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第二章 『盗賊団のアジト』
第11話 再びの天魔融合
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【天魔融合プログラム始動。残存有効時間10分】
天魔融合プログラム。
前回、グリフィンとの戦いの際にティナの修復術の力が俺の身に宿った。
それは偶発的にこのプログラムが生まれて発動したからだった。
その後、運営本部は俺とティナがこのプログラムを自発的に使えるよう調整を行ったんだ。
先ほど森の中であらかじめ行っておいたティナとのくだらん儀式は、この天魔融合プログラムを使えるようにするためのスイッチだった。
そのスイッチを入れてから24時間以内であれば、俺は自分の意思でいつでもこのプログラムを発動できるようになる。
俺はそれをここで発動した。
そして俺がこの状態で攻撃をすると、敵を正常化させて不正プログラムを打ち破ることが出来る。
要するに俺にも一時的に修復術の力が宿り、不正プログラムに感染した連中と渡り合うことが出来るってことだ。
今、俺の体から溢れ出している炎の色は、本来の紅蓮の赤色から桃色のそれへと変化している。
この桃炎こそが俺がティナの力をこの身に宿している証拠だった。
ここから10分間が勝負だった。
「ヒルダ。今すぐそこから引きずり降ろしてやる」
そう言って体中から桃色の炎を噴き上げる俺を見たヒルダは、嘲るように鼻を鳴らした。
「フンッ。何の手品だか知らないけど、あんたに何が出来るのよ」
「たとえばこんなことが出来るぜ。灼熱鴉!」
俺が放ったそれはいつもの紅蓮の赤ではなく桃色の炎を纏った鴉だった。
それは一直線に巨岩鬼の頭を狙う。
巨岩鬼は左腕を払ってこれを叩き落とそうとしたが、桃炎の鴉はそのゴツゴツとした肘にブチ当たった。
その途端、奴のバグッた肘が粉々に吹き飛んだ。
「ギゴグァァァァァッ!」
巨岩鬼は苦痛の叫びを上げ、その左腕は粉砕された肘から下が失われた。
そしてその肩に乗るヒルダの顔が一瞬で青ざめる。
「なっ……」
「へっ! まだまだこんなもんじゃねえぞ!」
巨岩鬼が抱えるバグは残り5ヶ所。
残された右肘、左右の膝、頭、腹だ。
俺は右足を思い切り振り上げると、勢いよく振り下ろして地面を踏んだ。
「噴熱間欠泉!」
途端に巨岩鬼の足元から勢いよく桃色の炎が噴き上がった。
それは奴の左足を焼き、やはりバグッた左膝を吹き飛ばした。
「ゴガッ……」
片膝を粉砕されてバランスを崩した巨岩鬼は前のめりに倒れて両手を地面につく。
当然、肩に乗っていたヒルダはバランスを崩して転落した。
「きゃあっ!」
地面に倒れ込んだヒルダに俺はすぐさま駆け寄って拳を振り上げた。
「くたばりやがれ!」
「ロ、巨岩鬼! そいつを捕まえなさい!」
だがヒルダの命令で巨岩鬼が残された右腕を俺に伸ばしてきた。
俺はすぐさま足を止めて飛び上がり、これを避けると巨岩鬼の肘目がけて灼熱鴉を撃ち下ろす。
「砕け散れっ!」
桃色の炎が巨岩鬼の右肘を粉砕した。
これで屈強な岩の巨人は両腕と肩足を失ったことになる。
「ギガアアアアアッ!」
「そ、その力……何であんたが」
ヒルダは愕然として目を見開いた。
俺はそんなヒルダを見下ろして拳を握った。
「フンッ! 情けねえツラだなヒルダ。俺をナメくさったことを今さら後悔しても遅いんだよ」
「チッ! この程度であたしの巨岩鬼を倒せると思わないでよ!」
ヒルダがそう言うと巨岩鬼の失われた両腕と左足がバキバキと音を立てて再生しやがった。
その現象に俺は舌打ちをしながら内心で首を捻る。
これまでの理屈だと正常化された不正プログラムは元に戻ることはない。
だが、再生した巨岩鬼の肘や膝には先ほどと同じようにバグが揺らいでいやがる。
「フンッ! あたしはね。他の保有者どもとは違うのよ。この力を誰よりも使いこなし誰よりも研鑽している。あんたたち程度が押さえ込めると思わないことね」
ヒルダはそう言うと再び巨岩鬼をけしかける。
俺はその様子を見つめながら、ヒルダがどのように不正プログラムを使っているのかに思考を巡らせた。
ここに来る途中で俺たちを閉じ込めようと幾度も現れた岩壁もそうだったが、ヒルダの操る不正プログラムは正常化しても連続で次々と繰り出されてきて際限がない。
あの女の言う通り、ディエゴやグリフィンとは違った小賢しく厄介な不正プログラムの使い方だ。
だが、何か必ず対処法はあるはずだ。
「ケッ! インチキ術を研鑽しているのが自慢かよ! 外道に堕ちた奴が口にする矜持ほど胡散臭いもんはねえな! 笑えるぜ!」
俺はすばやく巨岩鬼に駆け寄ると、姿勢を低くして奴の股の間を一気に後方へ抜けた。
そして巨岩鬼が振り返る前に、俺は飛び上がって奴の肩に乗るヒルダに迫る。
「くうっ! 近付くな!」
だがそれをいち早く察知したヒルダの体が、瞬間的にバグで揺らぐ巨岩鬼の肩の中に埋まって行った。
「チッ!」
俺は舌打ちをするとすぐさまヒルダの埋まって行った巨岩鬼の背中位に追撃をかける。
「燃え尽きろっ!」
桃炎の鴉はバグで揺らぐ巨岩鬼の背中に直撃して打ち砕いた。
だが俺の灼熱鴉で砕けた背中はすぐに再生する。
巨岩鬼の体の中に入ったヒルダに俺の攻撃は届いていない。
くそっ!
