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第1章
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コンコンッ。
「はい!」
返事をすると直ぐにドアが開いた。ライカーだろうか。思っていたよりも早い。緊張しながら扉が開くのを待っていたのだが、どこにいたのはメイドだった。わざわざお茶とクッキー、それにマカロンやケーキまで用意してくれている。これが王族のもてなしなのか……あまりにも今までの自分と住む世界が違い、驚くばかりだ。
「ロカリエ様、お飲み物は何になさいますか?」
「紅茶でお願いします」
「かしこまりました」
女性はキッチンカートの上に置かれた紅茶を注ぎ、慣れた手つきでレモンまで盛り付けてくれた。少し彼女と話をして時間を使えればと思ったのだが、彼女はすぐに部屋から出て行ってしまった。少しの寂しさの中、ロカリエは一人で紅茶を啜った。
静寂の中、遠くから数人の足音が聞こえる。緊張と期待とで埋め尽くされているロカリエにとっては、少し持て余す時間だった。彼らもまた違う人物だろうか。足音が聞こえる度にいちいち緊張してしまう。待ち時間が長くなってきたため寛ぐ余裕ができてきた。レモンの風味が折り混ざった紅茶を楽しんでいると、部屋のドアが勢いよく開かれた。
「遅れてすまない、ロカリエ嬢!!」
ベーロンモア帝国の王帝であるカルロ王の鋭い声に、ロカリエの肩は勢いよく跳ね上がった。そして、飲んでいた紅茶が気管に入って噎せることになる。あまりにも情けない姿であることは自分でもよく分かっていた。寛ぎすぎていたことを後悔しつつも、貴族の娘、ロカリエ・フェリス・ジェラードとしての体裁を整える。
「カルロ王、お会いできて光栄です。」
姿勢を正して、王に挨拶をした。カルロ王は緊張しているロカリエに、気さくに話しかけてくる。堅い態度で応じたロカリエを宥めるように、肩の力を抜くように伝えてきた。
「もうすぐ来ると思うんだ。少しの間待っててくれるかい?」
「ええ、もちろんです」
待つと言われたが、それはほんの少しの時間だった。正直なところ、もう少し心の準備をする時間が必要だったかもしれないと思うほど。すぐにドアがノックされ、いちばん会いたかった人物が入ってきた。
なめらかな黒髪。クリっとした薄青の瞳は、長いまつ毛に縁どられている。少し太い眉はきりりとした印象を与えた。凛々しくも可愛らしい。まぎれもない、心から待ち望んだ人、本物のライカーだ。
ライカーの隣には、兄であるリアムがいた。透明感のあるラベンダー色の短髪。澄んだ青い瞳に涙黒子が特徴的なリアムは、ライカーよりも背が高かった。
座っていたソファーから勢いよく立ち上がる。ライカーの元まで小走りになって向かった。2人の前に立ち、脳内で何回も練習をした挨拶をする。
「ライカー殿、リアム殿、初めまして。ロカリエ・フェリス・ジェラードと申します!」
近くで見ると、本当に可愛らしい。あまりの可愛さに満面の笑みで挨拶をしてしまったためだろうか。ライカーの表情は固まっていた。見開かれた両目は驚きの色に満ちており、ロカリエは自分が何か悪いことをしたのかと思い、手を合わせて謝る。
「ご、ごめんなさい。ライカー殿に会えることを心待ちにしていたもので、つい気が焦って……」
「あ、ああそうだな。そういう時もある」
何か呟いている彼は、どこか自分に言い聞かせているような感じがして。ロカリエはほんのわずかに違和感を覚えた。
「ライカー、ロカリエ嬢が挨拶して下さったのだ。僕らも挨拶するべきだよ」
リアムがぶつぶつと話しているライカーを窘める。ライカーははっとしたように顔を上げると、挨拶をしてきた。その表情にはどこか警戒の色が滲んでいるような気もして、ロカリエは少し不思議な気持ちになる。小説では、このシーンで初めて二人が出会うはずなのに。
「ベーロンモア帝国第二皇子、ライカーだ」
「同じくベーロンモア帝国第一皇子、リアムだよ。宜しくね」
リアムに右手を出されて握手を求められたので、ロカリエは手袋を外し握手を交わした。その流れでライカーにも握手を求めると、彼は驚いた表情でロカリエを見た。その表情に驚いたのはロカリエ自身だった。何か、自分は妙なことをしているだろうか。ライカーの困惑を感じたロカリエは、そっとライカーの手に、自分のそれを伸ばした。心音がゆっくりと高まっていくが、どこか心安らぐ、不思議な気分。
ライカーの指に自分のそれを絡めていき、きゅっと力を込めた。婚約者として仲良くしていきたい。心から大好きなライカーの幸せを祈るような握手。ライカーは相変わらずいぶかし気にロカリエの瞳と、握られた手を交互に見つめていた。
