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甘い毒 ※
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レティシアは心地よい鼓動を耳にしながら目覚めた。
頬の下には分厚い胸板があり、さらにその下では心臓が規則正しいリズムを刻んでいる。
うつ伏せになったレティシアを抱き込む腕はたくましく、温かい。
ここ数年、感じたことのないほどの心地よさにレティシアはうっとりとした。
男らしいスパイシーな香りが鼻をくすぐって、彼女の記憶を刺激する。
――私、昨日……っ!
昨夜の記憶が鮮やかに思い起こされ、レティシアは身体を強張らせる。
初めてだったというのに、アロイスの前ではしたない声を上げ、乱れた姿を見せてしまったような気がする。
――どんな顔で彼に顔を合わせればいいの?
レティシアの頬にかっと血が上る。
恥ずかしさで、顔を上げる勇気はなかった。
「レティ?」
レティシア恥ずかしさに身もだえしていると、頭上から低い声が彼女の名前をやさしく呼んだ。
思わずレティシアはびくりと身体を震わせる。
頬に触れる彼の胸板は、明らかに素肌だった。ふたりともなにも身に着けていない状態で抱き合っていることに、レティシアの動揺が止まらない。
「起きているのだろう?」
「……はい。おはようございます」
寝たふりをしたとしても、これだけ身体が強張っていれば、すぐにばれてしまうだろう。
レティシアは消えそうな声で、どうにか返事をした。
「ふ……。おはよう」
アロイスの柔らかな声と共に息が頭の天辺にかかり、レティシアの背筋をゾクリとなにかが駆け抜ける。
次いで、彼女を抱きしめていた腕が解かれたかと思うと、胸と腰に回され、今度はうしろから抱き込まれた。
レティシアが戸惑っているうちに、耳元に彼の吐息を感じた。
アロイスが唐突に彼女の耳朶をやわらかく食んだ。
「あっ……」
先ほど感じたゾクリとした感覚がよみがえる。
「レティ……、もう一度いいか?」
彼の低い声が甘い毒となって耳を侵す。問いかけのようでいて、それはほとんど命令に近かった。
お尻のあたりに感じる硬いものが、彼がなにを求めているのかを雄弁に物語っている。
彼女が答えないでいると、アロイスの手が誘惑するように動き始めた。
彼の手が胸の先をつまみ、こねるように動く。
「……っは、あ」
彼の手が触れるたびに、おなかの奥がきゅうっと疼くような不思議な気分になる。全身がざわざわとして、落ち着かない。
レティシアの息は次第に上がっていく。
「アロイスっ……」
「なんだ?」
抗議のために開いた唇は、まともに言葉を紡いではくれない。
彼の唇がうなじから肩に沿ってゆっくりと移動する。
彼女の肌の感触を楽しむかのように、肌の上を彼の唇がすべり、時折強く吸い上げる。
きつく吸われるたびに、ぞわぞわとした感覚が強くなる。彼の舌に肌をぺろりと舐められて、レティシアは総毛立った。
「ああっ……」
「やはり、敏感だな」
笑みを含んだ彼の声に、羞恥が煽られる。
目には涙が滲んできた。
「それで、返事は?」
楽しそうな響きが混じる声に、レティシアは彼の余裕が恨めしくなる。
「ひあっ」
彼の指が背筋の中心をつぅとなで上げる。
くすぐったいような、けれどそれだけではない感触に、レティシアは翻弄され、返事どころではなくなってしまう。
「ほら、聞かせてくれ」
「や、あっ……」
お腹の奥が疼いて、とぷりと奥から蜜が溢れるのを感じた。
レティシアの心の準備は整っていないのに、身体は心を裏切って勝手にアロイスの愛撫に反応していく。
「はぁ……あ、ン」
硬く立ち上がったアロイスの楔が、たっぷりと蜜をたたえた蜜壺の浅い部分を撫でるようにこすった。
途端に、びりびりと電流のような快楽が背筋を駆け抜ける。
「ひぅっ」
その間も彼の手は休むことなく彼女の胸の頂を捏ね、摘まみ、手の中で玩んでいる。
胸と同時に秘処を責められ、レティシアは耐え難い疼きに襲われた。
全身が熱を持ち、息が上がって苦しい。
