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第一章 王国編第二部(中等部)
エピソード181 春休みは生誕祭その三
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「アリアさん……」
「あら? クライヴ君どうしたのそんな顔をこわばらせて」
(どういう状況だこれ……)
遡る事一時間前…………
アリア様からの突然のお茶会のお誘い……しかも招待されたのはオレだけという一抹の不安を抱いていた。
トントントン
「クライヴ君、起きているかい? お迎えがきたようだよ」
多分守衛さんがオレを呼びにきたのだろう。
白の襟付きシャツにインナーに二枚シャツを着込んで既に準備を済ませていたオレは守衛さんにお礼を言って急いで外に飛び出した。
「お待ちしておりましたクライヴ様ですね。あちらに馬車を停めております」
そこには少し若いウィンゲート家の執事さんがオレの迎えにやってきた。
そして馬車の中では執事さんが実は学院の卒業生という話で僅かに盛り上がりつつ、ウィンゲート家に到着した。
出迎えてくれたのは執事長のセバスさんで、案内されたのがウィンゲート家の屋敷付近にある庭園のとある白い建物だった。
その建物は縦横の長さが約十メートル、高さは十五メートル程あり、大きなガラス窓から光が差し込む十二角形の形をした温室。いわゆるヴィクトリアンモデルのコンサバトリーだ。
様々な植物に囲まれた中心部には白で統一された円形のテーブルと椅子がセッティングされている。
雨や風といった天気や気温の変化も気にする事なく植物には最適な環境で、人にとっても癒しの空間となるのでティータイムにピッタリな場所なのだろう。
(そんな説明はさておいて…………何故この方々がいらっしゃるんだよ………………)
現在、温室の入り口の扉の前でドレスに身を包んだアリア様が待っていた。そのドレスは大輪のチューリップがジャカード織りされた重厚感のある長袖のドレスで、裾はスカラップカットされていて気品のある中にフェミニンな印象と可憐さにオレの胸の鼓動は早鐘を打っていた。
そんなお茶会仕様のドレス姿のアリア様が立っている扉の向こう側……というかガラス窓で室内が見えているのだが……テーブルを囲むようにアリア様のお兄様であるアラン様の背中が見える。
アラン様のフリルのついた襟付きの白シャツ姿はシンプルだが清潔感ある爽やかな好青年といった印象を受けた。
そして、その対面に座っている……いや、座ってらっしゃるのは…………白シャツにグレーのベスト、そしてそれらの服に見覚えのある紋章と煌びやかな装飾品。
ぱっと見で分かる高貴な人であろうその衣装を身に纏い、後方にひかえる護衛はその方の黒のコートを皺をつけぬように大事に持っていた。
そう! まさかのイーサン兄さんが優雅に紅茶を嗜んでいる…………
さらにその隣には、ルーズフィットで鮮やかな赤色のシルク仕立てのレースのドレス姿のダリアが座っていた…………
(ちょっ! 何で二人がいるんだよ! しかもオレとイーサン兄さん達の関係がバレた? まずいぞ、とてもまずい状況だよ! オレってもしかしてアラン様達から帝国のスパイだとか思われているのか?)
「さぁ早く私達も中に入りましょう。お兄様やイーサン皇子達がお待ちしておりますわ」
少し悪戯な笑みを浮かべるアリア様と対照的にオレは胃液を吐きそうなくらいのストレスにより、すこぶる顔色が悪かった。
「皆様、遅くなりました。最後の客人……いや本日の主役のクライヴ様です」
「し、失礼します! この度はお招きいただきありがとうございます!」
(ん? 本日の主役って何だいアリア様?)
