【第1部終了】断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にあうようです

ひよこ麺

文字の大きさ
114 / 126
番外編:グレゴリー編

08.ルーク殿下のためならたとえ火の中水の中遊園地の中(グレゴリー(狂信者)編)

しおりを挟む
「あああああああ!!ルーク殿下が危ない!!」

あくまで映像なのは分かっていたが、僕はなんとかこの場所にいってルーク殿下を救わねばと焦った。その姿をニコニコとリーンハルトが見つめていて、彼が関係ないことは分かっていたがムカついてしまう。

「こ、こんなところで大人しくしている場合じゃない、ルーク殿下をお救いしないと、しないと」

「愛しいグレッグ、ルーク殿下のところへ行きたいかな??」

当たり前のことを聞かれて半分涙目になりながら、なりふり構わず頷いた。

「僕はテレポートもできるから連れて行ってあげても良いよ。ただ……」

「ただ、なんだ、なんでもする!!」

ルーク殿下のためなら僕は自身がどうなろうと関係ない。そんな僕を見て小声でリーンハルトが何か呟いたがよく聞こえなかった。その後、それはもうとびっきり幸せそうな笑顔になってとんでもないことを言った。

「君がルークで殿下の居場所を教えたら結婚を前提にお付き合いしてくれると言ったけれど、テレポートしたら、ご褒美に僕とをしてほしい」

「だめだ」

流石にそれは順番的にダメだなと思い否定すると、リーンハルト少しほっとしたようにニコニコしている。

「そうだよね、いくらルーク殿下のためでも、自身の肉体を……」

「婚前に性行為を行うのは許されない。結婚すれば問題ない。もし性行為をしたいなら結婚しろ」

その言葉にリーンハルトがポカンとしている。それだけじゃない、なんか急に体を震わせている。急に痙攣するなど病かもしれない。そう思った瞬間、リーンハルトが僕に抱き着いた。

「ああああああ、やったー!!!!やったー!!!!僕のグレッグだ、やっと手に入れた。手に入れたんだ。あああ、大切にするよ。君の一生の1分1秒マイクロ秒だって無駄にするものか」

「御託はいい。これで交渉成立か??なら早くルーク殿下の元に連れていけ」

今もルーク殿下の身に危険が迫っていると思うと気が気ではない。その言葉にリーンハルトがニコニコしながら魔法を使う。小声で「式はどんなのがいいかなー。ドレスはどうしようかなーっ」等ぶつぶつ言っていたようだがどうでも良い。


リーンハルトの魔法で一瞬でたどり着いた時、ルーク殿下がまさに魔物に襲われかけていた。

「ルーク殿下、危ない!!」

僕は、父から渡された我が家の家宝であるアメノムラクモでその化け物を一刺しした。

キェエエエエエエエエエエエ

そう叫んで、化け物が消滅する。父上から剣を受け取って本当によかった。

「ルーク殿下、お怪我は有りませんか??もし怪我があれば……」

ルーク殿下に駆け寄ったのだが、何か様子がおかしい。具体的にはものすごく呆然としているようだ。それはそうだろう、何の前触れもなく僕が現れたのだから。

「グレゴリー、何してるの!!??」

そう叫んだ、ルーク殿下は少し怒っているようだった。何かご気分を害することをしてしまったのだろうか。

「えっ、化け物からルーク殿下をお守りせねばと思い急いで馳せ参じましたが……」

「グレゴリー、ここどこかわかってる??u〇jだよ??遊園地だよ!?これアトラクションだからね!!」

ルーク殿下のお言葉に首を傾げる。どういうことか全く分からない僕の方にあからさまに笑いをかみ殺している憎きガルシア公爵がやってきた。

「ここは、イガルク帝国で流行っている遊園地だ。そして、今居るのはドラゴンスレイヤーというアトラクション。古の王国で竜を討伐した偉大なる王ベーオウルフになりきって竜を倒すという設定だ。ちなみにグレゴリーが壊したのは機械の竜だな。しかも本物のドラゴンスレイヤーの剣で機械の竜を、ふふっ」

