170 / 228
第一章 王国編第二部(中等部)
エピソード140 街道はトカゲの暴走族のようでした
しおりを挟む
「よし! モーガン作戦はどうする? どれぐらいの数がいるかで変わってくるね」
「そうじゃ! 盾役はワシじゃ! オオトカゲを引き寄せたらええんじゃろ?」
「…………嫌だ……行きたくない………………何でよりによって大量発生の依頼を受けるんだよ! もっとこう一体ずつ討伐していく依頼の方が安全だろ!」
オレの訴えも虚しく、リアナとショーンには届かない……むしろ目的地の街道に近づくにつれて活き活きしている…………
今回の依頼は商人からの報告で森から複数のオオトカゲが街道にやってきたらしい。
現在大きな被害は無いが、今後の被害が予想される為依頼があったらしい。しかも特例で冒険者の参加制限をかけずに早期解決して欲しい事案らしい。
報酬は一匹につき銀貨五枚、偽ブタより銀貨一枚分多い程度だが、オオトカゲ討伐の難易度の低さと多数出現している為いくら稼げるかは未知数だ。
噂では百匹近くいるとの事だった。
その為なのか他の冒険者達もどこかソワソワと浮き足立っている。
「クライヴ諦めるしか無いよ。今回ボク達は他の冒険者達との争奪戦になると思うので、速攻で勝負を決めたい。クライヴには悪いけどショーンを前衛の真ん中で、両サイドにリアナとクライヴ、そしてその後方にフィーネでいこう。ボクは後方から指揮させてもらうね」
何故かいつも冷静なモーガンも少しワクワクしている感じがした…………
「アンタしっかりしなさいよ! アタシが後方から助けてあげるから」
フィーネの男前発言にオレは嬉しさで胸が熱くなり、半分自棄になってオレは自分自身を鼓舞した。
「よっしゃ! オレもやってやる!」
――約三十分後――
オレ達は周囲を警戒しながら目的地となる王都周辺の街道沿いにやってきた。
かなり遠くの方で四、五人の集団が動いているので、多分オオトカゲと交戦中なのだろう。
(やはり他の冒険者達も結構いるなぁ)
ざっと見渡すだけで、五グループぐらいの冒険者達が遠くの方でオオトカゲと戦っていた。
オレは他人事のように眺めていたが、モーガンの声により意識を引き戻された。
「みんな構えて! 正面に一匹出現。まだ後からオオトカゲが出てくるかもしれないから速攻で片付けよう!」
以前戦ったオオトカゲよりひと回り小さい体長二メートル半程度の少し小振りなオオトカゲがオレ達の前に現れた。
そのオオトカゲの身体も以前のヤツとは違い、まだ十分仕上がっていないようで、血管が浮き上がるほど絞り上げてはいなかった。
だがしかし! 首や肩周りの僧帽筋や三角筋からの広背筋にかけての仕上がりはまさにヘビー級ボクサーのようで、これからの期待を感じさせてくれる逸材だった。
少し残念なのが両脚の太さが上半身に比べて鍛え上げられておらず下半身のバランスの悪さが際立っていた…………
そんなことはさておき、早速ショーンとリアナが動き出し、オレはワンテンポ遅れて飛び出した!
オレ達の動きに合わせるようにオオトカゲは前足の爪でリアナを狙った!
「ワシが相手じゃ!」
オオトカゲの爪はリアナに届く前にショーンの大盾に防がれた。
このチームの中で一番小柄なショーンだが、この一年間筋トレを重ねてオオトカゲの攻撃に耐えれるようになり盾役としてなくてはならない存在となるまで成長した。
そしてショーンが攻撃を受け止め隙ができたオオトカゲの前足にリアナがジャンプした!
オオトカゲは手を伸ばした前足にリアナの重さが加わった為かバランスを崩して頭が少し前方に動いた!
「隙だらけだよ」
オオトカゲはリアナを目掛けて舌を伸ばすが、リアナは身体を駒のように回転してそれを避けた!
