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第4話 新たな生活
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高級な馬車に揺られながら、窓の外の和やかな田園風景を見つめる。
王子になれって、何だよ…俺は一体どうなるの…。
朝家を出て、川で溺れて目覚めると、そこは何もかもが別の世界。身体が王子で、二人のエルフに出会い、今は馬車に乗っている。何が起こったのか受け入れられない。きっと夢なのだろうと、何度も頬をつねり、叩いた。それでも、周りは何も変わらないままだ。自分の行動を顧みて後悔するも、もう遅い。運命は希月を別の世界へと誘った。
あのあとメレたちが、探すのを待っている王宮の人たちがいるからと、森の出口まで連れていかれた。するとそろいの甲冑を身に着けた兵士と思しき二人の男と馬車が、希月を待っていた。
「殿下、探しました!」「ご無事で。王宮でみな殿下の帰りを待っていますよ」
そんなことを言われてもと思ったが、もう今更後には引けず、「はぁ、すみません」と小さく挨拶をした。二人を見たが、頑張れと言わんばかりにうなずくだけで、兵士たちに急かされ馬車に乗り込んだ。
この世界のことはほとんどわからない。王子の家族構成はエルフの二人から聞いたものの、他にわかっていることといえば、自分が魔法によって召喚されたということ、すぐに解決できるものではないこと、ラニ王子として生きる道しか今は安全なものはないということだ。
何やってんだろ、俺。
あらゆることが一気に起こりすぎて、もう何も考えたくなかった。怒りや悲しみなどの感情が複雑に絡み合っているが、爆発させたいのにそれができない。喉もとにはきているのに、それを吐き出す勇気が出てこない。
窓の外をひたすら眺める。希月のいた森は王宮のある都市のすぐ隣にあるようで、感覚から行くと馬車で五分程度だろうか。なぜそんな近くの森から馬車でとも思ったが、行方不明の王子の体調などを考慮してのことだろう。
窓の景色が変わり、一気に景色が変わった。石造りの美しい町並みは整備され、ゴミも見当たらない。道行く人々はみな、あたりまえだがこちらの世界の服装をしている。そのにぎわいから、相当な都市だというのがわかる。
すごいところにきてしまった。
守衛のいる門が空き、馬車が止まった。御者が声をかける。
「到着いたしました」
兵士の一人が馬車の扉を開ける。
いよいよか。今日から俺は、王子になるのか。緊張と不安で胸がいっぱいになった。深呼吸をして、自分になんとかなると言い聞かせた。
王宮は、門の中にさらに広場があり、建物の中へは階段を上らなくてはいけなかった。
希月が階段のほうへ向かっていると、上のほうから声が聞こえた。見ると階段の上からこちらに向かって一人の女性が走ってくる。その水色のドレスの女性は、突然希月に抱きついてきた。
「ラニ、心配したの!いきなりいなくなったから!」
見ず知らずの女性に思いっきり抱き寄せられ、びっくりしたと同時に少しうれしさも感じる。
「無事だったのね」
可愛い女性に抱きつかれて、とても照れてしまう。
「すみません」
ニヤける顔をこらえ、つぶやく。
「お兄様、ラニが帰ってきましたわ!」
今度は男性が駆け下りてきた。長髪で、精悍な顔立ちの美男子が、ほっとしたように唇を緩めた。
「ラニ、あまり心配をかけさせるな」
「あっ…はい」
お兄様ということは、きっとこの人たちはラニの家族だ。美男子は兄のアウイン、可愛い女性はラニの姉のセレスだろう。ラニは末っ子にあたるらしい。
「記憶が、無い…?」
やはり、驚かれた。そりゃそーか。
兄と姉に連れられ、王宮の中の医務室のような場所へ行き、御典医に怪我が無いか体を見せたあと、何が起こったかを話した。と言っても、記憶喪失は嘘なのだが。
* * *
実は、森で馬車に乗る前に、メレたちと今後のことについて少し話をしていた。希月とラニ王子では性格が違うし、何より召喚で入れ替わったなどということがバレたらどうなるか。だから、森の中で遊んでいて木から落ち、打ちどころが悪いため記憶喪失になった、という体でいこうと決めた。
「絶対ムリだって!怪しすぎるだろ」
「押し通すのみだ!」
「大丈夫!なんとかなるよ」
そんなうまくいくかあ?
納得はいかなかったが、帰るすべも何もない以上、ひとまずそういうことにするしかない。
* * *
「すっ、すみません。エルフたちが言うには、俺、どうやら昨日遊んでて、なんか木から落ちたみたいで、いろいろ思い出せなくて。記憶喪失?みたいな」
なんという苦しい言い訳だろう。自分でも言うのがとても恥ずかしいし、信じてもらえるわけがない。
セレスはぽかんと口を開け希月を見つめ、アウインは眉間にしわを寄せてなんともいえぬ表情でこちらを見ている。だんだんいたたまれなくなってきた。
「記憶を取り戻す魔法は、ないですわよね?」
「はあ、申し訳ありません。記憶を取り戻す魔法は聞いたことがありません」
希月を診た御典医はうなだれた。
俺のほうこそ申し訳ない。だって俺ラニじゃねーもん!