「アロ……イスぅ」
「ほら、きちんと言わないとどうしてほしいのかわからないぞ?」
「ン……」
どうやら彼はレティシアが望まぬ限り、決定的な快楽を与えるつもりはないらしい。
自分の意思とは裏腹に熱くなっていく身体に、レティシアの目には涙が溢れた。
昨夜、この身体はこの行為の先にある大きな快楽を知ってしまった。覚えたばかりの快楽が欲しくて仕方がない。それはまるで麻薬のようだった。
きちんと言葉にして言わない限り、彼はレティシアに決定的な快楽を与えてはくれないだろう。彼女は羞恥をこらえ、どうにか望みを口にした。
「……気持ち、よく、して……ほしいの」
「いい返事だ」
アロイスは返事と同時に彼女の秘所に手を伸ばした。
ひだを指で押し広げ、むき出しになった蕾を昂ったものでこする。
「ひぁぅ!」
強すぎる刺激に、レティシアは大きく目を見開き、ぽろぽろと涙をこぼした。
溢れた愛液のぬめりを借りて、アロイスの剛直はいっそう滑らかにレティシアの秘処を大胆になぶる。同時に彼の指がひだのあいだに隠された芯をいじった。
「ああぁア!」
「ああ、かわいいな」
びりびりと快感がレティシアの身体を駆け抜ける。全身が張り詰め、目の前がちかちかと明滅した。
「やぁ、つ……よいのっ」
「だが、気持ちがいいだろう?」
「よすぎるから、やだぁっ……」
レティシアは首を振って、与えられる快楽をやり過ごそうとした。
けれど、彼女が快楽を感じていることを知ったアロイスは、その手と腰の動きを緩めようとはしない。
「もっと、気持ちよくなればいい」
「ひあぁぁっ!」
股の間に腰を打ち付けられながら、カリリと耳朶を噛まれて、レティシアは絶頂に達した。
目の前が真っ白になって、一瞬気が遠のく。
全身ががくがくと震え、呼吸もままならない。
「っは、あ、はあっ」
「私も気持ちよくさせておくれ」
荒い息を繰り返すレティシアの腰を、アロイスの手が掴んだ。
レティシアが彼の言葉の意味を理解する前に、そのまま彼女の腰を引き寄せ、剛直を彼女の蜜壷へ侵入させた。
「ひう……っ」
衝撃にレティシアの目が大きく見開く。
アロイスは一気に最奥まで剛直を侵入させていた。
「ああ、すごい締め付けだ」
繋がりあった部分から生まれる疼きと、うめくような彼の言葉に羞恥を煽られ、レティシアはわけがわからなくなってくる。
「昨夜繋がったばかりだから、やわらかくはなっているようだが、まだ狭いな」
「そう……いうの、言わ……ないで」
混乱に涙をこぼしながら、レティシアは懇願する。
「なぜ言ってはいけない?」
「恥ずかしくて……、耐えられない」
消え入りそうなレティシアの声に、アロイスは喉の奥で笑った。
「あなたが恥ずかしがるのがいいんじゃないか。可愛らしくて、もっと泣かせてみたくなる」
「アロイスの……変態っ!」
「男はみんな変態だ」
アロイスは開き直ったのか、彼女に反論する隙を与えず、腰をはげしくうちつけた。
「ひゃうっ! あ、や、それっ、だめぇ……!」
腰をつかまれた状態で、がつがつと腰を打ち付けられ、レティシアの身体はそのたびに跳ねた。
レティシアは穿たれた楔をぎゅうぎゅうと締め付け、絶頂の予感に震える。
「本当に、いやなのか?」
不意に彼の腰の動きが止まり、耳元でささやく。その低い声は欲望にかすれていた。
「ちがっ、きもち、よすぎて、怖いのっ、だからっ」
「ここで止めて、つらいのはあなたのほうじゃないのか? ほら、どうして欲しいのか言ってごらん?」
ここまできて、こんな意地悪をされるとは思っていなかったレティシアの目から涙がぽろぽろと零れた。
限界まで高められた身体は開放を求めて疼いている。
「あろいすが……ほしいの」
「上出来だ」
「あっ……!」
アロイスは一旦楔を引き抜くと、彼女をベッドに横たえた。今度は正面で向かい合う体勢へ変えると、腰を持ち上げ、再び楔を彼女の中に埋める。
「ん……ふ、っく」
すさまじい圧迫感に、息が止まる。
「息を吐くんだ」
アロイスはそう言うと、彼女の唇に噛み付くように口付けた。
「ふ……あ、んン」
深い口付けに息を奪われ、頭がぼうっとしてくる。
