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第1章
ナーシィ
しおりを挟む「そんな口先だけの言葉並べたところで昔の奴らみたいに本当のお前を知ったら皆逃げていくぞ。」
「っ!……」
隣国の王太子の言葉にハッと気づかされる。そうだ、結局みんな私を知ると離れて行っちゃう。
「お前が人殺しだと知っても、ついて着てくれる人はいるか?」
「なんで、なんで一国の王太子がそれを…」
「ナーシィは意味もなく人を殺したりしない。何かあったんだろう。」
「ロイ…」
「じゃあ、これはどうだろう。お前が「やめて…」育ての親を」
「やめてっ!」
私を想ってくれる人に聞いてほしくない…もう大切な人が離れていく経験なんてしたくない。
「やめて、やだ。壊さないで。私の、やっと手に入れた幸せを壊さないで!!」
今のところは居心地がいいの。隊員には色んな噂話をされてるけど、ロイもサーシスもハルトも、団長だって私のことを心配してくれる。やっと手に入れた私の居場所。自分の命に代えても守りたいと思う大切な人達。
「お前はその幸せが偽りでもいいのか?バレたらまた捨てられるかもしれない繋がりが幸せなのか?これからも、いつバレるか分からない中でビクビクして過ごすのか?」
「っ…」
「ナーシィ、俺はお前が好きだよ。確かに俺は学園に入ってからのお前しか知らない。それでもこの気持ちは偽りなんかじゃない。絶対に。なんか便乗みたいになって癪だけど…まぁ帰ってから改めて告白させてもらう。」
「ロイまで…団長もロイも気持ちは嬉しいけど私はそんな優しい人じゃないんだ。」
「俺たちに出会うまでどんな生活をしてきたとか分からないけど、俺はどんなナーシィでも好きだよ。」
あまりにもストレートな物言いに場違いだが照れてしまう。
「どんな私でも…私、私ね私生児だったの。孤児院で育てて貰ってて、5歳くらいの時かな…里親になってくれる人が来たんです。家に迎えて貰ってからも優しくて何不自由なく過ごさせてもらってたの。でも、ある日を境にその日常が変わってしまった。」
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