35 / 51
ありのままの気持ちを
しおりを挟む
「え……と、結婚する前に、アロイス……アルと話をしたときは、すごく嫌な人だなあって思った」
「あれは……、その、すまない。あなたが私のことを覚えていないことに、拗ねていたんだ」
「ふふ……、アルが拗ねるとあんなふうになるんだ」
慌てるアロイスが珍しくて、レティシアは思わず笑った。
「本当にすまない。私は再会してすぐにレティだって気づいたのに、あなたはまったく気づいてくれないから八つ当たりした。それでひどいことを言ってしまった。自分でもあれはないと思う」
アロイスはきまり悪そうに頭を下げる。
「侯爵家のみんなは優しいし、過ごしていて、とても楽しかった。アルがすごく優しくて、気づいたらアルのことばっかり考えていて、好きになった。私のことを愛してくれる人なんていないと思っていたし、アルには好きな人がいるんだと思っていたから……」
「もう、それは嘘だとわかっただろう? 私がずっと愛しているのはあなただ」
アロイスのサファイア色の瞳が優しく彼女を見つめている。
レティシアはこれほど弱気な彼の姿を見るのは初めてだった。
彼は自分のことを愛しているのだとなんども口にするけれど、レティシアにはいまだに信じ難い。
これが夢ならば一生覚めずにいてほしいと願ってしまう。
彼女の返事を待つアロイスに、レティシアはいまの自分の素直な気持ちを告げることにした。
「私たちが子供だったころ、アルのことは大切な友達で、大好きなお兄ちゃんだった。でも今のアルに感じるのは、もっと醜くて、……汚いもの。私だけを見ていてほしい、他の誰も好きにならないで……って思ってしまう」
できればこんな醜い気持ちはアロイスには見せたくなかった。
けれど、こんなふうに弱っているアロイスに嘘はつけない。
「それは私も一緒だ。あなたがきちんと仕事をしていることはわかっていても、他の近衛のものと親しくしているのを目にすると、どうしても嫉妬を抑えられない。あなたは気づいていなかったのかもしれないが、かなり嫉妬しているぞ? 陛下にそそのかされて、近くにいられる方がいいと、安易にあなたを護衛とすることを承知してしまったことをこれほど後悔したことはない。できることならば、あなたを誰にも見せずにどこかに閉じ込めてしまいたいくらいだ」
驚くレティシアに、アロイスは苦笑する。
「人を愛しく思ったら、気持ちを返してほしいと思うのは普通だと思うが?」
レティシアは流石に彼を閉じ込めて誰にも見せたくないとまでは思わなかった。彼と同じほどの想いを返せるのかが不安になる。
「私は……愛するということがよくわかっていないのかもしれない。父はあの通り、私に関わるのは最低限だし、母は七歳の頃に亡くしてしまっているから、両親から愛されたという記憶はほとんどないの。愛して愛されるという経験がなかったから……」
生活こそ父親がある程度は保障してくれていたが、これまでレティシアに親身になって面倒をみてくれた人はいなかった。
学校では皆が競争相手で、心を打ち明けられるような友人を作ることができなかった。隙あらば蹴落とそうとしてくる相手に、心を打ち明けるのは無理だった。
就職したときからベルクール所長にはずっと世話になっているけれど、やはり上司と部下という関係を越えるものではない。
「私はきっと一生誰のことも愛さずに生きていくんだって思っていたの。だから、アロイス……アルのことを好きになってしまって、すごく戸惑った。自分で自分の気持ちが制御できないのが……怖い」
「それが恋だと思うがな?」
柔らかく微笑む彼に、レティシアはやはりアロイスを好きだという気持ちがこみ上げてくる。
「アルほど好きになった人はいないわ。恋と愛の違いは私にはよくわからないけれど、きっと私はあなたに恋してる」
レティシアは自分の気持ちをすべて告げ、じっと彼の反応を待った。
「レティ……!!」
アロイスのサファイアの瞳が輝く。
どちらからともなく唇が近づき、重なる。
触れるだけのキスなのに、今までのどのキスよりも気持ちが良くて、どうにかなってしまいそうだった。
「私はあなたを愛している。初めて出会ったときには、もう君に恋をしていた。策を弄して、あなたを強引に手に入れたが、それを後悔する気持ちはない。どんな手段を取ろうとも、あなたを手に入れたかったから。だが性急に事を運んだことだけは少し後悔している。あなたの気持ちが手に入らなければ、いくら身体を私のものにしても虚しいだけだとわかってしまったからな……」
アロイスはもう一度彼女の唇に口づけた。
「いまはあなたが私を想ってくれているとわかっただけで、満足だ。あなたは私に愛されているとわかるまで、ずっと私にただ愛されていればいい」
