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気づいてしまった ※
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「まって……、ひあ……ン、っく」
たっぷりと蜜を湛えた場所は、アロイスの昂ぶりを容易く飲み込んでいく。
いつもアロイスは時間をかけてレティシアの身体をほぐしてからつながる。けれど今日のアロイスはいつになく性急だった。
アロイスは一息に最奥まで剛直をねじ込んだ。
「ぁあ、ああアアア……!」
一気に最奥まで埋め込まれた衝撃に、レティシアの眦からはぽろぽろと涙が零れた。
レティシアのナカがうねり、埋め込まれた楔をきゅうきゅうと締め付ける。
「っは、すごい締めつけだ。もしかして、乱暴にされるのが好きなのか?」
アロイスは快楽を堪えるように顔をしかめた。楔を埋め込んだまま、深く息を吐き、快楽をやり過ごす。
「ちがうっ……」
レティシアは首をふるふると横に振り、否定する。
「こんなに私を、締めつけてっ、いるのにか?」
「やぁ……!」
アロイスは言葉で彼女をなぶりながらも、激しく彼女の奥を突いた。
レティシアの腰がびくりと跳ねる。
強すぎる快楽が、レティシアの理性を蝕んでいく。口を閉じることもできず、口からはだらだらと唾液が溢れて、顎を伝う。口からはとめどなく喘ぎ声が漏れた。
彼が腰を突くたびに、崖の上から一気に奈落へと突き落とされるような恐怖にレティシアは襲われた。
アロイスが彼女の腰をつかみ、激しく律動させるたびに、彼女の身体は心とは裏腹に、極上の快楽を拾う。
恐怖と隣り合わせの悦楽に頭がおかしくなりそうだった。
「やさ……しく、してほしっ」
彼女の口から漏れた懇願に、アロイスの動きが止まった。
レティシアは自分の口からこぼれた言葉に、自分でも驚く。
――そうか、私はアロイスに優しくされたかったんだ。
すとんと答えが心の中に納まる。
レティシアはアロイスに、優しくされ、そしてそれ以上に――愛されることを望んでいたことに気づく。
彼のくれる契約相手に対する気遣いなどでは、とても足りない。
――私はいつの間にこんなに欲張りになってしまったんだろう。
母を亡くしてから、愛されないことが普通で、求めるだけ無駄なのだと自分に言い聞かせて生きてきた。
けれどアロイスに優しくされて、それ以上を願ってしまった。
彼の気遣いに、触れる手の優しさに、ずっとこの人のそばにいられたらどれほど幸せなことだろうかと、想像してしまう。
誰も愛してくれないと諦めながらも、それでも愛してほしいと、心のどこかでレティシアは願っていた。
アロイスの心が欲しい。
そうすれば、この空虚な心が癒されるような気がする。
――こんな、醜い気持ちが恋なの?
レティシアは自分の醜さに絶望した。
彼の愛が欲しい。けれど彼が好きだという自分の心を告げて、断られることが怖い。
自分の気持ちに気づくと同時に、レティシアは茫然とした。
――きっと彼の愛は私には与えられない。
なぜなら彼には想い人がいるのだから。
レティシアの目からはつうっと涙が頬を伝う。
「レティ?」
いきなり泣き出したレティシアに、アロイスは戸惑っていた。動きを止め、彼女の頬を伝う涙を指の腹でそっと拭う。
「そんなに私は優しくなかったか?」
「ううん……、そうじゃ、……なくて」
自覚したばかりの想いを口にできるはずもなく、レティシアは首を振る。
「泣くほど、私のことが嫌いか?」
「違うっ!」
「では、なぜだ?」
「……っ」
本当のことを告げられず、レティシアは口ごもる。
「言えない訳があるのなら、構わない。だが、私を拒むことだけは許さない」
アロイスはぎらぎらと光る目で彼女を射抜くように見つめ、再び腰を動かした。
「あぁ!」
わずかに萎えていた彼の楔が、レティシアのナカですぐに嵩を増し。内部を彼の形に押し広げていく。
アロイスの腰の律動は激しく、彼が腰を打ち付けるたびに繋がりあった部分から淫らな水音が響いた。
「こんな乱暴にされても、気持ちがいいのか?」
「あ、っやぁ、ちが、あ……ン!」
意地悪な言葉をささやかれ、激しく抱かれていても、その感覚が彼から与えられたものだと思うと、レティシアの身体はそれを甘受していた。
頭がおかしくなってしまいそうなほど、気持ちがよくて、なにも考えられなくなる。
「気持ちよくしてほしいと言われたからには、期待に応えなければな」
アロイスは彼女の腰をつかみ、捏ねるように動かす。
「っひあ、あ、や、イっちゃう、の、やぁ」
びりびりと愉悦が背中を駆け上がり、レティシアのまぶたの裏に白い光が飛び散った。
背中がしなり、限界まで高められた身体は、アロイスの一突きで頂点へと追いやられる。
「ほら、イくんだ」
「ひああああぁ」
埋められた楔をきつく締めつけ、レティシアの身体はびくびくとのたうった。頭が真っ白になり、息ができない。
けれどアロイスの腰の動きはまだ止まらなかった。
レティシアは最奥を激しく突かれ、痙攣が止まらない。
「っや、まって、イって、る、からぁ。も、やぁ……」
「あなたをもっとぐちゃぐちゃにしてやりたい。私に狂っておかしくなればいい」
アロイスの言葉に、レティシアは彼の執着を感じて嬉しくなる。
彼が他の女性を愛していたとしても、今だけは彼はレティシアのものだ。
――もっと、愛して。
「あろ……いすぅ……」
レティシアの声に甘い懇願が混じる。
アロイスは低く呻き、ブルリと腰を震わせた。
最奥に注がれた熱い飛沫の感覚に、レティシアは彼もまた達したことを知る。
――ああ、あなたがすき。
レティシアはアロイスの肩を埋め、うっとりと心の内でつぶやいた。
たっぷりと蜜を湛えた場所は、アロイスの昂ぶりを容易く飲み込んでいく。
いつもアロイスは時間をかけてレティシアの身体をほぐしてからつながる。けれど今日のアロイスはいつになく性急だった。
アロイスは一息に最奥まで剛直をねじ込んだ。
「ぁあ、ああアアア……!」
一気に最奥まで埋め込まれた衝撃に、レティシアの眦からはぽろぽろと涙が零れた。
レティシアのナカがうねり、埋め込まれた楔をきゅうきゅうと締め付ける。
「っは、すごい締めつけだ。もしかして、乱暴にされるのが好きなのか?」
アロイスは快楽を堪えるように顔をしかめた。楔を埋め込んだまま、深く息を吐き、快楽をやり過ごす。
「ちがうっ……」
レティシアは首をふるふると横に振り、否定する。
「こんなに私を、締めつけてっ、いるのにか?」
「やぁ……!」
アロイスは言葉で彼女をなぶりながらも、激しく彼女の奥を突いた。
レティシアの腰がびくりと跳ねる。
強すぎる快楽が、レティシアの理性を蝕んでいく。口を閉じることもできず、口からはだらだらと唾液が溢れて、顎を伝う。口からはとめどなく喘ぎ声が漏れた。
彼が腰を突くたびに、崖の上から一気に奈落へと突き落とされるような恐怖にレティシアは襲われた。
アロイスが彼女の腰をつかみ、激しく律動させるたびに、彼女の身体は心とは裏腹に、極上の快楽を拾う。
恐怖と隣り合わせの悦楽に頭がおかしくなりそうだった。
「やさ……しく、してほしっ」
彼女の口から漏れた懇願に、アロイスの動きが止まった。
レティシアは自分の口からこぼれた言葉に、自分でも驚く。
――そうか、私はアロイスに優しくされたかったんだ。
すとんと答えが心の中に納まる。
レティシアはアロイスに、優しくされ、そしてそれ以上に――愛されることを望んでいたことに気づく。
彼のくれる契約相手に対する気遣いなどでは、とても足りない。
――私はいつの間にこんなに欲張りになってしまったんだろう。
母を亡くしてから、愛されないことが普通で、求めるだけ無駄なのだと自分に言い聞かせて生きてきた。
けれどアロイスに優しくされて、それ以上を願ってしまった。
彼の気遣いに、触れる手の優しさに、ずっとこの人のそばにいられたらどれほど幸せなことだろうかと、想像してしまう。
誰も愛してくれないと諦めながらも、それでも愛してほしいと、心のどこかでレティシアは願っていた。
アロイスの心が欲しい。
そうすれば、この空虚な心が癒されるような気がする。
――こんな、醜い気持ちが恋なの?
