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1章 ビッグプロローグ
5話 見知らぬ世界で起死回生
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今にも火球を吐き出そうとする火竜、剣を構える女戦士、凍りついてる兵士たち。その間を手枷をかけられながらもうヤケになって全速力で走っる俺。
そのスピードを跳躍力に置き換えジャンプする。火竜は火球を吐き出そうとした瞬間、下から顎を突き上げる強い衝撃をうける。
俺のフライングドロップキックが決まる。
その衝撃で思わず口を閉じてしまう火竜……
ブオオオオーッ!
火竜の口内高圧に膨れ上がった火球はその行き場を失い大爆発を起こす。やつの首から上の頭蓋骨や脳みそと共に。
爆発の衝撃で地面に叩きつけられた俺はそのまま首のない火竜を目に焼き付けながら意識を失った。
………………
「ちょっと練習台になれよ」
山崎くんはそういって俺の胸を蹴った。
「これが中段前蹴りだ」とうずくまった俺に自慢した。
そこから練習という名のいじめは始まった。
あれは中学一年の時、クラスメイトの山崎くんが空手道場に通い始めた。取り巻き連中におだて上げられて習った技のお披露目となった。
練習台に選ばれたのが俺。水をぶっかけられても無抵抗だったのお気に召したらしい。正拳突きやら回し蹴りやら取り巻き連中と一緒に毎日サンドバックのように攻撃された。文句をいうこともできずされるがままになっていたけれど、下手くそな回し蹴りが目に当たって腫れたときはさすがに焦ったんだろう、
「誰にも言うな」
とその日は早めの解散になった。
家に帰って 一生懸命冷やしたけれど、仕事から帰った母に問いただされ、理由を言った。父親が蒸発して夜中まで働いて女手一つひとつで俺を育てていた気丈な母が……
「ごめんね……」
と言って泣いた。母を泣かしちゃいけないんだ。
次の日俺は古本屋を探し回って空手の教則本を手に入れた。道場に行くお金なんてないし空手を覚えたいわけでも復習したいわけでもない。防御の仕方さえ覚えればいい。そう怪我さえしなければ……。
その日から腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットを日課にした。本に書いてるような防御の形も本に載っている連続写真で覚えた。目の腫れが引いてから当然のごとく山崎くんたちの練習台は続いていた。
そのうちさりげなく防御ができるようになり目立った怪我はしなくなっていた。
いつの間にか山崎くんが取り巻き連中に得意げに技を教えるのを興味を持って聞いている自分がいた。
時々公園へ行って誰もいないのを確認して適当な木に座布団を巻く。そして回し蹴りや肘打ち掌底なんかの真似事をするようになった。古本屋で買った教則本はボロボロになっていた。
二年になって山崎くんは昇段試験を受けることになった。当然のごとく練習台として選ばれ、お前も攻撃して来いと言われた。サンドバックから昇格したらしい。
「さあ来い!」
自信満々に構えた山崎君に自己流の回し蹴りをやってみた。左手で教科書通りに受けた山崎くんの顔が真剣になって真っ赤になって真っ青になって土色になってそのままうずくまってしまった。
その日を境にいじめはなくなった。
……………………
目覚めるとそこは異世界だった。なんか懐かしい夢を見た気がするが思い出せなかった。
「目が覚めたか少年。はは、いつも寝てばかりだな」
聞き覚えのある声の方向を見る。
「あ! 生きてたんですか」
そこには玉砕覚悟で盗賊たちに突っ込んで行ったあの中年戦士? 冒険者? がニヤニヤしながら剣を肩に担いで立っていた。
「なんだ、俺たちが死んだと思ったのか? ま、お互い生きてて良かったじゃねえか」
黒のロングジャケットがかなり汚れている。激戦だったんだろうか。
森を抜けたあたりで、兵士たちがざわざわと帰り支度を進めてる。首のない火竜の姿は目に焼き付いてるので夢じゃなかったんだろう。爆発の衝撃で気を失ったおれをここまで運んでくれたらしい。
「他の方も無事だったんですか」
俺はなんとか立ち上がり聞いてみた。あれ? 手枷がない。
中年冒険者の余裕から多分あの尻尾の女の人と、それ以外は思い出せない弓の人も無事だったんだろう。
「当然だ。一流の冒険者が盗賊程度にやられる訳がない」
銀髪女隊長さんがそう言って近づいてくる。ドキリとした。ポニーテールを解いたブロンドが風にたなびいている。とびきりの容姿の若い外国人女性に間近で話しかけられ経験なんてない。
「あの……これはいいんでしょうか?」
俺は両手を前に出した。手枷が外され、両手は自由に動く。
「容疑は晴れた。彼らの話から坊やが盗賊の可能性はない。疑ったことを謝罪する。それと命の恩人に感謝を。坊やがいなければ我々は全滅してたかもしれないな」
そう言ってにっこりと微笑んだ女隊長さんの顔には火竜を前にした時の緊張感はない。
「フーン、命の恩人ねえ……災害級って訳じゃあるまいし、火竜くらいならあんた一人で十分でしょう?」
「そうでもないぞ。知識だけで遭遇は始めてだし、火球のタイミングは読めなかったからな。坊やがいたおかげで助かったのは事実だよ」
「まあそういうことにしときましょうか。しかしこの少年が素手で火竜とはねえ……」
げ、俺ってよけいなことをした? 二人の会話からこの女隊長さんはかなり強いらしい。おまけに中年冒険者さんは敬語を使ってる。偉い人なんだろうか。しかしあの火竜はどう見ても俺を追っかけてきたみたいだし……え? 俺のせい?
何か言わなきゃと思ったが、
「あのう…俺坊やでも少年でもないです。一応十八歳ですし……」
びっくりする二人。
「それはそれは……済まんかったな少年」
ダカラア……ニヤッと笑った中年冒険者と女隊長さんに兵士たちが声をかけている。どうやら帰る準備ができたらしい。
「荷馬車しかないが送って行こう、坊………」
「冬馬です。中條冬馬です」
「トマデナカジョトーマーマー……くんか」
「いえナカジョウが……」
「ゴチャゴチャ言ってないで行くぞ」
どんと中年冒険者に背中を突かれ自己紹介イベントは中止となった。俺はまだみんなの名前も教えてもらえてない。
ゴトゴトゴトと荷馬車にゆられ草原を移動する俺たち。荷馬車と言っても幌がついた幌馬車三台。多分他の荷馬車には火竜の首無し死体や兵士たちが乗っているんだろう。あとは騎馬が十騎くらい。女隊長さんは颯爽と先頭を進んでる……んだろう。俺の乗ってる幌馬車からは後ろしか見えない。
俺が乗り込んだ馬車の中には遺体が3体。丁寧に布で包まれている。盗賊狩りの時に亡くなった二人の兵士、そしてあのカエルの人。
あとは兵士が二人と中年冒険者とその仲間。尻尾の女の人と弓の人は疲れたのかぐっすりと眠っている。死体の横で。
定期ルートの乗合馬車や隊商たちが盗賊たちに襲われるようになった。盗賊たちの隠れ家をようやく見つけた女隊長さんたちは、正式には近衛二番隊というそうだが、討伐に繰り出した。
同じくして乗合馬車の護衛を引き受けた中年冒険者さんたち。襲ってくる盗賊を返り討ちにしようとラモーヌとアドラーブル間を二往復していたらしい。
馬車を襲う盗賊と、アジトを守る盗賊に敵が分断されたため討伐は一方的勝利だった。被害はカエルの商人さんと兵士が二人ということになった。ちなみにカエルの商人さんはカエルではなく龍人族の商人さんだそうだ。ということでこの世界には猫人さんや龍人さんがいるらしい。この分じゃファンタジー定番のエルフやドワーフもいる可能性が高い。
俺が死んでたいら乗客を一人も守れなかったということで報奨金が少なくなるらしい。ただ俺は乗客としてカウントに入るのだろうか。
最後に中年冒険者は寝ている仲間を見ながら真面目な顔で俺に言った。
「たった今死んだばかりの死体の横で睡眠を取る。これが冒険者の生活だ。ちょっとは動けるのかもしれないが……やめとけ少年、お前に冒険者は向かない」
そう言って中年冒険者も死体の隙間に横になった。休める時に休むらしい。
そうか……この人たちには俺は冒険者に憧れ一旗あげようと都会を目指す田舎から家出して来た少年という設定で確定しているらしい。
俺はこの異世界では何者なんだろう。
いや、ここは現実世界で俺こそが異世界からやってきた異邦人。過去も未来もないまったく白紙の男にすぎないことを思い出し急に孤独に襲われた。
このまま馬車の揺れに任せて眠ったら元の私鉄電車のソファーで目覚めることができるのだろうか。
ゴトゴトゴトと、幌馬車は轍を残して草原を進んで行った。
そのスピードを跳躍力に置き換えジャンプする。火竜は火球を吐き出そうとした瞬間、下から顎を突き上げる強い衝撃をうける。
俺のフライングドロップキックが決まる。
その衝撃で思わず口を閉じてしまう火竜……
ブオオオオーッ!
