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第一章 王国編第一部(初等部)
エピソード20 ランパード家三兄弟 参上!
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オレは一時的にランパード家に保護されることになり、現在は応接室でランパード夫妻と打ち合わせ中だ。
ランパード夫妻と長男のテリー様は事情を知っているが、ご当主の意向で、他の御子息や使用人たちには秘密にすることになった。
ヒューゴはローズ様が嫁ぐ前、実家に仕えていた専属執事であり、オレはその孫クライヴという立場で通している。
そして今、シェリダン子爵もこちらへ向かっているらしい。子爵領はランパード辺境伯領の北東にあり、馬車で三日かかる距離にある漁業の盛んな地とのこと。ちなみに、ランパード様の街と繋がるいくつもの川のひとつが、子爵領にも通じているらしい。
そんな中、応接室にランパード家の御子息たちがやってきた。
「改めまして、ランパード家の長男、テリー・ランパードです。ヒューゴ殿、クライヴ君、よろしく」
続いて現れたのは、ライトブラウンのベリーショートに青い瞳が印象的な、元気そうな少年だった。
「初めまして、次男のジェイミー・ランパードです。ヒューゴ殿、クライヴ、しばらくの間よろしくな。……クライヴ、ここは辺境伯家だから、あまりウロウロするなよ」
(……なんか不機嫌っぽい?)
続いて入ってきたのは、茶髪のロングにゆるふわパーマ、少し垂れた青い瞳が優しげな、かわいらしい少女。おっとりした微笑みを浮かべて、丁寧に挨拶をした。
「初めまして! 長女のルーシー・ランパードです。ヒューゴさん、クライヴ君、よろしくお願いします。私とジェイミーは双子なんだけど、クライヴ君より一つ年上なんだよ」
(ジェイミー様とルーシー様は、顔も性格もまったく似ていない。二卵性双生児ってやつだろうか。ジェイミー様は武闘派で、ルーシー様は癒し系?)
全員の挨拶が済むと、ローズ様の提案で庭園のテラスにてティータイムとなった。
庭園はさほど広くはないが、左右対称に整えられた花壇が美しく、眺めていて飽きがこない。
「ねぇ、クライヴ君! お花は好き?」
「えっ」
「あっちにね、私が育ててる花があるの。一緒に見に行こうよ!」
突然ルーシー様は椅子から立ち上がり、オレを花壇に案内しようとする。ローズ様の表情をうかがうと、にこやかにうなずいていた。
「失礼します」
オレは皆に一礼し、椅子を立つ。するとルーシー様に手を引かれ、花壇の方へと連れて行かれた。
「これが私の育てたお花なんだよ」
「へぇ~、これ全部ルーシー様が育てられたんですか! 赤や黄色、色とりどりでとても綺麗ですね」
「でしょ! クライヴもそう思う? それとね、クライヴは私に敬語じゃなくていいよ。歳も一つしか違わないし、お姉さんだと思って気軽に話してね」
(……人懐っこいのはいいけど、貴族としてそれはどうなんだ? 明らかに平民のオレと対等に接しようとしてくれているけど、それが良いのか悪いのか、正直悩む)
「わかりました……ルーシーさん」
すると、ルーシー様はむっと膨れた顔で、無言の抗議。
「……わかりました。ルーシーお姉さん」
まだ膨れてる。
「……わかったよ。ルーシーお姉ちゃん」
「可愛い!! クライヴ! こんなに可愛いクライヴに悪さする子がいたら、お姉ちゃんが守ってあげるからね~。よしよし!」
ルーシー様は素早くオレの頭を光の速さでハンドブラッシングをしているが…………
(吾輩は猫ではない)
その後、夕食までの時間、オレは花の冠をかぶせられたり、ルーシー様の部屋で女装させられたりと、完全に着せ替え人形状態だった。
(すみません。そういう趣味はありません。でも、ランパード家に迷惑をかけないためには逆らえない。情けない……)
