探偵は女子高生と共にやって来る。

飛鳥 進

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第拾弐話-監禁

監禁-7

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「ねぇ、あんた。UZAKAWAの仲間?」
 燐は単刀直入に店の中で立ち止まっている男性に話しかける。
「UZAKAWA? 誰ですか、それ?」キョトンとした顔で、燐に質問する男性。
「大変、申し訳ありません。人違いでした」長四郎はそう言って、その場を立ち去ろうとする。
「ちょっと!!」
 燐はすぐさま後を追おうとすると、立ち止まった長四郎の背中にぶつかる。
「痛ぁ~」燐はぶつかった額を手で抑えながら長四郎を睨む。
「あの狐の仮面ライダーは見ていますか?」
「ええ、まぁ」
「じゃあ、あのフォームの名前は何て言うんですか?」
 長四郎の質問に男は「えっ」という言葉と共に少し動揺する素振りを見せる。
「確かぁ~白狐フォームですよ」
「あんた、見てないね。あれは、マグナムブーストフォームって言うんですよ。なぁ、そこのオタク君」
 近くで商品を漁っていた平成仮面ライダー第二期の仮面ライダーが集合したシャツを着た長四郎と同年代の男性に話しかけると「あっ、はい」とだけ答えると自分の作業に戻る。
「あ、そうでしたね」
「そんなん良いから、はよ紙出せ。あんたが、人から頼まれてここに居るのは分かってるから。あんまり、焦らすようだったら外に居るあの刑事にあんたを逮捕してもらう事だって出来るんだぜ」
 長四郎にそう言われ男も観念したのか、渋々、紙を差し出した。
「どうも」
 長四郎はそれを受け取り、店を出た。
 店の外で待っていた絢巡査長に紙を渡し、UZAKAWAに紙を受け取った事をメッセージで報告した。
「長さん、これどういう意味だと思います?」
 先に内容を確認した絢巡査長にそう問われ、長四郎もまた中身を確認する。
 そこに書いてあったのは、Mission Completeの文字だけであった。
「そのままの意味じゃね?」長四郎はそう答えるとUZAKAWAの返信を待つ。
「ねぇ、どうしてあの仮面ライダーのフォームが分かったの?」
 燐は店の中で長四郎があっさりと答えたので、気になり質問した。
「その答えは、簡単だ。毎週見ているからな」
「あんたも、もう十分オタクだよ」燐はぼそっと呟く。
「何か言った?」
「いいえ、何もぉ~」燐は全力で首を振り否定する。
「そ」
 長四郎は気のせいかといった感じで、スマホを見る。
 すると、UZAKAWAから返信が返ってきた。
 長四郎は内容を確認すると、ふっと笑い二人に「行こう」と告げて歩き始めた。
 長四郎の事務所に戻った三人は、現在の一川警部の状態を確認する。
 一川警部は意識がないのか、下を向いてたまま項垂れていた。
「一川さん、やばくない?」燐が真っ先に感想を述べる。
「多分、UZAKWAに喧嘩を売って返り討ちに遭ったんだろうな」
「何、吞気な事言っているんですか? 早く助け出さないと」
「そだねー」長四郎はそう返事をし、UZAKAWAからの返信を燐と絢巡査長に見せた。
「え? これだけ?」燐が戸惑うのも無理はなかった。
 それもそのはず、そこに書かれていたのは「事務所に戻れ」その一文だけであったからだ。
「長さん、あのミッションはどういう意味だったんですか?」
「多分、俺達の力量を測ったんだろうな」
 長四郎はスマホを燐の手から取り返しながら、絢巡査長の疑問に答える。
「どうしてそう思うの?」
「どうしてって。そんな感じがしたから」
「感じって。答えになってないんだけど」
 呆れる燐を他所に絢巡査長は「次のミッションは何なんでしょうか?」と次に来るミッションの内容について考えていた。
「UZAKAWAの野郎は、あの場所に居なかった。つまりはだ。あいつは時間稼ぎしたいんじゃないかな?」
『時間稼ぎ?』女性陣二人は声を揃えて長四郎の推理に耳を傾ける。
「そ、時間稼ぎ。奴は一川さんが監禁されている場所近くに潜伏しているはず。その証拠に、一川さんの状態は最初に見た時より酷い状態あるから、一川さんの最期を近くで見たいからその邪魔をする俺達を排除したいんだろうな」
「その秘策が、ミッションって事?」
「ラモちゃん、ご名答」
「じゃあ、次に来るミッションは無視すれば良いって事?」燐は意気揚々と発言する。
「そうは問屋は卸さないぜ。多分、次も制限時間を設けられるはずだから難しいと思うぜ」
「私も長さんの意見に賛成です」
 絢巡査長にもそう言われた燐は肩をがっくりと落とす。
 その時、長四郎と絢巡査長のスマホに着信が入る。
 長四郎はUZAKAWAから、絢巡査長は二重の捜査をしていた齋藤刑事からの連絡であった。
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