明るいパーティー(家族)計画!勇者になれなかった僕は…

にゃも

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異世界初の酒場2(俺と踊り子とお買い物)

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 「凄い…本物の踊り子だ。」

 これにはユウキも感動する。

 日本で見た事がある踊りといえば、夏の風物詩の盆踊りと高校で一時期流行っていたブレイクダンスくらいである。直接は見た事がないが、知識と知っている範囲でいっても布の小さい服を着ていると言えばフラダンスかサンバくらいである。

 それに比べ、踊り場で踊っている四人の女性の内の三人の踊りは男を誘う色香漂う妖艶な踊りである。その中でも皆の注目の的となっているのは最前列で踊っている豊満な肉体をした凹凸の素晴らしい絶世の美女だ。

 彼女のギリギリしか隠す所を隠していない危険な服と動くたびにこぼれ落ちそうなその胸に皆の視線が誘導させられている。

 ユウキの席からでは斜め後方になる為、少し見えにくいのだがそれでも揺れる胸と震える綺麗なお尻には興奮が隠せない。

 ここかからではその美女の姿が正面からは見えにくいのだがそれでもユウキは魅了されていた。

 (本当に凄い!…あんな美人な人があんな姿で踊っているなんて!それに踊りも物凄く魅力的で素敵だ。)

 そんな彼女が三曲目になると踊りを他の三人に任せ下を向き動かなくなる。 

 「ここからが本領発揮だぞ。見てろ。」

 ドンが口笛を吹く。それを合図にしたかのように彼女は少しづつ顔をあげていくとゆっくりと歌い始める。

 背筋がゾゾゾゾッと震える。

 その声は聴いたことがないほど透明で澄んでいて真っ直ぐな癖のない綺麗な歌声であった。

 それまではやし立てていた観客達も歌が始まると途端にその声を落とし沈黙し、その歌声に合わせゆったりとした踊りを披露する彼女たちの作り出す幻想の世界に引き込まれその歌と踊りに酔いしれる。

 三曲目が終わるとスタンディングオベーションが起き皆が大きな拍手をしていた。

 「どうだい!すげーだろ!うちの看板娘は!」

 「ええ!素晴らしいです。感動しました!旅に出る前にここに寄れて良かったですよ。」

 拍手に負けないよう大声で会話をする。

 「レイランの奴、今日は特に気合が入っているからな!あいつ、王城からお呼びがかかってて今日が最後の舞台なんだよ!行かないと命令違反で監禁されるか殺されるかになるだろうしな…って続きは最後にな!次の曲が始まっちまう!」

 次の曲は3曲目と変わって動きの激しい踊りになる。

 メインの美女レイランと呼ばれた女が前列の中央で正面の人に向かい指を一つづつ折り曲げながら腰を落とし自らの肢体をアピールするように男を挑発しながら踊る。両サイドの女性は正面のレイランと張り合うように左右それぞれの客に対して負けず劣らずの豊満なボディーで視線を奪おうと必死にアピールをしている。相手の客を奪ってやるという強い意志が伝わるほどの力強い踊りを曲に合わせて披露している。

 (お?)

 一部の男性達が何やら左右の踊り子を指さしメイドを呼び寄せ指をさしたり指をブイサインのようにあげたりして何かを伝えている。

 酒の注文にしてはメイドがその後に届けにいく様子が見られない。

 (ん?また同じ人が今度は四本指を立てている。)

 「お、今回は動きが早いな…アイツが言ってたいい人がもう動いているな。もう一人は…これはまた、行先は天国か地獄かだな。」

 髭をさすりながらドンは面白そうに踊り子ではなくメイドを呼んでいる男たちを見ている。

 (なんなんだ?さっきから…あ、踊り子達が剣を持った。)