小説の中のライカーはこういう時も可愛くリアムの後を着いてきていた印象があった。この状況なら、彼は握手を喜んでくれるような気がするのに。
それにどこか大人びていて、なんだか自分の置かれている立場を理解している感じがする。
「ライカー殿?」
ライカーの顔を覗き込む。彼ははっとしたように微笑みを返すと、再び愛くるしい雰囲気を出しながら、改めてロカリエの手を握った。その力強さにロカリエはほんの少し緊張を緩める。初対面にして、許嫁という重い役割を抱く二人が仲睦まじくしている様子を見たからか、カルロ王は安心したように目じりを緩めた。
「ロカリエお嬢様、御足労頂きありがとうございます」
「お、お嬢様!?」
「嫌……でした?」
上目遣いに見上げるライカーにロカリエの心は揺さぶられた。あまりにも可愛らしい。販促的だ。それに、ロカリエお嬢様だなんていう呼び名、余計に照れてしまう。ロカリエという名前ではあるものの、中身は立派な成人女性なのだ。気恥ずかしいやら何やらで、頬が熱くなる。
「嫌……ではないです」
彼が丁寧に接してくれているのは嬉しいことではあった。しかし、この呼び方、中身は庶民であるロカリエにとっては少々堅苦しい。他人行儀な感じもする。ライカーの目の奥が笑っていない感じがした。どこか大人っぽいライカーは、この婚約を不安に思っているのだろう。親が決めた結婚なんて、そう簡単には受け入れられるまい。ロカリエは少しでも彼の不安を拭い去りたくて、力を込めて言葉を口にした。
「ライカー殿! あの……婚約することだし、これからはロカリエって呼んでくださいませんか」
「……僕なんかがロカリエお嬢様を呼び捨てにするなんて」
ライカーの態度に違和感を覚える。なんだかロカリエから距離を取りたがっているような。そんな言いようもない壁を二人の間に感じてしまう。ライカーの態度に萎縮したロカリエだったが、その程度のことで縮こまっているようでは、ライカーを幸せになどできるはずがない。自分を奮い立てるようにしながら、ロカリエはライカーの目をもう一度見た。
「僕なんか、などおっしゃらないで。ライカー殿はとっても素敵な人です! 是非ロカリエと呼んでください!」
「わ、分かりました。それではロカリエとお呼びしますね」
なんとか少し態度が変わって、それに胸をなでおろす。ライカーの表情が和らぐのを見れば、ロカリエも嬉しい気持ちになった。少し迷っていたが、次の提案も口にする。
「ありがとうございます! それと敬語もなしにしましょう!」
「何故です?」
「せっかく婚約するのに何だか距離があるみたいで」
婚約という言葉を自分から口にするのも少々緊張した。ロカリエが必死に言うと、ライカーはやはり驚いた顔で見つめてくる。
本来のロカリエは純血主義で、人間とエルフの混血であるライカーに対して険悪感を示している設定だった。きっと転生前のロカリエから何か言われていたのだろう。今まで培ってきた負の側面があるのだとすれば、これからの態度で、何とか挽回していかなければ。自分はライカーの敵ではないこと。彼の幸せを心から祈っていたことを、言葉と態度で伝えたかった。
「私……会えるのずっと楽しみにしていました。まるで夢を見ている気分なんです」
転生しました。ずっと前から好きでした。そんなことは言えないけれども、彼を思う気持ちをどうしても伝えておきたかった。
「僕と婚約しても、ロカリエにとっては不利益の方が大きいはずです」
ライカーはロカリエの態度に驚いているのかもしれないが、ロカリエもライカーの態度には驚いていた。幼少期のライカーといえば、もっと愛されたいという雰囲気のある、可愛らしい少年というイメージだった。確かにここまで熱烈なアタックを受ければ困るのかもしれないが、それにしても、彼のまとう雰囲気があまりにも切ない。
「婚約に利益なんか求めていませんよ。私はライカー殿に、幸せになってほしいんです。だから自分を卑下にするのは辞めてくださいね。婚約者である、この私が許しませんよ!」
「ロカリエ……ふふっ、ありがとう」
カルロ王とリアムを他所にライカーに猛烈なアタックを続ける。その様子を見ていたリアムが身体を傾けて言った。
「……僕が婚約してもいいんだよ」
それを見ていたリアムが、平坦な口調でロカリエにそう伝えた。ロカリエはこれがもとよりこれは政略結婚であることを思い出す。ライカーではなく、リアムが婚約をするという案もきっとあったのだろう。しかし、そう言われたのが心外とでも言うように、ロカリエはライカーの手を強く握った。
「いいえ! 私はライカー殿がいいんです」