そして素早く細剣を抜き、隙だらけのオオトカゲの口の中に突き刺した。
「ギイイイイイ………………」
短い断末魔とともにオオトカゲはピクリとも動かなくなった。
決して驕る事なく淡々とオオトカゲの動きを読む洞察力とその俊敏性、そして的確に相手の急所を突く技術、リアナもこの一年間で鍛錬により心技体を磨いてきた。
(やや小振りのオオトカゲと言えどもリアナとショーンで瞬殺とは…………二人は率先してザックやヒューゴに鍛えてもらっていたから成長著しいなぁ)
全く出番が無かったオレが安堵していると、またオオトカゲがやってきた。
三メートル程の大きさだが、もっと身体が大きく見えるのは目の錯覚ではない!
二匹目のオオトカゲの首の太さは人間で言うまさにレスリング選手!
そしてその首やパンプアップされた肩や胸周り、まさに大胸筋は我に打ち勝てるわけが無い! と言わんばかりの亀の甲羅のような盛り上がりを魅せていた。
「クッ! なんて仕上がりなんだ。どうやら先程のようにはいかないようだね」
「おう! リアナ気ぃ抜くんじゃねぇぞ!」
(う~ん何だろうこの疎外感は……オレって必要か? この二人の連携で何とかなりそうだろ)
先程同様ショーンが盾役で前に出るが、オオトカゲの前足の爪を外から内側に向けて大胸筋をフル活用して振り抜いてきた。
ガキン!
「ぬわぁ!」
やはりこのオオトカゲの一撃は重く、ショーンも大盾を構えたまま大きくバランスを崩されていた。
「フィーネ! ショーンを助けて!」
オオトカゲの次の攻撃が来る前にモーガンの的確の指示でフィーネが弓でオオトカゲの顔を狙い矢を放つ!
カン!
甲高い音とともにオオトカゲは反対の前足で矢を弾いていた。
その瞬間にショーンは体制を立て直したが、リアナは攻撃のタイミングを見計らっていた。
「クライヴ! ぼくが隙を作るから後は任せても、いいかい?」
「無理です!」
「…………」
リアナはオレに提案するがオレは即答で断った……
「アンタ何言っているのよ! アタシが援護するから行きなさいよ! アンタならできるって、ア、アタシは、し、信じてるんだからね!」
フィーネがオレに発破をかけるが、後半何故かゴニョっていた……
「ショーン! リアナ! 何とかしてヤツの両前足を外に開くように誘導してくれ!」
「あぁ」
「おう!」
オレがそう言うと、リアナとショーンは左右に飛び出しオオトカゲと対峙した。
「シャャャャャ!」
オオトカゲはリアナ達を威嚇しているが、ショーンとリアナはオオトカゲのギリギリの間合いまでジリジリとにじり寄っていく。
先に動いたのはオオトカゲだった!
先程同様ショーンに向けて攻撃を放ち、全く同じシーンのようにショーンはバランスを崩した。
しかしオオトカゲの攻撃と同時にリアナが長剣を持ち、反対側から顔に突きを入れようと動き出した!
ガキン!
オオトカゲは広背筋をいかんなく発揮して爆発的な動きで反対の前足を外に振り払った!
「クッ!」
何とかリアナは剣で防ぎ、大きく後方に飛ばされてしまったが上手に受身を取りダメージは無さそうだ!
「フィーネ!」
フィーネはオレの声に反応してオオトカゲの頭部目掛けて矢を放つ!
が……オオトカゲの舌で矢は弾かれてしまった!
「ありがとうみんな! 後はいけるはず!」
オオトカゲの意識は頭部に向いていて、わずかに腹部が空いていた。
オレは【身体強化】をかけて走り出した。
この歳になってから身体が成長した為か、オレの【身体強化】は約二倍の力を十秒間使えるようになった。
オレは半曲刀のサーベルを鞘から抜き、その腹部目掛けてスピードを乗せた突きを放った!
