イケメン狩人(加筆修正版)+その後

ミナクオ

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その後~馬泉視点~

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大学の構内で、同じ学科の連れを待っていると、一つ下の後輩に話かけられた。


「唐突ですが…、馬泉まいずみさんは、異性とどうこうしたことありますか?」

「…唐突だな。虎城こしろ、それはエロ系の話か?」

「エロ系の話です」

「ないな」

「じゃあ、同性とどうこうしたことありますか?」

「それもエロ系の話か?」

「エロ系の話です」

「ないな。考えたこともない」

「俺もないです。えっと、もしも、万が一の話ですけど…、同性と2人で居る時にエロ系な雰囲気になったとして、相手も自分もいけそうだったらいきますか?」

「は?え、いかないだろ。…いや、いくのか?…いけんのか?…その時になってみないと何とも言えんな」

「そうですか…、そうですよね…。ありがとうございます!」



*****


馬泉まいずみさん。俺、鹿住かすみさん、いけました」

「は?何の話だ?」

「同性とのエロ系の話です」

「この前のあれか。…虎城こしろ、鹿住を喰ったのか?」


人目がないことを確認しながら小声で問うと、虎城もボソボソと返答した。

鹿住は、学部は違うが同学年で、俺と同じバイト先の鳥場とばつるみ出したとかで、少し前に知り合った。


「あ、最後までは喰ってませんけど…、その時いけそうな感じのところまでは…。えっと、まぁ、たぶん大体」

「たぶん大体って…。お前、意外とすごいな!?」

「そりゃあ、自分でも意外でしたけど、鹿住さんとならエロ系の展開が何となく想像できたんで。馬泉さんだって、鳥場さんならいけると思いますよ」

「は?鳥場?考えたこともないし」

「えっと、何と言うか…、鹿住さんが俺を見る目と、鳥場さんが馬泉さんを見る目が同じだと思うんで」

「同じ?」

「何しろエロ系の経験値がゼロなんで、俺の勝手な妄想かもしれないですけど…、その、抱かれてもいいなって感じの目というか…」

「は?抱かれてもいいって、鳥場が俺にってことか?」

「そうです。この前、2人で居る時に、鹿住さんがいつもより接近してこっち見て来たんで。それで経験が無いなりに考えて、これは据え膳食わぬは男の恥なんだろうと、試しに手を出したらいけたんです」

「試しに手を出せるなんて、虎城、けっこう肉食だったんだな…」

「人のこと言えないかも知れませんよ?馬泉さんも草食かと思いきや、肉もいける雑食の可能性があるかもです」

「は?雑食?」

「あ、物の例えなんで。その時になってみたらわかりますよ」


これまで野郎ばかりの環境で過ごしてきたし、積極的に異性と関わって来なかったことを思うと草食なのだろうが、性別問わず、そういった関係になれる雑食という可能性もあったか。

思わぬ爆弾を投下して、実は、肉もいける雑食だったらしい後輩が去っていった。



*****


バイトが終わって着替えていると、学部は違うが同じ大学の鳥場とばから飯に誘われた。虎城こしろに言われたことを思い出し、多少の気まずさを覚えたが、断る理由には至らず、いつものように誘いに乗ることにした。


馬泉まいずみさ、今日は俺んちで飯食って、その後ちょっと飲まない?」

「お、宅飲み久しぶりだな。あいつらも呼ぶか?」

「飯食い終わって、飲む段階になったら呼ぼうか?食材が2人分位しかないんだよ。つまみと酒も少しはあるけど、追加で買って来てもらいたいしね」


飯を食う時は、どこか適当な店に行くことが多かったが、たまに鳥場の家で作ってもらったり、そのまま飲んだりすることがあった。その時々で、鳥場と2人だけだったり、俺と同じ学科の連れ2人も一緒だったりした。


「バイト入る前に鹿住かすみと話したんだけど、俺の方が早くMyイケメンを見つけたっていう、プライドがあるわけよ?」

「は?わかるように話してくれ」

「鹿住は同志でもあり、良きライバルでもあるって言えばわかるかな?」

「いや、まったくわからん」


バイト先の話題から、いきなり切り替わった鳥場の話が理解できず、頭の中をハテナマークでいっぱいにする。


「張り合うわけじゃないけど、そっちがその気なら、こっちだってその気になるというか、追いつけ追い越せって話だよっ!」

「おい?少し落ち着け」


持っていた箸を雑にテーブルへ置いた鳥場が、向かい合わせの位置から俺のすぐ隣に詰め寄ってきた。

突然の行動に驚いて、飯を口に運ぶのを一旦止めて鳥場の方へ向き直ると、いきなり両腕を首に回され抱きつかれた。


「お、おい?飯まだ食ってるから!」

「そんなの後で食えばいいだろっ!嫌なの?俺とはできないの?」


鳥場は、俺の首に回してあった腕の力を緩めると、紅潮した顔と潤んだ眼差まなざしで、上目遣いに見つめてきた。少しだけ口を尖らせながらそう言われると、否定の言葉が出なかった。


「嫌じゃない。できる…けどな…」

「だったら、してっ!」


鳥場の熱のこもった視線に、スイッチを押されたというか、何と表現したらいいのか…。今まで感じたことのないものが、グワーッと沸き上がってきたことだけはよく覚えている。



気がつくと、素っ裸で鳥場とばを抱き込んで横になっていた。脱ぎ散らかされた衣類が、ベッドの上から確認できる。

背中が異様にヒリヒリするし、同じく素っ裸で俺の腕の中に収まっている鳥場は、気を失っているのか、ぐったりとして動かない。


「は?…お、おい?」

「……ま゛、…まいずみ?…の゛、…のどが、…な゛、なにか…」


鳥場の肩を揺すると、声にならないかすれた音が漏れた。

相手の意識が戻ったことに安堵して、水分調達をしようと起き上がる。


「…まずは、パンツ履こうか?」

「だな…」


同時に喉の渇きを癒すと、まだ少し掠れた声で鳥場が言った。


「お、おい!それ、どうした?酷いことになってんな」

「えっ…?あっ!これ?馬泉まいずみがやったんじゃん!」

「は?俺?」

「してる時にめちゃくちゃ吸い付いてたけど、無意識だったの?…Myイケメンのギラギラ顔、今思い出してもうっとりするな…」


鳥場の喉仏の辺りから腹部にかけて、いくつも点々とした赤いあとが付いている。肌が白いから余計に目立つ。


「完全に無意識だった。悪い」

「いいよ。…何もも最高だったし、俺の記憶の中のイケメンコレクションが倍増したから…。あっ!ちょ、ちょっと!馬泉、背中!後ろ向いてっ!」

「背中?ヒリヒリ感が半端ないけどな」

「俺だ。俺が無意識に引っ掻いたんだ…。すげぇグロいことになってる。ごめんっ!……背中というか、身体も完璧王子様体型って、他の追随を許さない見事なBestイケメンぶりだな…。あっ、消毒、消毒!」


真剣な目つきの鳥場に全身をチェックされた後、背中の傷を消毒してもらいながら、事の顛末てんまつを整理する。ついでに、カピカピになっていた前の方も拭いた。


「あれだけ抜き合っておいて、ほとんど覚えてないのか?素股までしたのに。…俺も後半は飛んじゃって、超もったいないことをしたって思ってるけどさ」

「悪かった。こんなことになるなんてな…」

「俺がしてって言ったからだし、そんな暗い顔しなくていいよ。…陰った表情も抜群にいいな…。むしろ、ありがとうっ!覚えてないなら、もう1回しよ?」

「は?おい、待て!飯は?飲みは?」

「どっちも後で!もう遅いし、今日はあいつら呼ばなくていいよっ!」


再び抱きついてきた鳥場とせわしく唾液を交換しながら、さっき覚えた味はこれだったなとおぼろげに思い出した。

俺も虎城こしろと同じ、肉もいける雑食だったのか。



対面で互いの性器を擦り合わせていただけのはずが、いつの間にか俺の指は、2人分の残滓ざんしをまとわせて、鳥場の中をぐちゃぐちゃとかき回していた。

断続的に響く、いつもより高い相手の声色に欲を刺激されながら、目の前の赤い唇や白い肌に吸い付く。俺の口淫で、硬く立ち上がったままの鳥場の小さい2つの乳首は、濡れそぼりテラテラと光っている。

