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第弐拾捌話-御祭
御祭-2
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その日、変蛇内高校文化祭「変蛇内祭21」は開催された。
一学年から三学年までの全クラスで出し物をするのだが、その内容が被らないよう出店、見世物をするのが変蛇内祭の最大の特徴である。
「文化祭なんて、久しぶりだなぁ~」
この変蛇内祭に招待された明野巡査はパンフレット片手に緊張した面持ちで校内を歩く。
なんせ、警察官になって始めて招待され、しかも、他校の文化祭に行ったことのない明野巡査にとってどう楽しんだら良いのか。そんな事を考えてしまう結果、緊張した面持ちとなってしまうのだ。
パンフレットを見ながら歩いていると、案の定、人とぶつかってしまう。
「あ、すいません!」明野巡査は、相手に謝罪した。
「いや、こちらこそ。すいません」とぶつかられた長四郎もまた謝罪し、「君、この学校の卒業生?」と質問した。
「いえ、私は違います!」なんか、変な返しをしてしまったな。そう思う明野巡査。
「ああ、そ。兄弟姉妹でも居るの?」
「いや、そんなんじゃないんですよ」
新手のナンパ? と思いながら、明野巡査はどうやって先に行こうか。頭をフル回転させ、目の前に居るナンパ者をあしらうか考えていると。
「文化祭でナンパすんな!」
長四郎は後頭部をビラで思いっきりひっぱ叩かれ、その場に卒倒する。
「すいません。私の連れが」そう謝罪したのは、メイド服を着た燐だった。
「いえ。あ! 君」
「あ、リリが誘っていたお巡りさん。来てくれたんですね」
「あ、うん」
燐と会話するのは初めてなのと、燐のメイド服姿に見とれる来場客の群れの中で上手い返しができない。
「案内しますね」
「ありがとう」
燐は気絶している長四郎の首根っこを掴み引きずりながら、明野巡査を教室へ案内する。
「ねぇ、名前まだ聞いてなかったよね?」
「ああ、そうでしたね。羅猛燐って言います。一応、リリの友人です」
「真っ赤な噓です。彼女に友達は居ません」
意識を取り戻した長四郎がそう言うと、燐は無言のまま襟を思いっきり引っ張りあげる。
「絞まってる! 絞まってる!」長四郎は顔を真っ赤にする。
「あなた達、兄弟かなにか?」
「違いますよ。私の助手です」
「助手?」
高校生に助手なんて制度があるなんて聞いた事は無く、首を傾げる。
「はい、助手です」
「ふ~ん、そうなんだ」明野巡査は変態的な関係なのではないかと疑い始めると「さ、着きましたよ」と燐は明野巡査をメイド喫茶へと扮した教室へと案内する。
「あ、泉ちゃん!!」
教室に入ってきた明野巡査を見つけたリリとクラスメイト達が駆け寄ってきた。
「せぇ~の!」リリの合図と共に「お帰りなさいませ。お嬢様!!」と決まり台詞を言う。
こんな時、どんな返しが正しいのか分からず、明野巡査は愛想笑いしながら席へ案内される。
「泉ちゃん。何、食べる?」リリは明野巡査が席に着くと早速、注文を取ろうとする。
正直、お腹はあまり空いていないのだが、何か食べないといけないと思い渡されたメニューの中から一番軽そうな物を探す。
「無理に選ばなくても良いと思うけどな」
しれっと、明野巡査の隣に座る長四郎がそう言った。
「あ、探偵さん。お久しぶり」
「久しぶりぶりのぶりの介」
「貴方、探偵何ですか?」
「Yeah」
ここで、燐の言っていた助手の意味が理解できた明野巡査。
「下らない挨拶してないで、早く注文しなさいよ!」
燐にそう言われた長四郎は渋々「あ、じゃあ、瞬間湯沸かし器の爆弾女子高生が作る最後の晩餐を」と注文したその時。
校庭のから爆発音が聞こえ、窓ガラスは爆発の共振で揺れる。窓の向こうには黒い煙が立っていた。
「リリちゃん。注文は後で!!!」
明野巡査は勢い良く教室を飛び出して現場に向かった。
長四郎も明野巡査の後を追いかけ、現場に向かう。
警視庁捜査一課命捜班・第二班の部屋に入電の合図音が鳴る。
「入電。港区○○町○丁目変蛇内高校にて爆発事故発生! 直ちに現状に急行されたし」
「全く、物騒な世の中になったもんだな」再びスマホに目を落とす遊原 祐希巡査。
「はい。分かりました。じゃあ、そこにいるお巡りさんと現場保存と救助活動してもらえます? はい。では、後ほどぉ~」
入電と同時に第二班班長の佐藤田 一喜警部補のスマホに着信が入り、電話の向こうに居る相手に指示を出していた。
「班長。まさか、出動するんですか?」