「グギイイイイ!」
手に伝わる感触はかなり奥深くまで刺さっている。
オオトカゲは約一分ぐらいのたうち回ったが、その後はピクリとも動かなくなった。
(疲れたぁ~)
「ナイスだよクライヴ」
「さすがじゃ!」
「アタシの援護に感謝しなさいよ!」
フィーネ達がオレに声をかける間、モーガンは何か考えているようだ。
「おかしい! 本来こんな多くオオトカゲは出現しないし、他の冒険者グループにも同じ数のオオトカゲが襲っているようだ…………統率が取れている……そんな知能はオオトカゲには無いはずだ」
「モーガン! 何か変なのが来るわよ!」
フィーネの声とともに遥か遠くからこちらに何か二足歩行で向かってくる。
それは………………
六メートル近くある大きさで阿修羅のような身体を誇り高く魅せつける圧倒的存在。
そして頭の一部分が飛びだし、まるでリーゼントヘアーのようなオオトカゲが現れた…………
(えっ? オオトカゲのヤンキーですか?)
拍子抜けするオレだったが、モーガンはとても厳しい表情となり、余裕の無い声で呟いた。
「あれは……もしかしてリーゼントカゲなのか…………」
(そのまんまですやん)
オレは口から出るのをグッと堪えて、心の中でツッコミをいれた…………
「そうじゃ! 盾役はワシじゃ! オオトカゲを引き寄せたらええんじゃろ?」
「…………嫌だ……行きたくない………………何でよりによって大量発生の依頼を受けるんだよ! もっとこう一体ずつ討伐していく依頼の方が安全だろ!」
オレの訴えも虚しく、リアナとショーンには届かない……むしろ目的地の街道に近づくにつれて活き活きしている…………
今回の依頼は商人からの報告で森から複数のオオトカゲが街道にやってきたらしい。
現在大きな被害は無いが、今後の被害が予想される為依頼があったらしい。しかも特例で冒険者の参加制限をかけずに早期解決して欲しい事案らしい。
報酬は一匹につき銀貨五枚、偽ブタより銀貨一枚分多い程度だが、オオトカゲ討伐の難易度の低さと多数出現している為いくら稼げるかは未知数だ。
噂では百匹近くいるとの事だった。
その為なのか他の冒険者達もどこかソワソワと浮き足立っている。
「クライヴ諦めるしか無いよ。今回ボク達は他の冒険者達との争奪戦になると思うので、速攻で勝負を決めたい。クライヴには悪いけどショーンを前衛の真ん中で、両サイドにリアナとクライヴ、そしてその後方にフィーネでいこう。ボクは後方から指揮させてもらうね」
何故かいつも冷静なモーガンも少しワクワクしている感じがした…………
「アンタしっかりしなさいよ! アタシが後方から助けてあげるから」
フィーネの男前発言にオレは嬉しさで胸が熱くなり、半分自棄になってオレは自分自身を鼓舞した。
「よっしゃ! オレもやってやる!」
――約三十分後――
オレ達は周囲を警戒しながら目的地となる王都周辺の街道沿いにやってきた。
かなり遠くの方で四、五人の集団が動いているので、多分オオトカゲと交戦中なのだろう。
(やはり他の冒険者達も結構いるなぁ)
ざっと見渡すだけで、五グループぐらいの冒険者達が遠くの方でオオトカゲと戦っていた。
オレは他人事のように眺めていたが、モーガンの声により意識を引き戻された。
「みんな構えて! 正面に一匹出現。まだ後からオオトカゲが出てくるかもしれないから速攻で片付けよう!」
以前戦ったオオトカゲよりひと回り小さい体長二メートル半程度の少し小振りなオオトカゲがオレ達の前に現れた。
そのオオトカゲの身体も以前のヤツとは違い、まだ十分仕上がっていないようで、血管が浮き上がるほど絞り上げてはいなかった。
だがしかし! 首や肩周りの僧帽筋や三角筋からの広背筋にかけての仕上がりはまさにヘビー級ボクサーのようで、これからの期待を感じさせてくれる逸材だった。
少し残念なのが両脚の太さが上半身に比べて鍛え上げられておらず下半身のバランスの悪さが際立っていた…………
そんなことはさておき、早速ショーンとリアナが動き出し、オレはワンテンポ遅れて飛び出した!
オレ達の動きに合わせるようにオオトカゲは前足の爪でリアナを狙った!
