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19【屋敷でまちぶせ】
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「久しぶりだね、マリー」
ナルシオ兄様と普段通りの抱擁を交わす。私が三年前から同居していることがばれていないことに逆にびっくりしている。
「そして、フェルゼン殿下、病弱だと聞いていたがそうでもないようだね。学園に通ってきて下さらないか?私には生徒会長は荷が重くて」
兄様、握手をしながら私の婚約者に嫌味を言うのはやめてくれない?
「生徒会のことについては申し訳なく思っている」
だけど私はドレスの中で仁王立ちになり腕組みをし、お兄様を見る。叱るときのお母様を意識して。
「それにしても、お兄様、決められている門限をかなり過ぎているのでは?」
日本人の感覚では十六歳の男子に門限はあっても厳しくて九時とかだろう。
しかし、王族ともなれば公務でない限り陽が落ちるまでには帰るように言われているはずだ。毎日、ふらふらとどこに遊びに行っているのか。
私のように冒険者はしてないはずだし。
「まあまあ。殿下の前ではよしてよ。ところで、夕食を一緒にどうだい?」
「いえ、私たちは王城で頂いてきたのです」
「それは良かった、私も外で食べてきたところだ。ではお茶を入れてもらおう」
「そうですね。クミンにミミお願い。それにフェルゼン殿下もおかわりを」
「「わかりましたマリー姫さま」」
サクリ
私が焼いたものと知らないクッキーを一口齧ったナルシオお兄様が口を開く。
「それで、二人が私に相談ってなんだ?」
「今日、ナルシオ殿下がお会いした、サクラという中等部の新入生の件です」
「え?なんで私がサクラと会ったことを知っているのだ?」
「それについては一つ、私たちからお兄様に謝らなければいけないことがあります」
そう言って私はハーフアップにしていた髪を解き、手で軽く二つに分けて括りなおし、そして伊達眼鏡をかけた。
「ま、まさかトヨコ・・ちゃん?」
その横でフェルゼンが髪の毛をくしゃくしゃしていく。
「そして、ケンイチ?」
「騙していてすみません」
「ごめんなさいお兄様」
健一と一緒に頭を下げる。
そして、お揃いのマリーゴールドの紋章の左手も見せる。
「フェルゼン殿下もマリーと同じ紋章が」
「はい。私の父、ピソーラ ハルキア国王にもあるのです」
「なんと」
「その、紋章の詳しい経緯については後でマリー姫がお話しするでしょう。まずは、この紋章の特殊なスキルとして、一部しか見えませんが〈未来視〉というものがあります」
ぽかんとするナルシオ兄様が戻ってくるのを待って、健一が一口お茶を飲む。
「・・・予知能力のようなものかな。それはまた特殊だね」
ナルシオ兄様がこちらに視線をくれたので、ゆっくりと頷く。
「その未来視では、共通して、聖女の存在がマリー王女を不幸に貶めるというものなのです」
「なんだと!聖女だろうがそんな者はマリーに近寄らせるべきではない」
「はい。ですからそのためにマリーは血の滲む思いで勉強をし、飛び級入学をして、さらに、平民のクラスに在籍しているのです。彼女を守りたい俺とともに」
「聖女と学年を大きくずらすために?」
問いかける瞳に頷く。
「そうだったのか、私はマリーの兄だというのに、妹のそんな悩みも知らず、軽い気持ちで学園生活を送り、夜はこうやって遊んできたりして」
お兄様は手を伸ばして、健一の隣に座っている私の左手を両手にとって紋章を撫でる。
「いいえ、お兄様。お兄様は私にやさしいから、それだけで大丈夫です。ただ」
「俺達の認識では、聖女が入学するのはもう一年後のはずだった」
「それは、なにかさらに災いが?」
「それはまだ、未来視(ゲームの設定)には入ってきていないのです。でも、これでどうなるか分からないので、さらにマリー姫の周りを警戒したいと思っています」
「そうだな」
「お兄様、それには生徒会長になるお兄様も気を付けてほしいのです」
「なぜ?」
「私たちはさっき、ケンイチとトヨコとしてお兄様と別れた後、あのサクラは生徒会のことを聞いてきたのです」
「中等部の入学式は明日で、まだ入学していないのに、生徒会に興味があるとか、おかしくないですか?」
「たしかに。すごく変わった子だったよな。聖属性があると言ってたのに治療魔法を全然使えなかった。私には治療魔法の上手なマリーの方がよっぽど聖女だ」
「俺もそう思います。彼女は大地の実りにも貢献できるのですから」
お兄様に左手を、健一に右手を取られている。