再びライカーに視線を映す、やはり驚いた様子でロカリエを見つめていた。
「はい!」
返事をすると直ぐにドアが開いた。ライカーだろうか。思っていたよりも早い。緊張しながら扉が開くのを待っていたのだが、どこにいたのはメイドだった。わざわざお茶とクッキー、それにマカロンやケーキまで用意してくれている。これが王族のもてなしなのか……あまりにも今までの自分と住む世界が違い、驚くばかりだ。
「ロカリエ様、お飲み物は何になさいますか?」
「紅茶でお願いします」
「かしこまりました」
女性はキッチンカートの上に置かれた紅茶を注ぎ、慣れた手つきでレモンまで盛り付けてくれた。少し彼女と話をして時間を使えればと思ったのだが、彼女はすぐに部屋から出て行ってしまった。少しの寂しさの中、ロカリエは一人で紅茶を啜った。
静寂の中、遠くから数人の足音が聞こえる。緊張と期待とで埋め尽くされているロカリエにとっては、少し持て余す時間だった。彼らもまた違う人物だろうか。足音が聞こえる度にいちいち緊張してしまう。待ち時間が長くなってきたため寛ぐ余裕ができてきた。レモンの風味が折り混ざった紅茶を楽しんでいると、部屋のドアが勢いよく開かれた。
「遅れてすまない、ロカリエ嬢!!」
ベーロンモア帝国の王帝であるカルロ王の鋭い声に、ロカリエの肩は勢いよく跳ね上がった。そして、飲んでいた紅茶が気管に入って噎せることになる。あまりにも情けない姿であることは自分でもよく分かっていた。寛ぎすぎていたことを後悔しつつも、貴族の娘、ロカリエ・フェリス・ジェラードとしての体裁を整える。
「カルロ王、お会いできて光栄です。」
姿勢を正して、王に挨拶をした。カルロ王は緊張しているロカリエに、気さくに話しかけてくる。堅い態度で応じたロカリエを宥めるように、肩の力を抜くように伝えてきた。
「もうすぐ来ると思うんだ。少しの間待っててくれるかい?」
「ええ、もちろんです」
待つと言われたが、それはほんの少しの時間だった。正直なところ、もう少し心の準備をする時間が必要だったかもしれないと思うほど。すぐにドアがノックされ、いちばん会いたかった人物が入ってきた。
なめらかな黒髪。クリっとした薄青の瞳は、長いまつ毛に縁どられている。少し太い眉はきりりとした印象を与えた。凛々しくも可愛らしい。まぎれもない、心から待ち望んだ人、本物のライカーだ。
ライカーの隣には、兄であるリアムがいた。透明感のあるラベンダー色の短髪。澄んだ青い瞳に涙黒子が特徴的なリアムは、ライカーよりも背が高かった。
座っていたソファーから勢いよく立ち上がる。ライカーの元まで小走りになって向かった。2人の前に立ち、脳内で何回も練習をした挨拶をする。
「ライカー殿、リアム殿、初めまして。ロカリエ・フェリス・ジェラードと申します!」
近くで見ると、本当に可愛らしい。あまりの可愛さに満面の笑みで挨拶をしてしまったためだろうか。ライカーの表情は固まっていた。見開かれた両目は驚きの色に満ちており、ロカリエは自分が何か悪いことをしたのかと思い、手を合わせて謝る。
「ご、ごめんなさい。ライカー殿に会えることを心待ちにしていたもので、つい気が焦って……」
「あ、ああそうだな。そういう時もある」
何か呟いている彼は、どこか自分に言い聞かせているような感じがして。ロカリエはほんのわずかに違和感を覚えた。
「ライカー、ロカリエ嬢が挨拶して下さったのだ。僕らも挨拶するべきだよ」
リアムがぶつぶつと話しているライカーを窘める。ライカーははっとしたように顔を上げると、挨拶をしてきた。その表情にはどこか警戒の色が滲んでいるような気もして、ロカリエは少し不思議な気持ちになる。小説では、このシーンで初めて二人が出会うはずなのに。
「ベーロンモア帝国第二皇子、ライカーだ」
「同じくベーロンモア帝国第一皇子、リアムだよ。宜しくね」
リアムに右手を出されて握手を求められたので、ロカリエは手袋を外し握手を交わした。その流れでライカーにも握手を求めると、彼は驚いた表情でロカリエを見た。その表情に驚いたのはロカリエ自身だった。何か、自分は妙なことをしているだろうか。ライカーの困惑を感じたロカリエは、そっとライカーの手に、自分のそれを伸ばした。心音がゆっくりと高まっていくが、どこか心安らぐ、不思議な気分。
ライカーの指に自分のそれを絡めていき、きゅっと力を込めた。婚約者として仲良くしていきたい。心から大好きなライカーの幸せを祈るような握手。ライカーは相変わらずいぶかし気にロカリエの瞳と、握られた手を交互に見つめていた。
小説の中のライカーはこういう時も可愛くリアムの後を着いてきていた印象があった。この状況なら、彼は握手を喜んでくれるような気がするのに。