最初は関係を壊さないように「子どものママゴトに付き合う大人」のつもりだったのに、気づけばルーシー様とは初日で仲良しになっていた。
どうやらオレは彼女の「弟的存在」として認定されたらしい。
そしてルーシー様は、重度のブラコンへと進化した。
翌日はテリー様が家と敷地内を案内してくれた。外出は控えるようにとのことで、敷地内の決まりごとや注意点を丁寧に教えてくれた。
ポイントを絞った分かりやすい説明で、とても十二歳とは思えない落ち着きぶりだ。
案内にはジェイミー様も同行してくれたが、終始、こちらに鋭い視線を向けていた。
午後になると、使用人がテリー様を呼びに来た。
「テリー様、訓練の時間でございます」
「もうそんな時間か。わかったよ」
(お二人とも午後は用事があるらしい。さて、どうやって時間を潰そうか。ヒューゴはローズ様と打ち合わせ中だし、ルーシー様は……きっと喜んでくれるけど、また着せ替え人形にされるに違いない)
そんなことを考えていると、思わぬお誘いが飛んできた。
「クライヴ、よければ訓練の見学に来ないか? 騎士団の兵士との訓練だから退屈はしないと思うよ」
(……断りにくい! でも、「結構です」とか絶対に言えない。新しい環境では協調性が大事。元・日本人だし)
オレは、忖度という日本人の奥義を使った。
「ありがとうございます。テリー様のご迷惑にならないように気をつけます」
無難に返したつもりだったが、もう一人の不機嫌な方が黙っていなかった。
「兄上! どうして平民のそいつを連れて行くんですか! そいつが行くなら、オレも行きます!」
そんなわけで、三人でランパード家専用の訓練場へと向かった。
歩きながらオレは考えていた。
(ジェイミー様……オレ、あなたに何かしましたか? あの温厚なご両親の元で育って、どうしてそんな……)
仲良くなるのは無理かもしれないが、せめてテリー様の訓練くらいは一緒に見学し、何もトラブルを起こさぬように気をつけようと、オレは大人の対応で対処しようと考えた。
だが、そんなオレの思いとは裏腹に、話がおかしな方向に進み始めたのは、テリー様の何気ない一言がきっかけだった。
オレとジェイミー様は、訓練場の端でテリー様と騎士団の方の訓練を見学していた。
まずは、決闘などで用いられる細剣を使った訓練、次いで実戦向きの片手剣による訓練。意外だったのは、片手剣の訓練時に盾を使っていなかったことだ。
訓練場に飾られている武具を見渡しても、大盾こそあるが、バックラーのような小さな盾は見当たらない。
(この国では、バックラーって存在しないのか?)
そんな疑問をジェイミー様に聞こうとした矢先、テリー様に声をかけられた。
「クライヴ! 君も少し、付き合ってみないか?」
「……ご遠慮しておきます」
「えっ」
テリー様は、まさか即答で断られるとは思っていなかったのか、目を丸くしていた。
そのとき、少し離れて見学していたジェイミー様が勢いよく立ち上がった。
「この平民の分際で! 兄上の訓練を見学できて、手合わせにまで誘っていただいているのに、それを断るとは何様のつもりだ! 母上の元執事の孫だか何だか知らないが、そもそもお前のような奴がこの場にいること自体おかしいんだ!」
「ジェイミー、言葉が過ぎるよ」
テリー様が低い声で制した。冷ややかな視線を向けながら。
(……やっぱり、こうなるよね)
訓練とか、ほんとに苦手なんですけど。
「あの……テリー様の大切な時間を無駄にしてはいけないと思い、お断りしただけでして……もし差し支えなければ……」
オレが歯切れ悪くそう返すと、テリー様は爽やかな笑顔で――しかし、オレにとっては恐怖以外の何ものでもない一言を告げた。
「じゃあ、手合わせをしようか。もちろん、怪我をしない範囲でね」
(やっぱりそう来るんですね!? “付き合ってみないか”って、素振りとか軽い模擬戦じゃなくて、いきなり手合わせなんですね!?)
