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契りの絆
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「どうして、ここに?」
「『婚姻の契り』だ」
アロイスは瑠璃色のローブの上から、レティシアの下腹部をそっと撫でた。
「なるほど……」
確かに『婚姻の契り』があれば、相手の居場所を知ることができる。
「助かりました」
「私があなたを守る、と言っただろう。今度は約束を守れたな……」
レティシアを抱きしめるアロイスの手は震えていた。
泣きだしそうな顔で見つめてくるアロイスに、レティシアは彼の髪に触れた。
「あなたは、少し目を離すとすぐ無茶をするな」
「無茶をするつもりはなかったのよ?」
レティシアは自分のできること、なすべきことをしただけで、無理をするつもりなど毛頭なかった。
結果的に死を身近に感じることとなったが、レティシアとしては身に降りかかった火の粉を払っただけだ。
そして、それはまだ根本的な解決をみていない。
「魔法陣を仕掛けた犯人だと思われる人を見つけたの」
レティシアの告白に、アロイスの表情が引き締まる。
「誰だ?」
「まだ確定したわけではないけれど、少なくとも魔法陣を作ったのは近衛のシャルル……だと思う」
「まさか、シャルル・オジェか? ゲラン伯爵の息子の?」
驚きを隠せないアロイスに、レティシアは頷いてみせる。
「ベルクール所長の教え子だったことがあるそうです。魔法陣には作った魔法使いの特徴というか、癖が出るんです。所長の記憶が確かならば、そうだと……」
「あいつが魔法を使えるという話は聞いたことがない。証拠はそれだけなのか?」
「ええ。あの魔法陣は研究所から盗まれたものが原型となっているようです。盗んだ者がシャルルでなければ、他にも協力者がいるはずだと……」
「それはベルクールが言ったのか?」
「はい」
アロイスは大きく息を吐いた。
「ゆっくりと話を聞いた方がいいのだろうが、邪魔が入ったな」
「邪魔?」
レティシアはアロイスの言葉の意味を図りかね、首を傾げた。
「奴が……来る。レティ、立てるか?」
「はい」
身体のあちこちが痛く、だるいけれど、立てないほどではない。
アロイスはレティシアの手を引いて立たせると、彼女を隠すように前に出る。
レティシアは彼の言葉に、いつでも魔法陣を発動できるよう、魔力を練り始めた。
だが、いつもよりうまく魔力が集まらない。
アロイスに分けてもらった魔力で、とりあえずは飢餓状態を脱したものの、決して良い状態とは言えなかったが、そんなことには構っていられない。
レティシアは必死に身体中の魔力をかき集めた。
「奥方は見つかりましたか、ヴィラール卿?」
小枝の折れる音がして、シャルルが木々の間から姿を現した。
このタイミングで現れたシャルルに、レティシアは嫌な予感しかしなかった。
「私たちの口を封じに来たのか?」
「なんのことです?」
あくまで白を切るシャルルを、アロイスはにらみつけた。
「私がここへ来ることはエヴァ……ヴァリエ卿にしか告げていない、なぜおまえがここにいる? それが答えだろう?」
「そうですね。私の工作もばれてしまったようですし……」
シャルルはすらりと剣を抜いた。
アロイスは剣を抜き、シャルルと向かいあう。
レティシアはアロイスのうしろで、シャルルの隙をうかがった。
「おまえが王宮に魔法陣を仕掛けたのか?」
「だったら?」
顔色一つ変えずに答えるシャルル。
「なぜだ!」
「まあ、あなたが私を捕まえられたら、答えてもいいですよ。できるものならね」
「ほざいたな!」
シャルルは地面を蹴って、アロイスに襲い掛かる。
切り掛かってきたシャルルを、アロイスは剣で弾いていなす。
よろめいたシャルルはすぐに体勢を立て直し、再び切り掛かる。
「レティ、下がれ」
「はいっ」
アロイスはレティシアをうしろに下がらせる。
レティシアはよろよろとした足取りで、ふたりから距離を取った。
下手に魔法を使えば、アロイスも巻き込んでしまう。
レティシアはアロイスをハラハラしながら見守るしかできない。
「こちらに仕掛けてくるだけの魔力も残っていないのか。あはは! 魔導士といえども、魔力がなければただの人だな」
アロイスと何度も切り結びながら、シャルルはレティシアを見下すような視線を投げかけてくる。
レティシアにはシャルルと任務でしか接した覚えがない。これほどの侮蔑を向けられる心当たりがなかった。
シャルルはふいに懐から紙片を取り出すと、アロイスに向かって投げつけた。
「あぶないっ!」
レティシアは嫌な予感がして叫んだ。
バリバリと空気が裂けるような音がして、眩しい光がアロイスを襲う。
レティシアは咄嗟にごく初級の防御魔法を発動させ、アロイスを包み込む。
間一髪でアロイスを守った防御魔法は、一撃でその役目を終えた。
やはりいつもほどの効果が持続しない。
レティシアは焦った。
「ちっ、腐っても魔導士ということか」
シャルルは紙に描かれた魔法陣を、攻撃手段として使うことにかなり慣れている様子だった。
心なしかアロイスの動きがいつもより鈍い。
レティシアは彼が魔力をレティシアに渡した所為だと気づく。
「アル……」
「心配、いらないっ」
アロイスはシャルルの剣を自らの剣で受け止めながら、声を発した。
「今度こそ、あなたは私が守る!」
アロイスはぎりぎりと迫る剣を弾き、シャルルに切り付けた。
アロイスの剣はシャルルの頬をかすり、傷をつける。
「っがああああ。よくもっ、よくもっ!」
シャルルは怒りに顔を歪め、血を流しながらアロイスに向かって剣を振り上げた。
だが怒りに任せたシャルルの攻撃は隙だらけだった。
「これで、終わりだ!」
アロイスはがら空きになった胴に、下からすくい上げるようにして剣を叩きこんだ。
「ぐあああぁぁぁぁあ!」
シャルルは切り付けられた勢いのまま、うしろへ吹っ飛ぶ。
気を失ったのか、彼の身体は動かない。
「アル……!」
レティシアは肩で息をしているアロイスに駆け寄る。
「大丈夫だ」
アロイスは剣を鞘にしまい、レティシアに微笑みかける。
レティシアは飛びつくようにしてアロイスに抱き着いた。
「アル……っ!」
「あなたが無事で、よかった」
「どこも、怪我してない?」
「ああ、大丈夫だ」
アロイスはレティシアをなだめるように背中をとんとんと叩く。
「アルだって、無茶ばっかりじゃない!」
「うん。だが、あなたを守るためだ。許してほしい」
「……うん。ありがとう」
レティシアはアロイスの胸に顔を埋めた。
「お前さえ……いなければ……」
地を這うような声が聞こえた。
レティシアが慌てて顔を上げると、シャルルは手を懐に伸ばしていた。
「シャルル……!」
「お前たちなど、吹き飛んでしまえ!」
シャルルは紙片を数枚同時につかみ、一気に魔力を流し込む。
レティシアは魔法陣から膨れ上がる魔力に、顔を青ざめさせる。
重なり合った魔法陣は暴走する気配を見せていた。
「アル!」
「レティ!」
レティシアとアロイスはかばい合うように互いを抱きしめた。
「『婚姻の契り』だ」
アロイスは瑠璃色のローブの上から、レティシアの下腹部をそっと撫でた。
「なるほど……」
確かに『婚姻の契り』があれば、相手の居場所を知ることができる。
「助かりました」
「私があなたを守る、と言っただろう。今度は約束を守れたな……」
レティシアを抱きしめるアロイスの手は震えていた。
泣きだしそうな顔で見つめてくるアロイスに、レティシアは彼の髪に触れた。
「あなたは、少し目を離すとすぐ無茶をするな」
「無茶をするつもりはなかったのよ?」
レティシアは自分のできること、なすべきことをしただけで、無理をするつもりなど毛頭なかった。
結果的に死を身近に感じることとなったが、レティシアとしては身に降りかかった火の粉を払っただけだ。
そして、それはまだ根本的な解決をみていない。
「魔法陣を仕掛けた犯人だと思われる人を見つけたの」
レティシアの告白に、アロイスの表情が引き締まる。
「誰だ?」
「まだ確定したわけではないけれど、少なくとも魔法陣を作ったのは近衛のシャルル……だと思う」
「まさか、シャルル・オジェか? ゲラン伯爵の息子の?」
驚きを隠せないアロイスに、レティシアは頷いてみせる。
「ベルクール所長の教え子だったことがあるそうです。魔法陣には作った魔法使いの特徴というか、癖が出るんです。所長の記憶が確かならば、そうだと……」
「あいつが魔法を使えるという話は聞いたことがない。証拠はそれだけなのか?」
「ええ。あの魔法陣は研究所から盗まれたものが原型となっているようです。盗んだ者がシャルルでなければ、他にも協力者がいるはずだと……」
「それはベルクールが言ったのか?」
「はい」
アロイスは大きく息を吐いた。
「ゆっくりと話を聞いた方がいいのだろうが、邪魔が入ったな」
「邪魔?」
レティシアはアロイスの言葉の意味を図りかね、首を傾げた。
「奴が……来る。レティ、立てるか?」
「はい」
身体のあちこちが痛く、だるいけれど、立てないほどではない。
アロイスはレティシアの手を引いて立たせると、彼女を隠すように前に出る。
レティシアは彼の言葉に、いつでも魔法陣を発動できるよう、魔力を練り始めた。