「ワシが相手じゃ!」
オオトカゲの爪はリアナに届く前にショーンの大盾に防がれた。
このチームの中で一番小柄なショーンだが、この一年間筋トレを重ねてオオトカゲの攻撃に耐えれるようになり盾役としてなくてはならない存在となるまで成長した。
そしてショーンが攻撃を受け止め隙ができたオオトカゲの前足にリアナがジャンプした!
オオトカゲは手を伸ばした前足にリアナの重さが加わった為かバランスを崩して頭が少し前方に動いた!
「隙だらけだよ」
オオトカゲはリアナを目掛けて舌を伸ばすが、リアナは身体を駒のように回転してそれを避けた!
そして素早く細剣を抜き、隙だらけのオオトカゲの口の中に突き刺した。
「ギイイイイイ………………」
短い断末魔とともにオオトカゲはピクリとも動かなくなった。
決して驕る事なく淡々とオオトカゲの動きを読む洞察力とその俊敏性、そして的確に相手の急所を突く技術、リアナもこの一年間で鍛錬により心技体を磨いてきた。
(やや小振りのオオトカゲと言えどもリアナとショーンで瞬殺とは…………二人は率先してザックやヒューゴに鍛えてもらっていたから成長著しいなぁ)
全く出番が無かったオレが安堵していると、またオオトカゲがやってきた。
三メートル程の大きさだが、もっと身体が大きく見えるのは目の錯覚ではない!
二匹目のオオトカゲの首の太さは人間で言うまさにレスリング選手!
そしてその首やパンプアップされた肩や胸周り、まさに大胸筋は我に打ち勝てるわけが無い! と言わんばかりの亀の甲羅のような盛り上がりを魅せていた。
「クッ! なんて仕上がりなんだ。どうやら先程のようにはいかないようだね」
「おう! リアナ気ぃ抜くんじゃねぇぞ!」
(う~ん何だろうこの疎外感は……オレって必要か? この二人の連携で何とかなりそうだろ)
先程同様ショーンが盾役で前に出るが、オオトカゲの前足の爪を外から内側に向けて大胸筋をフル活用して振り抜いてきた。
ガキン!
「ぬわぁ!」
やはりこのオオトカゲの一撃は重く、ショーンも大盾を構えたまま大きくバランスを崩されていた。
「フィーネ! ショーンを助けて!」
オオトカゲの次の攻撃が来る前にモーガンの的確の指示でフィーネが弓でオオトカゲの顔を狙い矢を放つ!
カン!
甲高い音とともにオオトカゲは反対の前足で矢を弾いていた。
その瞬間にショーンは体制を立て直したが、リアナは攻撃のタイミングを見計らっていた。
「クライヴ! ぼくが隙を作るから後は任せても、いいかい?」
「無理です!」
「…………」
リアナはオレに提案するがオレは即答で断った……
「アンタ何言っているのよ! アタシが援護するから行きなさいよ! アンタならできるって、ア、アタシは、し、信じてるんだからね!」
フィーネがオレに発破をかけるが、後半何故かゴニョっていた……
「ショーン! リアナ! 何とかしてヤツの両前足を外に開くように誘導してくれ!」
「あぁ」
「おう!」
オレがそう言うと、リアナとショーンは左右に飛び出しオオトカゲと対峙した。
「シャャャャャ!」
オオトカゲはリアナ達を威嚇しているが、ショーンとリアナはオオトカゲのギリギリの間合いまでジリジリとにじり寄っていく。
先に動いたのはオオトカゲだった!
先程同様ショーンに向けて攻撃を放ち、全く同じシーンのようにショーンはバランスを崩した。
しかしオオトカゲの攻撃と同時にリアナが長剣を持ち、反対側から顔に突きを入れようと動き出した!
ガキン!
オオトカゲは広背筋をいかんなく発揮して爆発的な動きで反対の前足を外に振り払った!
「クッ!」
何とかリアナは剣で防ぎ、大きく後方に飛ばされてしまったが上手に受身を取りダメージは無さそうだ!
「フィーネ!」
フィーネはオレの声に反応してオオトカゲの頭部目掛けて矢を放つ!
が……オオトカゲの舌で矢は弾かれてしまった!
