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第弐拾漆話-大物
大物-18
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「さぁ~て、そろそろ何の用か。聞きたいなぁ~」
長四郎はゲームセンターから自分を尾行する人間に向かって振り向きざまにそう告げた。
「紅音々はどこだ?」男は長四郎にそう言うと、呆れ顔の長四郎はこめかみをポリポリと掻く。
「ワンパターンな奴らだな。それしか言えないの?」
言うと同時に、男はサバイバルナイフを突き立て長四郎目掛けて刺してきた。
長四郎はすぅと軽い身のこなしでそれを交わして、男の顔に肘うちする。
男の鼻に肘が見事に当たり、男は鼻血を垂らしながら倒れこむ。
「おい、物凄ぉ~く痛いところ申し訳ないのだが、誰に雇われたのか。教えてくれない?」
だが、男は長四郎の質問に答えない。
「ほぉ~ そうか。答えないか。仕方ないなぁ~」
長四郎は警告を込めた発言をしてから、鼻を抑える手を無理矢理剝がし血で真っ赤な染まる鼻をつまむ。
「痛い! 痛い!! やめ! やめてくれ!!!」
「じゃあ、教えてよ。鼻、もげるかもよ」
そんな事はないが、鼻がもげる程の苦痛を味わっているのは事実だ。
だが、ここまで言っても男は喋らない。
「仕方ないなぁ~」
鼻を思いっきり引っ張りあげる長四郎。
「はな、話す! 話す!!」
「よし。話してもらおう」
長四郎が鼻から手を離と、男はすぐに痛む鼻を手で抑える。
「で、誰に雇われているの?」
「俺もよく知らないんだよ。組長に指示されただけだ」
「組長。てことは、あんた8,933か。驚いたなぁ~ なぁ? 組長はどの人から依頼されたとか分かるか?」
「さぁ、そこまでは」
「安心しろ。組長を庇いたいあんたの気持ちもよく分かる。俺はさ、あんたのとこの組長を責めたいんじゃないのよ。その先の依頼してきた人物に用があるの。分かる? ここはさ、俺を信用してさ。組長が誰と接触したかとか分かるんだったら、教えて欲しいな」
「俺は、何も知らないんだ!! 信じてくれよ!!!」
男は涙を浮かべて、長四郎にすがりつく。
「分かった。分かった」
この男から話を聞けないと思った長四郎は、男から男が所属する組を聞き出して組長の居る事務所へと向かった。
組の事務所の前に到着すると、助っ人として呼んだ警視庁捜査一課命捜班の刑事二人と自称、探偵の助手の姿があった。
「どうも、お待たせ致しました」
長四郎を待っていた三人にお辞儀をする。
「待ってたわ~」燐は肩凝ったぁ~ みたいなジェスチャーをして長四郎に文句を言う。
「ラモちゃんは呼んでないし。帰りなさいよ」
「嫌よ」
「あたしらも帰るよう説得したったい。やけど、来るって言い張るもんだから」
「一川さん。諦めて行きましょう」
長四郎は気を引き締めるように自身の顔をパンパンっと叩く。
そして、一川警部が組事務所のインターホンを鳴らす。
「はい?」インターホンから怪訝そうな返事が聞こえてきた。
「夜分遅くに失礼いたします。警視庁ですぅ~」
「警視庁が何の用だ?」
応対する人物が変わった。
「傷害事件についてなんですけどねぇ~」
「傷害事件? うちの組の者が何かやったんですか?」
「そう言う話は、ここじゃなんですけん。中でお話聞かせてもらえますか?」
チッ! という舌打ちの後、「少々お待ちください」と返答が返ってきた。
暫くすると、最初に応対したであろう組員がドアを開けて四人を中に招き入れた。
応接室に通されると、ソファーに腰深く座る強面の男が煙草を吸いながら座っていた。
「どうもぉ~」
一川警部が挨拶すると「傷害事件って、なんの事や?」と男が本題を切り出してきた。
「いやね、彼らが襲撃される事件が発生しましてね」
長四郎と燐は照れるように強面の男に会釈した。
「襲撃されたっていうけど、うちの組の者って分かる?」
「締め上げたんで。俺がなぁ~」
長四郎は懐から、コルトパイソン357マグナム 2.5インチを抜き強面の男に向ける。
強面の男は口に加えた煙草を落とし、手を挙げる。
「さぁ、吐いてもらおうか!!」
強面の男の額に銃口を突き付け、撃鉄を降ろすのだった。
長四郎はゲームセンターから自分を尾行する人間に向かって振り向きざまにそう告げた。
「紅音々はどこだ?」男は長四郎にそう言うと、呆れ顔の長四郎はこめかみをポリポリと掻く。
「ワンパターンな奴らだな。それしか言えないの?」
言うと同時に、男はサバイバルナイフを突き立て長四郎目掛けて刺してきた。
長四郎はすぅと軽い身のこなしでそれを交わして、男の顔に肘うちする。
男の鼻に肘が見事に当たり、男は鼻血を垂らしながら倒れこむ。
「おい、物凄ぉ~く痛いところ申し訳ないのだが、誰に雇われたのか。教えてくれない?」
だが、男は長四郎の質問に答えない。
「ほぉ~ そうか。答えないか。仕方ないなぁ~」
長四郎は警告を込めた発言をしてから、鼻を抑える手を無理矢理剝がし血で真っ赤な染まる鼻をつまむ。
「痛い! 痛い!! やめ! やめてくれ!!!」
「じゃあ、教えてよ。鼻、もげるかもよ」
そんな事はないが、鼻がもげる程の苦痛を味わっているのは事実だ。
だが、ここまで言っても男は喋らない。
「仕方ないなぁ~」
鼻を思いっきり引っ張りあげる長四郎。
「はな、話す! 話す!!」
「よし。話してもらおう」
長四郎が鼻から手を離と、男はすぐに痛む鼻を手で抑える。
「で、誰に雇われているの?」
「俺もよく知らないんだよ。組長に指示されただけだ」
「組長。てことは、あんた8,933か。驚いたなぁ~ なぁ? 組長はどの人から依頼されたとか分かるか?」
「さぁ、そこまでは」
「安心しろ。組長を庇いたいあんたの気持ちもよく分かる。俺はさ、あんたのとこの組長を責めたいんじゃないのよ。その先の依頼してきた人物に用があるの。分かる? ここはさ、俺を信用してさ。組長が誰と接触したかとか分かるんだったら、教えて欲しいな」
「俺は、何も知らないんだ!! 信じてくれよ!!!」
男は涙を浮かべて、長四郎にすがりつく。
「分かった。分かった」
この男から話を聞けないと思った長四郎は、男から男が所属する組を聞き出して組長の居る事務所へと向かった。
組の事務所の前に到着すると、助っ人として呼んだ警視庁捜査一課命捜班の刑事二人と自称、探偵の助手の姿があった。
「どうも、お待たせ致しました」
長四郎を待っていた三人にお辞儀をする。
「待ってたわ~」燐は肩凝ったぁ~ みたいなジェスチャーをして長四郎に文句を言う。
「ラモちゃんは呼んでないし。帰りなさいよ」
「嫌よ」
「あたしらも帰るよう説得したったい。やけど、来るって言い張るもんだから」
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そして、一川警部が組事務所のインターホンを鳴らす。
「はい?」インターホンから怪訝そうな返事が聞こえてきた。
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