【完結】俺は遠慮します。

抹茶らて

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閑話 電話

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ブルッ
え、なに…今とてつもない寒気がしたんだけど、俺風邪ひいた?んなわけないか~

無事お願いを終えた俺は自分の部屋に帰って来た。ヤーっとゆっくりできる。ちなみに寮の部屋は基本2人部屋だが、俺は人数的に1人部屋となっている。もともと2人部屋なだけに、めちゃくちゃ広い。

寮に帰ってきて、届いていた荷物をあける。………そして閉じる。

これはお蔵入りにすべきものだ…

 Piriririririri

ビクウッ「び、びっくりした。なんだ電話か。…もしもs」

「栄人~お母さんよ!んもうずっと連絡待ってたのに全然してきてくれないんだもん、私からしちゃった♡それより、王道学園はどう?生徒会はやっぱり言ってた通りだった?食堂イベントはもう終わったかしら。なら、栄人は初の男のことのキスね♪新入生歓迎会は?やっぱり鬼ごっこしたのかしら?栄人はもちろん逃げる側よね~誰に捕まったの?あ、そうそう栄人が寂しがっていると思ってお母さんの秘蔵のBL本送っちゃったんだけど届いた?それで寂しさを紛らわしてね!それで、どうなの?」

一息で話したよこの人。マシンガントークもここまでくると称賛に値するよ。
で、どれから答えたらいいんだ?

「どうって何が?」

「何ってキスのお相手は?好きな人の1人や二人出来たの?」

好きな人2人もできたらいかんでしょうに。

「キスは、あぁ~まぁうん。好きな人なんていないよ。それより、父さんは?元気?」

「なんで大事なとこ濁すのよ!も~。お父さん?すっごい元気よぉ。あなたには申し訳ないことをしたって言ってたわ。入ってすぐに学校を転校だなんてって。今度なんでも買ってきてやるからお土産考えておいてって!よかったわね!」

「ありがとう。でも、気にしなくていいって言っといて。それなりに楽しいし、みんな良い人ばっかり。前のところよりいいかも…」

「そう…ならよかったわ。また連絡するわ。本当は貴方からして欲しいのに~ま、それまでにフラグ回収しまくっておいてね♪愛してるわ。」

「ん、俺も愛してるよ母さん。」

電話が切れると周囲は静けさに包まれる。ほんと、嵐のような人だわ。

前のところより良い…これは本心だ。だから、父さんには感謝こそすれ、怒るようなことはない。

「はぁ~それにしてもこれ、どうするよ。」

目の前には段ボールいっぱいのBL本。幸いにも俺は1人部屋だ。2人なら確実に社会的に死んでたな。
取りえずこのままクローゼット…これ面白そう。


それから、どんどんハマってしまった俺は徹夜して読み耽ってしまうのだった。










「BL………奥が深いな…」



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