「ありがとうみんな! 後はいけるはず!」
オオトカゲの意識は頭部に向いていて、わずかに腹部が空いていた。
オレは【身体強化】をかけて走り出した。
この歳になってから身体が成長した為か、オレの【身体強化】は約二倍の力を十秒間使えるようになった。
オレは半曲刀のサーベルを鞘から抜き、その腹部目掛けてスピードを乗せた突きを放った!
「グギイイイイ!」
手に伝わる感触はかなり奥深くまで刺さっている。
オオトカゲは約一分ぐらいのたうち回ったが、その後はピクリとも動かなくなった。
(疲れたぁ~)
「ナイスだよクライヴ」
「さすがじゃ!」
「アタシの援護に感謝しなさいよ!」
フィーネ達がオレに声をかける間、モーガンは何か考えているようだ。
「おかしい! 本来こんな多くオオトカゲは出現しないし、他の冒険者グループにも同じ数のオオトカゲが襲っているようだ…………統率が取れている……そんな知能はオオトカゲには無いはずだ」
「モーガン! 何か変なのが来るわよ!」
フィーネの声とともに遥か遠くからこちらに何か二足歩行で向かってくる。
それは………………
六メートル近くある大きさで阿修羅のような身体を誇り高く魅せつける圧倒的存在。
そして頭の一部分が飛びだし、まるでリーゼントヘアーのようなオオトカゲが現れた…………
(えっ? オオトカゲのヤンキーですか?)
拍子抜けするオレだったが、モーガンはとても厳しい表情となり、余裕の無い声で呟いた。
「あれは……もしかしてリーゼントカゲなのか…………」
(そのまんまですやん)
オレは口から出るのをグッと堪えて、心の中でツッコミをいれた…………
0
あなたにおすすめの小説
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
落ちこぼれの貴族、現地の人達を味方に付けて頑張ります!
ユーリ
ファンタジー
気がつくと、見知らぬ部屋のベッドの上で、状況が理解できず混乱していた僕は、鏡の前に立って、あることを思い出した。
ここはリュカとして生きてきた異世界で、僕は“落ちこぼれ貴族の息子”だった。しかも最悪なことに、さっき行われた絶対失敗出来ない召喚の儀で、僕だけが失敗した。
そのせいで、貴族としての評価は確実に地に落ちる。けれど、両親は超が付くほど過保護だから、家から追い出される心配は……たぶん無い。
問題は一つ。
兄様との関係が、どうしようもなく悪い。
僕は両親に甘やかされ、勉強もサボり放題。その積み重ねのせいで、兄様との距離は遠く、話しかけるだけで気まずい空気に。
このまま兄様が家督を継いだら、屋敷から追い出されるかもしれない!
追い出されないように兄様との関係を改善し、いざ追い出されても生きていけるように勉強して強くなる!……のはずが、勉強をサボっていたせいで、一般常識すら分からないところからのスタートだった。
それでも、兄様との距離を縮めようと努力しているのに、なかなか縮まらない! むしろ避けられてる気さえする!!
それでもめげずに、今日も兄様との関係修復、頑張ります!
5/9から小説になろうでも掲載中
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
元・異世界一般人(Lv.1)、現代にて全ステータスカンストで転生したので、好き放題やらせていただきます
夏見ナイ
ファンタジー
剣と魔法の異世界で、何の才能もなくモンスターに殺された青年エルヴィン。死の間際に抱いたのは、無力感と後悔。「もし違う人生だったら――」その願いが通じたのか、彼は現代日本の大富豪の息子・神崎蓮(16)として転生を果たす。しかも、前世の記憶と共に授かったのは、容姿端麗、頭脳明晰、運動万能……ありとあらゆる才能がカンストした【全ステータスMAX】のチート能力だった!
超名門・帝聖学園に入学した蓮は、学業、スポーツ、果ては株や起業まで、その完璧すぎる才能で周囲を圧倒し、美少女たちの注目も一身に集めていく。
前世でLv.1だった男が、現代社会を舞台に繰り広げる、痛快無双サクセスストーリー! 今度こそ、最高に「好き放題」な人生を掴み取る!
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる