【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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入学と言う名の転校<会長エンカウント>

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春風漂う今日この頃___
 
これから始まるであろう学校生活への期待と不安を胸に俺は学校の門をくぐるのだった…

とういうか今6月だしね。入学みたいな雰囲気出しているけど転校だしね。

何を隠そう俺、夜須川栄人はこの目の前にある私立友映学院大付属高等学園へ転校することになったのだ。所謂、幼稚園からのエスカレーター式の王道男子校。なにせ、山奥の自然に囲まれた女の子1人いない環境であり、お金持ちの坊ちゃんが集まる進学校なのである。

なぜ1年生の6月という何とも中途半端な時期に転校することになったかというと、単純に海外で仕事してる父さんが母さんのことが恋しくて仕方がないと。母さんが海外に行くに伴って俺は1人でお留守番するつもりだったのに…両親ともに親ばかだからな…寮がありセキュリティー面で安全だろうと転校が決まったわけだ。

まぁ半分は貴腐人である母さんの願望が関係していると思う。まぁ、趣味を楽しむのはいいことだとは思うが…俺の心中を察してくれ。いや、若干俺も引きずられつつあるのが怖い。

まずは目先の問題である、この門をどうするかだ。てか、え?今日が転校日って分かっててなんで空いてないわけ?はぁぁあああ?とか思いながらも表情はポーカーフェイスだ。

とりあえずインターホン押さないと。こんな大きいお城みたいな門乗り越えて目立つのは嫌だしな。そうこう考えているうちに門が空き、物凄いイケメン、うんイケてるメンズが向こうから歩いてきた。

「転校生の夜須川栄人で間違いないか?」

と聞かれ頷くと、

「俺はここの生徒会長の田中稔だ。理事長室まで案内しよう。」

「あ、ありがとうございます。」

え、名前ふつうぅ! 染めたのだろうグレーの髪に、グレーの瞳、カッターシャツの上からでもわかる体格の良いワイルドイケメンで田中…逆に覚えやすいか。
なんて考えながら会長のところまで歩こうとすると、つま先が躓いて…


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