化し、
ただ機械のように生きているという
現実に直面する。
どちらが上等なのか……。
本当は答えなんてとっくに
出ているのにそれを口に出すのが
こんなに難しいなんて……
俺の葛藤を知ってか知らずか、女は
「あと、私の名前だったわね…。
私の名前はココロ。あなたのこれからの
相棒であり道連れよ」
はいっと握手を求められた。
俺は不思議とその握手に
なんのためらいもなく
「これからよろしく」
何の躊躇いもなく手を差し出せた。
これが今後、喧嘩し笑いあい、泣き合う、
そんなこの世界での、いや俺の人生で
おそらく初めての
本当の相棒との出会いだった。
夢といっていいのか、今までの俺の人生の
軌跡を追体験しているような
不思議な夢だった。
中学の頃俺は水泳部に
所属していた。
息継ぎもできないようなカナヅチだったが、
息継ぎを覚え、泳ぎ方を学び、
中学三年の夏には地区の大会で
優勝するまでになった。
それまで少しうまくいかないだけで
すぐに逃げ出し、なんでもすぐに
諦めていた俺にとってそれまでの人生で
一番生きていると実感できる
日々だったのかもしれない……。
その後高校でも水泳部に所属したが
高校一年の秋に肩を壊し泳げなくなり、
残りの約二年の高校生活を
ダラダラと過ごした。
(その中でラノベ、アニメにハマり、
オタ友もできたが…。)
その後大学も大した目標もなく
なんとなく決め、就職もなんとなく
興味があるという軽い理由で
塾講師となった。
……なんて中身のない人生なんだろう…。
そう考えることがあっても、
「はいはい厨二、厨二」
などと真剣に考えず流されて生きてきた。
自分の人生を真剣に考えるのが怖くて…、
また水泳のように一生懸命やったものが
ダメになるそんな瞬間が怖くて…。
-そんな今までのどうしようもない
自分を見て……俺は……。
「なんでよ!!なんでこいつはまだ
目覚めないのよ!!」
そんな声が聞こえてきた。
「私の治癒が足りなかった?それとも
こいつの低スペックのせい!?」
非常にイライラしている…。
女がイライラしてるときは
近づかないに限る……。
そんな妙な確信を女性経験もないのに
もって寝たふりを決め込もうとしていると
「疲れてきたし、頭にコレ落そうかしら……」
これ!?
これってなんだ…?
俺が戦々恐々としたのを悟ったのか、
それとも元から寝たふりなのに
気づいていたのか、
「いつまでも狸寝入りなんてしてないで、
とっとと起きなさい」
そう心底呆れた、疲れたような声が
聞こえてきた。
……バレてるなら起きたほうが身のためか…。
そう思い、俺は目を開き、できる限り
寝起きということを
信じてもらえそうなテンションで
「……おはよう……ございます……?」
そう言って目の前の人物に挨拶をした。
すると目の前にいたのは残念な格好を
した美女だった…。
「今、私を見て残念と思ったわね……?」
少し怒りを感じる声音で質問してきた。
「そんなこと思ってないですよ、本当本当…。」
そう取り繕いながらも、どう見ても
残念な格好に自然と目線が行ってしまった
俺はきっと悪くはない……。
簡単にまとめると、容姿は
俺の好みにどストライクだった。
銀髪ロング、胸はほぼなし、身長が165センチ
くらいだろうか?
(俺は180あるので大体の感覚だが)
体重も軽そうで、あとは耳がエルフ
(アニメなどの二次元に出てくる感じ)だった。
……俺の好みは置いとて……。
そんな容姿の美女がまるで
茶色っぽいカーテンの
ような薄い生地を胸のあたりから
巻いているだけの姿でそこにいた……。
「えっと……ここはどこです?それと
あなたはなんでそんな恰好で
俺のそばにいたんです?」
そう尋ねると彼女は俺に食い気味に
「あなたを無理矢理、異世界召喚の
試験に合格させようと
介入したせいでこうなったのよ!!!」
よく分からないが捲し立てられた。
「いや、でも俺確かにラノベとかゲーム、
漫画は好きですけど、異世界に
行きたいとか子供みたいな
願望はなかったですよ……?」
俺のこの言葉が彼女にとって
何か癇に障ったのか、少し口調を強めて
「もとの世界で、特に目標なく
機械のように決まった日常を人生が
終えるまで続けるあなたと、異世界や未来、
様々な可能性に期待し望んでいたあなた、
どっちが上等な人間かあなたに答えられる?」
……たしかに中学、高校、
もしかしたらもっと若い頃、
アニメの世界に行けたらなぁと
考えていたころと今の自分、
比べてみるとどうだろうか……。
収入は当然ある、親にも自分の
稼いだお金で孝行もできるようにもなった。
社会的に見たらしっかりと働き、生きている。
だが、自分の内面に触れたとき、
自分が何かを誤魔化し、
ただ機械のように生きているという
現実に直面する。
どちらが上等なのか……。
本当は答えなんてとっくに
出ているのにそれを口に出すのが
こんなに難しいなんて……
俺の葛藤を知ってか知らずか、女は
「あと、私の名前だったわね…。
私の名前はココロ。あなたのこれからの
相棒であり道連れよ」
はいっと握手を求められた。
俺は不思議とその握手に
なんのためらいもなく
「これからよろしく」
何の躊躇いもなく手を差し出せた。
これが今後、喧嘩し笑いあい、泣き合う、
そんなこの世界での、いや俺の人生で
おそらく初めての
本当の相棒との出会いだった。
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