修復術の力は通じるものの、巨岩鬼はすぐに再生しやがる。
何か根本的な部分を修復できる方法はねえのか?
そう唇を噛む俺に巨岩鬼の攻撃が襲い来る。
「ギギッ!」
それは今までにない攻撃方法だった。
巨岩鬼の肩から第3第4の腕が生えてきて、拳で鋭く俺を突きやがった。
俺は咄嗟に両手を交差させて灼焔鉄甲で防御するが、勢いよく後方に弾き飛ばされた。
「くうっ!」
俺は何とか空中で回転して着地し、ノー・ダメージで済んだが、巨岩鬼のいきなりの変化に目を剥いた。
4本の腕だと?
巨岩鬼にそんな能力は無かったはずだ。
ヒルダの奴がインチキ術で不正改造しやがったのか。
そして変化はそれだけに留まらなかった。
ヒルダの体が巨岩鬼の中に入ってから明らかにその身のこなしが変わったんだ。
獣じみた本来の大味な攻撃方法から打って変わって、緻密な攻撃を繰り出してくるようになった。
4本の手のうち元からある2本は大きく力強く振る一方、肩から生やした新たな2本の手は小刻みに鋭く俺を攻撃してくる。
こいつは厄介だ。
「チッ! 面倒くせえ!」
俺は足を最大限使って地面を駆け回り、巨岩鬼の手をかいくぐりながら連続して灼熱鴉を放つ。
俺がまだ攻撃を仕掛けていないのは頭と胸のバグだ。
俺はその2点を集中的に攻撃する。
【天魔融合プログラム。使用可能時間残り4:57】
修復術の力を使える時間が残り5分を切った。
早めに決めねえと手詰まりになる。
ティナやパメラは虫どもを相手に足止めを食っているようだ。
ひ弱なティナや肺病を患うパメラはそう長くは戦えねえだろう。
小娘どもがどうなろうと知らんが、ヒルダの思うツボになるのは腹立たしい。
ヒルダの奴はここで勝負をつけるつもりで手ぐすね引いて待ち構えていたんだろうよ。
「上等じゃねえか」
俺は魔力を最大限まで高めて最速の動きで巨岩鬼に迫っていく。
この速度で動けば4本の腕はかいくぐれるが、問題は至近距離から岩石散弾を放たれた時だ。
接近するほどにあれを避けることは難しくなる。
こっちがこの速度で動いている以上、被弾すればダメージは格段に増すだろう。
だがダメージ回避を考えていたら巨岩鬼に近付けなくなっちまう。
俺は神経を研ぎ澄ませて一気に巨岩鬼との距離を詰めた。
振り下ろされる巨岩鬼の腕をくぐり抜けて、バグで揺らぐその胸を狙う。
「灼熱鴉!」
桃炎の鴉は巨岩鬼の胸を打ち砕き、そのバグを消し去る。
だがすぐに砕けた岩石が再生していく。
俺は間髪入れずに距離を詰めて至近距離から再び連続で灼熱鴉を放った。
「くだばりやがれっ!」
2連発で放った灼熱鴉は一発が巨岩鬼の胸に直撃し、もう一発は頭をわずかに掠めた。
どうせまた再生するんだろうが。
そう思った俺だが、巨岩鬼は意外な反応を見せた。
「ギガァァァァッ!」
苦しげな叫び声を上げる巨岩鬼の全身が束の間、激しいバグで揺れ、岩石が寄り集まって出来ているその体が一瞬だけバラバラになりかけた。
だが、それも本当に一瞬のことで砕けた胸はすぐに再生する。
しかし・・・・・・。
「きゃっ!」
その巨体から弾き出されるようにヒルダの奴が飛び出してきて地面に転がった。
天魔融合プログラム。
前回、グリフィンとの戦いの際にティナの修復術の力が俺の身に宿った。
それは偶発的にこのプログラムが生まれて発動したからだった。
その後、運営本部は俺とティナがこのプログラムを自発的に使えるよう調整を行ったんだ。
先ほど森の中であらかじめ行っておいたティナとのくだらん儀式は、この天魔融合プログラムを使えるようにするためのスイッチだった。
そのスイッチを入れてから24時間以内であれば、俺は自分の意思でいつでもこのプログラムを発動できるようになる。
俺はそれをここで発動した。
そして俺がこの状態で攻撃をすると、敵を正常化させて不正プログラムを打ち破ることが出来る。
要するに俺にも一時的に修復術の力が宿り、不正プログラムに感染した連中と渡り合うことが出来るってことだ。
今、俺の体から溢れ出している炎の色は、本来の紅蓮の赤色から桃色のそれへと変化している。
