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第一部。オリム、クロノスの人生を狂わせる
幕間③無題
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ヴァイオレットの支配により、
オリムは「自分には愛される資格がない」ことを思い知らされた。
助けに来てくれたクロノスの手を拒んだのは、
その恐れが心を支配していたせいだ。
親に売られて家族を失い、戦争で仲間を失い、恋人に裏切られた。
いつも最後は1人になる。
大切にしているものほど壊れていくことを、長い年月をかけて刷り込まれてきた。
貴族の社会で理不尽な思いをするたびに諦めることがうまくなった。
クロノスとの幸せを壊すのが怖くなった。
愛しているのに、壊してしまうかもしれない。
その恐怖で、幸せから距離を取ろうとした。
それでもクロノスを愛してしまうことをやめられなかった。
だからその罰として
クロノスを手放さなければいけなかった。
それが、オリムにとっての「贖い」だった。
だけど、クロノスは諦めさせてくれなかった。
オリムが手放そうとするたびに、
彼はその罪ごと抱きしめ、引き戻した。
「どれだけ遠ざけても、僕は怒らないし責めません。
逃げてもいい。でも、何度でも迎えに行きます。
オリムさんの罪は、僕が愛に変える」
オリムにとっての罪は、クロノスにとっての救いだった。
オリムが「罰」として手放そうとした愛を、
クロノスは「祈り」として抱きしめた。
やがて少しずつ
オリムの中で「幸せ」が、贖うために遠ざけることではなくなりはじめた。
一年が経った。
まだ完全に喪失の恐怖は消えないけれど
朝の光の中でクロノスの名前を呼ぶことが、罪ではなくなっていた。
オリムの心は確実に前へと進み始めていた。
第2部へつづく。
オリムは「自分には愛される資格がない」ことを思い知らされた。
助けに来てくれたクロノスの手を拒んだのは、
その恐れが心を支配していたせいだ。
親に売られて家族を失い、戦争で仲間を失い、恋人に裏切られた。
いつも最後は1人になる。
大切にしているものほど壊れていくことを、長い年月をかけて刷り込まれてきた。
貴族の社会で理不尽な思いをするたびに諦めることがうまくなった。
クロノスとの幸せを壊すのが怖くなった。
愛しているのに、壊してしまうかもしれない。
その恐怖で、幸せから距離を取ろうとした。
それでもクロノスを愛してしまうことをやめられなかった。
だからその罰として
クロノスを手放さなければいけなかった。
それが、オリムにとっての「贖い」だった。
だけど、クロノスは諦めさせてくれなかった。
オリムが手放そうとするたびに、
彼はその罪ごと抱きしめ、引き戻した。
「どれだけ遠ざけても、僕は怒らないし責めません。
逃げてもいい。でも、何度でも迎えに行きます。
オリムさんの罪は、僕が愛に変える」
オリムにとっての罪は、クロノスにとっての救いだった。
オリムが「罰」として手放そうとした愛を、
クロノスは「祈り」として抱きしめた。
やがて少しずつ
オリムの中で「幸せ」が、贖うために遠ざけることではなくなりはじめた。
一年が経った。
まだ完全に喪失の恐怖は消えないけれど
朝の光の中でクロノスの名前を呼ぶことが、罪ではなくなっていた。
オリムの心は確実に前へと進み始めていた。
第2部へつづく。
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