火竜の口内高圧に膨れ上がった火球はその行き場を失い大爆発を起こす。やつの首から上の頭蓋骨や脳みそと共に。
爆発の衝撃で地面に叩きつけられた俺はそのまま首のない火竜を目に焼き付けながら意識を失った。
………………
「ちょっと練習台になれよ」
山崎くんはそういって俺の胸を蹴った。
「これが中段前蹴りだ」とうずくまった俺に自慢した。
そこから練習という名のいじめは始まった。
あれは中学一年の時、クラスメイトの山崎くんが空手道場に通い始めた。取り巻き連中におだて上げられて習った技のお披露目となった。
練習台に選ばれたのが俺。水をぶっかけられても無抵抗だったのお気に召したらしい。正拳突きやら回し蹴りやら取り巻き連中と一緒に毎日サンドバックのように攻撃された。文句をいうこともできずされるがままになっていたけれど、下手くそな回し蹴りが目に当たって腫れたときはさすがに焦ったんだろう、
「誰にも言うな」
とその日は早めの解散になった。
家に帰って 一生懸命冷やしたけれど、仕事から帰った母に問いただされ、理由を言った。父親が蒸発して夜中まで働いて女手一つひとつで俺を育てていた気丈な母が……
「ごめんね……」
と言って泣いた。母を泣かしちゃいけないんだ。
次の日俺は古本屋を探し回って空手の教則本を手に入れた。道場に行くお金なんてないし空手を覚えたいわけでも復習したいわけでもない。防御の仕方さえ覚えればいい。そう怪我さえしなければ……。
その日から腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットを日課にした。本に書いてるような防御の形も本に載っている連続写真で覚えた。目の腫れが引いてから当然のごとく山崎くんたちの練習台は続いていた。
そのうちさりげなく防御ができるようになり目立った怪我はしなくなっていた。
いつの間にか山崎くんが取り巻き連中に得意げに技を教えるのを興味を持って聞いている自分がいた。
時々公園へ行って誰もいないのを確認して適当な木に座布団を巻く。そして回し蹴りや肘打ち掌底なんかの真似事をするようになった。古本屋で買った教則本はボロボロになっていた。
二年になって山崎くんは昇段試験を受けることになった。当然のごとく練習台として選ばれ、お前も攻撃して来いと言われた。サンドバックから昇格したらしい。
「さあ来い!」
自信満々に構えた山崎君に自己流の回し蹴りをやってみた。左手で教科書通りに受けた山崎くんの顔が真剣になって真っ赤になって真っ青になって土色になってそのままうずくまってしまった。
その日を境にいじめはなくなった。
……………………
目覚めるとそこは異世界だった。なんか懐かしい夢を見た気がするが思い出せなかった。
「目が覚めたか少年。はは、いつも寝てばかりだな」
聞き覚えのある声の方向を見る。
「あ! 生きてたんですか」
そこには玉砕覚悟で盗賊たちに突っ込んで行ったあの中年戦士? 冒険者? がニヤニヤしながら剣を肩に担いで立っていた。
「なんだ、俺たちが死んだと思ったのか? ま、お互い生きてて良かったじゃねえか」
黒のロングジャケットがかなり汚れている。激戦だったんだろうか。
森を抜けたあたりで、兵士たちがざわざわと帰り支度を進めてる。首のない火竜の姿は目に焼き付いてるので夢じゃなかったんだろう。爆発の衝撃で気を失ったおれをここまで運んでくれたらしい。
「他の方も無事だったんですか」
俺はなんとか立ち上がり聞いてみた。あれ? 手枷がない。
中年冒険者の余裕から多分あの尻尾の女の人と、それ以外は思い出せない弓の人も無事だったんだろう。
「当然だ。一流の冒険者が盗賊程度にやられる訳がない」
銀髪女隊長さんがそう言って近づいてくる。ドキリとした。ポニーテールを解いたブロンドが風にたなびいている。とびきりの容姿の若い外国人女性に間近で話しかけられ経験なんてない。
「あの……これはいいんでしょうか?」
俺は両手を前に出した。手枷が外され、両手は自由に動く。
「容疑は晴れた。彼らの話から坊やが盗賊の可能性はない。疑ったことを謝罪する。それと命の恩人に感謝を。坊やがいなければ我々は全滅してたかもしれないな」
そう言ってにっこりと微笑んだ女隊長さんの顔には火竜を前にした時の緊張感はない。
「フーン、命の恩人ねえ……災害級って訳じゃあるまいし、火竜くらいならあんた一人で十分でしょう?」
「そうでもないぞ。知識だけで遭遇は始めてだし、火球のタイミングは読めなかったからな。坊やがいたおかげで助かったのは事実だよ」
「まあそういうことにしときましょうか。しかしこの少年が素手で火竜とはねえ……」
げ、俺ってよけいなことをした? 二人の会話からこの女隊長さんはかなり強いらしい。おまけに中年冒険者さんは敬語を使ってる。偉い人なんだろうか。しかしあの火竜はどう見ても俺を追っかけてきたみたいだし……え? 俺のせい?