確かに小さい頃は年の近かったナルシオ兄様は私とよく遊んでくれた。あの頃を思い出して、ちょっとほっこりする。
大人の記憶を持つ私からしたら、髪を引っ張られたり、おもちゃを隠されたりする、気になる子に嫌われに行くような、まあそういう遊ばれ方だったけどね。
今はさすがに優しくなったけわ。外では完ぺきなチャラい王子様だけど。
「これからも、マリー王女の安全のために、平民のクラスでケンイチとしてトヨコと過ごすので、聖女が生徒会に何かを仕掛けることがあっても、俺はトヨコを優先したい」
「ああ、それはもちろんだ、兄としてもお願いしたい」
「ですが、もしもナルシオ殿下に何かあれば、マリー姫が災いの中に飛び込んでしまうかもしれない、それも防ぎたいのです」
兄様は少し悲しそうな笑顔で私の左手を握る。
「もちろんだ、だからこれからは私からもトヨコに声を掛けないように気をつけよう(寂しいけど)」
「違うのですお兄様。お兄様もサクラ様を懐に入れてはだめです。あの方の本質は聖女らしくありませんから」
「そうだな、昼間に見た時も、確かに聖女というより肉食の魔女に見えた」
「くすくす、お兄様の目が確かで安心しました」
「よし、わかった、フェルゼン殿下。
もう、夏休みは終わりだ。明日からは学園だからな。今日はもう終ろう」
立ち上がりながらお兄様が出口へ促す。
「はい、ときどきこうやって情報の共有をさせてもらっていいですか?」
「わかった、学園では接触しない方が良いからな、折を見て屋敷で逢おう。
本来なら私たちは同じ貴族クラスの学友になるはずだったのだからな」
「はい、初等部の途中まではご一緒でしたからね」
私のせいで友人になるはずの二人をばらばらにしていることに今更ながら悲しくなる。
「では、本日はありがとうごさいました」
「フェルゼン殿下も気を付けてお帰り下さい」
「はい。
豊子も、お休み」
チュッとおでこにキスをして離れていく。
「うん、健一、気を付けて」
健一の馬車を見送った私は、ナルシオお兄様に手を繋がれて、また応接の部屋に戻った。
「さて、この左手の紋章のことを詳しく」
「お父様とお母様だけにはもう言ってあるのですが・・・」
と、私と健一が前世で夫婦だったことと、太一(ピソーラ王)がその二人の間で迎え入れた養子だった事を話した。ゲームのことは言わず、たまたま〈未来視〉と説明した。
「・・・という事なんですお兄様。・・・おにいさま?」
グズ
「可愛そうなマリー。そんなつらい記憶があるなんて。グズ」
泣いた。
「でもね、マリーこれからはせめて、朝食と夕食を一緒に取らないか?そうすれば私も夜は遊びに行かなくて済むからね」
「お兄様が出歩いていたのは」
「一人の食事が美味しくないんだよ」
「そうですね。ごめんなさい」
私は侍女たちと一緒に楽しく食べてた。
「でも、三年前から、朝食が実家の王城より美味しいんだよこの屋敷。知ってた?」
「美味しいですか?」
「何でも三年前に見習いのキッチンメイドが入ったらしくて。でもすれ違う侍女のどの子か分からないんだよね」
「ああ、それは私です」
「なんだと?」
「ほら、平民として学園に行ってるでしょう?
ここのキッチンメイドの見習い枠で下に住んでるんですよ」
「なんだって!
私は三年もマリーが同居していることを知らなかったのか」
「そうなりますね」
がーんって顔でこちらを見る。
「クミン、ミミ、私の隣の部屋をマリーのために整えるのはどのぐらいかかる?」
「いつでも使えますよ」
「じゃあ、今夜からきちんとそこで寝なさい」
「え?お兄様」
「平民のふりとか、私と顔を合わせないとか、学校だけでいいでしょ?
未来のハルキア王太子妃が普段の生活も平民にすることはない。ちゃんと王女として生活しなさい。ね?」
えー。二十四時間平民生活でいいのに。
ぱちぱちぱちぱち
部屋の隅から聞こえる拍手の音の方を振り向くと二人の侍女が手を叩いていた。
「素晴らしいですわ、ナルシオ殿下」
「私は、王女殿下のお世話のためにここにいるのです」
味方の声を聴いて清々しいどや顔でお兄様がこちらを向く。
「ほらね。そうしなさい」
「えー大丈夫かな。お兄様は顔に出やすいから。打ち明けるの早まったかな」
「そんなこと言わないで!学園では話しかけないから。
私は寂しかったんだよ~」
やれやれ。しょうがないわね。
ナルシオ兄様と普段通りの抱擁を交わす。私が三年前から同居していることがばれていないことに逆にびっくりしている。
「そして、フェルゼン殿下、病弱だと聞いていたがそうでもないようだね。学園に通ってきて下さらないか?私には生徒会長は荷が重くて」
兄様、握手をしながら私の婚約者に嫌味を言うのはやめてくれない?
「生徒会のことについては申し訳なく思っている」
だけど私はドレスの中で仁王立ちになり腕組みをし、お兄様を見る。叱るときのお母様を意識して。
「それにしても、お兄様、決められている門限をかなり過ぎているのでは?」
日本人の感覚では十六歳の男子に門限はあっても厳しくて九時とかだろう。
しかし、王族ともなれば公務でない限り陽が落ちるまでには帰るように言われているはずだ。毎日、ふらふらとどこに遊びに行っているのか。
私のように冒険者はしてないはずだし。
「まあまあ。殿下の前ではよしてよ。ところで、夕食を一緒にどうだい?」
「いえ、私たちは王城で頂いてきたのです」
「それは良かった、私も外で食べてきたところだ。ではお茶を入れてもらおう」
「そうですね。クミンにミミお願い。それにフェルゼン殿下もおかわりを」
「「わかりましたマリー姫さま」」
サクリ
私が焼いたものと知らないクッキーを一口齧ったナルシオお兄様が口を開く。
「それで、二人が私に相談ってなんだ?」
「今日、ナルシオ殿下がお会いした、サクラという中等部の新入生の件です」
「え?なんで私がサクラと会ったことを知っているのだ?」
「それについては一つ、私たちからお兄様に謝らなければいけないことがあります」
そう言って私はハーフアップにしていた髪を解き、手で軽く二つに分けて括りなおし、そして伊達眼鏡をかけた。
「ま、まさかトヨコ・・ちゃん?」
その横でフェルゼンが髪の毛をくしゃくしゃしていく。
「そして、ケンイチ?」
「騙していてすみません」
「ごめんなさいお兄様」
健一と一緒に頭を下げる。
そして、お揃いのマリーゴールドの紋章の左手も見せる。
「フェルゼン殿下もマリーと同じ紋章が」
「はい。私の父、ピソーラ ハルキア国王にもあるのです」
「なんと」
「その、紋章の詳しい経緯については後でマリー姫がお話しするでしょう。まずは、この紋章の特殊なスキルとして、一部しか見えませんが〈未来視〉というものがあります」
ぽかんとするナルシオ兄様が戻ってくるのを待って、健一が一口お茶を飲む。
「・・・予知能力のようなものかな。それはまた特殊だね」
ナルシオ兄様がこちらに視線をくれたので、ゆっくりと頷く。
「その未来視では、共通して、聖女の存在がマリー王女を不幸に貶めるというものなのです」
「なんだと!聖女だろうがそんな者はマリーに近寄らせるべきではない」
「はい。ですからそのためにマリーは血の滲む思いで勉強をし、飛び級入学をして、さらに、平民のクラスに在籍しているのです。彼女を守りたい俺とともに」
「聖女と学年を大きくずらすために?」
問いかける瞳に頷く。
「そうだったのか、私はマリーの兄だというのに、妹のそんな悩みも知らず、軽い気持ちで学園生活を送り、夜はこうやって遊んできたりして」
お兄様は手を伸ばして、健一の隣に座っている私の左手を両手にとって紋章を撫でる。
「いいえ、お兄様。お兄様は私にやさしいから、それだけで大丈夫です。ただ」
「俺達の認識では、聖女が入学するのはもう一年後のはずだった」
「それは、なにかさらに災いが?」
「それはまだ、未来視(ゲームの設定)には入ってきていないのです。でも、これでどうなるか分からないので、さらにマリー姫の周りを警戒したいと思っています」
「そうだな」
「お兄様、それには生徒会長になるお兄様も気を付けてほしいのです」
「なぜ?」
「私たちはさっき、ケンイチとトヨコとしてお兄様と別れた後、あのサクラは生徒会のことを聞いてきたのです」
「中等部の入学式は明日で、まだ入学していないのに、生徒会に興味があるとか、おかしくないですか?」
「たしかに。すごく変わった子だったよな。聖属性があると言ってたのに治療魔法を全然使えなかった。私には治療魔法の上手なマリーの方がよっぽど聖女だ」
「俺もそう思います。彼女は大地の実りにも貢献できるのですから」
お兄様に左手を、健一に右手を取られている。
確かに小さい頃は年の近かったナルシオ兄様は私とよく遊んでくれた。あの頃を思い出して、ちょっとほっこりする。
大人の記憶を持つ私からしたら、髪を引っ張られたり、おもちゃを隠されたりする、気になる子に嫌われに行くような、まあそういう遊ばれ方だったけどね。
今はさすがに優しくなったけわ。外では完ぺきなチャラい王子様だけど。