レティシアは自分の醜さに絶望した。
彼の愛が欲しい。けれど彼が好きだという自分の心を告げて、断られることが怖い。
自分の気持ちに気づくと同時に、レティシアは茫然とした。
――きっと彼の愛は私には与えられない。
なぜなら彼には想い人がいるのだから。
レティシアの目からはつうっと涙が頬を伝う。
「レティ?」
いきなり泣き出したレティシアに、アロイスは戸惑っていた。動きを止め、彼女の頬を伝う涙を指の腹でそっと拭う。
「そんなに私は優しくなかったか?」
「ううん……、そうじゃ、……なくて」
自覚したばかりの想いを口にできるはずもなく、レティシアは首を振る。
「泣くほど、私のことが嫌いか?」
「違うっ!」
「では、なぜだ?」
「……っ」
本当のことを告げられず、レティシアは口ごもる。
「言えない訳があるのなら、構わない。だが、私を拒むことだけは許さない」
アロイスはぎらぎらと光る目で彼女を射抜くように見つめ、再び腰を動かした。
「あぁ!」
わずかに萎えていた彼の楔が、レティシアのナカですぐに嵩を増し。内部を彼の形に押し広げていく。
アロイスの腰の律動は激しく、彼が腰を打ち付けるたびに繋がりあった部分から淫らな水音が響いた。
「こんな乱暴にされても、気持ちがいいのか?」
「あ、っやぁ、ちが、あ……ン!」
意地悪な言葉をささやかれ、激しく抱かれていても、その感覚が彼から与えられたものだと思うと、レティシアの身体はそれを甘受していた。
頭がおかしくなってしまいそうなほど、気持ちがよくて、なにも考えられなくなる。
「気持ちよくしてほしいと言われたからには、期待に応えなければな」
アロイスは彼女の腰をつかみ、捏ねるように動かす。
「っひあ、あ、や、イっちゃう、の、やぁ」
びりびりと愉悦が背中を駆け上がり、レティシアのまぶたの裏に白い光が飛び散った。
背中がしなり、限界まで高められた身体は、アロイスの一突きで頂点へと追いやられる。
「ほら、イくんだ」
「ひああああぁ」
埋められた楔をきつく締めつけ、レティシアの身体はびくびくとのたうった。頭が真っ白になり、息ができない。
けれどアロイスの腰の動きはまだ止まらなかった。
レティシアは最奥を激しく突かれ、痙攣が止まらない。
「っや、まって、イって、る、からぁ。も、やぁ……」
「あなたをもっとぐちゃぐちゃにしてやりたい。私に狂っておかしくなればいい」
アロイスの言葉に、レティシアは彼の執着を感じて嬉しくなる。
彼が他の女性を愛していたとしても、今だけは彼はレティシアのものだ。
――もっと、愛して。
「あろ……いすぅ……」
レティシアの声に甘い懇願が混じる。
アロイスは低く呻き、ブルリと腰を震わせた。
最奥に注がれた熱い飛沫の感覚に、レティシアは彼もまた達したことを知る。
――ああ、あなたがすき。
レティシアはアロイスの肩を埋め、うっとりと心の内でつぶやいた。
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