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67.事態の真相と悪意(ルカ視点)
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「ジルコニア伯爵令嬢との婚約の件だが……」
そうアクアマリン伯爵は口火を切った。色々聞きたいことはあるがまずは経緯の説明を受けなければ到底受け入れがたい事態だ。
確かについこの間までの僕は、童貞が卒業できれば良いという気持ちで生きていたが、それは違うことをギル様に出会って理解した。やっと僕は自身の気持ちを受け入れたのだ。
それなのに、よりにもよって僕を陥れようとした女性と婚姻をするように生家から申し付けられている理由がわからなかった。
「ジルコニア伯爵家から直々に申し入れがあった。なんでもお前はジルコニア伯爵令嬢と関係を持っているそうだな。彼女の腹にも新しい命が宿っていると聞いている。その責任を取る形でお前はジルコニア伯爵令嬢と婚姻して、あちらに婿入りすることで話がついている。よかったな願いが叶って」
平坦なまるで感情のない声だった。そしてあまりにも一方的な内容に僕は唖然とした。ミリアとは性的なことは一切していない。もししていたら僕は童貞を卒業していることになるが残念なことに僕は、素人はもちろん玄人とも致したことのない真正の童貞、まごうことなき童貞だ。
「父上、僕はミリア、いえ。ジルコニア伯爵令嬢とは一切性的な関係は結んでおりません。もっというと誰とも性的な関係はないです」
「嘘つけよ。辺境伯にはケツ掘られんだろう??」
「掘られてません。ギル様はそんな強姦魔みたいな人ではありません。あの人は魔王。強姦魔みたいなチープなことしません」
今までの僕なら黙っていたかもしれない。けれど今の僕は黙ることはしない。だって辺境伯領で沢山学んで強くなったからだ。
いつもなら、ただ、へらへら笑って従ってきた僕に口答えされて驚いたような顔をしている父と、真っ赤になるケビン。しかし、そのふたりをまるで無視するようにさらにもうひとつの声が冷徹に告げる。
「そうだろうな。しかし、事実か否かなどは関係ない。お前は家のためにジルコニア伯爵家に売られた。ただそれだけだ」
アベーレの凍えるような声、久々に聞いたがそれに心を痛めることも最早ない。前は家族であると、実の兄であると思っていたから感じていた痛みは最早なく、僕を受け入れてくれる気満載だった実の兄であるシオン大公の顔が浮かんだ。
(ただ、アベーレ兄上には同情はする。彼はこの家で唯一大切な家族の本物のルカを失っているから……)
「僕を辺境伯領に売り払った家族にまた別の場所に僕は売られたということですね」
そう言って家族全員を睨みつけた。
ダン!!
そう机をたたいたのは短絡的なケビンだった。
「そうだよ!!お前はうちの本当の子供じゃない!!王家の塔に囚われていた罪人の息子だろう??それが伯爵家の本当の息子だった義弟と入れ替わってうちに入ったんだから奉仕して当たり前なんだよ!!」
軽蔑し、高揚しているその顔、以前の僕は暴力に怯えて怯んでいただろう。しかし、辺境伯領で僕は強くなった、本当の死線を少し経験したからそんなもの怖くない。
だってケビンはただの、年上の男で騎士になったことも、兵役で僻地に送られたこともないのだから。
「残念ですが、その申し入れはお断りいたします。僕は、まず罪人の子ではありません。父上はご存じと思っておりましたが、僕は隣国の大公家の息子です。先日辺境伯領で実の家族と再会いたしました。僕はもう成人しておりますので近いうちにこの家とはお望み通り離縁いたしますのでご安心を」
そうアクアマリン伯爵は口火を切った。色々聞きたいことはあるがまずは経緯の説明を受けなければ到底受け入れがたい事態だ。
確かについこの間までの僕は、童貞が卒業できれば良いという気持ちで生きていたが、それは違うことをギル様に出会って理解した。やっと僕は自身の気持ちを受け入れたのだ。
それなのに、よりにもよって僕を陥れようとした女性と婚姻をするように生家から申し付けられている理由がわからなかった。
「ジルコニア伯爵家から直々に申し入れがあった。なんでもお前はジルコニア伯爵令嬢と関係を持っているそうだな。彼女の腹にも新しい命が宿っていると聞いている。その責任を取る形でお前はジルコニア伯爵令嬢と婚姻して、あちらに婿入りすることで話がついている。よかったな願いが叶って」
平坦なまるで感情のない声だった。そしてあまりにも一方的な内容に僕は唖然とした。ミリアとは性的なことは一切していない。もししていたら僕は童貞を卒業していることになるが残念なことに僕は、素人はもちろん玄人とも致したことのない真正の童貞、まごうことなき童貞だ。
「父上、僕はミリア、いえ。ジルコニア伯爵令嬢とは一切性的な関係は結んでおりません。もっというと誰とも性的な関係はないです」
「嘘つけよ。辺境伯にはケツ掘られんだろう??」
「掘られてません。ギル様はそんな強姦魔みたいな人ではありません。あの人は魔王。強姦魔みたいなチープなことしません」
今までの僕なら黙っていたかもしれない。けれど今の僕は黙ることはしない。だって辺境伯領で沢山学んで強くなったからだ。
いつもなら、ただ、へらへら笑って従ってきた僕に口答えされて驚いたような顔をしている父と、真っ赤になるケビン。しかし、そのふたりをまるで無視するようにさらにもうひとつの声が冷徹に告げる。
「そうだろうな。しかし、事実か否かなどは関係ない。お前は家のためにジルコニア伯爵家に売られた。ただそれだけだ」
アベーレの凍えるような声、久々に聞いたがそれに心を痛めることも最早ない。前は家族であると、実の兄であると思っていたから感じていた痛みは最早なく、僕を受け入れてくれる気満載だった実の兄であるシオン大公の顔が浮かんだ。
(ただ、アベーレ兄上には同情はする。彼はこの家で唯一大切な家族の本物のルカを失っているから……)
「僕を辺境伯領に売り払った家族にまた別の場所に僕は売られたということですね」
そう言って家族全員を睨みつけた。
ダン!!
そう机をたたいたのは短絡的なケビンだった。
「そうだよ!!お前はうちの本当の子供じゃない!!王家の塔に囚われていた罪人の息子だろう??それが伯爵家の本当の息子だった義弟と入れ替わってうちに入ったんだから奉仕して当たり前なんだよ!!」
軽蔑し、高揚しているその顔、以前の僕は暴力に怯えて怯んでいただろう。しかし、辺境伯領で僕は強くなった、本当の死線を少し経験したからそんなもの怖くない。
だってケビンはただの、年上の男で騎士になったことも、兵役で僻地に送られたこともないのだから。
「残念ですが、その申し入れはお断りいたします。僕は、まず罪人の子ではありません。父上はご存じと思っておりましたが、僕は隣国の大公家の息子です。先日辺境伯領で実の家族と再会いたしました。僕はもう成人しておりますので近いうちにこの家とはお望み通り離縁いたしますのでご安心を」
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