ペルンス

シリウス

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発表会2

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 メウラの曲指導が始まって一週間がたった。楽譜が苦手なルビンに対してメウラは何度も弾いて曲を教えてあげた。曲の完成までは一ヶ月しかない。メウラはルビンに楽譜の読み方を指導するよりも、まずは今やっている曲の指導に専念した。メウラの思惑どおりルビンは一週間で曲をひと通り弾けるようになった。しかし、細かいパッセージはまだまだあやふやで、時折アレンジを加えて誤魔化していた。
「ルビン様!またそこのフレーズが違いますよ。もう一度弾くのでよく聴いてください。」 
 メウラは正確なフレーズをルビンに弾いてみせた。
「わかってますよ!ここのフレーズはリズムと指使いが難しいからなかなか覚えられない。」
「わかってますじゃありません!出来ていないから注意しているんです。」
 注意されつつもルビンは今メウラが弾いたフレーズをサラッと弾きこなしてみせた。
「そうです!その感じ。今のフレーズを何度も練習しましょう。」
「えー!昨日も同じことやった気がするー」
 ルビンは同じフレーズの反復練習はあまり好きじゃなかった。
「昨日やって出来ても、また今日になってできなくなっていれば何度もやり直します。」
「はーい。」

 シュリーのレンッスンが終わると今度は、一番苦手なダンスのレッスンだった。ルビンはダンスがとことん苦手だったのでダンスレッスンは一番行きたくなかった。
「1.2.3.4 1.2.3.4。またルビン様ワンテンポ遅れてますよ。」
ルビンの動きは確かにぎこちなかった。手足は伸びていないし、動きが他の生徒とは明らかに違う。ルビンは周りをキョロキョロしながらやっていて他の人とは動きが違うのはわかっていたが、体がうまくついてこない。
「ルビン様、ここはこうやるんですよ」
 ルビンの隣で踊っている年上の女の子が手本をみせた。そう言われるとルビンは顔を赤らめて俯いてしまった。
「アジェータさんは優しいわね。ルビン様はアジェータさんの動きを良く見てください。あなたが遅れるとレッスン全体が遅れるんです。」
 アジェータが手本をみせて、先生にそう言われると、ルビンは突然泣き出して部屋を出て行ってしまった。ダンスのレッスンでルビンはしばしば部屋を出て行くことがあった。最初のうちは先生に引き止められていたが、今は引き止めることもしなくなった。
「ルビン様が出て行ってしまったのは残念ですが、レッスンの続きをしましょう。」
 ルビンは部屋を出ると直ぐに外で待機していたお世話がかりに捕まった。
「全く、勝手に抜け出したらダメじゃないですか」
「だってつまんないんだもん...全然踊れないし、みんな揃って私のことをバカにする!」
 そういってルビンはミルスのお腹をなんども叩いた。ミルスと呼ばれた男はとても大柄で縦にも横にも大きかった。口には髭を蓄えていて、長い髪を一本に結んでいた。
「ルビン様。ビスケットをあげるからちょっと落ち着いて」
 そういうとミルスはルビンにビスケットを一枚あげた。ルビンは「うん」と軽く返事をするとそのままミルスの膝の上で泣いた。
 ミルスは、ルビンが生まれた時からルビンの養育係の1人として働いている。養育係といっても何かを教えるというわけではなく、ルビンの良き相談相手という感じである。仕事で忙しい両親に変わって困ったことがあればまずミルスに相談する。引っ込み思案のルビンであったが、ミルスには心を開いていた。とても大柄で、甘いものが好きな彼は職場のデスクに大量のお菓子を入れていた。そしてよくトイレに駆けつけるので、一部の貴族たちからは陰で「クソ野郎」というあだ名で呼ばれていた。
 ミルスは、ルビンが生まれてすぐに裏からペルンスに亡命してきた。裏の国は治安が悪く、過激派組織による内戦も絶えなかった。亡命してきた彼はペルンスの新貴族の応募を受けた。
 新貴族とはジェノが新しく提案した制度で、試験によって貴族を選ぶといった制度だ。貴族といっても公務員のようなもので各自国に関わる業務をこなしている。昔からいる世襲する貴族も同じで、国政に関わるのはこの中で政治的センスに長けているものが行っていた。ミルスはこの試験に通ってジェノによって養育係に任命された。レガスや側近の貴族たちから大事な王女を何処の馬の骨かわからない者に世話させるのかなどと大反対はあったが、何故かルビンはミルスによく懐いた。
「ねぇ、ミルス!外の世界ってどうなってるの」
「外の世界は、活気にあふれている場所だよ。皆が幸せになりたいとあらゆることをつくす。」
「活気にあふれているのか!確かに外国を訪れるときは大勢の人に囲まれるわね」
「活気にあふれるということは決していいことばかりではないんです。誰かが得をすれば、誰かが損をする。最後には争いになってしまいます。」
「そういえば、ミルスの国も戦争をしているんだよね」
