探偵は女子高生と共にやって来る。

飛鳥 進

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第弐拾伍話-対決

対決-27

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「Shoot! Shoot!!(訳:撃て! 撃て!!)」
 船員はそう言いながら、仲間の船員と共に長四郎、勇仁を撃ち殺そうと必死に銃を撃ち続ける。
 しかし、弾は二人に被弾せず、返り討ちに遭う始末であった。
「相手はエアガンだ!! 早く倒せよ!!!」
 前尾はエアガンで敵を倒していく探偵二人に動揺し船員の一人を盾にしながら、指示を出す。
「ったく、情けないやつ」
 長四郎は物陰からエアガンに弾をこめながらそう呟く。
「だからこそ、倒す価値があるんじゃない?」
 勇仁はそう言って華麗に弾をリロードし、ニヤリと笑う。
「行きますか!」勇仁の合図と共に「OK!!」と答えた長四郎は物陰から飛び出し、敵の手首に向けてエアガンを撃つ。
 相手の手首に弾が当たり、相手が悶絶するその隙に勇仁が撃つ弾が眉間や股間に向けて発射される。
 この戦法で、相手を次々と倒していく長四郎と勇仁。
「Retreat!!! (訳:退却!!!)」
 船員達は少しずつ下がり、距離を取り始める。
 エアガンの飛距離を考慮しての戦略であった。
「あいつら、引いていくぞ」
「多分、こいつの飛距離を考えてだろうな。エアガンじゃ限界があるからな」
 長四郎はエアガンをトントンと叩きながら、解説する。
「成程ね。やるねぇ~ ファイトが湧いてくるってもんよ!!」
「ファイトが湧いてくるのは良いが、ここはクールに決めようぜ」
「どうクールに決めるつもり?」
「それは」と言いかけて黙る長四郎。
「考えてねぇじゃん!」
「当たり前だろ! エアガンでここまで乗り切れたのがラッキーみたいなもんなんだからさ!!」
「開き直ってんじゃないよ! この若造がっ!!」
 二人が口喧嘩し始めたのを好気と捉えた敵は、ゆっくりと音を立てないように近づいてくる。
 長四郎と勇仁は互いを見ながら、近づいて来た敵を撃つ。
 見事に相手の額に弾は当たり、悶絶し倒れこむ二人。
「かかったな」
「チョロい。チョロい」
 勇仁はそう答えながら、敵の銃を拾い上げる。
「長さん。弾は?」
「もう無い。勇仁はあるの?」
「無いよ。だから、こうして現地調達。もう正当防衛でしょ?」
「そう言うことにしとこう」
 長四郎も銃を拾い倒れている敵が持っているリロード用の弾も奪い取る。
「行くぜ。勇仁」
「OK. 長さん」
 二人は相手が撃つと同時に、実銃を発砲した。
「うわっ!!」
 前尾の顔を弾が掠め通り過ぎて行き、悲鳴をあげる。
 そんな情けない前尾の盾になっていた船員は、本気を出すためしがみつく前尾を払いのけ長四郎と勇仁に立ち向かいに行く。
 距離を取っていた敵だったが、その甲斐虚しく次々と長四郎と勇仁の弾に被弾していく。
「Step Back!!! (訳:退け!!!)」
 復活したヤンがM133ガトリングガンを持って、長四郎と勇仁の前に姿を現した。
「FUCK YOU!!!」
 ヤンは絶叫しながら、ガトリングガンのトリガーを引く。
 船内はメチャメチャに破壊されていき、敵味方関係なく殺そうとするヤン。
「あぶねぇ~」
  間一髪、ガトリングガンの餌食を免れた長四郎は安堵するが、弾を避ける際に勇仁の姿を見失っていた。
 勇仁と逸れてしまい、勇仁の安否が気になる長四郎。
「勇仁。無事で居ろよ!」
 長四郎は銃弾の雨が止んだ隙を狙い、身を隠していた場所から身体を出してヤンに向けて発砲する。
 だが、ヤンは倒れる事なく長四郎に向けてガトリングガンを撃つ。
 長四郎は駆け出して弾の餌食ならない位置まで逃げる。
「クソッ!!」長四郎は下唇を噛み、悔しがる。
 ヤンは防弾チョッキを着ている為、長四郎に撃たれてもびくともしなかったのだ。
「Don’t hide , come out!! (訳:隠れていないで、出てこい!!!)」
 そう言いながら、ヤンはガトリングガンを撃って威嚇する。
「こうなったら、一か八か!」
 長四郎はヤンの正面に出て行き、銃を構える。
 パァーン!!
 ヤンはガトリングガンを床に落とし、手首から血を流す。
「日本に来たならなぁ~ 日本語で話せっ!」
 長四郎がゆっくりとヤンに近づいていくと、ヤンは生きている片腕を使いガンホルダーからS&W M360Jを取り出すや否やトリガーを引いた。
 流石に、長四郎も今回ばかりは当たったと思ったが痛みを感じなかった。
 変だと思いゆっくりと目を開けると両手首から血を流すヤンの姿があった。
「長さん。大丈夫か?」
 そう言って右横の物陰から姿を現す勇仁。
「ああ、助かった。それより、前尾を捕まえないとな」
「それなら、心配はない」
「What?」
「ここからは、燐のShow Timeだ」
 晴海ふ頭に一台のバイクが走ってくるのだった。
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