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第9話 素直になれない私にさよならを
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【こんな私で良ければ、お友達になってくれませんか?】
このメッセージを見た良也は、大きく息を吸って、吐いたあと、もう一度最初から読み直す。まるで夢かのような表情をする良也だが、ここは現実。何度見たって、メッセージが変わるわけじゃない。
――気づけば、席を立っていた。
「辻原」
「……! 仲上くん」
「辻原、これって……」
心結に良也は自分のスマホに写ったトーク画面を見せる。それを見た心結は後ろにいる南月にすがりつこうとする。が、南月はもうその場にはおらず、自分の席から二人を眺めている。
(心結、ごめんね。これも心結のためだから……)
完全に逃げ場を失った心結は何秒かその場で考えた結果、観念したのか良也の方を向く。
「……そこに書いてある通り……だよ」
「……それって」
「もう、いちいち恥ずかしいこと言わせないでよ……」と前髪をいじりながら心結はぼそっと呟く。そして、
「仲上くん、今まで冷たい態度取ってごめんね。なかなか自分の気持ちに素直になれなくて、それのせいで、冷たくしちゃってた。本当にごめんなさい」
ここで一度言葉を区切ると、心結はゆっくりと息を吸い、続きを話し始めた。
「こんなひどいことをした私がこんなこと言うのはおかしいけど、一つお願いがあります」
『こんな自分に素直になれない私で良ければだけど、私と、お友達になってくれませんか?』
「お願いします……!」と小さくつぶやきながら手を差し出すその姿はまるで告白の返事を待っているかのよう。それを健全な男子高校生の良也が気づかないわけもなく……
(え、これってどうすればいいの!? なんか告白みたいになってるし、いや辻原さんにとっては告白みたいなもの……ではなくて……!)
そしてようやく考えがまとまったのか、良也は自分の手を、差し伸ばされている心結の手におもむろに伸ばし、
「こ、こちらこそ、こんな俺なんかで良ければ、友だちになってください」
心結の手を握りながら、良也はそう答えた。
◆ ◆ ◆
「……いつまで喜んでんの」
「だ、だって、嬉しいものは嬉しいんだもん……」
「そんな感情はすぐ表に出るのに、なんで肝心なときに引っ込んじゃうかなー……」
「し、しょうがないじゃん」
やれやれといった感じで帰り道を心結といっしょに歩く南月の表情に少し安心したような表情が入り混じっているのも今日、ようやく心結が良也と友だちになれたからであろうか。
恥ずかしさを捨て、伝える手段は一難あったものの、仲直りもでき、ついでに友だちにまでなってしまった心結の表情は自信に満ち溢れている。
「南月――」
『ちゃんと、素直になれない私にさよなら、できたかな』
「心結……」
南月の瞳にはいつもと違う、輝いた心結の姿が写り込んでいる。その輝きはもう沈みかける夕日によるものなのか、自身に満ち溢れているからだろうか、はたまたその両方か。
なんにせよ、心結が殻を破って大きく成長できたことは誰の目から見ても明らか。
「――うん! ちゃんとさよなら、できたね!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話のタイトル、天使様のアニメを最後まで観ていた人ならピンとくるんじゃないのかなと思います。
……そうですね最終回のサブタイトルです。
これくらいは許してください
さて、これでお話としては一段落、自分が考えていた第1章が終わりました。
一旦、勇気を出した心結に拍手!パチパチパチ
まずは友達から、という言葉がありますがこのお話はちゃんとそれに則ります。『まず』は友達です。
次のお話から第2章に入るわけですが、まだ進行中のイベントが一つありますね。
そうです文化祭です。
次のお話は文化祭本番です。もしかしたら、文化祭一緒に……
ま、まあ楽しみに待っててください
以上えんがわでした!
このメッセージを見た良也は、大きく息を吸って、吐いたあと、もう一度最初から読み直す。まるで夢かのような表情をする良也だが、ここは現実。何度見たって、メッセージが変わるわけじゃない。
――気づけば、席を立っていた。
「辻原」
「……! 仲上くん」
「辻原、これって……」
心結に良也は自分のスマホに写ったトーク画面を見せる。それを見た心結は後ろにいる南月にすがりつこうとする。が、南月はもうその場にはおらず、自分の席から二人を眺めている。
(心結、ごめんね。これも心結のためだから……)
完全に逃げ場を失った心結は何秒かその場で考えた結果、観念したのか良也の方を向く。
「……そこに書いてある通り……だよ」
「……それって」
「もう、いちいち恥ずかしいこと言わせないでよ……」と前髪をいじりながら心結はぼそっと呟く。そして、
「仲上くん、今まで冷たい態度取ってごめんね。なかなか自分の気持ちに素直になれなくて、それのせいで、冷たくしちゃってた。本当にごめんなさい」
ここで一度言葉を区切ると、心結はゆっくりと息を吸い、続きを話し始めた。
「こんなひどいことをした私がこんなこと言うのはおかしいけど、一つお願いがあります」
『こんな自分に素直になれない私で良ければだけど、私と、お友達になってくれませんか?』
「お願いします……!」と小さくつぶやきながら手を差し出すその姿はまるで告白の返事を待っているかのよう。それを健全な男子高校生の良也が気づかないわけもなく……
(え、これってどうすればいいの!? なんか告白みたいになってるし、いや辻原さんにとっては告白みたいなもの……ではなくて……!)
そしてようやく考えがまとまったのか、良也は自分の手を、差し伸ばされている心結の手におもむろに伸ばし、
「こ、こちらこそ、こんな俺なんかで良ければ、友だちになってください」
心結の手を握りながら、良也はそう答えた。
◆ ◆ ◆
「……いつまで喜んでんの」
「だ、だって、嬉しいものは嬉しいんだもん……」
「そんな感情はすぐ表に出るのに、なんで肝心なときに引っ込んじゃうかなー……」
「し、しょうがないじゃん」
やれやれといった感じで帰り道を心結といっしょに歩く南月の表情に少し安心したような表情が入り混じっているのも今日、ようやく心結が良也と友だちになれたからであろうか。
恥ずかしさを捨て、伝える手段は一難あったものの、仲直りもでき、ついでに友だちにまでなってしまった心結の表情は自信に満ち溢れている。
「南月――」
『ちゃんと、素直になれない私にさよなら、できたかな』
「心結……」
南月の瞳にはいつもと違う、輝いた心結の姿が写り込んでいる。その輝きはもう沈みかける夕日によるものなのか、自身に満ち溢れているからだろうか、はたまたその両方か。
なんにせよ、心結が殻を破って大きく成長できたことは誰の目から見ても明らか。
「――うん! ちゃんとさよなら、できたね!」
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最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のお話のタイトル、天使様のアニメを最後まで観ていた人ならピンとくるんじゃないのかなと思います。
……そうですね最終回のサブタイトルです。
これくらいは許してください
さて、これでお話としては一段落、自分が考えていた第1章が終わりました。
一旦、勇気を出した心結に拍手!パチパチパチ
まずは友達から、という言葉がありますがこのお話はちゃんとそれに則ります。『まず』は友達です。
次のお話から第2章に入るわけですが、まだ進行中のイベントが一つありますね。
そうです文化祭です。
次のお話は文化祭本番です。もしかしたら、文化祭一緒に……
ま、まあ楽しみに待っててください
以上えんがわでした!
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