アロイスがゆっくりとこねるように腰を動かすと、切なさが満たされ、レティシアはほうとため息をついた。
「ほら、あなたの中に私がいる」
アロイスは薄いレティシアの下腹をゆっくりと撫でた。
繋がっている部分がいやでも目に入って、恥ずかしさにいたたまれなくなる。
「だから、そういうのっ……」
「ほんとうに、あなたはかわいいな」
アロイスの言葉に、頬にかっと血が上った。
愛しそうに彼の目が細められているのが目に入って、レティシアは胸の奥をきゅっと締め付けるような痛みに襲われる。
身体の奥からなにかがせりあがってくる。なかがうねるように動いて、彼の剛直を締め付けた。
「イきそうなのか? すごく締め付けてくる」
「ひあ、あ、っや、だめ、なにか……くる」
「ああ、すごい。たまらないな……」
アロイスは陶然とした表情で腰を動かし始めた。
「あ、や、イっちゃう、から、やだ、まって」
「イけばいい」
耳元でささやかれた彼の声と、深く押し付けられた腰の動きに、レティシアは耐え切れず達した。
「ひゃ……う、あ、ああぁン」
ぎゅうぎゅうと彼の剛直を締め付ける。
その動きにアロイスも耐え切れずに、最奥に精を吐き出した。
その瞬間、ふたりの腹に『婚姻の契り』で刻まれた模様が、息づくように浮かび上がる。
「っは、……っはあ」
互いに獣のような荒い呼吸を繰り返しながら、次第に息が整ってくると、レティシアはどうして彼が繋がったままでいるのかが気になってきた。
余韻はあるものの、耐え難いほどの熱は収まっている。
ふと、なかに埋められた彼のものがまだ硬さを失っていないことに気づく。
「あの、アロイス?」
おずおずと問いかけたレティシアに、アロイスはにやりと艶めいた笑みを浮かべた。
「昨日我慢したからか、まだ治まりがつかない。もう少し付き合ってもらおうか」
「えぇ?」
驚きに強張るレティシアをよそに、アロイスは下になっていた彼女の身体を引き寄せ、くるりと体勢を入れ替える。
レティシアは、抗議をする暇もなく繋がったまま腰の上に乗せられていた。
レティシアの自重でアロイスとより密着する。彼の剛直が先ほどまで届いていなかった場所にまで到達した。
「ひぅっ、あ、あ」
「たまらんな」
レティシアは衝撃にびくびくと身体を震わせた。
アロイスは彼女の腰を掴むと、ゆるゆると動かし始める。
「ひぅ……あ、いぃ」
先ほど感じた絶頂が再びレティシアを襲う。達してもさらに次の波が押し寄せ、さらなる高みへと押し上げられる。
溢れた蜜と、注がれた彼の白濁が交じり合い、ぐちゅぐちゅと淫猥な音を響かせていた
レティシアの息は整わず、涙が溢れて止まらない。身体が壊れてしまったかのように、アロイスの愛撫に翻弄される。果てのない快楽に、レティシアは怯えた。
「や、あ、それっ、待っ……て」
「どうした? なぜ、待たなければならない?」
アロイスのサファイアの瞳が興奮にきらめいている。
レティシアは涙を滲ませながら、彼を睨んだ。
「やだあ、イってるの……に、うごかさないで……って、いってるのにぃ」
「もっとイけばいい」
「やぁ、おかしく……なるのっ、たすけてっ……」
「狂えばいい。あなたの全てを見せてくれ」
アロイスは彼女の腰を掴みなおすと、腰を突き上げた。
「ひうっ!」
びりびりと快楽が脳天を突き抜ける。
「っやあ……も、死んじゃ……う」
「これくらいでは、死なないさ」
どことなく嬉しそうな彼の様子が憎らしい。
レティシアは彼の腕にしがみつき、爪を立てた。
「この、じゃじゃ馬娘め」
「ひあぁ、あ……!」
がつがつと腰を突き上げられて、レティシアは声も出せずに達する。
最奥に注がれるアロイスの熱を感じながら、彼女の意識はすとんと白い闇に落ちた。
頬の下には分厚い胸板があり、さらにその下では心臓が規則正しいリズムを刻んでいる。
うつ伏せになったレティシアを抱き込む腕はたくましく、温かい。
ここ数年、感じたことのないほどの心地よさにレティシアはうっとりとした。
男らしいスパイシーな香りが鼻をくすぐって、彼女の記憶を刺激する。
――私、昨日……っ!
昨夜の記憶が鮮やかに思い起こされ、レティシアは身体を強張らせる。
初めてだったというのに、アロイスの前ではしたない声を上げ、乱れた姿を見せてしまったような気がする。
――どんな顔で彼に顔を合わせればいいの?
レティシアの頬にかっと血が上る。
恥ずかしさで、顔を上げる勇気はなかった。
「レティ?」
レティシア恥ずかしさに身もだえしていると、頭上から低い声が彼女の名前をやさしく呼んだ。
思わずレティシアはびくりと身体を震わせる。
頬に触れる彼の胸板は、明らかに素肌だった。ふたりともなにも身に着けていない状態で抱き合っていることに、レティシアの動揺が止まらない。
「起きているのだろう?」
「……はい。おはようございます」
寝たふりをしたとしても、これだけ身体が強張っていれば、すぐにばれてしまうだろう。
レティシアは消えそうな声で、どうにか返事をした。
「ふ……。おはよう」
アロイスの柔らかな声と共に息が頭の天辺にかかり、レティシアの背筋をゾクリとなにかが駆け抜ける。
次いで、彼女を抱きしめていた腕が解かれたかと思うと、胸と腰に回され、今度はうしろから抱き込まれた。
レティシアが戸惑っているうちに、耳元に彼の吐息を感じた。
アロイスが唐突に彼女の耳朶をやわらかく食んだ。
「あっ……」
先ほど感じたゾクリとした感覚がよみがえる。
「レティ……、もう一度いいか?」
彼の低い声が甘い毒となって耳を侵す。問いかけのようでいて、それはほとんど命令に近かった。
お尻のあたりに感じる硬いものが、彼がなにを求めているのかを雄弁に物語っている。
彼女が答えないでいると、アロイスの手が誘惑するように動き始めた。
彼の手が胸の先をつまみ、こねるように動く。
「……っは、あ」
彼の手が触れるたびに、おなかの奥がきゅうっと疼くような不思議な気分になる。全身がざわざわとして、落ち着かない。
レティシアの息は次第に上がっていく。
「アロイスっ……」
「なんだ?」
抗議のために開いた唇は、まともに言葉を紡いではくれない。
彼の唇がうなじから肩に沿ってゆっくりと移動する。
彼女の肌の感触を楽しむかのように、肌の上を彼の唇がすべり、時折強く吸い上げる。
きつく吸われるたびに、ぞわぞわとした感覚が強くなる。彼の舌に肌をぺろりと舐められて、レティシアは総毛立った。
「ああっ……」
「やはり、敏感だな」
笑みを含んだ彼の声に、羞恥が煽られる。
目には涙が滲んできた。
「それで、返事は?」
楽しそうな響きが混じる声に、レティシアは彼の余裕が恨めしくなる。
「ひあっ」
彼の指が背筋の中心をつぅとなで上げる。
くすぐったいような、けれどそれだけではない感触に、レティシアは翻弄され、返事どころではなくなってしまう。
「ほら、聞かせてくれ」
「や、あっ……」
お腹の奥が疼いて、とぷりと奥から蜜が溢れるのを感じた。
レティシアの心の準備は整っていないのに、身体は心を裏切って勝手にアロイスの愛撫に反応していく。
「はぁ……あ、ン」
硬く立ち上がったアロイスの楔が、たっぷりと蜜をたたえた蜜壺の浅い部分を撫でるようにこすった。
途端に、びりびりと電流のような快楽が背筋を駆け抜ける。
「ひぅっ」
その間も彼の手は休むことなく彼女の胸の頂を捏ね、摘まみ、手の中で玩んでいる。
胸と同時に秘処を責められ、レティシアは耐え難い疼きに襲われた。
全身が熱を持ち、息が上がって苦しい。
「アロ……イスぅ」
「ほら、きちんと言わないとどうしてほしいのかわからないぞ?」
「ン……」
どうやら彼はレティシアが望まぬ限り、決定的な快楽を与えるつもりはないらしい。
自分の意思とは裏腹に熱くなっていく身体に、レティシアの目には涙が溢れた。
昨夜、この身体はこの行為の先にある大きな快楽を知ってしまった。覚えたばかりの快楽が欲しくて仕方がない。それはまるで麻薬のようだった。
きちんと言葉にして言わない限り、彼はレティシアに決定的な快楽を与えてはくれないだろう。彼女は羞恥をこらえ、どうにか望みを口にした。
「……気持ち、よく、して……ほしいの」
「いい返事だ」
アロイスは返事と同時に彼女の秘所に手を伸ばした。
ひだを指で押し広げ、むき出しになった蕾を昂ったものでこする。
「ひぁぅ!」
強すぎる刺激に、レティシアは大きく目を見開き、ぽろぽろと涙をこぼした。
溢れた愛液のぬめりを借りて、アロイスの剛直はいっそう滑らかにレティシアの秘処を大胆になぶる。同時に彼の指がひだのあいだに隠された芯をいじった。
「ああぁア!」
「ああ、かわいいな」
びりびりと快感がレティシアの身体を駆け抜ける。全身が張り詰め、目の前がちかちかと明滅した。
「やぁ、つ……よいのっ」
「だが、気持ちがいいだろう?」
「よすぎるから、やだぁっ……」
レティシアは首を振って、与えられる快楽をやり過ごそうとした。
けれど、彼女が快楽を感じていることを知ったアロイスは、その手と腰の動きを緩めようとはしない。
「もっと、気持ちよくなればいい」
「ひあぁぁっ!」
股の間に腰を打ち付けられながら、カリリと耳朶を噛まれて、レティシアは絶頂に達した。
目の前が真っ白になって、一瞬気が遠のく。
全身ががくがくと震え、呼吸もままならない。
「っは、あ、はあっ」
「私も気持ちよくさせておくれ」
荒い息を繰り返すレティシアの腰を、アロイスの手が掴んだ。
レティシアが彼の言葉の意味を理解する前に、そのまま彼女の腰を引き寄せ、剛直を彼女の蜜壷へ侵入させた。
「ひう……っ」
衝撃にレティシアの目が大きく見開く。
アロイスは一気に最奥まで剛直を侵入させていた。
「ああ、すごい締め付けだ」
繋がりあった部分から生まれる疼きと、うめくような彼の言葉に羞恥を煽られ、レティシアはわけがわからなくなってくる。
「昨夜繋がったばかりだから、やわらかくはなっているようだが、まだ狭いな」
「そう……いうの、言わ……ないで」
混乱に涙をこぼしながら、レティシアは懇願する。
「なぜ言ってはいけない?」
「恥ずかしくて……、耐えられない」
消え入りそうなレティシアの声に、アロイスは喉の奥で笑った。
「あなたが恥ずかしがるのがいいんじゃないか。可愛らしくて、もっと泣かせてみたくなる」
「アロイスの……変態っ!」
「男はみんな変態だ」
アロイスは開き直ったのか、彼女に反論する隙を与えず、腰をはげしくうちつけた。
「ひゃうっ! あ、や、それっ、だめぇ……!」
腰をつかまれた状態で、がつがつと腰を打ち付けられ、レティシアの身体はそのたびに跳ねた。
レティシアは穿たれた楔をぎゅうぎゅうと締め付け、絶頂の予感に震える。
「本当に、いやなのか?」
不意に彼の腰の動きが止まり、耳元でささやく。その低い声は欲望にかすれていた。
「ちがっ、きもち、よすぎて、怖いのっ、だからっ」
「ここで止めて、つらいのはあなたのほうじゃないのか? ほら、どうして欲しいのか言ってごらん?」
ここまできて、こんな意地悪をされるとは思っていなかったレティシアの目から涙がぽろぽろと零れた。
限界まで高められた身体は開放を求めて疼いている。
「あろいすが……ほしいの」
「上出来だ」
「あっ……!」
アロイスは一旦楔を引き抜くと、彼女をベッドに横たえた。今度は正面で向かい合う体勢へ変えると、腰を持ち上げ、再び楔を彼女の中に埋める。
「ん……ふ、っく」
すさまじい圧迫感に、息が止まる。
「息を吐くんだ」
アロイスはそう言うと、彼女の唇に噛み付くように口付けた。
「ふ……あ、んン」
深い口付けに息を奪われ、頭がぼうっとしてくる。
