334 / 337
エピローグ
6
しおりを挟む「え……うん」
まだ慣れない手つきで彰のサラサラの毛を撫でると、次の瞬間、寝息が聞こえて来た。
時々、彰はこういう風に甘えてくる。
だいたい決まって、酷く寝不足の時か、酔ってる時だ。
彰が甘えてくるのレアだし凄く可愛い……。
ふわふわの毛。長いまつ毛。
眠っている顔は、昔の彰みたいにも見える。
幼くて、可愛い。
でももし『可愛い』なんて思っている事が彰にバレたら一生甘えてくれなくなりそうで、今日も心の中で何度も可愛いと呟く。
犬もいいけど、いつか……
彰みたいな可愛い子供が欲しいな。
彰そっくりだけど、でもどこか私にも似てたりして……。
その時、目の前の白いカーテンがふわりと揺れて視線を上げる。
ふとリビングの飾り棚に飾ってあるトリケラトプスの親子フィギュアと、私があげたシリアルナンバー入りのフィギュアが並んでいるのが目に入る。
そして少し視線を横にズラすと、写真立てに飾られている結婚式の時の写真が目に入った。
結婚式では沢山の写真や動画を撮った。
キチっとした写真やプロが撮ったものとかも沢山あったけど、私はこの写真が一番気に入っている。
それは、皆が凄く笑顔だからだ。
純白のドレスに包まれた私と白いタキシード姿の彰。
その周りで笑顔を見せる、お母さん、お父さん、お義父さん、崇お兄ちゃんに香織さんに、ユイユイ、愛美ちゃん、キヨコさんの写真を見て、ふと笑みがこぼれる。
「幸せをありがとう」
数年後――
私と彰が作った功績のお陰で業績は過去最大となり、東十条ホールディングスの株価が爆上がりした事を、この時の私たちは知らない。
-完-
ーーあとがきーー
「犬、やめました。」を、最後までお読み頂きありがとうございました((🙇♀️✨
このお話はちょうど一年ちょっと前に別サイトで書き始めた処女作になります。
初めは10人位でも読んでくれたら嬉しいなぁ~🎶
と言う軽い気持ちで書き始めたのですが、思っていたより遥かに沢山の方に読んで貰えて、本当に嬉しい限りです。
最初にザッとあらすじ書いて、だいたいその通りに書き上げたのですが、思ってたより長くなった所は結構端折りました。
例えば「遥の過去編」は彰が遥を助けるシーンで終わらせたんですけど、本当は夜の世界に入る所(影の薄い父も出てきたり)まで書くはずだったり、彰目線の過去も運動会シーンがあったのに削ったり、と細かい所を入れると本当に色々なシーンを削りました💦
なのでアナザーストーリーとかで、彰入院中の様子や運動会シーン等、本編では載せきれなかったシーンをちょこちょこと載せていけれたらなー、と思ってます😌
なのでお気に入りに入れてない方は、是非この機会にお気に入りに入れてください。
アップしたときに通知が届きます((🙇♀️✨
あ!✨
ついでに闇に葬ろうとしていた、大幅に変更した設定を書かせてください✨️
その設定は……
崇お兄ちゃんの初回設定です。
実は書き始めた当初は、
『お父さんに認められず、実は昔から彰に嫉妬をしていて、その腹いせに彰お気に入りの遥に近付いた』という腹黒設定で書き始めました。
ですが、彰を予定よりもう少しドS系にしたかったので、崇お兄ちゃんは彰と反対っぽいキャラクターのホワイト王子に慌てて変更しました。
どうせだからついでに腹黒だった時のルートのネタバレもしてしまいます✨(要らないですか?)
遥を落としたかったのに、なかなか彰に邪魔をされて落とせなかった腹黒崇お兄ちゃん。
痺れが切れた崇お兄ちゃんはラスト辺りで彰が呼んでると言って誘い出し、遥をいつものタワマンに連れていく。
けど中に入ると玄関が違うと気付いた遥。(同じマンションに住んでると遥は知らない)
そんな時、崇お兄ちゃんが襲ってきて、彰に嫉妬していた事など、腹黒さを暴露する。
そこで彰が助けに来て~……
という話だったのですが、ホワイト王子になった事でこのルートが成立しなくなったので、急遽代わりにお母さんの浮気相手の和君にその悪役を買ってもらいました。
腹黒崇お兄ちゃんと、ホワイト王子崇お兄ちゃん、どっちが良かったですか?😊
意外と腹黒も美味しかったのでは?と変更した後なのに思うことがあります💦
長くなって来たので、ここでお知らせ流させてください。
- ̗̀📣ここでお知らせ①
いつになるか分かりませんが、崇お兄ちゃん側のサイドストーリー考えています。
崇お兄ちゃんはインテリ系の隠れドSにしたいんですけど、上手く書けるか分からないですけど挑戦したいな、と思ってます。
ちなみに彰は俺様系ドSで書いたつもりです。
⋆͛📣お知らせ②
先ほどお話した、オマケ的な小ネタ小説を三つ程近いうちにアップします。
最初から最後までの読破時間が10時間近くの超長編を最後までお読み頂き、本当にありがとうございましたm(_ _)m
またお会い出来ると嬉しいです😊
ではまた👋
0
あなたにおすすめの小説
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
独占欲全開の肉食ドクターに溺愛されて極甘懐妊しました
せいとも
恋愛
旧題:ドクターと救急救命士は天敵⁈~最悪の出会いは最高の出逢い~
救急救命士として働く雫石月は、勤務明けに乗っていたバスで事故に遭う。
どうやら、バスの運転手が体調不良になったようだ。
乗客にAEDを探してきてもらうように頼み、救助活動をしているとボサボサ頭のマスク姿の男がAEDを持ってバスに乗り込んできた。
受け取ろうとすると邪魔だと言われる。
そして、月のことを『チビ団子』と呼んだのだ。
医療従事者と思われるボサボサマスク男は運転手の処置をして、月が文句を言う間もなく、救急車に同乗して去ってしまった。
最悪の出会いをし、二度と会いたくない相手の正体は⁇
作品はフィクションです。
本来の仕事内容とは異なる描写があると思います。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
会社のイケメン先輩がなぜか夜な夜な私のアパートにやって来る件について(※付き合っていません)
久留茶
恋愛
地味で陰キャでぽっちゃり体型の小森菜乃(24)は、会社の飲み会で女子一番人気のイケメン社員・五十嵐大和(26)を、ひょんなことから自分のアパートに泊めることに。
しかし五十嵐は表の顔とは別に、腹黒でひと癖もふた癖もある男だった。
「お前は俺の恋愛対象外。ヤル気も全く起きない安全地帯」
――酷い言葉に、菜乃は呆然。二度と関わるまいと決める。
なのに、それを境に彼は夜な夜な菜乃のもとへ現れるようになり……?
溺愛×性格に難ありの執着男子 × 冴えない自分から変身する健気ヒロイン。
王道と刺激が詰まったオフィスラブコメディ!
*全28話完結
*辛口で過激な発言あり。苦手な方はご注意ください。
*他誌にも掲載中です。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
社長の×××
恩田璃星
恋愛
真田葵26歳。
ある日突然異動が命じられた。
異動先である秘書課の課長天澤唯人が社長の愛人という噂は、社内では公然の秘密。
不倫が原因で辛い過去を持つ葵は、二人のただならぬ関係を確信し、課長に不倫を止めるよう説得する。
そんな葵に課長は
「社長との関係を止めさせたいなら、俺を誘惑してみて?」
と持ちかける。
決して結ばれることのない、同居人に想いを寄せる葵は、男の人を誘惑するどころかまともに付き合ったこともない。
果たして課長の不倫を止めることができるのか!?
*他サイト掲載作品を、若干修正、公開しております*
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる