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第弐拾参話-会長
会長-7
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変駄世高校の生徒会室では、殺された野古の葬儀の対応について協議していた。
そんな中、部活会計担当の佐久利美麻が「ねぇ、あの変な探偵また来ると思う?」と葬儀の話題から逸らす内容を話し始めた。
「来ないんじゃねぇ。ドラマじゃあるまいし」
生徒会長の亜尾健太が否定する。
「俺は、来るに一票。その方が面白いし」
本部会計担当・取琉碁勝は意気揚々と答える。
「僕も来そうな感じはありますね」栗手も取琉碁の意見に賛同する。
「だとしたら、よっぽど暇な探偵なんだろうな」
「生徒会長。私はさ、あの横に居た変蛇内高校のJKが気になっているんだけど」
「俺も思った。あれは、工藤新一の親戚の何か?」
「でも、高校生探偵の雰囲気じゃなかったでしょ。どっちかっていうと、探偵があの女子高生に無理矢理事件解決に付き合わされている感じが凄いするんだけど」
「何それ、女の勘ってやつ?」
「取琉碁、バカにしてるでしょ」
「滅相もない」取琉碁は首を横に振り、否定する。
「あの、トイレ行って来ます」
栗手がその場から席を外すと、残った三人は顔を突き合わせて話始める。
「野古が殺されたのって、去年のあれが原因か?」
「生徒会長。それは考え過ぎだろ」
「そうだよ。考え過ぎ」
「そうかな。だと、良いけどな」
亜尾がそう言った時、生徒会室のドアが開く。栗手が戻ってきたので、三人はすぐに会話を止め、話題を切り替える。
「で、生徒会長の葬儀には俺達は参加するとして、やっぱり蔵寺先輩は呼んだ方が良いのかな?」
「あの人は、自分で来るでしょ」佐久利の質問に亜尾が答える。
「そうだよな」
「そう言えば、野古先輩が殺された時、蔵寺先輩の姿見たか?」
「見てないな」
「僕も見てません」
「もしかして、犯人は蔵寺先輩?」
佐久利のその一言に「まさかぁ~」と男三人は否定するような反応をする。
「佐久利さ、変蛇内高校の女子高生みたいだぞ」と言う取琉碁の冷やかしに「やめてよぉ~ あんなバカっぽい奴と一緒にしないでよ」
「ハックショッン!!!」
燐の盛大なクシャミが命捜班の部屋に響き渡る。そのクシャミに長四郎は「おっさんみたいな、クシャミだな」と正直な感想を述べる。
「ひっどぉ~い。多分、今日の親睦会で私の姿を見た男子高校生達が、私の美貌に惹かれて噂しているのね」
「そうね。顔だけは良いもんね」
「それは、どういう意味かしら?」
指をポキポキと鳴らしながら、長四郎に近づいていく燐。
「あ、いや、中身も最高ですっ!!」
「遅い!!」
燐の鉄拳を浴びる長四郎。
「はーい。一年前の事件の資料が揃いましたよぉ~」
事件の捜査資料を取りに行っていた一川警部と絢巡査長が部屋に戻ってきた。
「では、読ませて頂きましょう」
長四郎は絢巡査長から捜査資料を受け取ると、中身に目を通し始める。
そして、すぐに「これ、気になるな」と口を開く長四郎。
「何が?」
「これだよ。これ」
栗手魁人が姿を消す少し前、生徒会のメンバーで格闘技ごっこをしていた。
「これのどこが気になるの?」
「死体検案書には、死体には複数の打撲痕があったって書いてある」
「それのどこが?」
「ラモちゃん。長さんは、この格闘技ごっこでその場に居た誰かが誤って殺したんじゃないか。そう考えているんだと私は思うんだけど」
「絢ちゃん、解説ありがとう」
「いえ」
「じゃあ、その場で殺して誤って川に転落して溺死したように工作したって事?」
「そういう事」
「長さん、その線で捜査してみようか」一川警部の問いかけに「そうですね。このキャンプで参加しているメンバーの中で話を聞けてないのが一人居ますしね」長四郎はそう答えながら、蔵寺の名前が書かれている部分を指でなぞるのだった。
そんな中、部活会計担当の佐久利美麻が「ねぇ、あの変な探偵また来ると思う?」と葬儀の話題から逸らす内容を話し始めた。
「来ないんじゃねぇ。ドラマじゃあるまいし」
生徒会長の亜尾健太が否定する。
「俺は、来るに一票。その方が面白いし」
本部会計担当・取琉碁勝は意気揚々と答える。
「僕も来そうな感じはありますね」栗手も取琉碁の意見に賛同する。
「だとしたら、よっぽど暇な探偵なんだろうな」
「生徒会長。私はさ、あの横に居た変蛇内高校のJKが気になっているんだけど」
「俺も思った。あれは、工藤新一の親戚の何か?」
「でも、高校生探偵の雰囲気じゃなかったでしょ。どっちかっていうと、探偵があの女子高生に無理矢理事件解決に付き合わされている感じが凄いするんだけど」
「何それ、女の勘ってやつ?」
「取琉碁、バカにしてるでしょ」
「滅相もない」取琉碁は首を横に振り、否定する。
「あの、トイレ行って来ます」
栗手がその場から席を外すと、残った三人は顔を突き合わせて話始める。
「野古が殺されたのって、去年のあれが原因か?」
「生徒会長。それは考え過ぎだろ」
「そうだよ。考え過ぎ」
「そうかな。だと、良いけどな」
亜尾がそう言った時、生徒会室のドアが開く。栗手が戻ってきたので、三人はすぐに会話を止め、話題を切り替える。
「で、生徒会長の葬儀には俺達は参加するとして、やっぱり蔵寺先輩は呼んだ方が良いのかな?」
「あの人は、自分で来るでしょ」佐久利の質問に亜尾が答える。
「そうだよな」
「そう言えば、野古先輩が殺された時、蔵寺先輩の姿見たか?」
「見てないな」
「僕も見てません」
「もしかして、犯人は蔵寺先輩?」
佐久利のその一言に「まさかぁ~」と男三人は否定するような反応をする。
「佐久利さ、変蛇内高校の女子高生みたいだぞ」と言う取琉碁の冷やかしに「やめてよぉ~ あんなバカっぽい奴と一緒にしないでよ」
「ハックショッン!!!」
燐の盛大なクシャミが命捜班の部屋に響き渡る。そのクシャミに長四郎は「おっさんみたいな、クシャミだな」と正直な感想を述べる。
「ひっどぉ~い。多分、今日の親睦会で私の姿を見た男子高校生達が、私の美貌に惹かれて噂しているのね」
「そうね。顔だけは良いもんね」
「それは、どういう意味かしら?」
指をポキポキと鳴らしながら、長四郎に近づいていく燐。
「あ、いや、中身も最高ですっ!!」
「遅い!!」
燐の鉄拳を浴びる長四郎。
「はーい。一年前の事件の資料が揃いましたよぉ~」
事件の捜査資料を取りに行っていた一川警部と絢巡査長が部屋に戻ってきた。
「では、読ませて頂きましょう」
長四郎は絢巡査長から捜査資料を受け取ると、中身に目を通し始める。
そして、すぐに「これ、気になるな」と口を開く長四郎。
「何が?」
「これだよ。これ」
栗手魁人が姿を消す少し前、生徒会のメンバーで格闘技ごっこをしていた。
「これのどこが気になるの?」
「死体検案書には、死体には複数の打撲痕があったって書いてある」
「それのどこが?」
「ラモちゃん。長さんは、この格闘技ごっこでその場に居た誰かが誤って殺したんじゃないか。そう考えているんだと私は思うんだけど」
「絢ちゃん、解説ありがとう」
「いえ」
「じゃあ、その場で殺して誤って川に転落して溺死したように工作したって事?」
「そういう事」
「長さん、その線で捜査してみようか」一川警部の問いかけに「そうですね。このキャンプで参加しているメンバーの中で話を聞けてないのが一人居ますしね」長四郎はそう答えながら、蔵寺の名前が書かれている部分を指でなぞるのだった。
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