【本編完結】魔王と周りに恐れられる辺境伯ですが他人の婚約者に手を出したと噂の伯爵令息にずっと片思いしています

ひよこ麺

文字の大きさ
8 / 99

08.生贄だけはお許しください何でも着ます(ルカ視点)

しおりを挟む
「んんっ」

なんか記憶がぼんやりしているが、僕は目を開けかけて異変に気付いた。僕のことをこの世のありとあらゆる邪悪を結集させて作り上げたような、端的に言うと恐ろしい魔王のような表情を浮かべた男が息がかかるほど間近の距離で見ていたのだ。

「あんぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ」

あ、忘れていたけど、僕、大魔王様へんきょうはくさまのところで奴隷兵士として殺されるんだった。いや、殺されるのは断固嫌だ。

「黙れ」

冷たい声で言い放たれた。あ、もう完全にこれ死ぬしかないかも、あんな怖い顔している人は人の命とか奪うのに躊躇ないよ絶対。

なら、もう打ち明けよう、すべて打ち明けて命乞いしよう。それでだめなら哀れな童貞の屍になる、なるしかないけど嫌だ。

「あ、す、すいません。あ、あの、あああああ、殺さないでください、許してください。僕は死にたくないです、童貞を童貞をせめて捨てるまで生きたい、お願いです、殺さないでください」

そう、せめてわずかな慈悲があるならばせめて童貞だけ捨てさせてほしい。辺境伯領の女性とワンナイトラブで構いませんのでさせてください。ちゃんと次世代を残さないように薬の準備もあるのでお金で解決できる範囲で何卒……

しかし、その言葉に大魔王様へんきょうはくさまの表情がさらに不機嫌に歪む。あ。汚らわしい豚野郎ってバレたから、高潔な大魔王様へんきょうはくさまにいよいよバラバラにされる、さようなら。

「殺さない。大体お前は俺の兵士だ、その血の一滴、髪の毛の1本残らず全て無駄にするつもりはない」

(まさか、大魔王様へんきょうはくさま生贄に僕をする気か?血肉全て捧げよって??)

魔王っぽいとは思ったけど、この人はガチの悪魔なのかもしれない、それも高位の、だとしたら確か心臓とか捧げさせられんだよね。バラバラ殺人も嫌だけど死んでなお使役されるゾンビ兵士なんて来世生まれ変わって童貞をせめて捨てる夢まで台無しになるなんて絶対に嫌です。

「うう、い、生贄に捧げるのもお許しを、哀れな子羊をお許しください。大魔王様へんきょうはくさま

「違うギルと呼べ」

そう言えば、そんなこと言っていた。変なこだわり強いな大魔王様へんきょうはくさま。しかし、とにかくこの人に怒りを鎮めないといけない。

「ひゃい、だいまお、いえギル様、どうぞお怒りをお沈めください、何でも致しますから……」

前も言ったけど靴も舐めるし、尻の穴も舐める。生きるためならなんだって致しますよ僕は!!

「なんでも……ならば、お前に着せたい服があるがそれを着てもらえるか?」

そして、また予想の斜め上を行く言葉にびっくりした、けれど服を着替えるくらい全然何も問題ない。生きてさぇいればそれでいい。

「そんなことくらい喜んでします!!」
しおりを挟む
感想 71

あなたにおすすめの小説

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

人気俳優に拾われてペットにされた件

米山のら
BL
地味で平凡な社畜、オレ――三池豆太郎。 そんなオレを拾ったのは、超絶人気俳優・白瀬洸だった。 「ミケ」って呼ばれて、なぜか猫扱いされて、執着されて。 「ミケにはそろそろ“躾”が必要かな」――洸の優しい笑顔の裏には、底なしの狂気が潜んでいた。 これは、オレが洸の変態的な愛情と執着に、容赦なく絡め取られて、逃げ道を失っていく話。

僕に双子の義兄が出来まして

サク
BL
この度、この僕に双子の義兄が出来ました。もう、嬉し過ぎて自慢しちゃうよ。でも、自慢しちゃうと、僕の日常が壊れてしまう気がするほど、その二人は人気者なんだよ。だから黙って置くのが、吉と見た。 そんなある日、僕は二人の秘密を知ってしまった。ん?知っているのを知られてしまった?が正しいかも。 ごめんよ。あの時、僕は焦っていたんだ。でもね。僕の秘密もね、共有して、だんだん仲良くなったんだよ。 …仲良くなったと、そう信じている。それから、僕の日常は楽しく、幸せな日々へと変わったんだ。そんな僕の話だよ。 え?内容紹介が内容紹介になってないって?気にしない、気にしない。

魔王の息子を育てることになった俺の話

お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。 「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」 現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません? 魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。 BL大賞エントリー中です。

魔法使い、双子の悪魔を飼う

よんど
BL
「僕、魔法使いでよかった」 リュシーは宮廷専属の優秀な魔法使い。 人が寄りつけない程強い自身の力のせいで常に孤独なリュシーは、ある日何気なく街を歩いていた際に闇商人の話を聞いてしまう。貴重で価値ある''モノ''を高値で買い取る悪趣味な会が近くであるらしく気になったリュシーは其処で不思議な双子と出逢いを果たす。 本の見よう見まねで無償の愛を与え続けるリュシーに育てられた双子はいつしか胸の内に何とも言えない感情を抱く様になり... 独りぼっちだった魔法使いが出逢いを通して彼等と関係を紡いでいき幸せを知る微闇要素有りのBLファンタジー。 (※) 過激描写のある話に付けています。 *** 攻め視点 ※不定期更新です。 ※誤字脱字の報告助かるので嬉しいです。 ※何でもOKな方のみ拝読お願いします。 扉絵  YOHJI@yohji_fanart様 (無断転載×)

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由

スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの二人は、スキルを得た事で魔王討伐に旅立つ勇者と彼の帰還を待つだけのただの親友となる。 勇者と親友の無自覚両片想いのじれったい恋愛の物語。

処理中です...