アロイスがゆっくりとこねるように腰を動かすと、切なさが満たされ、レティシアはほうとため息をついた。
「ほら、あなたの中に私がいる」
アロイスは薄いレティシアの下腹をゆっくりと撫でた。
繋がっている部分がいやでも目に入って、恥ずかしさにいたたまれなくなる。
「だから、そういうのっ……」
「ほんとうに、あなたはかわいいな」
アロイスの言葉に、頬にかっと血が上った。
愛しそうに彼の目が細められているのが目に入って、レティシアは胸の奥をきゅっと締め付けるような痛みに襲われる。
身体の奥からなにかがせりあがってくる。なかがうねるように動いて、彼の剛直を締め付けた。
「イきそうなのか? すごく締め付けてくる」
「ひあ、あ、っや、だめ、なにか……くる」
「ああ、すごい。たまらないな……」
アロイスは陶然とした表情で腰を動かし始めた。
「あ、や、イっちゃう、から、やだ、まって」
「イけばいい」
耳元でささやかれた彼の声と、深く押し付けられた腰の動きに、レティシアは耐え切れず達した。
「ひゃ……う、あ、ああぁン」
ぎゅうぎゅうと彼の剛直を締め付ける。
その動きにアロイスも耐え切れずに、最奥に精を吐き出した。
その瞬間、ふたりの腹に『婚姻の契り』で刻まれた模様が、息づくように浮かび上がる。
「っは、……っはあ」
互いに獣のような荒い呼吸を繰り返しながら、次第に息が整ってくると、レティシアはどうして彼が繋がったままでいるのかが気になってきた。
余韻はあるものの、耐え難いほどの熱は収まっている。
ふと、なかに埋められた彼のものがまだ硬さを失っていないことに気づく。
「あの、アロイス?」
おずおずと問いかけたレティシアに、アロイスはにやりと艶めいた笑みを浮かべた。
「昨日我慢したからか、まだ治まりがつかない。もう少し付き合ってもらおうか」
「えぇ?」
驚きに強張るレティシアをよそに、アロイスは下になっていた彼女の身体を引き寄せ、くるりと体勢を入れ替える。
レティシアは、抗議をする暇もなく繋がったまま腰の上に乗せられていた。
レティシアの自重でアロイスとより密着する。彼の剛直が先ほどまで届いていなかった場所にまで到達した。
「ひぅっ、あ、あ」
「たまらんな」
レティシアは衝撃にびくびくと身体を震わせた。
アロイスは彼女の腰を掴むと、ゆるゆると動かし始める。
「ひぅ……あ、いぃ」
先ほど感じた絶頂が再びレティシアを襲う。達してもさらに次の波が押し寄せ、さらなる高みへと押し上げられる。
溢れた蜜と、注がれた彼の白濁が交じり合い、ぐちゅぐちゅと淫猥な音を響かせていた
レティシアの息は整わず、涙が溢れて止まらない。身体が壊れてしまったかのように、アロイスの愛撫に翻弄される。果てのない快楽に、レティシアは怯えた。
「や、あ、それっ、待っ……て」
「どうした? なぜ、待たなければならない?」
アロイスのサファイアの瞳が興奮にきらめいている。
レティシアは涙を滲ませながら、彼を睨んだ。
「やだあ、イってるの……に、うごかさないで……って、いってるのにぃ」
「もっとイけばいい」
「やぁ、おかしく……なるのっ、たすけてっ……」
「狂えばいい。あなたの全てを見せてくれ」
アロイスは彼女の腰を掴みなおすと、腰を突き上げた。
「ひうっ!」
びりびりと快楽が脳天を突き抜ける。
「っやあ……も、死んじゃ……う」
「これくらいでは、死なないさ」
どことなく嬉しそうな彼の様子が憎らしい。
レティシアは彼の腕にしがみつき、爪を立てた。
「この、じゃじゃ馬娘め」
「ひあぁ、あ……!」
がつがつと腰を突き上げられて、レティシアは声も出せずに達する。
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