 曲が変わりまたメインの女性が動かずに歌い始める。

 その後ろの女性たちは両手に刀を持ち舞い始める。

 曲が進むにつれ踊り子達の身体を汗が伝う。その流れ落ちる汗や漂ってくる甘い匂いや時折聞こえる荒い息遣いが男達の興奮をさらにあおっていく。

 そんな中、そういえばもう一人メインの女性とそんな彼女と争うようにして客にアピールしていた豊満な女性達の陰に隠れるようにして踊っていた少女に視線を向ける。

 この中で唯一の少女。けれどもユウキのイメージする踊り子の姿には一番近い少女。

 皆が注目している三人の美女から少し隠れるようにして常に踊っていた最後の一人。

 少し赤みのかかった髪に細い体。凹凸は他の三人と比べると残念ながら全くと言っていいほどないが、元気のよさそうな活発な少女に見える。細くしなやかな柔らかそうな身体の動きとは逆にその踊りには触れようとするものを容赦なく切り裂きそうな鋭さがある。

 三人の舞い。両隣の女性たちは男を誘う誘惑の踊りのように踊っているが、少女のそれは違っていた。けれどもこの曲の本来の姿はこちらではないだろうかと思わされるほどに歌と合っていて美しくも儚く、それでいて何かと戦っているように見える踊りである。きっとこれは演舞であり演武なのだろう。

 「あの真ん中の少女…」

 つい声がでてしまう。

 「ん?ああ、あいつはティナって名前の元盗賊の娘だよ。つい先月仕入れたんだが…ユウキはああいうのが好みかい?」

 「いや、まー可愛いとは思うけど…」

 ふむ。とドンは髭をさする。

 「レイランや両隣の美女にではなく、ティナに目が行くとは変わった奴だ。アイツを出すのは当分先の予定だったんだが一人ぶっ倒れてな。急遽レイランの勧めで覚えのいい新人がいるとのことで人数合わせにアイツを使ったんだがな。ふむ。」

 そういうと爆弾発言をドンはする。

 「おまえさん、あいつを買わないか?」

 言われた瞬間、頭の中がフリーズする。

 「資金もあるようだしティナが気にいったなら買わないか?聞いてるか?ユウキ。」

 「か、買わないかって!?そりゃ売しゅ…」

 「バカッ!声がでけーよ!あいつはまだ売り出していない商品なんだ。今日のメインは両隣の踊り子だったんだが、お前さんが気にいったなら融通してやるって言ってるんだ。他に聞こえたら不味いだろーが。」

 慌ててドンが口をふさいでくる。

 「あのなー売春って当たり前だろ?奴隷の踊り子ってのは大抵は娼婦なんだから。ここに来ておいて何を今更。それに今日は奴隷市の日だ。売春どころかレイランとティナ以外の二人の女は今日は踊りを見せて自分をアピールしより高く金を積んだ男に貰われてく日なんだ。あれは女達の戦いの場でもあるんだぜ?」

 ドンはもう騒がないか?という目をしてきたのでコクリッと頷く。

 「大抵の踊り子は週に一回踊る日とは別に売春をさせる。街一番の酒場の踊り子達が一夜でも買えるんで高値で買うやつは大勢いる。ある程度稼いでくれて元が取れそうになったら一年~三年に一回競売にそいつらをかける。売買が成立すれば奴隷契約書はその場で破棄して終わりだ。で、あとは買われた先の相手が何を望むかによって天国か地獄かになる。この世界の踊り子たちの常識だぞ?元々奴隷の奴らだ。高く買ってくれれば俺はハッピー。買手も皆が欲しがる女を自分だけのモノにできてハッピー。女もそれだけ早く奴隷から解放されて金の出せる男の所にいければいい生活を送れるチャンスがある。愛人になれたり、中には嫁になるやつもいる。そのまま客相手に売春をやらされる事もある。他の酒場のスカウトの奴もたまにいるがな奴隷じゃなくレイランのように歌姫として欲しいとかな。奴隷の中でも踊り子っていうのは下手な下級兵士よりも幸せになれる可能性がある。もっとも変なやつに買われて飼い殺されることもあるがな。」

 困惑しているユウキにドンは言う。

 「まあ、借金を代わりに立て替えて貰って奴隷から解放されたからその人の為に頑張って働きます。返せるまであなたの元で何でもしますって事だと簡単に思っときな。奴隷と違うのは、人としての権利が得られるってことだな、めんどくさいので後の説明は省くが。」