何か言わなきゃと思ったが、
「あのう…俺坊やでも少年でもないです。一応十八歳ですし……」
びっくりする二人。
「それはそれは……済まんかったな少年」
ダカラア……ニヤッと笑った中年冒険者と女隊長さんに兵士たちが声をかけている。どうやら帰る準備ができたらしい。
「荷馬車しかないが送って行こう、坊………」
「冬馬です。中條冬馬です」
「トマデナカジョトーマーマー……くんか」
「いえナカジョウが……」
「ゴチャゴチャ言ってないで行くぞ」
どんと中年冒険者に背中を突かれ自己紹介イベントは中止となった。俺はまだみんなの名前も教えてもらえてない。
ゴトゴトゴトと荷馬車にゆられ草原を移動する俺たち。荷馬車と言っても幌がついた幌馬車三台。多分他の荷馬車には火竜の首無し死体や兵士たちが乗っているんだろう。あとは騎馬が十騎くらい。女隊長さんは颯爽と先頭を進んでる……んだろう。俺の乗ってる幌馬車からは後ろしか見えない。
俺が乗り込んだ馬車の中には遺体が3体。丁寧に布で包まれている。盗賊狩りの時に亡くなった二人の兵士、そしてあのカエルの人。
あとは兵士が二人と中年冒険者とその仲間。尻尾の女の人と弓の人は疲れたのかぐっすりと眠っている。死体の横で。
定期ルートの乗合馬車や隊商たちが盗賊たちに襲われるようになった。盗賊たちの隠れ家をようやく見つけた女隊長さんたちは、正式には近衛二番隊というそうだが、討伐に繰り出した。
同じくして乗合馬車の護衛を引き受けた中年冒険者さんたち。襲ってくる盗賊を返り討ちにしようとラモーヌとアドラーブル間を二往復していたらしい。
馬車を襲う盗賊と、アジトを守る盗賊に敵が分断されたため討伐は一方的勝利だった。被害はカエルの商人さんと兵士が二人ということになった。ちなみにカエルの商人さんはカエルではなく龍人族の商人さんだそうだ。ということでこの世界には猫人さんや龍人さんがいるらしい。この分じゃファンタジー定番のエルフやドワーフもいる可能性が高い。
俺が死んでたいら乗客を一人も守れなかったということで報奨金が少なくなるらしい。ただ俺は乗客としてカウントに入るのだろうか。
最後に中年冒険者は寝ている仲間を見ながら真面目な顔で俺に言った。
「たった今死んだばかりの死体の横で睡眠を取る。これが冒険者の生活だ。ちょっとは動けるのかもしれないが……やめとけ少年、お前に冒険者は向かない」
そう言って中年冒険者も死体の隙間に横になった。休める時に休むらしい。
そうか……この人たちには俺は冒険者に憧れ一旗あげようと都会を目指す田舎から家出して来た少年という設定で確定しているらしい。
俺はこの異世界では何者なんだろう。
いや、ここは現実世界で俺こそが異世界からやってきた異邦人。過去も未来もないまったく白紙の男にすぎないことを思い出し急に孤独に襲われた。
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