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68.閉じ込められた(ルカ視点)
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「それは認められない」
無感情だった父の目にはじめて苛立ちの感情が浮かぶ。
「お前を大公家に行くことは陛下が許可しない。お前はジルコニア伯爵になるんだ。その婚姻についての許可はすでに得ている」
そこに何ら不正はないと言い切られた。あくまで問題なく、厄介者を金でジルコニア伯爵家に売ったと、しかも陛下公認で。
陛下はギル様の伯父にあたり、前辺境伯様は王弟だ。そして、陛下には息子がいない。
我が国は未だに男系での後継者を推すものが多い、故にギル様こそ次期国王にすべきだとする派閥も存在している。
もし、陛下も同じ考えなら、ギル様が結婚しない原因にあたり、しかも隣国の大公家の血を引く、僕は邪魔な存在だろう。
「ジルコニア伯爵令嬢は罪を犯したのです。それが不問になる理由は……」
問いかけようとした瞬間、何故か頭がクラクラしてきた。
その原因がわからず家族を見た時、ケビンがニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
「ああ、効いてきたか」
僕は、家族から出されたものは口にしていない……理由が分からないまま意識を失った。
********************
次に目覚めた場所は、座敷牢だった。
そこは何代か前に気が狂ってしまったアクアマリン家の子息が閉じ込められていた場所でカビ臭く汚くまるで罪人を閉じ込めるような場所だ。
「何で気絶した??」
理由がわからない。悩んでいた僕の耳にクロウタドリの鳴き声が聞こえた。
「カイム??」
そう呼びかけると、汚い座敷牢の通気孔から何かが落ちた。
(何だろう??)
通気孔から落ちたそれは筒状の手紙だったので、中身を確認する。
「ルカっちへ
レイレイと話し合って、君を助ける作戦を考えています。
なので、諦めずに。また、伯爵家で出される食べ物、飲み物には問題があるの可能性が高いのでカイムを使いによこすのでその食べ物、飲み物をとるようにしてください。
なお、手紙は読み次第消失します」
僕が読み終わった瞬間手紙は砂みたいに消えた。
(ベルっち、レイレイありがとう)
友人たちへの感謝の気持ちに涙があふれた。大切な友人達に感謝した時、座敷牢のすぐ側に気配がした。
(誰だ??)
目を凝らした僕はその人物に驚いた。それはアベーレだった。
アベーレは僕を憎みかつ、大変な潔癖症だ。だからこんな場所にくる理由が分からない。
アベーレほその手に食事を持っていた。内容は粗末ではないが、食べるつもりはない。
「何故あなたが??」
「お前のことは憎いが、私には果たすべき約束がある」
そう言って食事と一緒に鍵を渡された。
「……」
「ちなみに、食事よりもあまり鉄格子やノブを触らない方がいい」
小さくそうつぶやいてすぐに居なくなった。牢屋内は食事の香りが満ちて、空腹だったことに気づいたが、それを口にしてはいけないと思いながらもアベーレの発言も気になった。
確かに、気絶した原因が部屋に塗られた何かで粘膜から入り込んだと考えた方が合点がいく。
例えば、玄関のドアノブなどにしこまれていて、僕は話しながら口を隠す癖があるため、唇に触れてそこから入ったとしたら……。
アベーレの発言に整合性があることになる。しかし、彼は僕を憎んでいる。これすらも作戦かもしれない。
(どうすべきか……)
その時、僕の頭の上に何かが止まったのがわかった。軽いその感覚は知った感覚だ。
「カイム??」
そう呼ぶと、僕の方に乗り移りフカフカした体を頬になすりつける、可愛い、そして鳥くさい。
無感情だった父の目にはじめて苛立ちの感情が浮かぶ。
「お前を大公家に行くことは陛下が許可しない。お前はジルコニア伯爵になるんだ。その婚姻についての許可はすでに得ている」
そこに何ら不正はないと言い切られた。あくまで問題なく、厄介者を金でジルコニア伯爵家に売ったと、しかも陛下公認で。
陛下はギル様の伯父にあたり、前辺境伯様は王弟だ。そして、陛下には息子がいない。
我が国は未だに男系での後継者を推すものが多い、故にギル様こそ次期国王にすべきだとする派閥も存在している。
もし、陛下も同じ考えなら、ギル様が結婚しない原因にあたり、しかも隣国の大公家の血を引く、僕は邪魔な存在だろう。
「ジルコニア伯爵令嬢は罪を犯したのです。それが不問になる理由は……」
問いかけようとした瞬間、何故か頭がクラクラしてきた。
その原因がわからず家族を見た時、ケビンがニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
「ああ、効いてきたか」
僕は、家族から出されたものは口にしていない……理由が分からないまま意識を失った。
********************
次に目覚めた場所は、座敷牢だった。
そこは何代か前に気が狂ってしまったアクアマリン家の子息が閉じ込められていた場所でカビ臭く汚くまるで罪人を閉じ込めるような場所だ。
「何で気絶した??」
理由がわからない。悩んでいた僕の耳にクロウタドリの鳴き声が聞こえた。
「カイム??」
そう呼びかけると、汚い座敷牢の通気孔から何かが落ちた。
(何だろう??)
通気孔から落ちたそれは筒状の手紙だったので、中身を確認する。
「ルカっちへ
レイレイと話し合って、君を助ける作戦を考えています。
なので、諦めずに。また、伯爵家で出される食べ物、飲み物には問題があるの可能性が高いのでカイムを使いによこすのでその食べ物、飲み物をとるようにしてください。
なお、手紙は読み次第消失します」
僕が読み終わった瞬間手紙は砂みたいに消えた。
(ベルっち、レイレイありがとう)
友人たちへの感謝の気持ちに涙があふれた。大切な友人達に感謝した時、座敷牢のすぐ側に気配がした。
(誰だ??)
目を凝らした僕はその人物に驚いた。それはアベーレだった。
アベーレは僕を憎みかつ、大変な潔癖症だ。だからこんな場所にくる理由が分からない。
アベーレほその手に食事を持っていた。内容は粗末ではないが、食べるつもりはない。
「何故あなたが??」
「お前のことは憎いが、私には果たすべき約束がある」
そう言って食事と一緒に鍵を渡された。
「……」
「ちなみに、食事よりもあまり鉄格子やノブを触らない方がいい」
小さくそうつぶやいてすぐに居なくなった。牢屋内は食事の香りが満ちて、空腹だったことに気づいたが、それを口にしてはいけないと思いながらもアベーレの発言も気になった。
確かに、気絶した原因が部屋に塗られた何かで粘膜から入り込んだと考えた方が合点がいく。
例えば、玄関のドアノブなどにしこまれていて、僕は話しながら口を隠す癖があるため、唇に触れてそこから入ったとしたら……。
アベーレの発言に整合性があることになる。しかし、彼は僕を憎んでいる。これすらも作戦かもしれない。
(どうすべきか……)
その時、僕の頭の上に何かが止まったのがわかった。軽いその感覚は知った感覚だ。
「カイム??」
そう呼ぶと、僕の方に乗り移りフカフカした体を頬になすりつける、可愛い、そして鳥くさい。
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