この桃炎こそが俺がティナの力をこの身に宿している証拠だった。
ここから10分間が勝負だった。
「ヒルダ。今すぐそこから引きずり降ろしてやる」
そう言って体中から桃色の炎を噴き上げる俺を見たヒルダは、嘲るように鼻を鳴らした。
「フンッ。何の手品だか知らないけど、あんたに何が出来るのよ」
「たとえばこんなことが出来るぜ。灼熱鴉!」
俺が放ったそれはいつもの紅蓮の赤ではなく桃色の炎を纏った鴉だった。
それは一直線に巨岩鬼の頭を狙う。
巨岩鬼は左腕を払ってこれを叩き落とそうとしたが、桃炎の鴉はそのゴツゴツとした肘にブチ当たった。
その途端、奴のバグッた肘が粉々に吹き飛んだ。
「ギゴグァァァァァッ!」
巨岩鬼は苦痛の叫びを上げ、その左腕は粉砕された肘から下が失われた。
そしてその肩に乗るヒルダの顔が一瞬で青ざめる。
「なっ……」
「へっ! まだまだこんなもんじゃねえぞ!」
巨岩鬼が抱えるバグは残り5ヶ所。
残された右肘、左右の膝、頭、腹だ。
俺は右足を思い切り振り上げると、勢いよく振り下ろして地面を踏んだ。
「噴熱間欠泉!」
途端に巨岩鬼の足元から勢いよく桃色の炎が噴き上がった。
それは奴の左足を焼き、やはりバグッた左膝を吹き飛ばした。
「ゴガッ……」
片膝を粉砕されてバランスを崩した巨岩鬼は前のめりに倒れて両手を地面につく。
当然、肩に乗っていたヒルダはバランスを崩して転落した。
「きゃあっ!」
地面に倒れ込んだヒルダに俺はすぐさま駆け寄って拳を振り上げた。
「くたばりやがれ!」
「ロ、巨岩鬼! そいつを捕まえなさい!」
だがヒルダの命令で巨岩鬼が残された右腕を俺に伸ばしてきた。
俺はすぐさま足を止めて飛び上がり、これを避けると巨岩鬼の肘目がけて灼熱鴉を撃ち下ろす。
「砕け散れっ!」
桃色の炎が巨岩鬼の右肘を粉砕した。
これで屈強な岩の巨人は両腕と肩足を失ったことになる。
「ギガアアアアアッ!」
「そ、その力……何であんたが」
ヒルダは愕然として目を見開いた。
俺はそんなヒルダを見下ろして拳を握った。
「フンッ! 情けねえツラだなヒルダ。俺をナメくさったことを今さら後悔しても遅いんだよ」
「チッ! この程度であたしの巨岩鬼を倒せると思わないでよ!」
ヒルダがそう言うと巨岩鬼の失われた両腕と左足がバキバキと音を立てて再生しやがった。
その現象に俺は舌打ちをしながら内心で首を捻る。
これまでの理屈だと正常化された不正プログラムは元に戻ることはない。
だが、再生した巨岩鬼の肘や膝には先ほどと同じようにバグが揺らいでいやがる。
「フンッ! あたしはね。他の保有者どもとは違うのよ。この力を誰よりも使いこなし誰よりも研鑽している。あんたたち程度が押さえ込めると思わないことね」
ヒルダはそう言うと再び巨岩鬼をけしかける。
俺はその様子を見つめながら、ヒルダがどのように不正プログラムを使っているのかに思考を巡らせた。
ここに来る途中で俺たちを閉じ込めようと幾度も現れた岩壁もそうだったが、ヒルダの操る不正プログラムは正常化しても連続で次々と繰り出されてきて際限がない。
あの女の言う通り、ディエゴやグリフィンとは違った小賢しく厄介な不正プログラムの使い方だ。
だが、何か必ず対処法はあるはずだ。
「ケッ! インチキ術を研鑽しているのが自慢かよ! 外道に堕ちた奴が口にする矜持ほど胡散臭いもんはねえな! 笑えるぜ!」
俺はすばやく巨岩鬼に駆け寄ると、姿勢を低くして奴の股の間を一気に後方へ抜けた。
そして巨岩鬼が振り返る前に、俺は飛び上がって奴の肩に乗るヒルダに迫る。
「くうっ! 近付くな!」
だがそれをいち早く察知したヒルダの体が、瞬間的にバグで揺らぐ巨岩鬼の肩の中に埋まって行った。
「チッ!」
俺は舌打ちをするとすぐさまヒルダの埋まって行った巨岩鬼の背中位に追撃をかける。
「燃え尽きろっ!」
桃炎の鴉はバグで揺らぐ巨岩鬼の背中に直撃して打ち砕いた。
だが俺の灼熱鴉で砕けた背中はすぐに再生する。
巨岩鬼の体の中に入ったヒルダに俺の攻撃は届いていない。
くそっ!
修復術の力は通じるものの、巨岩鬼はすぐに再生しやがる。
何か根本的な部分を修復できる方法はねえのか?
そう唇を噛む俺に巨岩鬼の攻撃が襲い来る。
「ギギッ!」
それは今までにない攻撃方法だった。
巨岩鬼の肩から第3第4の腕が生えてきて、拳で鋭く俺を突きやがった。
俺は咄嗟に両手を交差させて灼焔鉄甲で防御するが、勢いよく後方に弾き飛ばされた。
「くうっ!」
俺は何とか空中で回転して着地し、ノー・ダメージで済んだが、巨岩鬼のいきなりの変化に目を剥いた。
4本の腕だと?
巨岩鬼にそんな能力は無かったはずだ。
ヒルダの奴がインチキ術で不正改造しやがったのか。
そして変化はそれだけに留まらなかった。
ヒルダの体が巨岩鬼の中に入ってから明らかにその身のこなしが変わったんだ。
獣じみた本来の大味な攻撃方法から打って変わって、緻密な攻撃を繰り出してくるようになった。
4本の手のうち元からある2本は大きく力強く振る一方、肩から生やした新たな2本の手は小刻みに鋭く俺を攻撃してくる。
こいつは厄介だ。
「チッ! 面倒くせえ!」
俺は足を最大限使って地面を駆け回り、巨岩鬼の手をかいくぐりながら連続して灼熱鴉を放つ。
俺がまだ攻撃を仕掛けていないのは頭と胸のバグだ。
俺はその2点を集中的に攻撃する。
【天魔融合プログラム。使用可能時間残り4:57】
修復術の力を使える時間が残り5分を切った。
早めに決めねえと手詰まりになる。
ティナやパメラは虫どもを相手に足止めを食っているようだ。
ひ弱なティナや肺病を患うパメラはそう長くは戦えねえだろう。
小娘どもがどうなろうと知らんが、ヒルダの思うツボになるのは腹立たしい。
ヒルダの奴はここで勝負をつけるつもりで手ぐすね引いて待ち構えていたんだろうよ。
「上等じゃねえか」
俺は魔力を最大限まで高めて最速の動きで巨岩鬼に迫っていく。
この速度で動けば4本の腕はかいくぐれるが、問題は至近距離から岩石散弾を放たれた時だ。
接近するほどにあれを避けることは難しくなる。
こっちがこの速度で動いている以上、被弾すればダメージは格段に増すだろう。
だがダメージ回避を考えていたら巨岩鬼に近付けなくなっちまう。
俺は神経を研ぎ澄ませて一気に巨岩鬼との距離を詰めた。
振り下ろされる巨岩鬼の腕をくぐり抜けて、バグで揺らぐその胸を狙う。
「灼熱鴉!」
桃炎の鴉は巨岩鬼の胸を打ち砕き、そのバグを消し去る。
だがすぐに砕けた岩石が再生していく。
俺は間髪入れずに距離を詰めて至近距離から再び連続で灼熱鴉を放った。
「くだばりやがれっ!」
2連発で放った灼熱鴉は一発が巨岩鬼の胸に直撃し、もう一発は頭をわずかに掠めた。
どうせまた再生するんだろうが。
そう思った俺だが、巨岩鬼は意外な反応を見せた。
「ギガァァァァッ!」
苦しげな叫び声を上げる巨岩鬼の全身が束の間、激しいバグで揺れ、岩石が寄り集まって出来ているその体が一瞬だけバラバラになりかけた。
だが、それも本当に一瞬のことで砕けた胸はすぐに再生する。
しかし・・・・・・。
「きゃっ!」
その巨体から弾き出されるようにヒルダの奴が飛び出してきて地面に転がった。
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