だが、いつもよりうまく魔力が集まらない。
アロイスに分けてもらった魔力で、とりあえずは飢餓状態を脱したものの、決して良い状態とは言えなかったが、そんなことには構っていられない。
レティシアは必死に身体中の魔力をかき集めた。
「奥方は見つかりましたか、ヴィラール卿?」
小枝の折れる音がして、シャルルが木々の間から姿を現した。
このタイミングで現れたシャルルに、レティシアは嫌な予感しかしなかった。
「私たちの口を封じに来たのか?」
「なんのことです?」
あくまで白を切るシャルルを、アロイスはにらみつけた。
「私がここへ来ることはエヴァ……ヴァリエ卿にしか告げていない、なぜおまえがここにいる? それが答えだろう?」
「そうですね。私の工作もばれてしまったようですし……」
シャルルはすらりと剣を抜いた。
アロイスは剣を抜き、シャルルと向かいあう。
レティシアはアロイスのうしろで、シャルルの隙をうかがった。
「おまえが王宮に魔法陣を仕掛けたのか?」
「だったら?」
顔色一つ変えずに答えるシャルル。
「なぜだ!」
「まあ、あなたが私を捕まえられたら、答えてもいいですよ。できるものならね」
「ほざいたな!」
シャルルは地面を蹴って、アロイスに襲い掛かる。
切り掛かってきたシャルルを、アロイスは剣で弾いていなす。
よろめいたシャルルはすぐに体勢を立て直し、再び切り掛かる。
「レティ、下がれ」
「はいっ」
アロイスはレティシアをうしろに下がらせる。
レティシアはよろよろとした足取りで、ふたりから距離を取った。
下手に魔法を使えば、アロイスも巻き込んでしまう。
レティシアはアロイスをハラハラしながら見守るしかできない。
「こちらに仕掛けてくるだけの魔力も残っていないのか。あはは! 魔導士といえども、魔力がなければただの人だな」
アロイスと何度も切り結びながら、シャルルはレティシアを見下すような視線を投げかけてくる。
レティシアにはシャルルと任務でしか接した覚えがない。これほどの侮蔑を向けられる心当たりがなかった。
シャルルはふいに懐から紙片を取り出すと、アロイスに向かって投げつけた。
「あぶないっ!」
レティシアは嫌な予感がして叫んだ。
バリバリと空気が裂けるような音がして、眩しい光がアロイスを襲う。
レティシアは咄嗟にごく初級の防御魔法を発動させ、アロイスを包み込む。
間一髪でアロイスを守った防御魔法は、一撃でその役目を終えた。
やはりいつもほどの効果が持続しない。
レティシアは焦った。
「ちっ、腐っても魔導士ということか」
シャルルは紙に描かれた魔法陣を、攻撃手段として使うことにかなり慣れている様子だった。
心なしかアロイスの動きがいつもより鈍い。
レティシアは彼が魔力をレティシアに渡した所為だと気づく。
「アル……」
「心配、いらないっ」
アロイスはシャルルの剣を自らの剣で受け止めながら、声を発した。
「今度こそ、あなたは私が守る!」
アロイスはぎりぎりと迫る剣を弾き、シャルルに切り付けた。
アロイスの剣はシャルルの頬をかすり、傷をつける。
「っがああああ。よくもっ、よくもっ!」
シャルルは怒りに顔を歪め、血を流しながらアロイスに向かって剣を振り上げた。
だが怒りに任せたシャルルの攻撃は隙だらけだった。
「これで、終わりだ!」
アロイスはがら空きになった胴に、下からすくい上げるようにして剣を叩きこんだ。
「ぐあああぁぁぁぁあ!」
シャルルは切り付けられた勢いのまま、うしろへ吹っ飛ぶ。
気を失ったのか、彼の身体は動かない。
「アル……!」
レティシアは肩で息をしているアロイスに駆け寄る。
「大丈夫だ」
アロイスは剣を鞘にしまい、レティシアに微笑みかける。
レティシアは飛びつくようにしてアロイスに抱き着いた。
「アル……っ!」
「あなたが無事で、よかった」
「どこも、怪我してない?」
「ああ、大丈夫だ」
アロイスはレティシアをなだめるように背中をとんとんと叩く。
「アルだって、無茶ばっかりじゃない!」
「うん。だが、あなたを守るためだ。許してほしい」
「……うん。ありがとう」
レティシアはアロイスの胸に顔を埋めた。
「お前さえ……いなければ……」
地を這うような声が聞こえた。
レティシアが慌てて顔を上げると、シャルルは手を懐に伸ばしていた。
「シャルル……!」
「お前たちなど、吹き飛んでしまえ!」
シャルルは紙片を数枚同時につかみ、一気に魔力を流し込む。
レティシアは魔法陣から膨れ上がる魔力に、顔を青ざめさせる。
重なり合った魔法陣は暴走する気配を見せていた。
「アル!」
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