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第五章 ~ゲームに無かった展開だから遠慮しないで歯向かう~
シルシがあっても欲しいものは手に入らない・7 $フィロウ$
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「はァ~? 横からしゃしゃり出て来てナニ言って…」
「ちょい待ちっ、あの男……タチじゃないか?」
何だかザワ付いてるような気配。声が聞こえるけど、ボソボソしてて分かんない。
どうにかして頭に被せられてる物を取ろうと、ボクは転がったままジタバタする。
見えないまま起き上がるのは危ないから。
だけど縛ってる紐の結び目がキツくてなかなか取れないでいる。
「タチとかネコとか関係ねーわ。オラ、さっさと掛かって来いよ、役立たずが。」
え? えっと? どうなってるの?
なんか後から声掛けて来た人の方がよっぽどチンピラ感が出てるよ?
分かりやすい挑発に、ボクを襲った……だよね?……人達は、分かりやすくシンプルにキレたっぽい。
一応、人目を忍んで犯罪行為をしてる意識はあるみたいで、大声じゃないから今一つ何を言い返したのかは分かんないけど。
きっと何かソレっぽい台詞を言ったんだと思う。
「……じゃあ、俺がここに居る全員を好きにすんのも、自由。……だよな?」
ねぇ、何を言ってたの?
助けて……くれるの? ホント? 大丈夫?
残念ながら襲って来る人が変わるだけ、とか言わないよね?
「チッ……、お前、邪魔くさいなっ。」
「……っ、いだぁいっ。」
「デカイんだからジッとしてろ、間違ってヤッちまうぞっ?」
「ひぃ……っ。」
ちょっとでも声がする場所から離れたくてモゾモゾしてたら。
踏まれたっ! たぶん踏まれた! ……あれ? 蹴られた?
分かんないけどとにかく痛かった。
もし立ち上がろうとしてたら、きっともっと酷かった。
もしかしたら、ボク……どっちにしろ、助からないかも?
待って、待って、やだ怖い。
移動しようとして痛い目に遭ったボクは、せめて何も見えない恐怖だけでも取り除こうとして。必死に、頭に被せられた物を縛る紐と格闘した。
嫌な感じの音とか声とか聞こえるけど。凄い罵ってる感じもするけど。絶対に汚い言葉だから、じっくり聞いてちゃダメ。
周りが見えない分、余計に怖く感じちゃうから。
どうにか紐がちょっとだけ緩んで光明が見え始めた頃。
「テメェこそ、タチだから一方的にヤル方だって思い込んでんだろが。ぁん?」
ドスン、って感じの音。それから、苦しそうに押し殺された声。
それを掻き消すくらいハッキリ聞こえた、せせら笑う声。
「明日からケツにオトコ欲しがる身体にしてやるぜ、今ここでな。」
「ちょっと何してるの駄目だよっっ!」
余りにもビックリし過ぎた。
声のしてる方へボクは慌てて這って行く。
人攫いだか強盗だかも知らない、ボクを襲った犯人だけど。
ここで更に別な犯罪とか駄目だからっ。
「チッ……るっさい、大声出すな。」
「出すよ! なんでそんな…」
「テメェはいつも加害者側だって思ってるような奴はな、被害者側にしてやんのが一番効くんだよ。」
「それ、そのまま返すよっ?」
「ア゛ァッ?」
物凄いドスの利いた声の後、誰か倒れる音。
ズカズカとこっちに歩いて来る、ちょっと乱暴な足音も。
え、こっちに……? こっちに来る!
来ないでぇ~っ!
「上等だっつの。返せるもんなら返してみろよ、あぁ?」
強い力で、頭を覆ってた物を剥ぎ取られた。
そのまま腕が伸びて来て、這い蹲ってたボクは顎を掴んで上を向かされる。
目が合ったのは明らかにタチで、しかも結構な男前。
後ろの方には何人か倒れてるから、この人が……、で間違い無いだろう。
普通は、助けてくれた人にドキドキして好きになっちゃいそうだけど。
ボクは良くない方向の違う意味でドキドキしてる。
「……んだよ、ガキか。」
「えっ……?」
怯えるボクを見て舌打ちした癖に、その人は心なしかバツの悪そうな顔をした。
手を離してゆっくり立ち上がる姿を見たら。今さっきまで乱闘してたとは思えないくらい、何処も怪我してないし、汚れてもいなかった。
上質な衣服を身に着けたその人は、ジッとボクを見て来る。
「あぁそうか……。お前、フィロウか。……チッ。」
「え、……誰?」
知らない。
こんな人、知らな……、……あっ。
ボクの名前を知ってるこの人は、たぶん……お兄さんのオトコ、だ。
顔も見た事無かったし、名前も知らないけど。きっとそうだ。
周囲に転がってた人達が隙を見て走り去って行く。
それに気を取られてたら、お兄さんのオトコに腕を掴まれた。
「場所変えるか。来い。」
「え、ちょ、やだぁっ。」
「んなトコに居たら、また襲われるぞ? それとも俺が襲ってやろうか?」
ニヤリと唇を吊り上げる顔は冗談なのか本気なのか、分かんない。
強いタチが好きな人には堪らないんだろうけど……。
お兄さん、真面目な人だから。正反対の人に惹かれる、って……理解は出来るけど。
この人、止めた方がいいよ。
絶対……ロクでもないって……。
「ちょい待ちっ、あの男……タチじゃないか?」
何だかザワ付いてるような気配。声が聞こえるけど、ボソボソしてて分かんない。
どうにかして頭に被せられてる物を取ろうと、ボクは転がったままジタバタする。
見えないまま起き上がるのは危ないから。
だけど縛ってる紐の結び目がキツくてなかなか取れないでいる。
「タチとかネコとか関係ねーわ。オラ、さっさと掛かって来いよ、役立たずが。」
え? えっと? どうなってるの?
なんか後から声掛けて来た人の方がよっぽどチンピラ感が出てるよ?
分かりやすい挑発に、ボクを襲った……だよね?……人達は、分かりやすくシンプルにキレたっぽい。
一応、人目を忍んで犯罪行為をしてる意識はあるみたいで、大声じゃないから今一つ何を言い返したのかは分かんないけど。
きっと何かソレっぽい台詞を言ったんだと思う。
「……じゃあ、俺がここに居る全員を好きにすんのも、自由。……だよな?」
ねぇ、何を言ってたの?
助けて……くれるの? ホント? 大丈夫?
残念ながら襲って来る人が変わるだけ、とか言わないよね?
「チッ……、お前、邪魔くさいなっ。」
「……っ、いだぁいっ。」
「デカイんだからジッとしてろ、間違ってヤッちまうぞっ?」
「ひぃ……っ。」
ちょっとでも声がする場所から離れたくてモゾモゾしてたら。
踏まれたっ! たぶん踏まれた! ……あれ? 蹴られた?
分かんないけどとにかく痛かった。
もし立ち上がろうとしてたら、きっともっと酷かった。
もしかしたら、ボク……どっちにしろ、助からないかも?
待って、待って、やだ怖い。
移動しようとして痛い目に遭ったボクは、せめて何も見えない恐怖だけでも取り除こうとして。必死に、頭に被せられた物を縛る紐と格闘した。
嫌な感じの音とか声とか聞こえるけど。凄い罵ってる感じもするけど。絶対に汚い言葉だから、じっくり聞いてちゃダメ。
周りが見えない分、余計に怖く感じちゃうから。
どうにか紐がちょっとだけ緩んで光明が見え始めた頃。
「テメェこそ、タチだから一方的にヤル方だって思い込んでんだろが。ぁん?」
ドスン、って感じの音。それから、苦しそうに押し殺された声。
それを掻き消すくらいハッキリ聞こえた、せせら笑う声。
「明日からケツにオトコ欲しがる身体にしてやるぜ、今ここでな。」
「ちょっと何してるの駄目だよっっ!」
余りにもビックリし過ぎた。
声のしてる方へボクは慌てて這って行く。
人攫いだか強盗だかも知らない、ボクを襲った犯人だけど。
ここで更に別な犯罪とか駄目だからっ。
「チッ……るっさい、大声出すな。」
「出すよ! なんでそんな…」
「テメェはいつも加害者側だって思ってるような奴はな、被害者側にしてやんのが一番効くんだよ。」
「それ、そのまま返すよっ?」
「ア゛ァッ?」
物凄いドスの利いた声の後、誰か倒れる音。
ズカズカとこっちに歩いて来る、ちょっと乱暴な足音も。
え、こっちに……? こっちに来る!
来ないでぇ~っ!
「上等だっつの。返せるもんなら返してみろよ、あぁ?」
強い力で、頭を覆ってた物を剥ぎ取られた。
そのまま腕が伸びて来て、這い蹲ってたボクは顎を掴んで上を向かされる。
目が合ったのは明らかにタチで、しかも結構な男前。
後ろの方には何人か倒れてるから、この人が……、で間違い無いだろう。
普通は、助けてくれた人にドキドキして好きになっちゃいそうだけど。
ボクは良くない方向の違う意味でドキドキしてる。
「……んだよ、ガキか。」
「えっ……?」
怯えるボクを見て舌打ちした癖に、その人は心なしかバツの悪そうな顔をした。
手を離してゆっくり立ち上がる姿を見たら。今さっきまで乱闘してたとは思えないくらい、何処も怪我してないし、汚れてもいなかった。
上質な衣服を身に着けたその人は、ジッとボクを見て来る。
「あぁそうか……。お前、フィロウか。……チッ。」
「え、……誰?」
知らない。
こんな人、知らな……、……あっ。
ボクの名前を知ってるこの人は、たぶん……お兄さんのオトコ、だ。
顔も見た事無かったし、名前も知らないけど。きっとそうだ。
周囲に転がってた人達が隙を見て走り去って行く。
それに気を取られてたら、お兄さんのオトコに腕を掴まれた。
「場所変えるか。来い。」
「え、ちょ、やだぁっ。」
「んなトコに居たら、また襲われるぞ? それとも俺が襲ってやろうか?」
ニヤリと唇を吊り上げる顔は冗談なのか本気なのか、分かんない。
強いタチが好きな人には堪らないんだろうけど……。
お兄さん、真面目な人だから。正反対の人に惹かれる、って……理解は出来るけど。
この人、止めた方がいいよ。
絶対……ロクでもないって……。
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