無能な俺が、年下騎士さまの溺愛ゲージを溜める話。

ツキハ|BL小説

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2章 ニート、交友関係が広がる(1名)。

※ニートは五度目で乳首が心配になる。

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 最初はさっくり一回イかされた。既に下もぐちょぐちょだったのでさもありなん。でも俺は今更その程度では動じぬニートにランクアップしたので、息を整えたら執事が言ってたやつを~と考えてすらいた。

 ところが俺が動く前に、鮮やかな手つきで服のボタンを外される。指先で撫でるようにすればボタンがぽろぽろと外れていく様は、一種の芸術ですらあり、旦那さま異様に器用だなと感心している隙にそれはおきた。

 ボタンを外されたあたりでまあ察してはいた。これは乳首狙いであると。だが、正直単体であればまだマシだ。挿れられて揺さぶられるよりは思考が保てる。腹を撫でる手がくすぐったくて身じろぎしたけど、特に拒否する理由もないし、むしろ手が暖かいので触られるのは歓迎である。

 そうやって余裕のニートで得意げにソファに寝そべっていた俺の、胸元あたり。気づいたら、やけに旦那さまの顔が近いなと思った。近いなと思ってじっと見ていたら、そのまま唇が胸元に触れて、ぬるりとした、先ほどまでは咥内で親しんだ感触。

「は、ぇ」

 衝撃を受けすぎて変な鳴き声をあげかけつつ、流石に羞恥に似たものが湧いて来て身をよじる。が、予知でもしていたのか下半身はがっちりと抑え込まれ、上半身は腕を抑えられたのでまるで気分はまな板の上のニート。好き放題される定めだ。思えば旦那さまは対人戦のエキスパートなのだから、俺程度の動きを封じるとか朝飯前の前であろう。

「まっ、旦那さま、なに、を」

 予想的中というか、案の定というか、そのまま乳首まで舐めあげられて思わずひんひん喚く。再三言わせてもらうが俺は男である。乳首はついているが、こんなもんただの飾りである。何の実用性もない筈であり、特に舐めても嬉しくはない筈であるが、多分旦那さまにとっては何かメリットが存在するのだ。信じがたいことに。

 乳首はマシだとは言ったが、マシなだけで全然OK感じません! なワケではないし、むしろこう、舌が、ざらざらとしているのがえらくクる。指で嬲られた時と違う感覚に加えて、旦那さまにそんなことをさせている謎の背徳感がある。いや俺がお願いしたわけじゃあないんだけども。


「ルシア」
「っぁ、は、はい」
「何故怒っているかを教えたら、詫びの一つでもしてくれるんだったな?」

 確かに言った。言ったけど、その話乳首の傍でしないといけない奴だろうか。物凄く恥ずかしいのだが。目を泳がせつつ頷けば、俺の腕を抑えていた手が外される。珍しく目を細めて、小さく笑う旦那さまが、本来は機嫌が良さそうで嬉しいことのはずなのに異様に不気味だ。

「なら、暴れずに私の好きにさせておけ。あとで教える」
「え」

 あれ? 当初の予定では、怒っている理由を教えてもらったら、俺が執事に教えてもらったことを実践して頑張ると言う話では無かったのか? と疑問を抱いていたら、その隙に旦那さまが胸元に軽く歯を立てる。突然強いびりびりとしたものが背中まで届いて、心の準備も出来ずにいたから大げさに声をあげてしまった。また笑いを漏らした彼が、指先で反対側を弄ぶので、これはちょっと聞いてないですねと内心憤慨する。


 しかし、許してもらう代わりに旦那さまが好きなようにするという取引なので俺は何も出来ない。一思いにイかせてくれと思わんでもないが、でも一思いにイかされすぎてとんでもない目にあった経験もあるので、どっちもどっちだった。ニートは八方塞がり。

 手の甲で口元を抑えて耐えていたけど、胸元って普段自分では触らないところである上、心臓に近いせいか、脳にも下半身にも痺れるような気持ちよさが広がる気がする。


「だ、んな、さま、もう、そこ、へんなの、が」
「頑張れ」
「う、ぇ?」

 突然の根性論に驚愕していたら、ほんとにやめてもらえなくて、どんどん気持ちがいいが溜まっていくのがちょっとつらい。いっそ自分で扱くかと思って下に手を伸ばしたら、咎めるように甘噛みされたので、これは許されないらしい。なんということだ。

 ようやく止まってくれた頃には、脳みそ半分くらい溶けた気分になっていて、そんな俺が何かしらお気に召したのか、褒美とばかりにまた下を強く擦られつつ、今度は中に指が入ってくる。待ちに待った刺激であっけなく果てたけど、ふにゃふにゃになった俺にまた深い口付けがもたらされて休む間もない。

 体力ゲージが赤を通り越していたけど、旦那さまは根性論のえっち騎士なので、そんなことはお構いなしだ。腰は無事だけど体中が胸から広がった快感に侵されて、いつにも増して自分の声がおかしい。

 なんと恐ろしい。旦那さまは、まだまだヘンタイ進化するというのか。いきなりやるのではなく、ちょっとずつ気が付かない程度にヘンタイを小出しにしてくるテクニシャン。気づいた時には手遅れ。全部気持ちがいいことだと教え込まれている気がする。

 いつにも増して存在感を感じるモノを一気に押し込まれながら旦那さまの顔を見上げて、あ、この顔はなんかやばいかもしれん、などと根拠のない感想を抱いたけれど。


 たぶん、それはニートにしては的確な直感だったと、数日にわたって乳首が犠牲になった俺は思うのだった。
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