オレは頭の中が整理できないまま挨拶をすると、イーサン兄さんが椅子から立ち上がって声をかけてくれた。
「クライヴ君だったかね? 久しぶりだね。どうやら妹のダリアを助けてくれたようで、本当にありがとう」
イーサン兄さんに続いて、ダリアも席を立ちオレに会釈をした。
「ク、クライヴ様……今こうして皆様とお話が出来るのは貴方に命を助けていただいたおかげです。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
「いえ、顔を上げてください。当然の事をしただけです」
オレとイーサン兄さんとダリアの三人で暫く社交辞令と言う名の茶番を繰り広げているとアラン様が助け舟に出してくれた。
「イーサン皇子とダリア皇女のお二人が座っていただけないとクライヴがいつまで経っても座れなくなりますよ」
その後全員が席に着き、暫くするとメイドが紅茶と三段重ねのティースタンドを運んできた。
ティースタンドの下段は一口サイズの正方形に整えられたサンドイッチ達が並んでおり、中段には何故かフライドポテトが溢れんばかりに存在感を放っていた。
そして上段にはマドレーヌやクッキーといった焼き菓子が丁寧に並べられていて、朝から緊張して朝食が喉を通らなかったオレだったが今は緊張よりも空腹で耐えきれない状況に陥っていた。
(うん、あま~い! 甘いよ、甘ったるいぐらいだよ。さすが貴族だよ! 砂糖をケチらずにふんだんに使っているよ……)
甘ったるさに胸焼けを感じながらもティータイムを終えると、神妙な顔をしたイーサン兄さんが口を開いた。
「アラン殿、無理を承知でお願いしたいのだが私とダリアとクライヴ君だけで話せるような場所など用意していただけないだろうか? ダリアを救ってくれたクライヴ君と話がしたい事があって……」
「イーサン皇子! クライヴは信用できる者ですが、ただの平民でございます! もしイーサン皇子やダリア皇女に何かあれば国際問題に発展する恐れがありますので流石にその要望は難しいかと……」
アラン様はイーサン兄さんの言葉に驚き、その声色には動揺が感じられる。
「では……アリアさんに同席していただくのはどうだろうか?」
「そ、それは……」
そんな少し緊張感のある雰囲気の中、イーサン兄さんとアラン様のやり取りを静かに見ていたアリア様が口を開いた。
「アランお兄様、私は構いませんわよ」
「アリア……」
アリア様は微笑みながらそう言ったが、アラン様は拗ねた犬のような何とも言えない表情をしていた。
アリア様がアラン様を説得する事三十分後……
オレとアリア様とイーサン兄さん達は温室から出て庭園を散策し、アリア様だけオレとイーサン兄さん達の会話を邪魔しないよう二十メートル前方を歩いていた。
ちなみに護衛はイーサン兄さん達の側にいて、ダリアがマクウィリアズ王国旅行に帯同していた人物だ。勿論オレの正体を知っており、先程からチラ見が凄い……不自然過ぎてアリア様にオレが帝国の元皇子とバレないか内心ヒヤヒヤだ…………
「スノウ、突然すまない。それとダリアを救ってくれてありがとう」
「まぁ……さすがに知っている人が目の前で殺されるのは気分が悪くなるよ」
「ふん! ス、ス、スノウのくせに……その節はありがとうですわ!」
オレとイーサン兄さんとの会話の中、ダリアが突然会話に入り込んできたのだが、何故か頬を赤らめていた。
(何故あなたがツンなのですか? フィーネとキャラ被るんですが…………)
「スノウ、マクウィリアズ王国の暮らしはどうだい? 辛くは無い?」
「イーサン兄さん、こっちの暮らしは最高だよ。今は学院の中等部に通っていて毎日が新鮮だよ」
「そうか……」
何故か一瞬だけイーサン兄さんは表情を曇らせ、そしてまたいつもの笑顔に戻っていた…………オレはその表情が気になり、少し踏み込んだ質問をした。
「イーサン兄さん、帝国で何かあったの?」
「…………あぁ……実は最近帝国で不穏な影が忍び寄っているんだ」
「何かあったのですか?」
「まだ噂程度で調査を行なっていないが、南地方のダビド伯爵領の奴隷商人が最近他種族の奴隷を集めているらしい。我が国の奴隷と言えば鉱夫や砦の改修等の肉体労働向けの奴隷が大半だが、どうやらそれ以外の奴隷が増えてきているらしい。そしてその背景には他国が関与しているとか」
「ダビド伯爵?」
「そうよ。寒い土地でも収穫が期待出来るように農作物の品種改良を行っている第一人者、愛妻家で子煩悩で、たしかご息女があなたと同じ歳ぐらいじゃないの?
