深刻にならないのが取り柄なオレが異世界をちょっとだけ救う物語

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30:据え膳食わねば男の恥って言うじゃないですか

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巧いことディルを言いくるめ……じゃない、説得して。
さぁいざ、リヴィとの官能タイムを過ごすぞ~っと医務室へ向かおうとしたのに。

半ズボンにだぼだぼシャツを着たところで来客だ。

来客っつ~か、オレの部屋に来る奴なんか、ディルかイリヤを含む警ら隊メンバーしかいないんだけどな。


「あのぉ……部隊長~。」
「おっ、昨夜ぶりだな。」

ほらやっぱり、警ら隊メンバーだ。

昨夜、オレとセックスした……確か、名前はカミラだ。長い方の名前は忘れた。
オレが呼ぶ為の愛称だけ分かってりゃ充分だろ。
別にカミラに冷たいってわけじゃないぞ。
実はオレ、ディルもイリヤも、正式な名前は忘れちゃってるからな。
……あぁまぁ、胸を張るようなことじゃないか。


「昨夜ぶり……。そうか、風呂場でうるさかったのはカミラだったのか。」
「だ……っ! だって、ヒロがぁ……っ!」
「まぁまぁ、許してやれ、ディル。エッチ声が大きいのは悪くないだろ。」
「悪いっ。安眠妨害だ。」

上司ぶりながらディルがぷりぷりする。

そう言えば風呂場って、オレの部屋とディルの部屋の両方に繋がってたな。
そんじゃ昨夜、カミラを洗い場でグチャグチャに喘がせたの、聞こえてるよな。

「さては、ディルさんや? カミラの喘ぎ声で興奮したんだな?」
「こらっ……ヒロっ。」

ディルは慌てたようにオレを叱った。
だけどまぁ、安眠妨害ってつまり……そういうことだろ?


下半身にまつわる内容でオレを叱っても効果が無い。

それを悟ったディルは咳払いして、カミラの用件を催促した。
カミラはオレを気にしながら、ディルに耳打ちする。
つっても、すぐそばにいるからオレにも丸聞こえだけどな。


「あの、……医務室のリヴィ先生が部隊長に、ちょっと話したいって……。」
「リヴィが私に?」
「おおっ、オレもリヴィに会いたかったんだ。ちょうど良かったぜラッキー。」
「いや、あの、ヒロじゃなくて…」
「ディルと一緒に行くから問題ない。大丈夫だ。」
「……あ、はい。」

オレはキッパリと断言する。このチャンスを逃すもんか。
ディルは仕方なさそうに息を吐いた。たぶんちょっと納得してくれたんだろう。
カミラも強くは反対しなかったからセーフだ。




   ◇   ◇   ◇



なんのかんのして、オレは念願の医務室に辿り着いた。

ただし。リヴィを口説くのは用件が終わってから。
……なんつ~、小学生みたいな約束をさせられた。


何かレポートみたいなのを読んでたリヴィが、気配に気付いて振り向く。
そして期待どおりの、花が綻ぶ……よりも色香漂う笑みを零した。

ふっくらした口唇が開いて。
あぁ、あの口にチンコ入れたい。

「あ、ディルトリ……。あら~、一緒に来ちゃったんだ。」
「ぅん? オレと2人きりが良かったか?」
「今の言葉でそんな発想出来るんだぁ。都合が良過ぎるとは思わなぁい?」
「都合の良いことは大好物なんだ。リヴィ、用事が終わったらセックスしよう。」

約束したからな。
用事が終わるまでは、頼み込むのも触るのも舐めるのもお預けだ。


リヴィはジ~ッとオレを凝視する。
きっと困ってるんだろうなとは分かる。
分かるけどな。リヴィみたいなエロくって、経験値がバリ高で、余裕のある大人セクシーな相手って、困らせたくなっちゃうんだよなぁ~。
ロマン溢れた誘惑にオレは逆らえないんだよ。


「ねぇ、ディルトリッヒ。……異世界から来た、裸族って…」
「…あぁ、ちょっと困った性質があるようだ。悪い男ではないんだが…」

やべぇ。
ちょっと口煩そうな美人エルフと、かなりエロい美人エルフが困り顔とか。
チンコ滾る。
滾ってツライ。
早く、用事終わってくれ。

「話とはひょっとして、ヒロについてか?」
「……そう。異世界から来たっていう話、アタシは半信半疑だったんだけどぉ。見た感じも、裸族って種族名も怪しいしねぇ。」
「だが、森の奥に全裸でいたんだぞ。」
「まぁそこは、置いておくとしてぇ。」

……ふっ。さっきとは違う意味で、やべぇ。
男のことしか考えてなさそうな容姿の持ち主が一番冴えてる奴、って。アメリカンコミックでよく見掛けるパターンのやつだ。
何とかしてリヴィの頭から、オレの裸族設定に対する疑惑を消さないと。

「異世界から来た、って……信じるしか、ない…かなぁ……。」

前言撤回。
リヴィの頭から疑惑は消えたっぽい。


「どうした? 何かあったのか?」

部隊長の顔したディルが確認する。
問い掛けられたリヴィはオレに視線を寄越した。流し目がそそる。

「……ね~ぇ? ちょっと確認したいんだけど。」
「あぁ、いいとも。色、カタチ、長さに太さ、硬さでも…」
「裸族は普段、他の人間族に紛れて暮らしている、っていう話でしょ? つまり、裸族と人間族の外見的な特徴はかなり似ている……で、間違い無かった?」

下ネタで揶揄いながら誘おうって、オレの目論見は失敗した。
また改めて誘おう。チャンスはまだある。

悲しみを胸中に隠し、とりあえず頷くオレ。


「それじゃ、えぇと……裸族の繁殖力は、人間族と比べて、どんな感じなの?」

……ってリヴィに言われたら、もう、誘われてると思っていいだろ。

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