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高等部二年生
019
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次の日、怜くんをお昼に誘おうとクラスに行くと、肝心の怜くんの姿がなかった。
「桜川くん、怜くんは?」
「昼前の体育の授業で、ケガをした七瀬を保健室に連れていってる。昼は先に食べておいてくれって伝言を預かってるぞ」
「そうなんだ……七瀬くんのケガは大丈夫?」
「ボールが頭に当たって、軽い脳しんとうを起こしたようだ。故意じゃないといいんだが、ボールを当てた奴は名乗り出ていない」
「……あまりいい感じはしないね」
「そうだな。まぁ、保は怜様のことなんて気にしないで、昼に行くといい」
桜川くんに見送られるまま、ぼくと眞宙くん、南くんは教室を後にした。
「ボール……わざとですかね」
「当てた人間が名乗り出ていない時点で、その可能性が高いだろうね」
一緒に話を聞いていた、南くんと眞宙くんも同じ感想を持ったようだ。
ぼくは二人の会話に耳を傾けながら、ゲーム主人公くんと怜くんのイベントを頭に思い描いていた。……これも、そうだったはず。
昨晩、チャラ男先輩が中庭で七瀬くんの素顔を見たように、怜くんもお姫様抱っこで保健室へ連れていく途中、素顔を見るんだ。
念のためにスマホを確認すると、遠くから二人を移した写真がグループチャットに送られていた。
体育のときはスマホを持てないはずだから、たまたま通りがかった生徒が撮ったのかな?
おかげで蜂の巣をつついたような騒ぎになっている。
「保くん、何か着信があったんですか?」
南くんの言葉に、何も言わずスマホの画面を向ける。
怜くんにお姫様抱っこされている七瀬くんの写真と、チャットをスクロールして見せると、南くんは絶句した。
一緒に画面を見ていた眞宙くんも溜息をつく。
「これは……怜も、他の人間に任せればいいのに」
そういうイベントだからね! と心の中で発するものの、ぼくも他の人に頼んで欲しかった。えぇ、ジェラシーですが、何か!?
背負うでもなく、お姫様抱っこだし。
怜くんの場合、おんぶでも似たような騒ぎになるだろうけど。
基本的に、他人に手を貸さない人だから。
「うぅ、今後のことを思うと胃が痛い……」
「保がそこまで責任を感じる必要はないんじゃない?」
「でも親衛隊のことは無視できないよ。後で上村くんに相談する……」
七瀬くんにボールを当てたのが、怜くんの親衛隊員とは限らないけど、事が既に起きていることを考えれば、対応は急いだほうがよさそうだ。
これからお昼だというのに、ぼくは胃をさすりながら食堂へ向かった。
◆◆◆◆◆◆
結局、ぼくたちがお昼を食べ終わるまでに、怜くんが食堂に姿を見せることはなかった。
ゆっくり食堂で食べる時間はないと思って、購買部で買って済ませたのかもしれない。
ぼくはというと、すぐに食堂からは出ず、歓談できる半二階席のソファにいた。
眞宙くんと南くんも交えながら、風紀委員長の上村くんと対策について話し合う。
「七瀬に対する不満は、それほど溜まっているのか」
最初に口を開いたのは上村くんだった。
上村くんもずっと七瀬くんのことは気にしていたみたいだ。
身じろいだ拍子に長い前髪がサラリと落ちて、上村くんの顔に影を作る。
「ぼくのスマホを見れば、どの程度かは分かってもらえると思うよ」
言いながら上村くんにも、南くんに見せたのと同じ画面を見せる。
内容を確認した上村くんは、眉根を揉みはじめた。
「これはよくないな。名法院も、一体どういう風の吹き回しだ? 自ら七瀬を抱いて運ぶなんて、奴らしくないだろう」
「そればっかりは本人に訊かないと、ぼくにも分からないよ。後で訊けるなら、訊いてみるけど……」
BLゲーム「ぼくきみ」は、終始ゲーム主人公くん視点で進むので、怜くんが何を考えていたのかまでは分からない。
「余計な火種を生んだことは確かだね」
「眞宙くん……」
今回のことで何か思うところがあったのか、眞宙くんも辛辣だ。
「自重しろと言っても、この手の輩は聞く耳を持たないだろうな」
「怜様のことが好きな人たちの集まりですからね。これがもし眞宙様だったりしたら、ボクも嫌な気持ちになっていますよ」
上村くんの言葉に、南くんが答える。
眞宙くんの親衛隊長である南くんも、似た立場だから気持ちが分かるんだろう。
ぼくも写真を見た瞬間、醜い感情が胸に広がっていた。
イベントだから仕方ないって自分に言い聞かせたものの、悪感情を綺麗に消し去ることは難しい。
「名法院に、親衛隊に向かって言葉をかけさせるとかは?」
そんな上村くんの提案に、ぼくより早く眞宙くんが答える。
「逆に七瀬くんを庇っての発言だと邪推されるのが、関の山じゃないかな」
「……打つ手はなしか?」
集団ヒステリーを鎮める方法があったら、世の権力者たちは苦労しないだろうな。
上村くんと眞宙くんの会話を聞いて、そんな感想が浮かんだ。
今取れる方法は……やはりこの一つしかない。
ぼくは暗い表情を見せる上村くんに向かって、小さく手を挙げた。
「ガス抜きをする方法なら一つあるよ」
「それは何だ?」
「ぼくがみんなの前で、七瀬くんを糾弾する……って言ったら大袈裟だけど、文句を言うんだ」
ぼくの提案を聞いた上村くんは、半信半疑だった。
「湊川が個人的に文句を言いたいだけじゃないのか?」
「だったら、わざわざ提案なんかしないで、個人的に七瀬くんに文句を言うよ。みんなの前で言うのが大事なの」
怜くんの親衛隊員だって、今すぐにでも七瀬くんに文句を言いたいはずだ。
ただ当事者でもない自分たちが口を出すのは、流石にお門違いだと理解しているから、ぼくに愚痴ることで感情を抑えている。
「ぼくが代表して、みんなの気持ちを代弁してあげれば、少しはガス抜きになると思うんだ。後は七瀬くんの行動に任せるしかないけど」
「保が矢面に立つことになるけど、それでいいの? 率先して関わりたくはないって言ってたよね?」
昨日中庭を前にしたぼくと怜くんの会話を覚えていたのか、眞宙くんが心配そうな顔でこちらを見る。
ぼくはそんな眞宙くんに笑顔を返した。
「これで親衛隊のみんなが落ち着いてくれるなら、大したことじゃないよ」
第一、イベントだしね!
イベントと呼べるほど大したものでもないけど、ぼくとゲーム主人公くんがはじめて対立するシーンだ。
BLゲーム「ぼくきみ」内で、ぼくが性悪の親衛隊長として登場するシーンだとも言える。
だからか、ゲーム主人公くんである七瀬くんとは、言い争いになる未来も分かってしまう。
言い争いになることを考えると億劫だけど、ぼくがやらないと意味がない。
一番不満を抱えているのは、怜くんの親衛隊だろうしね。
「本当にそれしかないのか?」
「ぼくが思いつくのはこれぐらいだよ。対外的にも、ぼくが七瀬くんに不満を持っていても変だとは思われないでしょ」
上村くんは終始渋い顔をしていた。
最終的には明日の食堂で決行することが決まり、それまでに別の案が浮かんだ場合は取り止めることになった。
……大丈夫かな? 上手くやれるかな?
BLゲーム「ぼくきみ」の湊川保を頭に浮かべる。
遂に明日、怜くんの親衛隊長としての役目を果たすときがくるんだ。
怜くん、ごめんね! 面倒事に巻き込むかもしれないけど、ぼくは立派に性悪の親衛隊長を務めてみせるからね!
「桜川くん、怜くんは?」
「昼前の体育の授業で、ケガをした七瀬を保健室に連れていってる。昼は先に食べておいてくれって伝言を預かってるぞ」
「そうなんだ……七瀬くんのケガは大丈夫?」
「ボールが頭に当たって、軽い脳しんとうを起こしたようだ。故意じゃないといいんだが、ボールを当てた奴は名乗り出ていない」
「……あまりいい感じはしないね」
「そうだな。まぁ、保は怜様のことなんて気にしないで、昼に行くといい」
桜川くんに見送られるまま、ぼくと眞宙くん、南くんは教室を後にした。
「ボール……わざとですかね」
「当てた人間が名乗り出ていない時点で、その可能性が高いだろうね」
一緒に話を聞いていた、南くんと眞宙くんも同じ感想を持ったようだ。
ぼくは二人の会話に耳を傾けながら、ゲーム主人公くんと怜くんのイベントを頭に思い描いていた。……これも、そうだったはず。
昨晩、チャラ男先輩が中庭で七瀬くんの素顔を見たように、怜くんもお姫様抱っこで保健室へ連れていく途中、素顔を見るんだ。
念のためにスマホを確認すると、遠くから二人を移した写真がグループチャットに送られていた。
体育のときはスマホを持てないはずだから、たまたま通りがかった生徒が撮ったのかな?
おかげで蜂の巣をつついたような騒ぎになっている。
「保くん、何か着信があったんですか?」
南くんの言葉に、何も言わずスマホの画面を向ける。
怜くんにお姫様抱っこされている七瀬くんの写真と、チャットをスクロールして見せると、南くんは絶句した。
一緒に画面を見ていた眞宙くんも溜息をつく。
「これは……怜も、他の人間に任せればいいのに」
そういうイベントだからね! と心の中で発するものの、ぼくも他の人に頼んで欲しかった。えぇ、ジェラシーですが、何か!?