まぁ領民にも好かれている品行方正と言われているダビド伯爵を恨んでいる貴族の仕業でしょ」
「まぁダリアの言う通り、ダビド伯爵の人柄を考えると想像もつかない。まぁ杞憂で終われば良いのだけどね」
「イーサン兄さん……帝国も色々とあるんですね」
その後三十分ぐらいイーサン兄さん達と世間話をして温室に戻ると、アラン様がそろそろ王城のパーティーが始まる時間との事でイーサン兄さん達を王城へ送迎するらしい。
オレはアリア様にヒューゴの家まで送ってくれる事となり、ウィンゲート家の馬車に乗り込んだ。
馬車の中では、オレの隣に欠伸をしてやる気の無さそうな護衛のザックが座り、正面にはアリア様が座る事となった。
勿論、馬車内ではアリア様からイーサン兄さん達と何を話したのか詮索されたが、オレは当たり障りのない会話だったと伝えた。
その後は詮索される事は無かったが、アリア様の少し寂しげな表情に疑問を抱きつつも帰路についた。
「あら? クライヴ君どうしたのそんな顔をこわばらせて」
(どういう状況だこれ……)
遡る事一時間前…………
アリア様からの突然のお茶会のお誘い……しかも招待されたのはオレだけという一抹の不安を抱いていた。
トントントン
「クライヴ君、起きているかい? お迎えがきたようだよ」
多分守衛さんがオレを呼びにきたのだろう。
白の襟付きシャツにインナーに二枚シャツを着込んで既に準備を済ませていたオレは守衛さんにお礼を言って急いで外に飛び出した。
「お待ちしておりましたクライヴ様ですね。あちらに馬車を停めております」
そこには少し若いウィンゲート家の執事さんがオレの迎えにやってきた。
そして馬車の中では執事さんが実は学院の卒業生という話で僅かに盛り上がりつつ、ウィンゲート家に到着した。
出迎えてくれたのは執事長のセバスさんで、案内されたのがウィンゲート家の屋敷付近にある庭園のとある白い建物だった。
その建物は縦横の長さが約十メートル、高さは十五メートル程あり、大きなガラス窓から光が差し込む十二角形の形をした温室。いわゆるヴィクトリアンモデルのコンサバトリーだ。
様々な植物に囲まれた中心部には白で統一された円形のテーブルと椅子がセッティングされている。
雨や風といった天気や気温の変化も気にする事なく植物には最適な環境で、人にとっても癒しの空間となるのでティータイムにピッタリな場所なのだろう。
(そんな説明はさておいて…………何故この方々がいらっしゃるんだよ………………)
現在、温室の入り口の扉の前でドレスに身を包んだアリア様が待っていた。そのドレスは大輪のチューリップがジャカード織りされた重厚感のある長袖のドレスで、裾はスカラップカットされていて気品のある中にフェミニンな印象と可憐さにオレの胸の鼓動は早鐘を打っていた。
そんなお茶会仕様のドレス姿のアリア様が立っている扉の向こう側……というかガラス窓で室内が見えているのだが……テーブルを囲むようにアリア様のお兄様であるアラン様の背中が見える。
アラン様のフリルのついた襟付きの白シャツ姿はシンプルだが清潔感ある爽やかな好青年といった印象を受けた。
そして、その対面に座っている……いや、座ってらっしゃるのは…………白シャツにグレーのベスト、そしてそれらの服に見覚えのある紋章と煌びやかな装飾品。
ぱっと見で分かる高貴な人であろうその衣装を身に纏い、後方にひかえる護衛はその方の黒のコートを皺をつけぬように大事に持っていた。
そう! まさかのイーサン兄さんが優雅に紅茶を嗜んでいる…………
さらにその隣には、ルーズフィットで鮮やかな赤色のシルク仕立てのレースのドレス姿のダリアが座っていた…………
(ちょっ! 何で二人がいるんだよ! しかもオレとイーサン兄さん達の関係がバレた? まずいぞ、とてもまずい状況だよ! オレってもしかしてアラン様達から帝国のスパイだとか思われているのか?)
「さぁ早く私達も中に入りましょう。お兄様やイーサン皇子達がお待ちしておりますわ」
少し悪戯な笑みを浮かべるアリア様と対照的にオレは胃液を吐きそうなくらいのストレスにより、すこぶる顔色が悪かった。
「皆様、遅くなりました。最後の客人……いや本日の主役のクライヴ様です」
「し、失礼します! この度はお招きいただきありがとうございます!」
(ん? 本日の主役って何だいアリア様?)
