泣き虫な僕が泣かなくなった理由

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第三話。

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暗い、深い、苦しい…





『誰か...僕を助けて...』


『ここは嫌だ…こんな所は嫌だよ…』







『お母さん、お父さん、お姉ちゃん...』



『独りは嫌だよ…』










ハッ!?






僕は布団から思いっきり起き上がった。


心臓が自分でも驚くくらい、速いリズムを刻んでいる。


汗もビッショリだ。

...しょっぱい





洗面台へ向かい鏡を見たら、

目からは涙が頬を伝って流れていた後がある。






お風呂に入ろ…









ポチャン





はぁ、最悪だ…


もう何回目なんだ。そろそろほかの夢でもいいのではないか。


深く、暗く、とても辛い所だった。
やはり、あの事に関係しているのか?












今はちょうど夏休みだ。僕はお風呂から出たら朝食をとり、昨日よりも半分近く減ったダンボールを今日で全部片付ける...つもりだ。



朝食は自分で目玉焼きを作り、食パンを焼いて昨日、姉が置いていってくれた手料理のミネストローネスープを食べる事にした。




うん。美味しい。やはり、姉は料理人に向いているのでは?と何度か思う。



姉は将来、デザイナーとかになりたいと言っていたが親は、料理人かパティシエになった方がいい、と言っている。僕も親と同意見だ。



朝食を食べ終わったら、歯磨きをして早速ダンボールを片付けよう。







だんだんと減っていくダンボール。この調子で続けていたらふと、あるものに注目した。

何だこれは。


それは写真だった。真ん中には僕が写っていて左右には知らない人がいた。

さらに驚いたのは、僕が満面の笑みを浮かべていた事だ。左右の人も笑っている。



どういう事だ?誰なんだ?こんな写真を撮った覚えはない。



こんな事を考えたところでなにか解決する訳でもない。

僕は、その謎の写真を机の上に置いて他のダンボールを片付け始めた。
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