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第2章・のんびりまったりスローライフ?
いざ、ゴヤの森へ②
しおりを挟む「さて、モネ、もういいかい?」
「はい、オッケーです。全て回収しました!」
モネちゃん&ジャンくん、魔物との戦闘後の素材回収完了。
すっごい嬉しそうな笑顔で頷いてくれた。
素材回収は私も手伝ったけど、この素材や魔石を売ったらいくらになるんだろう。
元の世界でロールプレイングゲームをしていた時、敵と戦って手に入れたアイテムを売ってお金にするの、楽しかったなぁ。
そういえば、現実世界でも、頑張って貯金していたなぁ。
お一人様だったから、老後のために頑張っていたんだけど、あのお金はどうなったんだろうな。
使う前に死んじゃって、ものすごく残念だ。
そんな事をぼんやり考えていると、
「じゃあ、そろそろ森に入るか」
とユリウスが言った。
彼は、私、ジャンくん、モネちゃんを順番に見つめると、戻るなら今だ、と続ける。
多分、森に入る前に多くの魔物に遭遇したから気を遣ってくれたんだろうけど、私たち三人は首を横に振った。
「じゃあ、行くか」
「うん!」
街道を外れて三十分くらい歩くと、ゴヤの森へとたどり着いた。
森が近づくにつれ感じていたのだけれど、ものすごく気持ち悪さを感じる森だった。
この気持ち悪さを絵で表すとしたら、緑の森がどんどんどす黒く変わっていっているような感じ……この森には、何か良くないモノが居る感じがする。
「ねぇ、ユリウス。さっきの魔物は、この森の動物たちが魔物化したものだと思う?」
私がそう聞くと、多分ね、とユリウスは頷いた。
「それって、何かがこの森の動物たちを魔物化させたって事なのかな」
「その可能性は、十分にあると思う。それが、この森の洞窟に居るという魔物化した狂暴な熊なのか、他の何かなのかって事までは、わからないけれど。でも、原因を解決しなければ、この森は魔物が増え続けるんじゃないかな。今は森の動物だけだけど、他にも影響が出始める可能性もないとは言い切れないし」
「他の影響……」
「動物の次は、森の木、とかね。実際、そういう魔物だって居るだろう」
「うわぁ……」
森の木々が全て魔物化した想像をして、私はため息をついた。
確かに、元の世界に居た時にやっていたロールプレイングゲームでも、そういうモンスターは居たものね。
その時はゲームだと思ってやっていたけれど、今そんなものが現れたら、この異世界ルリアルークで生きている人たちは、大変な事になってしまう。
「シルヴィーク村近辺の森に、特に異常がないのは、もしかすると、君が張った結界の影響かもしれない。結界外としても、君の聖女としての力が、働いているんじゃないかな。昔に比べて、魔物は少なくなっている気がするからね」
ユリウスはそう言うと、これから足を踏み入れるゴヤの森を睨みつけるように見つめた。
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