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帰り
しおりを挟む色々あった旅行も今日で最終日。悠希先輩のご両親からは残念がられたけど、俺の外泊届がちゃっかり三日分取ってたらしく今日は帰らないといけない。
俺が出したのは間違いなく外出届なんだけどな…いつも間に…手回しに抜かりない生徒会に若干の呆れを感じつつ何だかんだ楽しかった旅行を振り返る。
最後に、お昼間の庭園を見ておきたいと思い足を進める。
月明かりではくお日様に照らされた庭園もまた趣があって、ここの空間だけ時の流れがゆっくりに感じる。
「今日帰るのか?」
またしてもいきなり聞こえた声に、この人は神出鬼没だなと思う。
「はい、旬祢さんありがとうございました。」
ちょっとだけ感謝していたことを思い出してお礼を言う。
「俺はなんもしてねぇよ。ふっ、それより今急いで伝えようとしなくても、またすぐ会えるさ。」
ほんと、この人は不思議な雰囲気を纏ってる人だなぁ。
この人が言うなら本当にすぐに会える気がしてきた。
「じゃあ、また会った時お礼を言わせてくださいね。」
そう言ってその場から離れる。
また会えると、嬉しいな。
帰り道、尊や徹たちにお土産を買って楽しかった旅行は幕を閉じた。
車の中で思わずうたた寝をして、寝ていた宗也に寄りかかったのは内緒。
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