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螺旋
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螺旋は回るぐるぐると。どこまでも果てしなく続く。輪廻のように、回り続ける。はみ出たものは、もう二度と戻ってくることは出来ない。止まらないことが、大事だ。いつまでも回ることが。
ただ歯車は、いつか錆びてしまう。身から出た錆は、自分であることが、出来ないから。知らぬ間に沼に、どんどんハマる。落ちたレースに参加することは、許されない。レースに終わりはない。
生まれてから死ぬまで、ひたすらぐるぐると回される。バトンは次の誰かに渡されて行く。
何の意味があるのだろう。自分が今やっていることに。
やりたくない事をひたすら繰り返す日々に、何の意味があるのだろうか。擦り切れてボロボロになった自分をいつからか見たくなくなって、鏡を見れなくなった。鏡に映る自分が、自分に見えなくなってきたのだ。本当の自分と鏡の自分どちらも自分だけれども。怖いんだ。
誰かが言ってた、努力は報われるって。嘘じゃなかったけど自分が報われることは、決してなかった。報われるにも才能が必要で、チャンスは誰にでも与えられるものでは無かったのだ。羽ばたけない自分が嫌いだった。教室の隅っこの角で、閉じこもっていた自分は、社会に出ても閉じこもったままだった。失うことが怖くて前に進むことができない。同じところばかりぐるぐる回ってしまう。無邪気な自分に戻りたかった。描けばなんでも手に入ると思っていた幼くて、純粋で、愚かだった自分に。
結局今を変えられるのは、自分でしかないのだ。自分の地図を持っているのは、自分だけなのだ。コンパスは、いつも回っていて役になんか立ちやしない。波乱ばかりだ。波ばかり。寄せては返す波が永遠に続いて行く。日々のレースは続く。荒波を越えていけその小さな船で。ボロボロで傷だらけだけれども、自分にとっては身の丈に合っていて、丁度いい。その船で進んで行こう。
終わることのない、人生というレースに打ち勝つために。
ただ歯車は、いつか錆びてしまう。身から出た錆は、自分であることが、出来ないから。知らぬ間に沼に、どんどんハマる。落ちたレースに参加することは、許されない。レースに終わりはない。
生まれてから死ぬまで、ひたすらぐるぐると回される。バトンは次の誰かに渡されて行く。
何の意味があるのだろう。自分が今やっていることに。
やりたくない事をひたすら繰り返す日々に、何の意味があるのだろうか。擦り切れてボロボロになった自分をいつからか見たくなくなって、鏡を見れなくなった。鏡に映る自分が、自分に見えなくなってきたのだ。本当の自分と鏡の自分どちらも自分だけれども。怖いんだ。
誰かが言ってた、努力は報われるって。嘘じゃなかったけど自分が報われることは、決してなかった。報われるにも才能が必要で、チャンスは誰にでも与えられるものでは無かったのだ。羽ばたけない自分が嫌いだった。教室の隅っこの角で、閉じこもっていた自分は、社会に出ても閉じこもったままだった。失うことが怖くて前に進むことができない。同じところばかりぐるぐる回ってしまう。無邪気な自分に戻りたかった。描けばなんでも手に入ると思っていた幼くて、純粋で、愚かだった自分に。
結局今を変えられるのは、自分でしかないのだ。自分の地図を持っているのは、自分だけなのだ。コンパスは、いつも回っていて役になんか立ちやしない。波乱ばかりだ。波ばかり。寄せては返す波が永遠に続いて行く。日々のレースは続く。荒波を越えていけその小さな船で。ボロボロで傷だらけだけれども、自分にとっては身の丈に合っていて、丁度いい。その船で進んで行こう。
終わることのない、人生というレースに打ち勝つために。
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