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裏切られてると知りながら。
しおりを挟む「将来は、自分で決めた人を旦那様にして幸せに暮らすの!」
わたしの小さい頃の夢だった。
平民の彼と婚約した当初は、幸せの日々が待ってる。
そう信じてたのだ。
どれだけ悔やんでも彼との離れた関係は、元に戻る事はできない。
当時、平民である17歳フィードルと貴族娘であるわたし16歳ミッシェルは早婚した。
周りからはもっと考えて婚約するようにと言われたが進んだ愛の歯車を止めるなんて無理だった。彼の浮気を知るまでは。
わたしの父が早くに亡くなったこともあり、次期ミッシェル家の当主はフィードルと注目を浴びた。
わたしの家系は王族に貢献した王位最高位の勲章を授かったとして国からすれば、ミッシェル家の令嬢娘。特に旦那様は、重要人物。
たとえ、それがどれだけ馬鹿まがいな発言だったとしてもわたしには、責任という重い重りがのしかかる。
だから、あれから婚約するまで数十年。例え、裏切られてると知りながらも一生懸命他人に良い夫婦として見られるように演じて来た。
……だけど、もう限界です。
時刻は、深夜3時。今日も帰りのご飯を食卓に準備して彼の帰りを待ってる。
彼の仕事帰りに持ってくる鞄の中身を見る気力すら無かった。
(結局、今日も朝帰り。フィードルは婚約してからわたしのこと本当に大切だと1回でも思った事あるのかしら)
彼が何処にいるかなど日頃の態度を見れば、分かりきっている。
最初は、彼なりにわたしに対して考えてくれてるのだろうと思ってた。暴言、暴力、浮気。度重なる態度もわたしが変わればきっと彼も変わる。でも本当にそうかしら? 次第にその心配は、確証に変わった。
間もなく、朝の鐘が鳴る。朝から国の重役が自宅を訪れる。
その時にわたしの疲れた顔を見る彼らはなんと思うのだろうか。
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