泣き虫な僕が泣かなくなった理由

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第四話。

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思ったよりも早く片付いたな。部屋のダンボールは畳んで部屋の隅に置いてある。


さて、このダンボール達はどうしようか。僕は引越し業者に頼んでダンボールを回収してもらう事にした。




事が終わると、何もすることがなくなったのでこの引越したばかりの町を探索することにした。



僕は、歩いてまずコンビニや図書館に、僕が後々通う学校までの道のりも覚えなければならない。






この町は自然豊かで、すぐ歩いただけで畑が見える。それに山も沢山ある。僕は静かな所が好きだから、ここに引越した甲斐があったな。



しばらく歩くとコンビニ…というよりは、いかにも潰れそうな食品販売店と駄菓子屋があった。
その駄菓子屋からは小学生くらいの男の子が数人出てきた。








!?





こっちに来る!











「お前誰~?」     「見た事ねぇ顔だなー」


僕も君達を今日初めて見たから当たり前だろ。


「なんだコイツ?」   「しゃべらねーの?」

こんな所で君達の相手をしていても使用がない。無視しよ。

「あれ?コイツかーちゃんが新しく引越してくるって言ってたヤツ?」

あぁ、多分そうだろう。こんな町に引越してくるのは僕くらいだろうからな。

「まぁいいや、皆!!空き地で遊ぼうぜ~」





全く、何なんだ。


僕は気分を損ねたが、この町の自然をみているとそんな事はどうでもよくなってしまった。






この町は小さいから道を覚えるのも楽だと思っていたのだが…道が複雑だな。


分かれ道や、舗装されていない道路が沢山ある。
ふと、足を止めたら遠くの方に学校があった。
しまった、歩き過ぎたな。


気づいたらもう夕方だ。


この町は不思議だ。だが、なにが不思議なのかは分からない。











結局、僕は元来た道を辿っていたが道に迷ってしまいそこに、多田さんがたまたま通っていたので車に乗せてもらいなんとか家に着いた。



多田さんに会わなかったら、多分僕はもっと遅い時間に帰宅していただろう。





夜ご飯は、姉のお陰で冷蔵庫には沢山の食べ物があるからしばらくは買い物をしなくてもいいか。



ちなみに、僕の住んでいる家は遠い親戚の
"梶山"さんという人の家だ。

僕は、梶山さんという人にまだ会った事はないが聞いたところによると、とても優しい人らしい。梶山さんは職場が東京で、あまり帰って来ないみたいだ。いわゆる、同居みたいなものだ。






 ピンポーン、

ピンポーン、


え、もしかして梶山さんかな?いや、梶山さんだったら鍵を持っているはずだし…




ガチャ







はい、何でし「あら!昨日、この町に引越して来た子ね~!私の名前は"友永"っていうのよ!よろしくね~あっ、そうだ!ほらこれこれ差し入れ!いや、お引越し祝か!饅頭ね!後、この家梶山さんの家だけどあんた!遠い親戚なのよね~梶山さんあんまり帰って来ないからほら!この肉じゃがをどうぞ~!なにかあったら家となりだから何でも言ってね~」


これがマシンガントークというのか… ?


「あ!後、私の家に娘がいるのよ~名前は"結菜"っていうの!友永結菜!可愛い名前でしょ~?顔も可愛いのよ!ふふふっ、あんたも可愛い顔立ちしてるわね~!うちの子にしたいぐらいだわ!あっ、冗談よ~!今度同じ学校になるからうちの娘とも仲良くしてね~!それじゃ!」







バタンッ





な、何だったんだ…

何者なんだあの人は、確か友永さんと言っていたな。まるで早口言葉だ…驚いた…

というか、なぜ梶山さんと遠い親戚だって事が分かったんだ?他にも色々と...この町は小さいから噂がすぐ広がるのか?



うーん、分からない。



と、とにかく、ご飯を食べてお風呂に入って歯磨きして今日は寝たいところだが、勉強をしないとな。











あぁ、なんか疲れたなぁ...
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