オレは頭の中が整理できないまま挨拶をすると、イーサン兄さんが椅子から立ち上がって声をかけてくれた。
「クライヴ君だったかね? 久しぶりだね。どうやら妹のダリアを助けてくれたようで、本当にありがとう」
イーサン兄さんに続いて、ダリアも席を立ちオレに会釈をした。
「ク、クライヴ様……今こうして皆様とお話が出来るのは貴方に命を助けていただいたおかげです。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
「いえ、顔を上げてください。当然の事をしただけです」
オレとイーサン兄さんとダリアの三人で暫く社交辞令と言う名の茶番を繰り広げているとアラン様が助け舟に出してくれた。
「イーサン皇子とダリア皇女のお二人が座っていただけないとクライヴがいつまで経っても座れなくなりますよ」
その後全員が席に着き、暫くするとメイドが紅茶と三段重ねのティースタンドを運んできた。
ティースタンドの下段は一口サイズの正方形に整えられたサンドイッチ達が並んでおり、中段には何故かフライドポテトが溢れんばかりに存在感を放っていた。
そして上段にはマドレーヌやクッキーといった焼き菓子が丁寧に並べられていて、朝から緊張して朝食が喉を通らなかったオレだったが今は緊張よりも空腹で耐えきれない状況に陥っていた。
(うん、あま~い! 甘いよ、甘ったるいぐらいだよ。さすが貴族だよ! 砂糖をケチらずにふんだんに使っているよ……)
甘ったるさに胸焼けを感じながらもティータイムを終えると、神妙な顔をしたイーサン兄さんが口を開いた。
「アラン殿、無理を承知でお願いしたいのだが私とダリアとクライヴ君だけで話せるような場所など用意していただけないだろうか? ダリアを救ってくれたクライヴ君と話がしたい事があって……」
「イーサン皇子! クライヴは信用できる者ですが、ただの平民でございます! もしイーサン皇子やダリア皇女に何かあれば国際問題に発展する恐れがありますので流石にその要望は難しいかと……」
アラン様はイーサン兄さんの言葉に驚き、その声色には動揺が感じられる。
「では……アリアさんに同席していただくのはどうだろうか?」
「そ、それは……」
そんな少し緊張感のある雰囲気の中、イーサン兄さんとアラン様のやり取りを静かに見ていたアリア様が口を開いた。
「アランお兄様、私は構いませんわよ」
「アリア……」
アリア様は微笑みながらそう言ったが、アラン様は拗ねた犬のような何とも言えない表情をしていた。
アリア様がアラン様を説得する事三十分後……
オレとアリア様とイーサン兄さん達は温室から出て庭園を散策し、アリア様だけオレとイーサン兄さん達の会話を邪魔しないよう二十メートル前方を歩いていた。
ちなみに護衛はイーサン兄さん達の側にいて、ダリアがマクウィリアズ王国旅行に帯同していた人物だ。勿論オレの正体を知っており、先程からチラ見が凄い……不自然過ぎてアリア様にオレが帝国の元皇子とバレないか内心ヒヤヒヤだ…………
「スノウ、突然すまない。それとダリアを救ってくれてありがとう」
「まぁ……さすがに知っている人が目の前で殺されるのは気分が悪くなるよ」
「ふん! ス、ス、スノウのくせに……その節はありがとうですわ!」
オレとイーサン兄さんとの会話の中、ダリアが突然会話に入り込んできたのだが、何故か頬を赤らめていた。
(何故あなたがツンなのですか? フィーネとキャラ被るんですが…………)
「スノウ、マクウィリアズ王国の暮らしはどうだい? 辛くは無い?」
「イーサン兄さん、こっちの暮らしは最高だよ。今は学院の中等部に通っていて毎日が新鮮だよ」
「そうか……」
何故か一瞬だけイーサン兄さんは表情を曇らせ、そしてまたいつもの笑顔に戻っていた…………オレはその表情が気になり、少し踏み込んだ質問をした。
「イーサン兄さん、帝国で何かあったの?」
「…………あぁ……実は最近帝国で不穏な影が忍び寄っているんだ」
「何かあったのですか?」
「まだ噂程度で調査を行なっていないが、南地方のダビド伯爵領の奴隷商人が最近他種族の奴隷を集めているらしい。我が国の奴隷と言えば鉱夫や砦の改修等の肉体労働向けの奴隷が大半だが、どうやらそれ以外の奴隷が増えてきているらしい。そしてその背景には他国が関与しているとか」
「ダビド伯爵?」
「そうよ。寒い土地でも収穫が期待出来るように農作物の品種改良を行っている第一人者、愛妻家で子煩悩で、たしかご息女があなたと同じ歳ぐらいじゃないの?
まぁ領民にも好かれている品行方正と言われているダビド伯爵を恨んでいる貴族の仕業でしょ」
「まぁダリアの言う通り、ダビド伯爵の人柄を考えると想像もつかない。まぁ杞憂で終われば良いのだけどね」
「イーサン兄さん……帝国も色々とあるんですね」
その後三十分ぐらいイーサン兄さん達と世間話をして温室に戻ると、アラン様がそろそろ王城のパーティーが始まる時間との事でイーサン兄さん達を王城へ送迎するらしい。
オレはアリア様にヒューゴの家まで送ってくれる事となり、ウィンゲート家の馬車に乗り込んだ。
馬車の中では、オレの隣に欠伸をしてやる気の無さそうな護衛のザックが座り、正面にはアリア様が座る事となった。
勿論、馬車内ではアリア様からイーサン兄さん達と何を話したのか詮索されたが、オレは当たり障りのない会話だったと伝えた。
その後は詮索される事は無かったが、アリア様の少し寂しげな表情に疑問を抱きつつも帰路についた。
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