観念しながら、テリー様と一緒に訓練場の武器置き場へ向かう。
どうすれば怪我を回避できるかを考え、オレは片手用の木刀を一振り手に取った。だが片手だけでは不安なので、短めの木刀――ナイフに近いものをもう一本選び、両手に持つ。
(二刀流なんてやったことないけど……まぁ、攻撃より防御優先でいこう。とにかく筋の薄いところに当たるのだけは避けよう。痛いから)
一方、テリー様は楽しそうに武器を吟味していた。そして、すれ違いざま、誰にも聞こえないような小声でこう囁いた。
「帝国流の剣術や、クライヴの腕前を見てみたかったんだ。楽しみにしてるよ」
(すみません。帝国流剣術? そんなもの、習ったことも考えたこともありません。ただ今、必死で怪我しない方法を探してるだけです)
……この時点で、オレとテリー様の「手合わせ」の意味は、完全に食い違っていた。
だが、テリー様は途中でオレの様子に気づき、軽い運動程度の手合わせに切り替えてくれた。
(テリー様……ほんと、いい人だ……)
だが、安心するのはまだ早かった。
一人残されたジェイミー様の圧が、すごい。
訓練後、背後からビシビシと刺さるような視線が飛んできて、振り返るのが怖かった。
ランパード夫妻と長男のテリー様は事情を知っているが、ご当主の意向で、他の御子息や使用人たちには秘密にすることになった。
ヒューゴはローズ様が嫁ぐ前、実家に仕えていた専属執事であり、オレはその孫クライヴという立場で通している。
そして今、シェリダン子爵もこちらへ向かっているらしい。子爵領はランパード辺境伯領の北東にあり、馬車で三日かかる距離にある漁業の盛んな地とのこと。ちなみに、ランパード様の街と繋がるいくつもの川のひとつが、子爵領にも通じているらしい。
そんな中、応接室にランパード家の御子息たちがやってきた。
「改めまして、ランパード家の長男、テリー・ランパードです。ヒューゴ殿、クライヴ君、よろしく」
続いて現れたのは、ライトブラウンのベリーショートに青い瞳が印象的な、元気そうな少年だった。
「初めまして、次男のジェイミー・ランパードです。ヒューゴ殿、クライヴ、しばらくの間よろしくな。……クライヴ、ここは辺境伯家だから、あまりウロウロするなよ」
(……なんか不機嫌っぽい?)
続いて入ってきたのは、茶髪のロングにゆるふわパーマ、少し垂れた青い瞳が優しげな、かわいらしい少女。おっとりした微笑みを浮かべて、丁寧に挨拶をした。
「初めまして! 長女のルーシー・ランパードです。ヒューゴさん、クライヴ君、よろしくお願いします。私とジェイミーは双子なんだけど、クライヴ君より一つ年上なんだよ」
(ジェイミー様とルーシー様は、顔も性格もまったく似ていない。二卵性双生児ってやつだろうか。ジェイミー様は武闘派で、ルーシー様は癒し系?)
全員の挨拶が済むと、ローズ様の提案で庭園のテラスにてティータイムとなった。
庭園はさほど広くはないが、左右対称に整えられた花壇が美しく、眺めていて飽きがこない。
「ねぇ、クライヴ君! お花は好き?」
「えっ」
「あっちにね、私が育ててる花があるの。一緒に見に行こうよ!」
突然ルーシー様は椅子から立ち上がり、オレを花壇に案内しようとする。ローズ様の表情をうかがうと、にこやかにうなずいていた。
「失礼します」
オレは皆に一礼し、椅子を立つ。するとルーシー様に手を引かれ、花壇の方へと連れて行かれた。
「これが私の育てたお花なんだよ」
「へぇ~、これ全部ルーシー様が育てられたんですか! 赤や黄色、色とりどりでとても綺麗ですね」
「でしょ! クライヴもそう思う? それとね、クライヴは私に敬語じゃなくていいよ。歳も一つしか違わないし、お姉さんだと思って気軽に話してね」
(……人懐っこいのはいいけど、貴族としてそれはどうなんだ? 明らかに平民のオレと対等に接しようとしてくれているけど、それが良いのか悪いのか、正直悩む)
「わかりました……ルーシーさん」
すると、ルーシー様はむっと膨れた顔で、無言の抗議。
「……わかりました。ルーシーお姉さん」
まだ膨れてる。
「……わかったよ。ルーシーお姉ちゃん」
「可愛い!! クライヴ! こんなに可愛いクライヴに悪さする子がいたら、お姉ちゃんが守ってあげるからね~。よしよし!」
ルーシー様は素早くオレの頭を光の速さでハンドブラッシングをしているが…………
(吾輩は猫ではない)
その後、夕食までの時間、オレは花の冠をかぶせられたり、ルーシー様の部屋で女装させられたりと、完全に着せ替え人形状態だった。
(すみません。そういう趣味はありません。でも、ランパード家に迷惑をかけないためには逆らえない。情けない……)
最初は関係を壊さないように「子どものママゴトに付き合う大人」のつもりだったのに、気づけばルーシー様とは初日で仲良しになっていた。
どうやらオレは彼女の「弟的存在」として認定されたらしい。