頬袋を膨らませたハムスターみたいな様子のガルシア公爵と、神たるルーク殿下に怒られてなんだか泣きそうになる。

「ルーク殿下、申し訳ございません」

「違うよ、僕には謝らないで良いから遊園地のスタッフさんとかに謝ってね、後、弁償とか諸々しないと……」

もう何がなんだか分からない状態であたふたしているとリーンハルトが僕の髪をいきなり撫でる。

「泣かないで、僕のグレック、大丈夫だよ。僕は大切な人はちゃんと守るからね」

リーンハルトが何か呪文を唱えた瞬間、壊れたアトラクションが一瞬で修復された。あまりの出来事に驚く。こんなことが出来るのはこの世界で神の使いと呼ばれる特別な存在くらいしかいないはずだが……。

「えっ、なんで直ったの??あ、貴方は確かマーティンのとこに居た魔術師さん??」

「不滅の魔術師リーンハルト殿だな。或いはマーリン殿などとも呼ばれているがなるほどグランドか……」

納得したようにうなずくガルシア公爵と、ポカンとしているルーク殿下。そして、魔法使った後に僕の髪を撫でて弄んでいるリーンハルト。なんとも言えないカオス感が流れる。

「あの、お客様、どうかいたしましたか??」

背後からやってきた遊園地の係の人が、僕らを訝し気に見ている。

「いえ、何も」

仕方ないので、とりあえずその場を急いで離れた。
しおりを挟む
感想 114

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

塩対応の同室αが実は俺の番を狙っていた

雪兎
BL
あらすじ 全寮制の名門学園に入学したΩの俺は、入寮初日から最悪の同室相手に当たった。 相手は学年でも有名な優等生α。 成績優秀、運動もできる、顔もいい。なのに—— めちゃくちゃ塩対応。 挨拶しても「……ああ」。 話しかけても「別に」。 距離も近づけないし、なぜか妙に警戒されている気がする。 (俺、そんなに嫌われてる……?) 同室なのに会話は最低限。 むしろ避けられている気さえある。 けれどある日、発情期トラブルで倒れた俺を助けてくれたのは、 その塩対応αだった。 しかも普段とは違い、必死な顔で言われる。 「……他のαに近づくな」 「お前は俺の……」 そこで言葉を飲み込む彼。 それ以来、少しずつ態度が変わり始める。 距離は相変わらず近くない。 口数も少ない。 だけど―― 他のαが近づくと、さりげなく間に入る。 発情期が近いと察すると、さりげなく世話を焼く。 そして時々、独占欲を隠しきれない視線。 実は彼はずっと前から知っていた。 俺が、 自分の運命の番かもしれないΩだということを。 だからこそ距離を取っていた。 触れたら、もう止まれなくなるから。 だけど同室生活の中で、 少しずつ、確実に距離は変わっていく。 塩対応の裏に隠されていたのは―― 重すぎるほどの独占欲だった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】勇者パーティーハーレム!…の荷物番の俺の話

バナナ男さん
BL
突然異世界に召喚された普通の平凡アラサーおじさん<山野 石郎>改め【イシ】 世界を救う勇者とそれを支えし美少女戦士達の勇者パーティーの中……俺の能力、ゼロ!あるのは訳の分からない<覗く>という能力だけ。 これは、ちょっとしたおじさんイジメを受けながらもマイペースに旅に同行する荷物番のおじさんと、世界最強の力を持った勇者様のお話。 無気力、性格破綻勇者様 ✕ 平凡荷物番のおじさんのBLです。 不憫受けが書きたくて書いてみたのですが、少々意地悪な場面がありますので、どうかそういった表現が苦手なお方はご注意ください_○/|_ 土下座!

過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される

中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」 夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。 相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。 このお話はムーンライトでも投稿してます〜

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

処理中です...