【完結】どんな君でも君が好き~最強魔術師溺愛に溺れる∼

抹茶らて

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第4章

手を繋ぐ

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裏でそんな会が催されていることなんて知らないナーシィは明日行われるパレードのことで頭を悩ませていた。と言うのもこのパレード、サーシスやシャミリア様、陛下に皇后さまがただ馬車に乗りながら手を振るだけでなく、避暑地での道中同様、魔術師の催し物が必要なのだ。あの時は何かしらに乗って宙に浮いていれば良かったが、今回はそうはいかない。何せ、王太子の婚約であり、避暑地へ行ったばかりと言うこともあり同じものだと手抜きだと思われかねない。

普段は王家、並びに王国を守るのが仕事の魔術師が何故こんなことに頭を悩ませるのだろうと嘆くが誰も手伝ってくれない。

「あぁもう!何をすればいいのよー!何が見たいか言ってくれれば要望にお応えします的な感じでいいと思うんだけど…ご意見箱を作って…名案じゃん!」

1人で出した意見に自画自賛していると後ろから叩かれる。

「いたッ!何すんのさー、幼気なレディーに向かって!」

「何が幼気なレディーだ。自分で言って自分でウケてるオッサンと一緒だろ。」

ちょっとお茶目に言うと倍のダメージで返してくるロイ。でも、そんなオッサンみたいな私が好きなんでしょ?って言いたいけど、もっと倍以上で返ってきそうだから心に留めておく。


こんなにだらけた感じで話しているけどここには騎士団と魔術師団の役職持ちが面々が揃っている。おまけに国の重鎮も。つまりは真面目な会議中と言うこと!でも、私は気にしない。

「はいはい、静かに。それで、何か見世物になる魔法はないのか?」

軽く宥めてから話を切り替えるダンティア団長、さすが仕事できる人は違うわぁ。

問い掛けられた側の魔術師団のメンツの表情は暗い。
それもそうだろう。魔法は一般的に生活に使うものか攻撃系統、または治癒系統ぐらいしかない。ごく稀に固有魔法として、前の映像魔法とか珍しいものを使える人もいるけど、本当に稀なんだよね。そもそも、魔法は見世物じゃないし。これ言ったら終わりなんだけど……

そう考えてると、手に温もりを感じて横を見るとロイが手を繋いできていた。ドキッとしたけど、たくさんの人がいるのに誰も知らないと思うとなんかにやける。

「逆にどうなのが見たいのさ。私達は道化じゃない。強くなるために魔法を磨いている。どんなものを望んでいるか皆目見当もつかない。」

団長もっと言ったれ!

傍目も気にせず魔術師からしたら正論だけど、今の状況からしたら国民を敵に回すような発言をする団長にこっそり心の中で煽る。こうやって自由奔放に振る舞うのは魔術師独特らしい。ご立派な偏見だけど。

「どうどう。でも、そうだな、具体的な提案なしに楽しませるものをしてくれって言われただけじゃあ難しいだろう。この中で何か見てみたい魔法があるやつはいないのか?」

団長を落ち着かせるようにして話題を全体に振るダンティア団長。見たい魔法って言ったって、恐らく子供相手になるだろうに、ここにいるオッサンたちに聞いてもだよね…

「じゃあ、お花とかシャボン玉とかを降らせたりしたら楽しいんじゃない?お花だと枯れるけどしばらくは形として残るから終わった後も余韻を楽しめるし。」

意外とメルヘン思考なフランツ。でも、子どもなら楽しんでくれそうだな、と想像してみる。

「うん、それがいい!そうしよう!では会議はこれにて終了とする。」

フランツの意見に被せる勢いで賛成して、そのまま会議を終わらせる団長。どんだけこの会議したくなかったのよ。
その後魔術師団でその役割を担う者を決めてお開きになった。

因みに、私とロイは最後まで手を繋いだままだった。なんか学生に戻ったみたいで、学生のとき恋愛をしてたら、授業中とかこんな感じだったのかなって考えて楽しかったなぁ。




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