そしてルーシー様は、重度のブラコンへと進化した。
翌日はテリー様が家と敷地内を案内してくれた。外出は控えるようにとのことで、敷地内の決まりごとや注意点を丁寧に教えてくれた。
ポイントを絞った分かりやすい説明で、とても十二歳とは思えない落ち着きぶりだ。
案内にはジェイミー様も同行してくれたが、終始、こちらに鋭い視線を向けていた。
午後になると、使用人がテリー様を呼びに来た。
「テリー様、訓練の時間でございます」
「もうそんな時間か。わかったよ」
(お二人とも午後は用事があるらしい。さて、どうやって時間を潰そうか。ヒューゴはローズ様と打ち合わせ中だし、ルーシー様は……きっと喜んでくれるけど、また着せ替え人形にされるに違いない)
そんなことを考えていると、思わぬお誘いが飛んできた。
「クライヴ、よければ訓練の見学に来ないか? 騎士団の兵士との訓練だから退屈はしないと思うよ」
(……断りにくい! でも、「結構です」とか絶対に言えない。新しい環境では協調性が大事。元・日本人だし)
オレは、忖度という日本人の奥義を使った。
「ありがとうございます。テリー様のご迷惑にならないように気をつけます」
無難に返したつもりだったが、もう一人の不機嫌な方が黙っていなかった。
「兄上! どうして平民のそいつを連れて行くんですか! そいつが行くなら、オレも行きます!」
そんなわけで、三人でランパード家専用の訓練場へと向かった。
歩きながらオレは考えていた。
(ジェイミー様……オレ、あなたに何かしましたか? あの温厚なご両親の元で育って、どうしてそんな……)
仲良くなるのは無理かもしれないが、せめてテリー様の訓練くらいは一緒に見学し、何もトラブルを起こさぬように気をつけようと、オレは大人の対応で対処しようと考えた。
だが、そんなオレの思いとは裏腹に、話がおかしな方向に進み始めたのは、テリー様の何気ない一言がきっかけだった。
オレとジェイミー様は、訓練場の端でテリー様と騎士団の方の訓練を見学していた。
まずは、決闘などで用いられる細剣を使った訓練、次いで実戦向きの片手剣による訓練。意外だったのは、片手剣の訓練時に盾を使っていなかったことだ。
訓練場に飾られている武具を見渡しても、大盾こそあるが、バックラーのような小さな盾は見当たらない。
(この国では、バックラーって存在しないのか?)
そんな疑問をジェイミー様に聞こうとした矢先、テリー様に声をかけられた。
「クライヴ! 君も少し、付き合ってみないか?」
「……ご遠慮しておきます」
「えっ」
テリー様は、まさか即答で断られるとは思っていなかったのか、目を丸くしていた。
そのとき、少し離れて見学していたジェイミー様が勢いよく立ち上がった。
「この平民の分際で! 兄上の訓練を見学できて、手合わせにまで誘っていただいているのに、それを断るとは何様のつもりだ! 母上の元執事の孫だか何だか知らないが、そもそもお前のような奴がこの場にいること自体おかしいんだ!」
「ジェイミー、言葉が過ぎるよ」
テリー様が低い声で制した。冷ややかな視線を向けながら。
(……やっぱり、こうなるよね)
訓練とか、ほんとに苦手なんですけど。
「あの……テリー様の大切な時間を無駄にしてはいけないと思い、お断りしただけでして……もし差し支えなければ……」
オレが歯切れ悪くそう返すと、テリー様は爽やかな笑顔で――しかし、オレにとっては恐怖以外の何ものでもない一言を告げた。
「じゃあ、手合わせをしようか。もちろん、怪我をしない範囲でね」
(やっぱりそう来るんですね!? “付き合ってみないか”って、素振りとか軽い模擬戦じゃなくて、いきなり手合わせなんですね!?)
観念しながら、テリー様と一緒に訓練場の武器置き場へ向かう。
どうすれば怪我を回避できるかを考え、オレは片手用の木刀を一振り手に取った。だが片手だけでは不安なので、短めの木刀――ナイフに近いものをもう一本選び、両手に持つ。
(二刀流なんてやったことないけど……まぁ、攻撃より防御優先でいこう。とにかく筋の薄いところに当たるのだけは避けよう。痛いから)
一方、テリー様は楽しそうに武器を吟味していた。そして、すれ違いざま、誰にも聞こえないような小声でこう囁いた。
「帝国流の剣術や、クライヴの腕前を見てみたかったんだ。楽しみにしてるよ」
(すみません。帝国流剣術? そんなもの、習ったことも考えたこともありません。ただ今、必死で怪我しない方法を探してるだけです)
……この時点で、オレとテリー様の「手合わせ」の意味は、完全に食い違っていた。
だが、テリー様は途中でオレの様子に気づき、軽い運動程度の手合わせに切り替えてくれた。
(テリー様……ほんと、いい人だ……)
だが、安心するのはまだ早かった。
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