「何か思い出せないか?」
アウインは、記憶喪失を信じているのかわからないが希月に質問してきた。
「いえ、すみません。特には」
このお兄ちゃん、コワい。顔が。
その時、バンっ!と扉があき、急いで部屋に入ってくる者がいた。シンプルで上品な深い赤のドレスを身につけた、アッシュブラウンの長い髪を丁寧にまとめた長身の女性。その人は希月に歩み寄ってきた。
「ラニ!よかった、帰ってきて」
「姉上、来られましたか」
「お姉様、ラニが記憶喪失らしいの」
姉、ということは。
長女のユーディア。現国王の四人の子供たちの一番上で、王位継承権第一位にあたる人だ。
「記憶喪失?何を言うの」
「木から落ちて、それで…」
セレスが事の顛末を話した。
「本当にそうなの?私たちのことは?」
「あっ、ご家族のことは、エルフのメレとエトから聞いたんですが、それ以外はさっぱり…」
あははと愛想笑いを浮かべる。
ユーディアは不安そうな顔をして希月を見つめたが、どうしてよいかわからず、姉から目をそらし足元を見る。ドアをノックする音が、その場の沈黙を破った。
「失礼いたします、国王陛下がおよびです」
「ラニ、よくぞ無事で」
案内された部屋は机、ソファ、観葉植物が配置された執務室のようであり、そこには二人の人物がいた。
この人たちが、ラニの両親…。
落ち着いたまなざしの中年の男性と、優しそうな笑みを浮かべる美しい女性が、希月を迎え入れた。この国、ラルヴァオ国の現国王グアノと、その王妃トリフェーン。
「あの、実は…」
希月は、姉たちに言ったことと同じことを国王夫妻にも伝えた。末の王子が記憶喪失になっていることを知り、動揺している。
「それは、どうすれば治るのですか?」
「治療法はありますが、魔法では治りません」
「どうしましょう、陛下。ラニが…」
「まあ、落ち着きなさい。ラニ、私たちのことは、わかるんだね?」
グアノ国王が王妃をなだめ、希月に質問する。
「はい、聞きましたので。それ以外は、まったくわかりません」
記憶喪失というのは嘘だが、家族以外のことがわからないというのは本当だ。
「ふむ…」
何やら国王が考え込んでいる。
治療って、何されるかわかんないけど、どのみち無駄だ。
「俺、このまま頑張ります!」
「え?」
その場の全員の視線が希月に注がれた。
「俺を心配してくださるお気持ちはうれしいです。けれど、治療はいりません」
「バカを言うな。すぐに治療を受けろ」
アウインが言葉を荒げた。
「いえ!本当に、俺はなんともないので!」
「治療は受けてほしいが、なぜそんなに嫌がる?治療が怖いのか?」
国王が希月に優しく質問する。
「はい、それもありますし、治療にはお金がかかるかと思いまして」
「お金の心配はいらんよ」
うっ、これは引き下がってくれないか。
御典医が希月と国王に言った。
「治療といっても、ラニ様が安心して生活できるようにするのですよ。普段の生活をしていくことから始めましょう。徐々に回復していくと思います」
それが治療なのか?希月はよくわからなかったが、身体をいじくりまわされるものでないならと内心ほっとした。
希月は木に登ることを禁止されたが、それ以外は元の生活をするように言われた。普段通りに過ごしていれば、いずれ記憶がよみがえってくるのではということだった。ひとまずは、王宮の中を案内され、ラニ王子がどういう状況かを他の医官たちにも伝えた。そうこうしているうちに夜になり、慣れぬ夕食を食べ、ラニの部屋に入った。
ラニの部屋は整理整頓されていて綺麗だった。居心地が良く、バルコニーからは城下町が見える。
ただ、希月の頭の中はぐるぐるしていた。めまいとかではなく、気持ちが落ち着かないのだ。今日1日だけで、自分でも信じられないことが起こっている。
そもそも、自分の本当の身体はどうなっただろうか、あのまま川に沈んだのか、引き揚げられのか。ラニの魂はどうなったのか。俺を召喚したという魔術師は誰で、何の目的があったのか。メレとエトはその人に何とかしてもらえるかもとは言っていたが、あくまで可能性の話で、実際はもう地球へ帰れないんじゃないか。
考えれば考えるほど、妙な不安と絶望感に襲われる。
ベッドに寝ころび、暗い部屋で目を開ける。
ラニの家族が、今の王子を見てどう思ったかはわからない。
「騙してることになるのかな」
彼らとラニのことを考えると胸が痛い。
「ラニ、ごめん」
元に戻れるように、俺頑張るから。
こうして、真井希月はラルヴァオ王国第二王子ラニとして生きることとなった。