「これからも、マリー王女の安全のために、平民のクラスでケンイチとしてトヨコと過ごすので、聖女が生徒会に何かを仕掛けることがあっても、俺はトヨコを優先したい」
「ああ、それはもちろんだ、兄としてもお願いしたい」
「ですが、もしもナルシオ殿下に何かあれば、マリー姫が災いの中に飛び込んでしまうかもしれない、それも防ぎたいのです」
兄様は少し悲しそうな笑顔で私の左手を握る。
「もちろんだ、だからこれからは私からもトヨコに声を掛けないように気をつけよう(寂しいけど)」
「違うのですお兄様。お兄様もサクラ様を懐に入れてはだめです。あの方の本質は聖女らしくありませんから」
「そうだな、昼間に見た時も、確かに聖女というより肉食の魔女に見えた」
「くすくす、お兄様の目が確かで安心しました」
「よし、わかった、フェルゼン殿下。
もう、夏休みは終わりだ。明日からは学園だからな。今日はもう終ろう」
立ち上がりながらお兄様が出口へ促す。
「はい、ときどきこうやって情報の共有をさせてもらっていいですか?」
「わかった、学園では接触しない方が良いからな、折を見て屋敷で逢おう。
本来なら私たちは同じ貴族クラスの学友になるはずだったのだからな」
「はい、初等部の途中まではご一緒でしたからね」
私のせいで友人になるはずの二人をばらばらにしていることに今更ながら悲しくなる。
「では、本日はありがとうごさいました」
「フェルゼン殿下も気を付けてお帰り下さい」
「はい。
豊子も、お休み」
チュッとおでこにキスをして離れていく。
「うん、健一、気を付けて」
健一の馬車を見送った私は、ナルシオお兄様に手を繋がれて、また応接の部屋に戻った。
「さて、この左手の紋章のことを詳しく」
「お父様とお母様だけにはもう言ってあるのですが・・・」
と、私と健一が前世で夫婦だったことと、太一(ピソーラ王)がその二人の間で迎え入れた養子だった事を話した。ゲームのことは言わず、たまたま〈未来視〉と説明した。
「・・・という事なんですお兄様。・・・おにいさま?」
グズ
「可愛そうなマリー。そんなつらい記憶があるなんて。グズ」
泣いた。
「でもね、マリーこれからはせめて、朝食と夕食を一緒に取らないか?そうすれば私も夜は遊びに行かなくて済むからね」
「お兄様が出歩いていたのは」
「一人の食事が美味しくないんだよ」
「そうですね。ごめんなさい」
私は侍女たちと一緒に楽しく食べてた。
「でも、三年前から、朝食が実家の王城より美味しいんだよこの屋敷。知ってた?」
「美味しいですか?」
「何でも三年前に見習いのキッチンメイドが入ったらしくて。でもすれ違う侍女のどの子か分からないんだよね」
「ああ、それは私です」
「なんだと?」
「ほら、平民として学園に行ってるでしょう?
ここのキッチンメイドの見習い枠で下に住んでるんですよ」
「なんだって!
私は三年もマリーが同居していることを知らなかったのか」
「そうなりますね」
がーんって顔でこちらを見る。
「クミン、ミミ、私の隣の部屋をマリーのために整えるのはどのぐらいかかる?」
「いつでも使えますよ」
「じゃあ、今夜からきちんとそこで寝なさい」
「え?お兄様」
「平民のふりとか、私と顔を合わせないとか、学校だけでいいでしょ?
未来のハルキア王太子妃が普段の生活も平民にすることはない。ちゃんと王女として生活しなさい。ね?」
えー。二十四時間平民生活でいいのに。
ぱちぱちぱちぱち
部屋の隅から聞こえる拍手の音の方を振り向くと二人の侍女が手を叩いていた。
「素晴らしいですわ、ナルシオ殿下」
「私は、王女殿下のお世話のためにここにいるのです」
味方の声を聴いて清々しいどや顔でお兄様がこちらを向く。
「ほらね。そうしなさい」
「えー大丈夫かな。お兄様は顔に出やすいから。打ち明けるの早まったかな」
「そんなこと言わないで!学園では話しかけないから。
私は寂しかったんだよ~」
やれやれ。しょうがないわね。
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URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
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