彼の吐息が唇に掛かるほど近い。もう一度感触を確かめたくなって、レティシアは自分から彼に口づけた。
すぐに主導権を彼に奪われ、唇を割って彼の舌が入り込む。
「ん……」
強く舌を吸い上げられて、息が上がる。
レティシアの意識はふわふわとして頼りなくなっていく。
「坊ちゃま、いえ……旦那様、そこまでです!」
「グレース!」
いつの間にか、グレースが寝室の扉を開けていた。
アロイスはしぶしぶレティシアから唇を離す。
レティシアはキスを見られた恥ずかしさに、顔を真っ赤に染め、彼の胸に顔を埋めた。
「奥様は、病み上がりだとわかっていらっしゃいますでしょう?」
「わかっている……」
憮然とした様子で、アロイスは抱きしめていたレティシアを解放する。
「さあ、旦那様も少しお休みください。ほとんど眠れていないのは皆、知っていますよ」
グレースに告げ口され、アロイスは仕方なさそうに立ち上がった。
グレースは食事の乗ったトレイを手にしていた。
「それは、レティの食事か?」
「はい。食べられそうならば食べておいた方が回復も早いかと」
「私が食べさせるから、グレースは下がっていい」
アロイスはグレースの手からトレイを取り上げる。
グレースはしぶっていたが、アロイスの強引さにため息をつきながらも、出口に向かった。
「旦那様、くどいようですが、奥様は病み上がりですからね!」
「わかっている!」
グレースが念押しして部屋を出ていくと、アロイスは受け取ったトレイをサイドテーブルに置いた。
スプーンにスープをすくい、レティシアに差し出してくる。
「あの、自分で……」
「二日も眠ったままだったんだ。私に世話をさせておくれ」
そう言われてしまうと、レティシアも強くは出られない。恥ずかしさを堪えて口を開けた。
消化のよさそうなコンソメスープが、胃に優しく染み渡る。
レティシアは恥ずかしさに耳まで真っ赤になりながら、彼の手から食事を取った。
パンとスープをだけでお腹がいっぱいになる。お腹も膨れた所為か、眠気が襲ってくる。
アロイスはうとうとと船をこぎ始めたレティシアの様子に気づき、トレイを片づけた。
「ほら、少し眠るといい」
「でもまだ話さないといけないことが……」
「それは明日でいい。治癒魔法で怪我は治せても、失った血は取り戻せないのだから。私も眠くなってきたから、一緒に寝よう」
アロイスは自分もベッドに入り、レティシアを背後から抱きしめる。
「えぇ?」
「ほら、寝るぞ」
確かに身体はだるく、いつもほどには動けそうにない。
温かな体温に包まれ、ぽんぽんと優しく布団の上からたたかれて、レティシアの意識はすぐに眠りに飲み込まれた。
「あれは……、その、すまない。あなたが私のことを覚えていないことに、拗ねていたんだ」
「ふふ……、アルが拗ねるとあんなふうになるんだ」
慌てるアロイスが珍しくて、レティシアは思わず笑った。
「本当にすまない。私は再会してすぐにレティだって気づいたのに、あなたはまったく気づいてくれないから八つ当たりした。それでひどいことを言ってしまった。自分でもあれはないと思う」
アロイスはきまり悪そうに頭を下げる。
「侯爵家のみんなは優しいし、過ごしていて、とても楽しかった。アルがすごく優しくて、気づいたらアルのことばっかり考えていて、好きになった。私のことを愛してくれる人なんていないと思っていたし、アルには好きな人がいるんだと思っていたから……」
「もう、それは嘘だとわかっただろう? 私がずっと愛しているのはあなただ」
アロイスのサファイア色の瞳が優しく彼女を見つめている。
レティシアはこれほど弱気な彼の姿を見るのは初めてだった。
彼は自分のことを愛しているのだとなんども口にするけれど、レティシアにはいまだに信じ難い。
これが夢ならば一生覚めずにいてほしいと願ってしまう。
彼女の返事を待つアロイスに、レティシアはいまの自分の素直な気持ちを告げることにした。
「私たちが子供だったころ、アルのことは大切な友達で、大好きなお兄ちゃんだった。でも今のアルに感じるのは、もっと醜くて、……汚いもの。私だけを見ていてほしい、他の誰も好きにならないで……って思ってしまう」
できればこんな醜い気持ちはアロイスには見せたくなかった。
けれど、こんなふうに弱っているアロイスに嘘はつけない。
「それは私も一緒だ。あなたがきちんと仕事をしていることはわかっていても、他の近衛のものと親しくしているのを目にすると、どうしても嫉妬を抑えられない。あなたは気づいていなかったのかもしれないが、かなり嫉妬しているぞ? 陛下にそそのかされて、近くにいられる方がいいと、安易にあなたを護衛とすることを承知してしまったことをこれほど後悔したことはない。できることならば、あなたを誰にも見せずにどこかに閉じ込めてしまいたいくらいだ」