王子になれって、何だよ…俺は一体どうなるの…。
朝家を出て、川で溺れて目覚めると、そこは何もかもが別の世界。身体が王子で、二人のエルフに出会い、今は馬車に乗っている。何が起こったのか受け入れられない。きっと夢なのだろうと、何度も頬をつねり、叩いた。それでも、周りは何も変わらないままだ。自分の行動を顧みて後悔するも、もう遅い。運命は希月を別の世界へと誘った。
あのあとメレたちが、探すのを待っている王宮の人たちがいるからと、森の出口まで連れていかれた。するとそろいの甲冑を身に着けた兵士と思しき二人の男と馬車が、希月を待っていた。
「殿下、探しました!」「ご無事で。王宮でみな殿下の帰りを待っていますよ」
そんなことを言われてもと思ったが、もう今更後には引けず、「はぁ、すみません」と小さく挨拶をした。二人を見たが、頑張れと言わんばかりにうなずくだけで、兵士たちに急かされ馬車に乗り込んだ。
この世界のことはほとんどわからない。王子の家族構成はエルフの二人から聞いたものの、他にわかっていることといえば、自分が魔法によって召喚されたということ、すぐに解決できるものではないこと、ラニ王子として生きる道しか今は安全なものはないということだ。
何やってんだろ、俺。
あらゆることが一気に起こりすぎて、もう何も考えたくなかった。怒りや悲しみなどの感情が複雑に絡み合っているが、爆発させたいのにそれができない。喉もとにはきているのに、それを吐き出す勇気が出てこない。
窓の外をひたすら眺める。希月のいた森は王宮のある都市のすぐ隣にあるようで、感覚から行くと馬車で五分程度だろうか。なぜそんな近くの森から馬車でとも思ったが、行方不明の王子の体調などを考慮してのことだろう。
窓の景色が変わり、一気に景色が変わった。石造りの美しい町並みは整備され、ゴミも見当たらない。道行く人々はみな、あたりまえだがこちらの世界の服装をしている。そのにぎわいから、相当な都市だというのがわかる。
すごいところにきてしまった。
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希月が階段のほうへ向かっていると、上のほうから声が聞こえた。見ると階段の上からこちらに向かって一人の女性が走ってくる。その水色のドレスの女性は、突然希月に抱きついてきた。
「ラニ、心配したの!いきなりいなくなったから!」
見ず知らずの女性に思いっきり抱き寄せられ、びっくりしたと同時に少しうれしさも感じる。
「無事だったのね」
可愛い女性に抱きつかれて、とても照れてしまう。
「すみません」
ニヤける顔をこらえ、つぶやく。
「お兄様、ラニが帰ってきましたわ!」
今度は男性が駆け下りてきた。長髪で、精悍な顔立ちの美男子が、ほっとしたように唇を緩めた。
「ラニ、あまり心配をかけさせるな」
「あっ…はい」
お兄様ということは、きっとこの人たちはラニの家族だ。美男子は兄のアウイン、可愛い女性はラニの姉のセレスだろう。ラニは末っ子にあたるらしい。
「記憶が、無い…?」
やはり、驚かれた。そりゃそーか。
兄と姉に連れられ、王宮の中の医務室のような場所へ行き、御典医に怪我が無いか体を見せたあと、何が起こったかを話した。と言っても、記憶喪失は嘘なのだが。
* * *
実は、森で馬車に乗る前に、メレたちと今後のことについて少し話をしていた。希月とラニ王子では性格が違うし、何より召喚で入れ替わったなどということがバレたらどうなるか。だから、森の中で遊んでいて木から落ち、打ちどころが悪いため記憶喪失になった、という体でいこうと決めた。
「絶対ムリだって!怪しすぎるだろ」
「押し通すのみだ!」
「大丈夫!なんとかなるよ」
そんなうまくいくかあ?
納得はいかなかったが、帰るすべも何もない以上、ひとまずそういうことにするしかない。
* * *
「すっ、すみません。エルフたちが言うには、俺、どうやら昨日遊んでて、なんか木から落ちたみたいで、いろいろ思い出せなくて。記憶喪失?みたいな」
なんという苦しい言い訳だろう。自分でも言うのがとても恥ずかしいし、信じてもらえるわけがない。
セレスはぽかんと口を開け希月を見つめ、アウインは眉間にしわを寄せてなんともいえぬ表情でこちらを見ている。だんだんいたたまれなくなってきた。
「記憶を取り戻す魔法は、ないですわよね?」
「はあ、申し訳ありません。記憶を取り戻す魔法は聞いたことがありません」
希月を診た御典医はうなだれた。
俺のほうこそ申し訳ない。だって俺ラニじゃねーもん!
「何か思い出せないか?」
アウインは、記憶喪失を信じているのかわからないが希月に質問してきた。
「いえ、すみません。特には」
このお兄ちゃん、コワい。顔が。
その時、バンっ!と扉があき、急いで部屋に入ってくる者がいた。シンプルで上品な深い赤のドレスを身につけた、アッシュブラウンの長い髪を丁寧にまとめた長身の女性。その人は希月に歩み寄ってきた。
「ラニ!よかった、帰ってきて」
「姉上、来られましたか」
「お姉様、ラニが記憶喪失らしいの」
姉、ということは。
長女のユーディア。現国王の四人の子供たちの一番上で、王位継承権第一位にあたる人だ。
「記憶喪失?何を言うの」
「木から落ちて、それで…」
セレスが事の顛末を話した。
「本当にそうなの?私たちのことは?」
「あっ、ご家族のことは、エルフのメレとエトから聞いたんですが、それ以外はさっぱり…」
あははと愛想笑いを浮かべる。
ユーディアは不安そうな顔をして希月を見つめたが、どうしてよいかわからず、姉から目をそらし足元を見る。ドアをノックする音が、その場の沈黙を破った。
「失礼いたします、国王陛下がおよびです」
「ラニ、よくぞ無事で」
案内された部屋は机、ソファ、観葉植物が配置された執務室のようであり、そこには二人の人物がいた。
この人たちが、ラニの両親…。
落ち着いたまなざしの中年の男性と、優しそうな笑みを浮かべる美しい女性が、希月を迎え入れた。この国、ラルヴァオ国の現国王グアノと、その王妃トリフェーン。
「あの、実は…」
希月は、姉たちに言ったことと同じことを国王夫妻にも伝えた。末の王子が記憶喪失になっていることを知り、動揺している。
「それは、どうすれば治るのですか?」
「治療法はありますが、魔法では治りません」
「どうしましょう、陛下。ラニが…」
「まあ、落ち着きなさい。ラニ、私たちのことは、わかるんだね?」
グアノ国王が王妃をなだめ、希月に質問する。
「はい、聞きましたので。それ以外は、まったくわかりません」
記憶喪失というのは嘘だが、家族以外のことがわからないというのは本当だ。
「ふむ…」
何やら国王が考え込んでいる。
治療って、何されるかわかんないけど、どのみち無駄だ。
「俺、このまま頑張ります!」
「え?」
その場の全員の視線が希月に注がれた。
「俺を心配してくださるお気持ちはうれしいです。けれど、治療はいりません」
「バカを言うな。すぐに治療を受けろ」
アウインが言葉を荒げた。
「いえ!本当に、俺はなんともないので!」
「治療は受けてほしいが、なぜそんなに嫌がる?治療が怖いのか?」
国王が希月に優しく質問する。
「はい、それもありますし、治療にはお金がかかるかと思いまして」
「お金の心配はいらんよ」
うっ、これは引き下がってくれないか。
御典医が希月と国王に言った。
「治療といっても、ラニ様が安心して生活できるようにするのですよ。普段の生活をしていくことから始めましょう。徐々に回復していくと思います」
それが治療なのか?希月はよくわからなかったが、身体をいじくりまわされるものでないならと内心ほっとした。
希月は木に登ることを禁止されたが、それ以外は元の生活をするように言われた。普段通りに過ごしていれば、いずれ記憶がよみがえってくるのではということだった。ひとまずは、王宮の中を案内され、ラニ王子がどういう状況かを他の医官たちにも伝えた。そうこうしているうちに夜になり、慣れぬ夕食を食べ、ラニの部屋に入った。
ラニの部屋は整理整頓されていて綺麗だった。居心地が良く、バルコニーからは城下町が見える。
ただ、希月の頭の中はぐるぐるしていた。めまいとかではなく、気持ちが落ち着かないのだ。今日1日だけで、自分でも信じられないことが起こっている。
そもそも、自分の本当の身体はどうなっただろうか、あのまま川に沈んだのか、引き揚げられのか。ラニの魂はどうなったのか。俺を召喚したという魔術師は誰で、何の目的があったのか。メレとエトはその人に何とかしてもらえるかもとは言っていたが、あくまで可能性の話で、実際はもう地球へ帰れないんじゃないか。
考えれば考えるほど、妙な不安と絶望感に襲われる。
ベッドに寝ころび、暗い部屋で目を開ける。
ラニの家族が、今の王子を見てどう思ったかはわからない。
「騙してることになるのかな」
彼らとラニのことを考えると胸が痛い。
「ラニ、ごめん」
元に戻れるように、俺頑張るから。
こうして、真井希月はラルヴァオ王国第二王子ラニとして生きることとなった。
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