「そうです。私は戦争で父と弟を失った。命からがら母とペルンスまで逃げてきました。ルビン様に話してもまだわからないと思うけど、それはそれは大変だったんだよ」
 ルビンは戦争といってもイマイチピンとこなかったし、国を捨てて逃げてくることもイマイチわからなかった。でもミルスが悲しい過去を背負って生きていることだけはわかった。それでもルビンにとって外の世界が憧れというのは変わらない。ミルスから外の世界の写真もたくさん見せてもらった。まだ見たことのない素晴らしい景色にルビンは心を躍らせていた。
「ルビン様。王妃様の部屋に着きましたよ」
 ミルスはレガスにルビンを連れて部屋まで来るように言われていた。近頃はこういうことがしばしばであった。
「もう着いちゃったのか」
 美しい装飾で飾られた大きな扉を開けるとそこにはレガスの姿があった。
「王妃様。ルビン様をお連れしました」
「ご苦労。ミルス、貴方は下がっていなさい。ルビンと2人で話がしたい。」
「失礼いたしました。王妃様。」
 ミルスは部屋を後にした。扉が閉まる音が聞こえるとあたりは静まり返っていた。
「なんでしょうか。お母様」
 ルビンの口調が変わった。俯き加減で下を向いてつぶやいた。すると落ち着いていたレガスの顔が少し赤らんだ。
「なんでしょうかじゃないでしょう。ルビン。またダンスの稽古を途中で抜け出したって聞きました。もう恥ずかしくて仕方がないわ。絵画の先生からもルビンが言うことを聞かないって苦情が来ているわ。みんな貴女のためを持って注意しているのにどうして貴女はそれがわからないのかしら。」
「すみません、お母様。」
レガスは顔を真っ赤にしていった。その姿からは我が子を思う母の思いが伝わってくるが、肝心のルビンには伝わっているかどうかは、また別問題である。
「すみませんではありません。ルビン。そもそも今怒られている原因を貴女はわかっていらっしゃいますか。先生方がどういう気持ちでルビンに指導してくださっているかわかっていらっしゃいますか。貴女が将来大人になった時に困らないように指導してくださっているのよ。ましてや将来国を治める立場になる方が自分の都合だけでやりたくないことを投げ出すなんて言語道断です。」
「すみませんお母様。でもわたしは出来ないことはやりたくないの。出来ないことをしかられたくない。しかられるくらいだったらひとりでいた方がいい...」
ルビンはさらに下を向いてボソッと答えた。すると真っ赤だったレガスはため息をついて肩を落とした。そして疲れたように椅子に腰をかけた。
「ルビン...どうして貴女には母の気持ちが伝わらないのかしら。いつも言っているつもりだけれど、楽しいことだけやっていればいいほど世の中甘くはないのよルビン。ましてやあなたは王女。大きくなったら国民を導いていく立場なのよ。そのためには今はいっぱい勉強して、たくさん学ばなくてはいけないの。王は自分のことだけを考えていては務まらないのよ」
「お母様の言ってることは難しくてよくわかりません。ただ私はもっと好きなことができる時間が欲しいんです。」
「4歳の貴女には私の言っていることをしっかり理解してもらいたいとは言っていません。ただ理解できないのならなおさら、私のいうことを素直に聞きなさい。私の言っていることがわからなくて、いうことが聞けないのはただのわがままというものです。」
レガスはため息をつくと、2人とも黙り込んで下を向いたままになった。『一体誰に似てしまったんだろうか』レガスは心の中でそう思った。
 ルビンは、父とは仲が良かったものの母はどうも苦手だった。ルビンは父に対しては普通に話していたが、レガスに対しては敬語で話していることからもわかる。敬語で話すことはレガスが教育していることであって、レガスは父と話す時も敬語で話すべきだと考えていた。しかしジェノはそんな必要はないと考えている。
   レガスはジェノとレガスは性格は真反対であった。ジェノはどちらかというと先進的で過去の伝統とかも拘らない性格だった。面白い考えがあればどんどん取り入れるし、おかしいと思うことはどんどん改革する。それに対してレガスは保守的で過去の伝統を重んじていた。ジェノはルビンのいいところは褒めるが、悪いところはあまり注意しなかった。それに対してレガスは教育熱心で小さいうちからあれもこれも教えようとする。ジェノはまだ小さいルビンに対してこんなに詰め込むの必要はないんじゃないか?王女としての自覚ならあせらずとも自然に身につくものだし、小さい時くらいもっと自然に育てた方がいいのではないかと思っているが、レガスはそんなジェノを娘に甘すぎると非難している。ルビンに一国の王女としての自覚を早くから持ってもらいたく、いざという時に多彩な教養は大切であると考えているからだ。
 レガスはペルンスの第二都市、グラスジェンを治めるファービー家の長女として生まれた。両親ともに躾には厳しく、次期市長を期待される優秀な兄2人の刺激を受けて勉学に勤しむ少女時代を過ごしていた。「人の土台を作るのはしっかりした教養だ」という両親の考えのもとそれを忠実に守って育ったレガスにとって、ルビンにもそれをわかってほしいという切なる願いがあるし、そうあるべきだと思っている。

 その夜レガスはジェノにルビンのことを相談した。
「ねぇ、あなたもたまにはルビンにガツンと言ってやってくださいよ。私がいくら言ってもルビンは聞く耳を持たないんだから」
   レガスは、お酒をぐっと飲み干してそういった。ルビンのことで頭を抱えていたこともあってレガスのお酒の量も最近少し増えてきた。ジェノもあまりにレガスが同じことを毎日いうものだから少しイラ気もらさしてくる。
「聞く耳を持っていないのはお前の方なんじゃないか。レガス。そんなに焦って何もかもやらせる必要なんかないんだっていつも言っているじゃないか。子供なりに詰め込まれすぎて疲れているんだ。ダンスなんて周りが踊っていれば自然と踊りたいって思うようになるさ。ルビンの気持ちを汲み取れてやれていないのはお前の方だろ。それに最近飲みすぎだよ」
「そんな言い方ないじゃない。私が子供の頃も同じくらいの量をこなしていたわよ。確かにつらいと思ったこともあるかもしれないけど、我慢してやっていたわ。それが当たり前だとも思っていたわ」
 レガスの口調からはお酒による酔いも感じながら突き刺すような口調でジェノに言った。
「それに国王である貴方だって子供の頃沢山の稽古事をやっていたんじゃないのかしら」
「ああ...やっていたよ。でも俺は今のルビンの気持ちと同じだったと思う。こんなことをやって一体将来何のためになるんだって。確かにレッスンを途中で抜け出すのは良くないことだ。それは私の方からも注意しておこう。」
「当たり前よ!稽古事が将来のために全くならなかったっていうのかしら。教養はすぐに何かの役に立つものではないけれど、人の礎となるものだって私の父は言っていたわ。土台の大きな建物は多少の風では倒れないけど、土台が小さくて上が大きな建物はちょっとの風で倒れてしまう。私はその通りだと思うわ。上辺だけでいいことを言おうとしても、土台がなければ誰の信用も得られないわ。稽古事の出来が悪いのは百歩譲って弁解の余地があるけど、稽古事を抜け出すなんて言語道断だわ」
  レガスはいつでも物事をはっきりいう女性だった。形上ジェノの方がリードしているように見えてもレガスに尻を敷かれているところは多少たりともあった。
「確かにレガスの言っていることはもっともだし稽古をサボったことは私からも注意しよう。ただ土台の小さなルビンに対して、負荷をかけすぎているのも事実なんじゃないか。人それぞれ物事を吸収できるスピードや量は違う。人によって向き不向きも違う」
「人それぞれ個性があるのはわかるわ。でもあの子は王族の娘。正統な王位継承者よ。次から次へと学ぶことがたくさんあって時間は待ってくれないの。確かにペルンスでは女性が王位を継承した例は少ないけど、私たちに今後男の子が生まれなければあの子が王になる可能性は十分あり得るわ。あの子にはまだ王女である自覚がありません。まずはそのことからわかってもらわなければ」
 ルビンの稽古事については夜が深くなる頃まで話し合いが続いた。それでも両者は平行線で話が前進することはなかった。
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