「あ、うん。スマホばっか触ってないで仕事行くよぉ~」
こうして、警視庁捜査一課命捜班・第二班は出動した。
一学年から三学年までの全クラスで出し物をするのだが、その内容が被らないよう出店、見世物をするのが変蛇内祭の最大の特徴である。
「文化祭なんて、久しぶりだなぁ~」
この変蛇内祭に招待された明野巡査はパンフレット片手に緊張した面持ちで校内を歩く。
なんせ、警察官になって始めて招待され、しかも、他校の文化祭に行ったことのない明野巡査にとってどう楽しんだら良いのか。そんな事を考えてしまう結果、緊張した面持ちとなってしまうのだ。
パンフレットを見ながら歩いていると、案の定、人とぶつかってしまう。
「あ、すいません!」明野巡査は、相手に謝罪した。
「いや、こちらこそ。すいません」とぶつかられた長四郎もまた謝罪し、「君、この学校の卒業生?」と質問した。
「いえ、私は違います!」なんか、変な返しをしてしまったな。そう思う明野巡査。
「ああ、そ。兄弟姉妹でも居るの?」
「いや、そんなんじゃないんですよ」
新手のナンパ? と思いながら、明野巡査はどうやって先に行こうか。頭をフル回転させ、目の前に居るナンパ者をあしらうか考えていると。
「文化祭でナンパすんな!」
長四郎は後頭部をビラで思いっきりひっぱ叩かれ、その場に卒倒する。
「すいません。私の連れが」そう謝罪したのは、メイド服を着た燐だった。
「いえ。あ! 君」
「あ、リリが誘っていたお巡りさん。来てくれたんですね」
「あ、うん」
燐と会話するのは初めてなのと、燐のメイド服姿に見とれる来場客の群れの中で上手い返しができない。
「案内しますね」
「ありがとう」
燐は気絶している長四郎の首根っこを掴み引きずりながら、明野巡査を教室へ案内する。
「ねぇ、名前まだ聞いてなかったよね?」
「ああ、そうでしたね。羅猛燐って言います。一応、リリの友人です」
「真っ赤な噓です。彼女に友達は居ません」
意識を取り戻した長四郎がそう言うと、燐は無言のまま襟を思いっきり引っ張りあげる。
「絞まってる! 絞まってる!」長四郎は顔を真っ赤にする。
「あなた達、兄弟かなにか?」
「違いますよ。私の助手です」
「助手?」
高校生に助手なんて制度があるなんて聞いた事は無く、首を傾げる。
「はい、助手です」
「ふ~ん、そうなんだ」明野巡査は変態的な関係なのではないかと疑い始めると「さ、着きましたよ」と燐は明野巡査をメイド喫茶へと扮した教室へと案内する。
「あ、泉ちゃん!!」
教室に入ってきた明野巡査を見つけたリリとクラスメイト達が駆け寄ってきた。
「せぇ~の!」リリの合図と共に「お帰りなさいませ。お嬢様!!」と決まり台詞を言う。
こんな時、どんな返しが正しいのか分からず、明野巡査は愛想笑いしながら席へ案内される。
「泉ちゃん。何、食べる?」リリは明野巡査が席に着くと早速、注文を取ろうとする。
正直、お腹はあまり空いていないのだが、何か食べないといけないと思い渡されたメニューの中から一番軽そうな物を探す。
「無理に選ばなくても良いと思うけどな」
しれっと、明野巡査の隣に座る長四郎がそう言った。
「あ、探偵さん。お久しぶり」
「久しぶりぶりのぶりの介」
「貴方、探偵何ですか?」
「Yeah」
ここで、燐の言っていた助手の意味が理解できた明野巡査。
「下らない挨拶してないで、早く注文しなさいよ!」
燐にそう言われた長四郎は渋々「あ、じゃあ、瞬間湯沸かし器の爆弾女子高生が作る最後の晩餐を」と注文したその時。
校庭のから爆発音が聞こえ、窓ガラスは爆発の共振で揺れる。窓の向こうには黒い煙が立っていた。
「リリちゃん。注文は後で!!!」
明野巡査は勢い良く教室を飛び出して現場に向かった。
長四郎も明野巡査の後を追いかけ、現場に向かう。
警視庁捜査一課命捜班・第二班の部屋に入電の合図音が鳴る。
「入電。港区○○町○丁目変蛇内高校にて爆発事故発生! 直ちに現状に急行されたし」
「全く、物騒な世の中になったもんだな」再びスマホに目を落とす遊原 祐希巡査。
「はい。分かりました。じゃあ、そこにいるお巡りさんと現場保存と救助活動してもらえます? はい。では、後ほどぉ~」
入電と同時に第二班班長の佐藤田 一喜警部補のスマホに着信が入り、電話の向こうに居る相手に指示を出していた。
「班長。まさか、出動するんですか?」
「あ、うん。スマホばっか触ってないで仕事行くよぉ~」
こうして、警視庁捜査一課命捜班・第二班は出動した。
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