背負うでもなく、お姫様抱っこだし。
怜くんの場合、おんぶでも似たような騒ぎになるだろうけど。
基本的に、他人に手を貸さない人だから。
「うぅ、今後のことを思うと胃が痛い……」
「保がそこまで責任を感じる必要はないんじゃない?」
「でも親衛隊のことは無視できないよ。後で上村くんに相談する……」
七瀬くんにボールを当てたのが、怜くんの親衛隊員とは限らないけど、事が既に起きていることを考えれば、対応は急いだほうがよさそうだ。
これからお昼だというのに、ぼくは胃をさすりながら食堂へ向かった。
◆◆◆◆◆◆
結局、ぼくたちがお昼を食べ終わるまでに、怜くんが食堂に姿を見せることはなかった。
ゆっくり食堂で食べる時間はないと思って、購買部で買って済ませたのかもしれない。
ぼくはというと、すぐに食堂からは出ず、歓談できる半二階席のソファにいた。
眞宙くんと南くんも交えながら、風紀委員長の上村くんと対策について話し合う。
「七瀬に対する不満は、それほど溜まっているのか」
最初に口を開いたのは上村くんだった。
上村くんもずっと七瀬くんのことは気にしていたみたいだ。
身じろいだ拍子に長い前髪がサラリと落ちて、上村くんの顔に影を作る。
「ぼくのスマホを見れば、どの程度かは分かってもらえると思うよ」
言いながら上村くんにも、南くんに見せたのと同じ画面を見せる。
内容を確認した上村くんは、眉根を揉みはじめた。
「これはよくないな。名法院も、一体どういう風の吹き回しだ? 自ら七瀬を抱いて運ぶなんて、奴らしくないだろう」
「そればっかりは本人に訊かないと、ぼくにも分からないよ。後で訊けるなら、訊いてみるけど……」
BLゲーム「ぼくきみ」は、終始ゲーム主人公くん視点で進むので、怜くんが何を考えていたのかまでは分からない。
「余計な火種を生んだことは確かだね」
「眞宙くん……」
今回のことで何か思うところがあったのか、眞宙くんも辛辣だ。
「自重しろと言っても、この手の輩は聞く耳を持たないだろうな」
「怜様のことが好きな人たちの集まりですからね。これがもし眞宙様だったりしたら、ボクも嫌な気持ちになっていますよ」
上村くんの言葉に、南くんが答える。
眞宙くんの親衛隊長である南くんも、似た立場だから気持ちが分かるんだろう。
ぼくも写真を見た瞬間、醜い感情が胸に広がっていた。
イベントだから仕方ないって自分に言い聞かせたものの、悪感情を綺麗に消し去ることは難しい。
「名法院に、親衛隊に向かって言葉をかけさせるとかは?」
そんな上村くんの提案に、ぼくより早く眞宙くんが答える。
「逆に七瀬くんを庇っての発言だと邪推されるのが、関の山じゃないかな」
「……打つ手はなしか?」
集団ヒステリーを鎮める方法があったら、世の権力者たちは苦労しないだろうな。
上村くんと眞宙くんの会話を聞いて、そんな感想が浮かんだ。
今取れる方法は……やはりこの一つしかない。
ぼくは暗い表情を見せる上村くんに向かって、小さく手を挙げた。
「ガス抜きをする方法なら一つあるよ」
「それは何だ?」
「ぼくがみんなの前で、七瀬くんを糾弾する……って言ったら大袈裟だけど、文句を言うんだ」
ぼくの提案を聞いた上村くんは、半信半疑だった。
「湊川が個人的に文句を言いたいだけじゃないのか?」
「だったら、わざわざ提案なんかしないで、個人的に七瀬くんに文句を言うよ。みんなの前で言うのが大事なの」
怜くんの親衛隊員だって、今すぐにでも七瀬くんに文句を言いたいはずだ。
ただ当事者でもない自分たちが口を出すのは、流石にお門違いだと理解しているから、ぼくに愚痴ることで感情を抑えている。
「ぼくが代表して、みんなの気持ちを代弁してあげれば、少しはガス抜きになると思うんだ。後は七瀬くんの行動に任せるしかないけど」
「保が矢面に立つことになるけど、それでいいの? 率先して関わりたくはないって言ってたよね?」
昨日中庭を前にしたぼくと怜くんの会話を覚えていたのか、眞宙くんが心配そうな顔でこちらを見る。
ぼくはそんな眞宙くんに笑顔を返した。
「これで親衛隊のみんなが落ち着いてくれるなら、大したことじゃないよ」
第一、イベントだしね!
イベントと呼べるほど大したものでもないけど、ぼくとゲーム主人公くんがはじめて対立するシーンだ。
BLゲーム「ぼくきみ」内で、ぼくが性悪の親衛隊長として登場するシーンだとも言える。
だからか、ゲーム主人公くんである七瀬くんとは、言い争いになる未来も分かってしまう。
言い争いになることを考えると億劫だけど、ぼくがやらないと意味がない。
一番不満を抱えているのは、怜くんの親衛隊だろうしね。
「本当にそれしかないのか?」
「ぼくが思いつくのはこれぐらいだよ。対外的にも、ぼくが七瀬くんに不満を持っていても変だとは思われないでしょ」
上村くんは終始渋い顔をしていた。
最終的には明日の食堂で決行することが決まり、それまでに別の案が浮かんだ場合は取り止めることになった。
……大丈夫かな? 上手くやれるかな?
BLゲーム「ぼくきみ」の湊川保を頭に浮かべる。
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