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またまたラッキースケベ?
しおりを挟むしばらく会長と手を繋いだまま日向ぼっこをしていたら、トンットンットンッとまた足音がしてきた。
俺はまずいと思い会長から離れるべく立ち上がろうとすると、会長が手を離すことなく引っ張りそのまま体制を崩す。
「わっ!」
思わずギュッと目を閉じ、訪れてくるであろう衝撃に備える。が、いつまでたっても来ず、しまいには硬いはずである床が温かく柔らかい。
俺はあぁまたやらかした、と思い目を開けると俺は胸筋に顔をうずめていた。俺会長にラッキースケベする呪いでもかけられてんのかな。
手は握ったままで俺が会長に覆いかぶさっている。これ、傍から見たら俺が襲ってるみたいだよね。
「っ!ごめんなさいっ!失礼しました!」
背後から屋根に上って来たであろう生徒の謝る声が聞こえる。十中八九誤解をした内容に苦笑いが漏れる。
って俺も笑ってる場合じゃなかった。
「会長すいません!すぐどきます。」
そう言って上から降りようとするも、いつの間にか俺の背中に回った腕がそれを阻む。
「いや、このままでいい。」
会長はそう一言だけ言って、抱きしめる。
この状況はあれか、お決まり展開なのか!?
「あの、会ちょっ!どこさわ、ってっ…」
この体勢をどうにかしようと会長に話しかけようとすると背中に回っていたはずの手がだんだんと下に降りて腰を撫でまわす。厭らしい手つきとむず痒い感覚に言葉が詰まる。
「んー?どこって腰?」
「んぅ、そういうことじゃぁっ、なくて…」
会長なんかキャラ変わってない?俺の記憶が正しければこんな輝樹先輩みたいなことする人じゃなかったよね。
「ほん、と…かい、ちょうぅ…はぅっんっ…なん、でぇ…?」
「なんで?なんでだろうな…栄人、お前に無性に触りたい。こんな気持ち初めてで俺にも分からない。」
会長はそう言いながら俺の首筋を舐めていく。
「ふぅあぁ…」
知らないのにこんなエッチなことするなんて…なんて末恐ろしい人!ちょっとほんとにヤバい…なんか気持ちいいのが腹立つな。
俺は会長を止めるべくある手段に出た。
「かいっちょう…こっち、むいて?」
そう言って俺の首を好き放題舐めていた唇をパクッと頂く。もう、パクッと。
「んっ、なにを!?」
会長がそう言って口を開けた瞬間自分の舌を会長の口内へ滑り込ませる。そして、会長の口内を犯していく。上下の歯をなぞり、舌同士を絡ませ会長に反撃する隙を与えない。逃げられないように頬に添えた手で耳を擦り、片方の手は頬から顎、鎖骨、胸部と艶やかに添わせる。
会長の腕の力が緩んできたところで舌を甘噛みして離れる。
「ぅん、ちゅぅっはぁ…あはっ会長気持ちよさそうな顔してるね。じゃぁ、俺はこれで。アデュー!」
蕩けた顔をした会長を満足気に見つめ、最後に顔を一撫でして俺はその場を後にする。
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