それにどこか大人びていて、なんだか自分の置かれている立場を理解している感じがする。
「ライカー殿?」
ライカーの顔を覗き込む。彼ははっとしたように微笑みを返すと、再び愛くるしい雰囲気を出しながら、改めてロカリエの手を握った。その力強さにロカリエはほんの少し緊張を緩める。初対面にして、許嫁という重い役割を抱く二人が仲睦まじくしている様子を見たからか、カルロ王は安心したように目じりを緩めた。
「ロカリエお嬢様、御足労頂きありがとうございます」
「お、お嬢様!?」
「嫌……でした?」
上目遣いに見上げるライカーにロカリエの心は揺さぶられた。あまりにも可愛らしい。販促的だ。それに、ロカリエお嬢様だなんていう呼び名、余計に照れてしまう。ロカリエという名前ではあるものの、中身は立派な成人女性なのだ。気恥ずかしいやら何やらで、頬が熱くなる。
「嫌……ではないです」
彼が丁寧に接してくれているのは嬉しいことではあった。しかし、この呼び方、中身は庶民であるロカリエにとっては少々堅苦しい。他人行儀な感じもする。ライカーの目の奥が笑っていない感じがした。どこか大人っぽいライカーは、この婚約を不安に思っているのだろう。親が決めた結婚なんて、そう簡単には受け入れられるまい。ロカリエは少しでも彼の不安を拭い去りたくて、力を込めて言葉を口にした。
「ライカー殿! あの……婚約することだし、これからはロカリエって呼んでくださいませんか」
「……僕なんかがロカリエお嬢様を呼び捨てにするなんて」
ライカーの態度に違和感を覚える。なんだかロカリエから距離を取りたがっているような。そんな言いようもない壁を二人の間に感じてしまう。ライカーの態度に萎縮したロカリエだったが、その程度のことで縮こまっているようでは、ライカーを幸せになどできるはずがない。自分を奮い立てるようにしながら、ロカリエはライカーの目をもう一度見た。
「僕なんか、などおっしゃらないで。ライカー殿はとっても素敵な人です! 是非ロカリエと呼んでください!」
「わ、分かりました。それではロカリエとお呼びしますね」
なんとか少し態度が変わって、それに胸をなでおろす。ライカーの表情が和らぐのを見れば、ロカリエも嬉しい気持ちになった。少し迷っていたが、次の提案も口にする。
「ありがとうございます! それと敬語もなしにしましょう!」
「何故です?」
「せっかく婚約するのに何だか距離があるみたいで」
婚約という言葉を自分から口にするのも少々緊張した。ロカリエが必死に言うと、ライカーはやはり驚いた顔で見つめてくる。
本来のロカリエは純血主義で、人間とエルフの混血であるライカーに対して険悪感を示している設定だった。きっと転生前のロカリエから何か言われていたのだろう。今まで培ってきた負の側面があるのだとすれば、これからの態度で、何とか挽回していかなければ。自分はライカーの敵ではないこと。彼の幸せを心から祈っていたことを、言葉と態度で伝えたかった。
「私……会えるのずっと楽しみにしていました。まるで夢を見ている気分なんです」
転生しました。ずっと前から好きでした。そんなことは言えないけれども、彼を思う気持ちをどうしても伝えておきたかった。
「僕と婚約しても、ロカリエにとっては不利益の方が大きいはずです」
ライカーはロカリエの態度に驚いているのかもしれないが、ロカリエもライカーの態度には驚いていた。幼少期のライカーといえば、もっと愛されたいという雰囲気のある、可愛らしい少年というイメージだった。確かにここまで熱烈なアタックを受ければ困るのかもしれないが、それにしても、彼のまとう雰囲気があまりにも切ない。
「婚約に利益なんか求めていませんよ。私はライカー殿に、幸せになってほしいんです。だから自分を卑下にするのは辞めてくださいね。婚約者である、この私が許しませんよ!」
「ロカリエ……ふふっ、ありがとう」
カルロ王とリアムを他所にライカーに猛烈なアタックを続ける。その様子を見ていたリアムが身体を傾けて言った。
「……僕が婚約してもいいんだよ」
それを見ていたリアムが、平坦な口調でロカリエにそう伝えた。ロカリエはこれがもとよりこれは政略結婚であることを思い出す。ライカーではなく、リアムが婚約をするという案もきっとあったのだろう。しかし、そう言われたのが心外とでも言うように、ロカリエはライカーの手を強く握った。
「いいえ! 私はライカー殿がいいんです」
再びライカーに視線を映す、やはり驚いた様子でロカリエを見つめていた。
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