初めは小指1本がやっとだったが、増やした指を難なくのみ込むようになったのを見計らって、一向に萎えない俺の物をできるだけ慎重に、鳥場の中へと挿入した。


「あぁっ…!!ま、馬泉、もしかして入れてる?ちょっ、んっ!もっと、ゆっくり、ゆっくりしてっ!このままだと、また飛んじゃうっ!」

「これでもゆっくりやってる」


鳥場の背面に舌を這わせ吸い付きながら、我慢できる限りのスローペースで、浅く深く出し入れを繰り返す。程よい弾力がクセになり、小ぶりの双丘を好き勝手ワシワシと揉みくちゃにした。

腰を動かす度、じゅぶじゅぶと湿った音が流れ出る。動くほどに馴染んでいく。何度、中に出したかわからない。


「んっ!あっ…!顔、見たいっ!…馬泉の顔っ、あぁ…!いい、すげぇいい…、はぁ…、めちゃくちゃ、かっこいい…」

「前向いてろ。後で首痛くなるから」


俺の顔を見たいらしい鳥場は、無理な体勢にも関わらず、振り向くのをやめない。鳥場の顎に手をかけ唇を合わせると、熱く蕩けた視線はそのままに、つたなくも切に舌を絡めてきた。

繋がっている場所はどこもドロドロだったが、不快さはなく心地よかった。


「はぁっ…、あっ…、ま、まいずみ、…俺、も…、また、飛んじゃう……」

「最後だ。あと少しまだ飛ぶなよ」


ゆるく立ち上がったままだった鳥場の物を扱きながら同時に達した後、俺の体力も底を突き、すでに寝息を立てている鳥場を抱き込みながら眠りに落ちた。



*****


「意外といけるもんだな…」

「あ、同性とのエロ系の話ですか?俺もまたそのことで、馬泉まいずみさんと話したいと思ってました」


講義が終わって出てきた虎城こしろに声をかけ、この間の出来事について話す。


「かき出さずにいると、腹壊すって知ったよ」

「えぇ…!?しょっぱなで、生で突っ込んだ挙句、中出しまでしたんですか…?!」


あの夜、起きてからの鳥場とばの不調について話すと、ものすごい勢いで虎城に引かれた。


「しょっぱなでは、突っ込んでなかったらしい。その日2回目でだったな…」

「えっと、あの、話が見えないです。同じ日に何回もやったんですか?」


鳥場に誘われるがままに手を出したが、最初したことはほとんど覚えておらず、その後また抱きつかれて、もう1回やったことを説明した。


「鳥場さんも鴨葱かもねぎで、据え膳整えすぎですけど…、一晩で喰い尽くすにも程があるでしょう…。馬泉さんって、草食の皮をかぶった超肉食いの雑食だったんですね…」

「…確かに暴走しすぎたと思う」

「俺はまだ、そこまで鹿住かすみさん喰ってないですが、ゴムもローションもとりあえず準備してますよ。最後まで喰う時は必須だと思ってるんで!経験が無くてもそれぐらいは心得てます」

「そこは反省してるよ」


後輩に叱責されながら、かろうじて切れてはいなかったが、痛々しく腫れあがった鳥場の後ろや、俺が付けた点々とした赤いあとが全身に散らばっている肌を思い浮かべる。

この後、不調を引きずり中の鳥場を見舞う予定だ。


「馬泉さんの反省を踏まえて、俺は暴走しないように気をつけます」

「是非そうしてくれ」



それから数日後、派手にやらかした後輩の懺悔を聞く羽目になり、反省をうながす立場になることを、この時の俺はまだ知らない。



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