ハゲエルフ~薄毛率0%のエルフなのに禿げた

伊瀬カイト

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第3話 ハゲエルフと木の精霊

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 この世界には6大元素と呼ばれる属性魔法が存在する。火、水、風、土、光、闇の6属性がそれに当たり、エルフが得意とするのは風属性である。一般的に人種族が操れるのは、この6属性であるが、使い手が少ないだけで6属性以外にも数多の属性が存在している。

 その内の一つが植物魔法と呼ばれるものだ。植物魔法は大枠では土属性に分類されるが、その性質はあまりにも異なる。

 土属性が土や砂、石、岩などに働きかける、または生み出して魔法という現象を起こすのに対し、植物魔法は草花や木に働きかけて魔法を起こす。

 例えば植物魔法は枯れ掛けている植物に活力を与えたり、植物の成長を促したり、植物の形を変えたり。対象が異なるだけでなく、物質を対象とする土魔法と生命を対象とする植物魔法がまるで別物なのは、冬でも半袖半ズボンで過ごすハナタレ男子小学生だって理解出来るだろう。

 どうして急にそんな説明を?そう思った読者も多い事だろう。その理由はハーゲルンが今まさに、植物魔法を得意とする精霊に話掛けたからである。

「木の精霊。君に一つ頼みがある」

『…』

 木の精霊は言葉を話さない。声が出せないのではなく、喋るのがあまり得意ではないのだ。所謂口下手な精霊なのである。

「大魔樹林に来てから100年。ずっと薄暗い洞穴で暮らしていたが、住みやすくて居心地の良い家が欲しくなったんだ。よかったら木の精霊が作ってくれないか?」

 木の精霊は、木の上半分を削り出して少女の人形にしたような見た目をしている。少女の上半身に根まで含めた木の下半身。そんな人形めいた精霊が、空中にふよふよと浮いたまま、首だけでコクリと頷いた。

 どうやらハーゲルンの願いを聞き入れて、彼の家を建ててくれるらしい。

 翌朝ハーゲルンが目を覚ますと、大魔樹林の中心に木造50階建ての高層ビルが建設されていた。
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