 ドンはそういうと小声でそろそろやべーな、もう少しで終わっちまうと言うと。

 「お前さんの世界では奴隷はあまりいなかったようだな。後、さっき旅って言ってたよな?魔物と戦った経験は?人同士の殺し合いは経験済みか?」

 ユウキは困惑しながらも素直に答える。

 「俺の国ではいないと思うよ。たぶんだけど。踊り子を見たのも今日が初めてだ。あと魔物と戦った事も人を殺したことも経験がない。」

 「そうか、ならば旅をする為にやはりパーティーを募集する予定だったんだな。お前さんはこの世界で旅の経験がない。…何も知らない子供に教えると思えばわかりやすいのか。ユウキ、お前さん自分のステータスを知ってるか?」

 「ステータス?」

 「能力値の事だ。あとは特殊能力があるかどうかって事だな。当然特殊能力は持ってない者の方が多いが。国王のやつ演説してたぞ?この世界を救う為に異世界から我は勇者を召喚する!ってな。異世界人は皆、ステータスが高いと言われている。この国で誕生した勇者が将来は人類の希望となり魔王を倒すだろう!ってな。」

 「召喚されたのはこの世界でいうと今朝で…何も聞かずに旅に出るって行って出てきたようなものだからそんな話になっているとは知らなかったな。それに俺は確かに召喚されたけど勇者ではないよ。」

 ドンは考えると指を1本出す。

 「金貨10枚。これでティナを買いな!明日はステータスの事もあるし旅に出る前に冒険者ギルドに行ってティナとともにパーティー登録をするのがいいだろう。」

 「ちょ、だからなんで話がそこに飛ぶ!それに買うとは!」

 ドンは首を横に振り、真剣な表情でユウキを見据える。そこには呆れとも怒りとも思える感情が見え隠れしていた。

 「旅をなめるなよユウキ。お前さんの世界じゃわからねーが、この世界には魔物と呼ばれるモンスターがいる。こいつらの強さはピンからキリだがこの世界のどこにでもいる。自分のステータスも能力も把握していない、まして人一人も殺せなさそうなやつが魔物とまともにやり合えるとは思えんわ。相手が魔物だけとも言えないしな。旅に出てすぐに死にたいのか?」

 そういうと声を少し落とし周りに聞こえないように話始める。

 「ティナ、アイツはな実は有名な盗賊団の一味だった少女だ。何でも獣王国の戦士団と正面からやり合いうち滅ぼされたようだが。獣人と真正面からやり合える実力派集団だったんだよ。まあ、獣人どもの本陣にまともに挑むイカレタ連中でもあったわけだが、その唯一の生き残りがアイツだ。幼少期からよっぽどいい腕の奴に仕込まれたのだろう。冒険者というより暗殺者に近いスキルを持っている、アイツは耳もいいし感もいい。旅のツレにするにはもってこいなんだよ。裏切る心配もない。この世界には奴隷契約書ってのがあってな魔術で枷をつけられるようになっているんだ。勇者でないお前が異世界人っていっても大抵のやつは信じないだろうし、国王が異世界人は能力が高いと公言しているんだ。何の能力もステータスも把握していない弱そうなお前さんでは誰もパーティーなど組もうと思わんだろう。適当な奴と組めば裏切られて殺されて身ぐるみ剝がされるのが落ちだ。悪い事はいわない。この世界で生きていたいなら買っておけ。奴隷契約書は破棄せずにお前さんの名前に変える譲渡っていう形で売ってやる。」

 魔物がこの世界にはいるのだという。姿や形はアニメや漫画で見たイメージしか沸かないが、それが現実の問題としてリアルに出てくるとなるとその強さや恐ろしさの感覚が見ピンと来ずわからない。

 どんなモンスターがいてどんな攻撃をしてきて何が弱点かなども全く知らないわけだ。

 (そうだな、ドンが言っていたように生きる為に割り切ってみるか。一人での旅は見知らぬ仲間を供にするより自殺行為らしい。ならば普通にパーティーの仲間だと思えばいいだろう。相手は裏切る事ができなさいそうだから見知らぬ人を雇うよりも安全だろう。あの子が本気で一緒にいるのが嫌そうだったら頃合いを見て奴隷契約を解除すればいいだけの話だしな。)

 まずは自分が生き残れることとやりたい事を最優先に考えることにする。ここは異世界であり元の世界の法律も常識もあてにはならない。

 「わかった。ティナを俺に売ってくれ!」 

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