驚くレティシアに、アロイスは苦笑する。
「人を愛しく思ったら、気持ちを返してほしいと思うのは普通だと思うが?」
レティシアは流石に彼を閉じ込めて誰にも見せたくないとまでは思わなかった。彼と同じほどの想いを返せるのかが不安になる。
「私は……愛するということがよくわかっていないのかもしれない。父はあの通り、私に関わるのは最低限だし、母は七歳の頃に亡くしてしまっているから、両親から愛されたという記憶はほとんどないの。愛して愛されるという経験がなかったから……」
生活こそ父親がある程度は保障してくれていたが、これまでレティシアに親身になって面倒をみてくれた人はいなかった。
学校では皆が競争相手で、心を打ち明けられるような友人を作ることができなかった。隙あらば蹴落とそうとしてくる相手に、心を打ち明けるのは無理だった。
就職したときからベルクール所長にはずっと世話になっているけれど、やはり上司と部下という関係を越えるものではない。
「私はきっと一生誰のことも愛さずに生きていくんだって思っていたの。だから、アロイス……アルのことを好きになってしまって、すごく戸惑った。自分で自分の気持ちが制御できないのが……怖い」
「それが恋だと思うがな?」
柔らかく微笑む彼に、レティシアはやはりアロイスを好きだという気持ちがこみ上げてくる。
「アルほど好きになった人はいないわ。恋と愛の違いは私にはよくわからないけれど、きっと私はあなたに恋してる」
レティシアは自分の気持ちをすべて告げ、じっと彼の反応を待った。
「レティ……!!」
アロイスのサファイアの瞳が輝く。
どちらからともなく唇が近づき、重なる。
触れるだけのキスなのに、今までのどのキスよりも気持ちが良くて、どうにかなってしまいそうだった。
「私はあなたを愛している。初めて出会ったときには、もう君に恋をしていた。策を弄して、あなたを強引に手に入れたが、それを後悔する気持ちはない。どんな手段を取ろうとも、あなたを手に入れたかったから。だが性急に事を運んだことだけは少し後悔している。あなたの気持ちが手に入らなければ、いくら身体を私のものにしても虚しいだけだとわかってしまったからな……」
アロイスはもう一度彼女の唇に口づけた。
「いまはあなたが私を想ってくれているとわかっただけで、満足だ。あなたは私に愛されているとわかるまで、ずっと私にただ愛されていればいい」
彼の吐息が唇に掛かるほど近い。もう一度感触を確かめたくなって、レティシアは自分から彼に口づけた。
すぐに主導権を彼に奪われ、唇を割って彼の舌が入り込む。
「ん……」
強く舌を吸い上げられて、息が上がる。
レティシアの意識はふわふわとして頼りなくなっていく。
「坊ちゃま、いえ……旦那様、そこまでです!」
「グレース!」
いつの間にか、グレースが寝室の扉を開けていた。
アロイスはしぶしぶレティシアから唇を離す。
レティシアはキスを見られた恥ずかしさに、顔を真っ赤に染め、彼の胸に顔を埋めた。
「奥様は、病み上がりだとわかっていらっしゃいますでしょう?」
「わかっている……」
憮然とした様子で、アロイスは抱きしめていたレティシアを解放する。
「さあ、旦那様も少しお休みください。ほとんど眠れていないのは皆、知っていますよ」
グレースに告げ口され、アロイスは仕方なさそうに立ち上がった。
グレースは食事の乗ったトレイを手にしていた。
「それは、レティの食事か?」
「はい。食べられそうならば食べておいた方が回復も早いかと」
「私が食べさせるから、グレースは下がっていい」
アロイスはグレースの手からトレイを取り上げる。
グレースはしぶっていたが、アロイスの強引さにため息をつきながらも、出口に向かった。
「旦那様、くどいようですが、奥様は病み上がりですからね!」
「わかっている!」
グレースが念押しして部屋を出ていくと、アロイスは受け取ったトレイをサイドテーブルに置いた。
スプーンにスープをすくい、レティシアに差し出してくる。
「あの、自分で……」
「二日も眠ったままだったんだ。私に世話をさせておくれ」
そう言われてしまうと、レティシアも強くは出られない。恥ずかしさを堪えて口を開けた。
消化のよさそうなコンソメスープが、胃に優しく染み渡る。
レティシアは恥ずかしさに耳まで真っ赤になりながら、彼の手から食事を取った。
パンとスープをだけでお腹がいっぱいになる。お腹も膨れた所為か、眠気が襲ってくる。
アロイスはうとうとと船をこぎ始めたレティシアの様子に気づき、トレイを片づけた。
「ほら、少し眠るといい」
「でもまだ話さないといけないことが……」
「それは明日でいい。治癒魔法で怪我は治せても、失った血は取り戻せないのだから。私も眠くなってきたから、一緒に寝よう」
アロイスは自分もベッドに入り、レティシアを背後から抱きしめる。
「えぇ?」
「ほら、寝るぞ」
確かに身体はだるく、いつもほどには動けそうにない。
温かな体温に包まれ、ぽんぽんと優しく布団の上からたたかれて、レティシアの意識はすぐに眠りに飲み込まれた。
11
あなたにおすすめの小説
贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる
マチバリ
恋愛
貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。
数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。
書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。
【完結】新皇帝の後宮に献上された姫は、皇帝の寵愛を望まない
ユユ
恋愛
周辺諸国19国を統べるエテルネル帝国の皇帝が崩御し、若い皇子が即位した2年前から従属国が次々と姫や公女、もしくは美女を献上している。
既に帝国の令嬢数人と従属国から18人が後宮で住んでいる。
未だ献上していなかったプロプル王国では、王女である私が仕方なく献上されることになった。
後宮の余った人気のない部屋に押し込まれ、選択を迫られた。
欲の無い王女と、女達の醜い争いに辟易した新皇帝の噛み合わない新生活が始まった。
* 作り話です
* そんなに長くしない予定です
勘違い妻は騎士隊長に愛される。
更紗
恋愛
政略結婚後、退屈な毎日を送っていたレオノーラの前に現れた、旦那様の元カノ。
ああ なるほど、身分違いの恋で引き裂かれたから別れてくれと。よっしゃそんなら離婚して人生軌道修正いたしましょう!とばかりに勢い込んで旦那様に離縁を勧めてみたところ――
あれ?何か怒ってる?
私が一体何をした…っ!?なお話。
有り難い事に書籍化の運びとなりました。これもひとえに読んで下さった方々のお蔭です。本当に有難うございます。
※本編完結後、脇役キャラの外伝を連載しています。本編自体は終わっているので、その都度完結表示になっております。ご了承下さい。
カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない!~
伊吹美香
恋愛
ウエディングプランナーとして働く菱崎由華
結婚式当日に花嫁に逃げられた建築会社CEOの月城蒼空
幼馴染の二人が偶然再会し、花嫁に逃げられた蒼空のメンツのために、カモフラージュ婚をしてしまう二人。
割り切った結婚かと思いきや、小さいころからずっと由華のことを想っていた蒼空が、このチャンスを逃すはずがない。
思いっきり溺愛する蒼空に、由華は翻弄されまくりでパニック。
二人の結婚生活は一体どうなる?
片想いの相手と二人、深夜、狭い部屋。何も起きないはずはなく
おりの まるる
恋愛
ユディットは片想いしている室長が、再婚すると言う噂を聞いて、情緒不安定な日々を過ごしていた。
そんなある日、怖い噂話が尽きない古い教会を改装して使っている書庫で、仕事を終えるとすっかり夜になっていた。
夕方からの大雨で研究棟へ帰れなくなり、途方に暮れていた。
そんな彼女を室長が迎えに来てくれたのだが、トラブルに見舞われ、二人っきりで夜を過ごすことになる。
全4話です。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
愛しい人、あなたは王女様と幸せになってください
無憂
恋愛
クロエの婚約者は銀の髪の美貌の騎士リュシアン。彼はレティシア王女とは幼馴染で、今は護衛騎士だ。二人は愛し合い、クロエは二人を引き裂くお邪魔虫だと噂されている。王女のそばを離れないリュシアンとは、ここ数年、ろくな会話もない。愛されない日々に疲れたクロエは、婚約を破棄することを決意し、リュシアンに通告したのだが――
十年越しの幼馴染は今や冷徹な国王でした
柴田はつみ
恋愛
侯爵令嬢エラナは、父親の命令で突然、10歳年上の国王アレンと結婚することに。
幼馴染みだったものの、年の差と疎遠だった期間のせいですっかり他人行儀な二人の新婚生活は、どこかギクシャクしていました。エラナは国王の冷たい態度に心を閉ざし、離婚を決意します。
そんなある日、国王と聖女マリアが親密に話している姿を頻繁に目撃したエラナは、二人の関係を不審に思い始めます。
護衛騎士レオナルドの協力を得て真相を突き止めることにしますが、逆に国王からはレオナルドとの仲を疑われてしまい、事態は思わぬ方向に進んでいきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる